ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

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第5話【それぞれの戦い】

「新しいガンプラの調子はどうだ、クジョウ・キョウヤ?」

「良好だ、ロンメル。少し慣れるのに手間取ってしまったが、彼女のオーダー通りの機体に仕上がっただろう」

「今回のバトル条件──あるガンプラを参考にクジョウ・キョウヤ流にアレンジして参戦するのが条件だったが、まさか、実の弟君のガンプラがモチーフだったとはな・・・これも何らかの心理戦か・・・それとも或いは・・・』

「余計な詮索はそこまでだ、ロンメル。まずはこのバトルにおいて待たせてしまった分を取り返さなくては」

『ふっ。そうだったな』

 

 ロンメルはフッと笑うと自らのフォースに叫ぶ。

 

『第7機甲師団の各隊に告ぐ。これより我々は過去の怨恨を断ち、このバトルに終止符を打つ!総員抜かるなよ!』

「すまないな、ロンメル。私の準備が遅れてしまった為に君に協力を頼んでしまって」

『気にするな、キョウヤ。それに元々、我々にも関係のない話でもあるまい』

 

 ロンメルがそう言って笑うとクジョウ・キョウヤも笑う。

 

「それもそうだな──では、改めて、はじめよう」

 

 クジョウ・キョウヤはザクのモノアイを輝かせると銀色の琉生となってバトルフィールドに顔を出す。

 

 

 ───

 

 ──

 

 ─

 

「・・・」

 

 戦意喪失したティッシュはぼんやりと景色を眺めていた。

 

「・・・全く。こんな所で何をボサッとしているんですの?」

 

 そんな事を呟きながらウォーターシップ・ダウンに乗ったパトリシアが呟く。

 

「・・・パトリシア、さん」

「まだバトルは終わってませんわよ。貴方はケジメも付けずにここでウジウジしているつもりですの?」

「・・・俺に出来る事なんて、ありませんよ」

「んなこたぁ解ってますわよ!」

 

 そう告げたパトリシアはティッシュにも聞こえるようにオープンチャンネルに切り替え、ティッシュに外の状況を聞かせる。

 

『な、なんだよ!?あれ!?──あれじゃあ、まるでマスダイバーそのものだろ!?』

『絶望・・・嫉妬・・・怨み。それが全てが私の力となる』

 

「いま、暴れているこのお馬鹿さんは貴方のお姉様なのでしょう?

 なら、いつまでも、こんな馬鹿な事させてないで、ちゃんと落とし前を着けてきなさいな──その後は私がそのウジウジしたあなたの性根を叩き直して上げますわ!!」

「えっ?──それって何か矛盾してません?」

「細けえこたあ良いんですのよ!

 お姉様を止めたいのか、止めたくないのか、どっちらですの!?」

「は、はい!止めたいです!」

「なら、さっさとこんな場所から出て、バトルの用意をなさい!

 貴方のお姉様を止めますわよ!」

「で、でも、どうやって?」

 

 未だに困惑するティッシュにパトリシアは「んなの気合いと根性ですわ!」と叫んでフィールドを後にする。

 

 そんなパトリシアのスポ根のような言葉にティッシュは笑うと何か得られたのか、少し吹っ切れた顔をする。

 

「気合いと根性か・・・そうだよな。初めから勝負を諦めていたら大切なものも手放しちゃうよな」

 

 ティッシュは改めて、コントローラーを握り締め直すと眼前を静かに見据えた。

 

 ───

 

 ──

 

 ─

 

「・・・成る程。少しは歯ごたえのある獲物のようね?」

 

 ルシフは一進一退の攻防を繰り広げるじむかばりーを見据える。

 此方の戦術に対応した対ビーム用防護ファンネルにSマインの形状のビーム攪乱幕、それら全てがナインボール・ルシファーの対策である事を理解した。

 であるならば、白兵戦となるが、此方にもしっかり対応策が用意されている。

 

「認めるわ。あなたは私の獲物に相応しい相手であると!」

 

 ルシフはそう叫んでNT-Dとトランザムの両方を起動する。

 それだけで広範囲のガンプラがダメージを負って爆散する。

 当然、じむかばりーも例外ではなかったが、それすらも想定内だったのか、多少損傷しながらも襲い掛かる。

 

「まだ、そんな手を隠していたなんてね!」

「私への嫉妬に執念が見えるわ。あなたと私は似ているらしいわね?・・・けれども、勝つのは私よ。誰であろうと私を超える事など不可能なのだから」

 

 そう告げるとルシフはNT-Dとトランザムを発動したまま、高機動戦へと突入する。

 

「奥の手は最後まで持つお互い様ね?・・・いそうへんかんげしゅたむうぉーる+みごふぇざーるこーてぃんぐも追加しておいて正解だったわ」

 

 荒れ狂うビームの乱舞を無効化し、じむかばりーのパイロットであるささらはそう呟くと追加武装のサラミス艦の砲撃を開始する。

 圧倒的火力の攻撃と圧倒的な絶対防御による矛と盾の攻防に周囲のダイバーも立ち入れないまでになっていた。

 

 そんな中でまた一機のガンプラが介入する。

 

「楽しそうね?・・・私も混ぜて頂けるかしら?」

「邪魔よ。私の楽しい一時を邪魔しないで頂戴」

「あら?そのガンプラはインプルース・コルニグスがベースではなくて?」

「流石はお目が高い。超ウルトラ限定生産のレアキットをゴーストガンダムなんかでアレンジしたのが、私のガンプラ──フレスベルグさ。それを踏まえて、お嬢様方、私と踊って頂けるかな?」

 

 ルシフが断る理由もなく、世にまだ出てないレアガンプラとの戦いに心を踊らせた。

 そんなナインボール・ルシファーの姿が気にいる訳もなく、レア度で魅せるジークリンデのフレスベルグの存在を許せぬささらが両者を狙う。

 最早、このフィールドは彼女らの独壇場となったのであった。

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

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