ガンダムビルドダイバーズー衝撃のZakuー   作:陰猫(改)

7 / 34
プリン製造工場さんのガンダムビルドダイバーズのゼロストロング対ティッシュの戦いの話をティッシュ目線で再現しました。
プリン製造工場さんには改めて感謝(  ̄人 ̄)


第6話【諦めぬ心】

「うわっ!ーーととと・・・」

『操縦も出来ない初心者だって話しは本当だったのね?』

 

 ティッシュがフラフラしながら操縦に苦戦していると女性の可変機能を捨てたような戦闘機擬きのガンプラが近付く。

 

『私のガンプラに掴まりなさい。

 目的エリアまでエスコートして上げるから』

「す、すみません」

 

 ティッシュは自分を補佐してくれる女性ダイバーの戦闘機風のガンプラに掴まるとモニター越しの彼女に申し訳なさそうにして謝る。

 

『ビルダーとしてガンプラの出来は褒めて上げるけれど、操縦技術はナンセンスね。

 これが終わったら、改めてチュートリアルをやりなさい』

「はい。ありがとうございます」

『あと、素が出てるわよ?』

 

 そう言われてティッシュは慌てて自分を演出する。

 

「わ、悪い悪い!」

『私は貴方に興味ないから気にしないけれど、自分で決めたロールならキチンと演じなさい』

 

 そんなやり取りをしながら、ティッシュ達は目的のエリアへと到着する。

 先に出撃したのもそうだが、男性ダイバーとパトリシアがゼロストにアドバイスと基本的な事を操作について改めてレクチャーしているらしく、少し余裕があり、ティッシュは改めて自分の武器を点検した。

 

「マシンガンの予備も持ったし、準備万端!

 絶対勝ってみせるぜ!」

『何言ってるの?そのガンプラで勝てる訳ないでしょ?』

 

 張り切るティッシュに女性ダイバーはツッコミを入れると溜め息を吐く。

 

『貴方、ガンダムSEEDは見てないの?』

「え?あ、いや、見てたけれど・・・」

『なら、トランスフェイズ装甲についても知っているわよね?』

「あ、はい。一応は・・・」

『なら、実弾兵器が効かないトランスフェイズ装甲を持つレイダーガンダムにマシンガンやバズーカが効果あると思っているの?』

 

「あっ!」

 

 女性ダイバーにそう言われて、ティッシュは自分が最初から劣勢である事に気付かされる。

 

『理解したみたいね。GBNはガンプラの出来次第で原作通りの特徴を発揮出来る。

 あのレイダーガンダムは恐らく、あのパトリシアって子が手伝っているでしょうから、トランスフェイズ装甲も機能していると考えるべきだわ。

 つまり、今回の勝負は最初から決着が見えているのよ』

 

 バッサリと女性ダイバーに事実を言われてティッシュはあまりのショックに眩暈がしそうになった。

 

(この勝負は最初から詰んでいる?姉さんとも約束したのに?)

 

 姉のテラスに良いバトルをすると言った事を思い出しながら、ティッシュは俯いていた顔を上げる。

 

(いきなり、初戦で完敗するなどはしたくなんてない!

 これは俺だけの戦いじゃないんだ!)

 

 自分の心にそう言い聞かせるとティッシュは操縦用のスティックを握り締め直す。

 

「・・・俺が勝てる方法はありますか?」

『一か八か、その大型のヒートホークとブースターによる重量とスピードによる一撃必殺しかないんじゃない?

 まあ、私だったら最初から苦渋を味わう前にバトルを降りるって手もあるわよ?』

「・・・そうですか」

 

 ティッシュは女性ダイバーの言葉に意を決するとザクマシンガンやバズーカを捨て、大型ヒートホークを取り出す。

 

『僅かな可能性に希望を見出だす、か・・・嫌いじゃないわよ、そう云うの』

 

 女性ダイバーがそう告げると同時にパトリシア達のガンプラが此方にやって来る。

 

「さて、と・・・ようやく、戦えるな!」

 

 ティッシュは自分を鼓舞するように叫ぶとゼロストのレイダーガンダムを見据える。

 ゼロストの黄色と黒のカラーリングのレイダーガンダムが着地するとモニターにパトリシアとゼロストの顔が映る。

 

 ゼロストはパトリシアにアドバイスされながら「まあ・・・やってみるけど」と口にするのを見て、ティッシュはニヤリと笑みを浮かべた。

 

「やる気満々だな!ーーて事は開始の合図とかいらねえよな!」

 

 多少、卑怯な気もするが、ティッシュは「行くぜ!」と叫び、先手必勝を狙う。

 フルスロットルでいきなり、突っ込むかに迷いが生じたのか、ゼロストの機転が良かったのかは定かではないが、ティッシュの乗るザクのヒートホークはスラスターで後方に下がった彼女のレイダーガンダムにかわされる。

 

(このまま、体当たりすれば!)

 

 そうイメージして更に前進しようとした瞬間、ティッシュのコントロールが僅かに乱れる。

 未だに慣れない自身のガンプラの操作に焦りを感じながら、ティッシュはレイダーのミョルニルと呼ばれる左腕のハンマーを喰らい、二連装52ミリ超高初速防盾砲と呼ばれるビームと実弾の雨を浴びる。

 

(大丈夫だ!これ位なら耐えられる!・・・そうだろ!?相棒!!)

 

 致命的になりそうな一撃一撃を大型ヒートホークを盾にする事で耐えながら、ティッシュは自分のザクを信じるようにひたすら祈る。

 

 ゼロストの「やった!」と油断した声が聞こえ、弾幕が晴れた時ーー頭部がミョルニルで潰され、弾幕で左腕を破壊されながらも耐え続けたティッシュはその絶好の好機を見逃さなかった。

 

「いいや!まだだね!」

 

 ティッシュは吼えるとこれが最後の好機だと確信し、再びブースターを起動させた。

 ゼロストのレイダーガンダムがミョルニルをワイヤーで引き戻しながら、そのまま突っ込んで来る。

 

 再び射出するには時間がないと悟ったのか、ゼロストのレイダーガンダムがミョルニルを左腕に装着したまま殴り掛かる。

 それはコックピットを狙った一撃であり、誰が見てもゼロストの勝利は確定したも同然であった。

 

 勝った!ーーと誰かが叫んだが、ティッシュは気にしない。

 

「いいぃぃっっけええぇぇーーっっ!!」

 

 ティッシュはコックピットを砕かれ、被弾しながらも最後まで諦めなかった。

 それに応じるかのようにティッシュのザクのモノアイが光を放ち、大型ヒートホークを振り下ろす。

 

 自ら突撃して来たレイダーガンダムとフルスロットルでブースターを起動させたティッシュのザクの相乗効果により、大型ヒートホークの一撃はトランスフェイズ装甲を持つレイダーガンダムの頭から爪先まで一直線に斬り裂くには十分な一撃を与える事が出来た。

 

 結果的にティッシュは自分の敗北が確定する未来に一矢報い、双方引き分けまで持って行くのであった。

 

「・・・やった」

 

 最後まで諦めなかったティッシュは引き分けとは云え、敗北の未来を覆し、ポツリと洩らすとプルプルと震えて歓喜するのであった。

 ゼロストの方にも勝負に負けた悔しさはないだろうが、最初から不利なガンプラで挑んだティッシュはその倍はあるだろう喜びを感じていた。

 

 こうして、ティッシュの初めてのガンプラバトルは幕を閉じる。

かなり前に投稿したものをサルベージ。いまからでも読者参加型にするか悩みまする。

  • いまからでも参加するよ
  • 今更、更新されても
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。