長き旅路にて臨むもの   作:【風車之愚者】

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序章 少女の旅立ち
冒険の始まり


 □王都アルテア サラ

 

 十歳の誕生日プレゼントに買ってもらった<Infinite Dendrogram>、ようやくプレイできるよー!

 フルートの発表会が終わるまではがまんするって約束だったけど、今日はめいっぱい遊んじゃうもんね。

 実はわたし、このゲームの仕組みをほとんど知らない。感動を減らしたくないから、実際にプレイするまで調べないようにしていた。

 だから知っているのはチュートリアルで教わったことくらい。……大丈夫だよねたぶん!

 

 アリスって名前のきれいなお姉さんに教えてもらった通り、まずはお城の壁にある大きな門をくぐって、道なりにまっすぐに歩く。一歩の距離が短いぶん早足で。

 ちなみに、このアバターは現実のわたしをモデルにしている。アリスさんも慣れている体のほうが動きやすいって言ってたし。ちょっとだけ……ほんのちょびっと胸と足を調整したくらいだ。

 クラスの女の子で背の順に並ぶとわたしは前から五番目になる。まだ成長期がきていないのかもしれないけど、ほしいところにはつかず、いらないところにお肉がつくのはいただけない。

 そんなことを考えていると噴水に到着する。

 ここはログインとかやられちゃったときの復活に使うセーブポイントなんだって。

 

 その噴水の前で、大きなクマさんとドラゴンさんの着ぐるみが並んで立っていた。

 わたしより小さい子どもたちが彼らの周りに集まっていて、どこかのテーマパークにいるマスコットみたいだ。

 その二人(二頭?)が持つ立て札にはそれぞれこう書かれていた。

 

『Welcome 弟』

『おいでませ 弟さん おこしやす 弟さん』

 

 気になる。すごく気になる。

 たぶん誰かと待ち合わせをしているんだろうけど、どうして着ぐるみ?

 よし、直接聞いてみようっと。

 

「こんにちは!」

『はいこんにちはクマー』

『同じくこんにちはドラ。お知り合い?』

『いや。初対面のはずクマ。お嬢さん、俺たちに何か御用クマー?』

 

 クマさんは男の人、ドラゴンさんは女の人みたい。二人とも大人かな? 優しそうな声をしている。

 

「はじめまして、わたしはサラっていいます! ちょっと聞きたいことがあって……どうしてお二人は着ぐるみを着てるんですか?」

 

 わたしが尋ねると、クマさんとドラゴンさんは顔を見合わせた。

 

『語るも涙、聞くも涙の話クマ』

『これ以上の装備が、ね……』

 

 思ったより複雑な理由があるみたい。もしかして二人とも着ぐるみが大好きだったりする?

 たしかにクマさんの着ぐるみはもふもふのフワフワでぎゅっとしたくなる。ドラゴンさんの着ぐるみはお腹がぽっこりでもちもちしてそうだ。

 頼んだら触らせてもらえないかな。

 じっと見つめていたら、ドラゴンさんはおいでと手招きして腕を広げてくれた。

 わたしは吸い寄せられるようにドラゴンさんのお腹に手を伸ばす。

 

「おお……!」

 

 プニプニだ。この感触はそうとしか言いようがない。

 指で押したら跡を残しながらも反発するほどよい弾力。

 シルクみたいになめらかな触り心地。

 そしてなにより、

 

「あったかあい……」

 

 じんわりと熱が伝わる。例えるなら湯たんぽとか、お日さまに干したお布団のような温もりがわたしを包み込んでいく。というか、ドラゴンさんが腕を回してぎゅっと抱きしめている。

 

「ほわあ……これは、ひとをだめにする……」

『あらやだ可愛い。この子お持ち帰りしようかしら』

『やめるクマ。絵面はともかく中身が犯罪クマ』

『あはははは……すみませんマジで冗談ですドラ。仕方ないじゃん、私の中の母性がね? まあ私、子どもいなけりゃ結婚もしてないんだけど』

 

 ドラゴンさんはさっと、でも優しくわたしを引き剥がす。もう少し堪能したかったけどしかたない。

 

『改めて、私はレッド・ストリーク。気軽にレッドさんと呼んで欲しいな。そいでこちらは』

『シュウ・スターリングだクマー。俺のことはシュウでいいクマ』

「レッドさんにシュウさん! よろしくお願いします!」

 

 聞けば、二人は<Infinite Dendrogram>の発売初日からプレイしているベテランの中のベテランさんらしい(ゲーム内の時間で五年間も!)。

 今日はクマさん、もといシュウさんの弟さんが初めてログインする日で、たまたま通りがかったレッドさんと一緒に出迎えの準備をしていたんだとか。

 だからあんな立て札を持って立っていたんだ。そうだよね、弟さんのアバターとお名前が分からないと待ち合わせするの大変だもんね。

 

『つまりサラちゃんはあいつと同期ってことになるクマ。また紹介するクマ』

「本当ですか? 楽しみです!」

『うんうん。一緒に遊ぶフレンドがいるのはいいことドラ。ソロとパーティじゃ雲泥の差だからさ』

「お二人とも今度ご一緒させてくださいね! えーと、フレンド登録ってできるのかな」

『何この子マジもんの天使?』

 

 こうして、わたしのフレンドリストには一番目と二番目にレッドさんとシュウさんが登録された。

 

『ところで、サラちゃんはこれからどうするクマ? 見たところチュートリアル直後みたいだが』

「え、えっと、うーん」

 

 これから……どうしよう?

 アリスさんから教わったのは噴水のセーブポイントに向かうまで。とりあえず第一ミッションはクリアした。

 パッと思いつくのはお買い物かな。初期装備も悪くないけど、もっとかわいい服がほしいかも。

 そうなるとお金が必要になるよね。最初にもらったぶんで足りる気はまったくしない。

 だからお金を稼ぐ方法……ゲームだし、モンスター倒したらお金を落とすよね?

 

『モンスターのドロップはアイテムだけだね。戦闘職はそれを集めて売ることになる。生産職ならアイテムを作成できるから金策になる。ただ、元手になる資金や売却ルートの伝手が大事になるドラ』

『あとはギルドのクエストをこなすと報酬が貰えるぞ。戦闘職でも生産職でもできる基本的な方法クマ。ま、何をするにしてもジョブには就くべきだろうな』

 

 そう言って、シュウさんはジョブの説明をしてくれた。

 <Infinite Dendrogram>では職業……ジョブに就いていないとレベルが0のまま。ほとんど何もできないそうだ。

 ジョブは大きくわけて下級職、上級職、超級職の三つ。

 下級職は初心者が就くジョブのこと。なるのに難しい条件がないものが多くて、レベルの上限は50。

 上級職は上級者向きのジョブ。普通は下級職で修行してから就くもので、いくつかの条件をクリアしないとなることができない。レベル上限は100。

 下級職は六つまで、上級職は二つまで同時に就くことができる。だからレベルの合計は500が最高。

 

 じゃあ超級職はというと、とても難しい条件をクリアした人だけが就ける、とても強いジョブのこと。

 先着一名限り。レベルの上限がないからどこまでも強くなれる。もちろん下級職と上級職とは別のカウントで。

 めったにないことだけど、超級職は一人でいくつも就くこともできるそうだ。

 それってちょっとズルくないですか? と聞くと、シュウさんは困ったように笑った。

 

『このゲームは<エンブリオ>があるから、シナジーを考えていくとビルドも千差万別になるクマ。ゆくゆくはそれも考えてジョブを選んでいくといい』

『あと、職業ギルドっていう施設があってね。そのギルドに関係するジョブに就くことが必要だけど、冒険者ギルドと違って専門的なクエストを受けることができるドラ』

「な、なるほど?」

 

 一度にたくさん聞いたからか、追加された情報が頭に入ってこない。

 とにかくジョブに就こう!

 

『サラちゃんはデンドロで何がしたいドラ? 魔法を使いたいとか、アクセサリーを作りたいとか、野菜を育てたいとか。イメージだけでもジョブは絞れるよ』

「そうですね……」

 

 いろいろやってみたいことはある。

 魔法は気になるから使ってみたい。憧れだったパティシエやお花屋さんになることもできるよね。

 探検家、スパイ、探偵、宇宙を救うヒーロー……これって映画の見すぎ?

 あとは、現実でできないようなこと。

 

「えっと、ペットを飼いたいです」

 

 昔から、動物を飼うことが小さな夢だった。

 本当は誕生日プレゼントに子犬をお願いしたかったけど、パパもママも動物アレルギーだから家で飼うことはできない。

 でもゲームでなら問題ないよね!

 

『となると【従魔師】かな。どう思うシュウ君』

『いいんじゃないか。【召喚師】って路線もあるが、あれは少し癖があるからな』

『いよし決まりぃ! 袖すり合うもなんとやらだ。従魔師ギルドまでの道案内、この私が請け負おうじゃないか!』

「いいんですか!? でも、お出迎えは?」

『あー、ほら、やっぱりさ。いきなり弟さんと会っても何を話していいか分かんないし……』

『いやいやレッド、そう気兼ねする必要はないって前にも言ったクマ?』

『無 理 だ か ら! 私まだあなたとタメ口で話すことすら恐れ多いと思ってますからね!?』

『クマー……ここまで拗らせてるともう崇拝の域クマ』

 

 二人とも仲がいいなあ。特にレッドさんのシュウさんを見る目には強い思いが込められている。

 これってそういうことなのかな?

 

 

 ◇

 

 

 シュウさんと別れて、わたしとレッドさんは従魔師ギルドを目指す。

 

『と、その前に寄り道してもいいかな? 別行動してる人と合流したい』

「大丈夫ですよ! 行きましょう!」

『初心者御用達の店にいるはずだ。ついでにサラちゃんの装備も整えよう』

 

 レッドさんの足取りに迷いはない。ぽっこりした着ぐるみで足の部分も短いのに、わたしと変わらず歩いている。

 

「どんな人なんですか?」

『元気なやつだよ。困ったところもあるけど頼れる相棒だ』

「へえー、いいですね! すてきです!」

『長い付き合いだからねえ。こっちでかれこれ……何年だ? ひい、ふう、みい、よお、五年になるか』

「じゃあこのゲームを始めてからずっと一緒なんですね」

「そうそう。デンドロを始めなかったら出会うことはなかっただろうさ』

 

 レッドさんの口調から、その人のことを大切に思っているのがわかる。まるでかけがえのない半身みたいに。

 

「じゃあ、シュウさんとその人、どっちも同じくらい大切にしないといけないですね!」

『え? 何その急展開。会話のジェットコースターにお姉さんついて行けないよ?』

 

 もしかしてとぼけてるのかな。

 だとしたらレッドさんは役者だね。素でわけがわからないふうに演じてるもの。

 でもそれじゃあごまかせない。レッドさんがシュウさんにただならぬ思いを抱いていることは見れば誰でもわかるんだから。

 

「照れなくていいですよ? 安心してください。わたし、口は固いですから!」

『待ってマジで何のこと!? いやまあ大体察したけど……どうしてそうなったんだい? 恋に恋するティーンの煌めき(ブラインドネス)補正かな?』

 

 あれ、どうやら本当に違うみたい?

 

「わたし、てっきりレッドさんはシュウさんのことが好きなんだと思ってました」

『はっきり言うなあ……これが若さか。でも残念、彼のことは恋愛対象じゃないよ』

 

 あんなスパダリに恋するのもされるのもごめんだぜ、とレッドさんはつぶやく。

 なら、あのダダ漏れだった感情はなんだろう。

 あらためて考えてみると、たしかにパパがママに、ママがパパに向ける「好き」とは少し違った気がする。

 友だちがアニメや、テレビドラマに出る俳優について話すときのような「好き」。

 どこか遠く、届かない場所に手を伸ばすような。

 そんな、キラキラとしたなにか。

 

『サラちゃん、着いたドラー。中に』

「遅かったなレッド。もう商品は押さえたぞ。初心者向けの防具、前衛用から後衛用まで一揃いずつ……」

 

 通りに面した店の扉が開いて、女の子が顔を出した。

 年は中学生くらい。金色の髪に日焼けした肌。

 ドレスみたいな鎧と剣を身につけていて、左手には紋章が浮かんでいる。

 

「あれ? そいつがあのクマの弟なのか? どう見ても女だよな」

『ごめん、ちょっと話が変わった。紹介するよ。この子はサラちゃん。縁あって道案内することになった初心者さん。ほらご挨拶』

「お、おぉ……オレはウル。レッドの剣であり盾でもある。よろしくな!」

「こちらこそ、よろしくお願いします!」

「んー、敬語はよしてくれ。なんかムズムズする」

「そっか。じゃあよろしくね、ウル!」

 

 わたしは差し出された手を掴んで握手する。

 

『はい親睦が深まったところでー。ウル、【従魔師】向けの防具をいくつか持ってきて』

「サラのだな、任せろ! 武器はどうする?」

『基本的に前に出ることはないだろうけど、一つは持っておいた方がいいドラ。あとは好みだね』

 

 武器……武器かあ。考えてなかったや。

 従魔師ってモンスターと一緒に戦うんだよね。

 わたしはあんまり運動が得意じゃない。今持っているのはナイフだけど、遠くから攻撃できるほうがいいのかな。

 

「とりあえず保留で! あとで考える!」

 

 というわけで。

 わたしが持っているお金で買える、一番いい防具を用意してもらった。

 【フォーチュン】シリーズという装備で、チュニックにキュロット、ブーツのセット。四つ葉の刺繍が入っているのがチャームポイントだ。

 初期装備と組み合わせて装備しても、それなりにおしゃれに見えるのが決め手だった。

 

『いいじゃん似合ってるよ』

「えへへー、ありがとうございます!」

 

 そしてなんと、レッドさんから記念に帽子をプレゼントしてもらいました!

 形はキャスケットに近いかな? 四つ葉の装飾が付いていて【フォーチュン】シリーズにぴったり。

 しかもアイテムのドロップ率を上げるスキルが付与されている高性能な品だ。

 

「これで装備はいいんじゃねーか?」

『じゃあ今度こそ従魔師ギルドへ出発ドラ〜』

「おー!」

 

 

 ◇

 

 

 従魔師ギルドに到着!

 途中で<エンブリオ>が孵化して、レッドさんの説明を聞きながら歩いていたらあっという間だった。

 <エンブリオ>ってなんでもありだね。武器、生き物、乗り物、建物、それに形がないものまであるなんて。

 わたしの<エンブリオ>はふつうのTYPE:アームズなんだけど、少し変わった特徴を持っているらしい。でもあんまり実感はわかないかな。

 ちなみに武器じゃなかったよ。

 

 わたしは受付で従魔師ギルドに登録をして、そのままクリスタルで【従魔師】に転職した。

 NPC……ティアンの人は登録前に適性を調べるみたいだけど、わたしたちプレイヤー=<エンブリオ>を持つ<マスター>は全部のジョブに適性があるから確認はいらないんだって。

 

 それから従魔師というジョブの説明を聞いた。

 モンスターを仲間にするテイムのやり方とか、テイムしたモンスターを入れておく【ジュエル】の使い方とか。

 あとはギルドの一員として、なにか問題が起きたときはできるだけ従魔師ギルドに協力をしてほしいということ。そのかわりにギルドはわたしたちに支援をしてくれるということ。

 

「従魔師ギルドはあなたの幸運をお祈りしています」

 

 そう締めくくって、職員さんは受付の奥に戻っていった。

 あの人ずっと無表情だったけど……いやな気持ちにはならなかったなあ。声のせい(・・・・)かな?

 

「ともかく、これで【従魔師】になれたー!」

『おめでとうドラ〜!』

「レッドさん、それとウルも! ここまで付き合ってくれてありがとうございました!」

『どういたしましてドラ。また一人、有望な新人が王国に生まれたってことだねえ』

「別に気にしなくていいぜ。オレは大したことしてないしなー」

 

 ウルはそういうけど、装備を選んでくれたのは彼女だ。わたしだけだったらこの三倍は時間とお金がかかっていたと思う。

 

『じゃあ私たちはこの辺でお暇しようかな。次に会える時を楽しみにしてるドラ』

「じゃーなー」

「はい! また遊んでください!」

 

 レッドさんとウルを見送って、わたしは一人従魔師ギルドに残る。

 

 さて、まずは仲間になるモンスターを探さないと。

 モンスターは自分でテイムするか、すでにテイムされたモンスターを他の人から買うかの二択だ。

 わたしは自分でテイムする方法を取るつもり。

 

「外に出る準備をしないとだね。【ジュエル】と、やっぱり武器も必要かな。ナイフだけだと不安だもん」

「――おやおやおや。そこのあなーた、何を言っているのですカ?」

 

 心底あきれたと、わたしに話しかける人がいた。

 ギルドのすみっこ、床に座っているもじゃもじゃのおじさんだ。おじさんのまわりだけ独特な臭いがする。

 ずっといたのかな。ぜんぜん気がつかなかった。

 

「武器? ナイフ? いけまセンね、実に嘆かわシイ……武器を持つこと自体は否定しませン。ですガ、従魔師にとって一番の武器と呼べるものがあるならバ、それはモンスター以外にないでショウ! 従魔も持たずに戦闘に赴くなど愚のコッチョウ! その辺の草むらに踏み込むことすらメイビーダーイッ! デス!」

「そうなんですか? でもモンスターを買えるだけのお金がなくて」

「ンンン……やはりいけませんネ。近頃は従魔師の質が下がるバカリ。先達が後進の指導をしなければ知識は欠落しマス。いつギルドは対策をするのでしょうカ」

 

 おじさんはすこし考え込んで、わたしに手招きをした。

 

「あなーた、こちらに来てくだサイ。わたーしがいいものをプレゼントしマス」

 

 そう言って、おじさんは三つの【ジュエル】を取り出した。

 赤、青、黄に光る宝石の中には、それぞれ別のモンスターが入っているとおじさんは言った。

 好きなのを一つ選べ、ってことかな?

 おじさんはまず赤色を指差す。

 

「これハ【ティール・ウルフ】。一匹ではそれほど強い種族ではありまセンが、一度主人と認めた者には死ぬまで忠実デス。進化による派生が多いことも特徴デスネ」

 

 次に青色。

 

「これハ【パシラビット】。戦闘には不向きな魔獣デス。普通は愛玩用として飼育されてマス。しかーし、このコの耳を使った索敵は下級職のスキルをゆうに凌ぎマスヨ」

 

 最後に黄色。

 

「これハ【ランドウィング】。陸を走る騎乗用の怪鳥デスネ。もちろん戦闘でも活躍するでショウ。ただ、フルパワーを発揮するには大量の食事を用意する必要がありマース」

 

 三つの【ジュエル】を置いて、おじさんはわたしを見上げた。

 

「さあ、どれにしマスか? 今なら特別にどれでもタダ。サービスですヨ」

「いいんですか!?」

「エエ。約束は守りマース。<マスター>に嘘を吐く勇気はわたーしにはありまセン」

 

 このおじさん、見かけによらず優しい人だ。

 本当に本当のことしか言ってない。善意でモンスターをくれようとしているのがわかる(・・・)

 ここはその親切に甘えちゃおう。

 前にやってたゲームでもあったなあ。最初に三匹の中からパートナーを選ぶやつ。

 わたしは三つの【ジュエル】を順番に覗く。

 【ティール・ウルフ】はじっとわたしの目を見てくる。わたしのことを見極めようとしてるみたい。

 【パシラビット】はキョロキョロと落ち着かなそう。でも見られるのがいやってわけではない感じ。

 【ランドウィング】は……寝てる? あ、目を開けた。落ち着いていてマイペースな子だね。

 

 ふむふむ。なるほど。

 うん、わかったよ。

 

「じゃあ、その子にします」

「【ティール・ウルフ】ですネ? 本当にこのコでいいデスカ?」

「ううん。その子たちじゃなくて、おじさんが(・・・・・)持ってる(・・・・)【ジュエル】(・・・・・・)の中(・・)にいる子(・・・・)がいいです」

 

 わたしがその子を指差した瞬間、おじさんは驚いて大きく目を見開いた。

 

「……なんでわかった?」

「この子たちに聞きました」

 

 わたしの<エンブリオ>が持つスキルのおかげだ。

 いつも発動しているスキル《統一言語》は動物さんやモンスターともお話ができるようになる。

 みんな口数は多くなかったけれど、三匹のモンスターは全員がわたしに訴えかけていた。

 おじさんがもう一匹モンスターを持っていること。

 自分たちじゃなくて、その子を連れていってほしいということ。

 

「げに恐ろしきは<マスター>デス。ですが、この子はいけませン。あなーたではとても手に負えないでショウ」

「そこをなんとか、お願いします! わたしはその子がいいんです!」

「……それが『使えない』モンスターでも、ですカ?」

 

 使えないって……どういうこと?

 

「この子は生後まもなくテイムされマシタ。それ自体はよくあるケースなのデスが……この子をテイムした従魔師は、すぐにこの子を捨てたのデス。しかも、その従魔師には何のペナルティも与えられませんでシタ」

「ひどい……!」

「わたーしもそう思いマス。幸い保護することはできましタが、この子は心に深い傷を負っていマス」

 

 ――この子の傷を癒すことができますか?

 

 おじさんはわたしに問いかける。

 できるか、できないかはわからないけど。

 

「……その子とお話させてください」

「いいでショウ。中の時間経過を停止してあるので、今までの会話はこの子に聞こえていまセン。くれぐれも言動にはお気をつけテ」

 

 おじさんは緑色の【ジュエル】を胸ポケットから取り出した。

 

「《喚起(コール)》――【ウィンド・ドラゴン】」

 

 【ジュエル】の中から出てきたのは、わたしの肩に乗るくらい小さなドラゴンだった。

 深い緑色の鱗と、白い羽毛を持つきれいな男の子。

 

『R、rrr……?』

 

 その子は周りを見回すと、

 

『Rrrrrrrr! Rrrrrrrr!?』

 

 大きな声で泣き始めた。

 おじさんが彼を【ジュエル】に戻そうとするのを止めて、わたしは床にしゃがみ込む。

 目線を合わせたほうが彼もこわくないだろうから。

 

「こんにちは!」

R()!?』

 

 急に話しかけられてびっくりしたみたい。

 ものすごいスピードで物陰に隠れてしまった。

 でも、声は聞こえているはずだよね。

 

「わたしはサラっていうの。あなたのお名前は?」

『……Rrr(わからない)

「そうなんだ。あなたのことはなんて呼べばいい?」

『……Rrr(しらない)

「うーん、じゃあ……ジェイドって呼ぶね!」

R()?』

 

 彼を見て、まっさきに思い浮かんだ宝石の名前。

 風にゆれる草原みたいな鱗の色。

 我ながらいいネーミングセンスじゃない?

 

「ねえジェイド。わたし、一緒に来てくれるパートナーを探してるんだ。それでね、あなたにわたしの従魔になってほしいの」

『…………』

「あなたのことを他の子たちから聞いて、いいなって思った。顔を見たらその気持ちがもっと強くなったよ。わたしたち仲良くなれると思うんだけど……どうかな?」

『……Rr(いやだ)

 

 でも、返ってきたのは拒絶だった。

 

Rrrrrrrr(みんないなくなるんだ)

Rrrrrr(ぼくがじゃまだから)

Rrrrrr(ぼくがだめなやつだから)

 Rrrrr(にんげんも)

 Rrrrr(どうぞくも)

 ―― Rrrrr(おかあさんも)!』

「……ッ、それは」

 

 風が、吹く。

 ジェイドが隠れているところから流れる風が、わたしの体を押し除ける。

 風がギルドの壁に傷をつける、机を吹き飛ばす、わたしの肌を切り裂く。

 

「何事です!?」

 

 騒ぎが大きくなったから、ギルドの職員さんが奥から出てきた。さっきの無表情の人もいる。

 

「すみまセン、わたーしの失態デス。モンスターが暴走しまシタ」

「それなら【ジュエル】に《送還》させなさい! 何をのんびりしているのです!?」

「ンンンー? これは困りましタ、不具合ですカネー? 上手くいきまセーン」

「っ……すぐ腕利きの従魔師に連絡を! 幼いとはいえ天竜種だ、こうなった以上は力づくで止めるしかない! ……最悪、人的被害が出るようなら殺しても構わん!」

 

 どうしよう……このままだとジェイドが。

 

「お願いジェイド! 話を聞いて!」

Rrrr(いやだ)

 Rrrrrrrrr(こないで)

 Rrrrrrrrr(ちかづかないで)

 Rrrrrrrrrrrrrrr(いやだ、いやだ、いやだ)!』

 

 彼は聞く耳を持ってくれない。

 まるで子どもみたいに……ううん。実際、ジェイドはわたしとおんなじで子どもなんだ。

 だから泣いて、叫ぶ。

 

 わたしには、それが助けを求めているように聞こえた。

 

「おじさん!」

「ンンン、申し遅れましたが、わたーしのことはMr. ジョバンニとお呼びくだサイ!」

「Mr. ジョバンニ! わたしがあの子を止めます! だから、ぜんぶうまくいったらあの子ともう一度話をさせてください!」

「アーハン? なるほど承りましたデスヨ!」

 

 準備はできた。

 

 さあ、始めるよ。

 

 今から目指すのは風の向こう。

 

 文句なしのハッピーエンド。

 

 そのために、泣き虫さんに手を伸ばそう。

 

「出力全開、対象は……ここにいるみんなでいいよね!」

 

 わたしの<エンブリオ>、【交感心繋 バベル】のスキルはもうひとつあるんだから。

 

「《言詞の壁を越えて(ギャザー・イン・ザ・ランド)》!」

 

 スキルを発動した瞬間、地面がひっくり返って見えなくなった。

 意識がもうろうとする。わたしという自分を包むカラがはがれて、周りに溶け出していく感じ。

 

 わたしが、ぼくが、俺が、私が、オレが、僕が、あなたが、きみが、お前が、貴方が、てめえが、君が、彼が、彼女が、彼らが、それが、それらが、ぜんぶぜんぶ溶け合って、絡み合って、一つになる。

 

 今日の晩御飯はなんだろうこの仕事大変だな急がないとギルドがごまかすのも大変だモフモフモフモフすごいなこの娘面白お肉お魚鳥鳥鳥ああ最悪だやってくれやがったそういや宝くじ確認しないと何だこれどうなって助けないと怖い怖い怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい

 

 ――みつけた。

 

 

 ◇◆◇

 

 

『おかあさん……どこ? どこにいるの?』

 

 うまれたときにそばにいた、あたたかなそんざいは、いつのまにかどこかにきえていた。

 ちいさなほうせきにとじこめられて、わけもわからずにつれさられて。

 ぼくは、ひとりのにんげんの"じゅうま"になった。

 

『おら、何してんだよ! お前は天竜種だろ!? 歩いてないで飛べよ! さっさとしろノロマ!』

 

 そのにんげんはこわかった。

 いつもぼくをどなって、ひっぱって、たたいた。

 

『うるせえな、泣くんじゃねえ! 次わめいたら飯抜きだからな!』

 

 ごはんをもらえるときのほうがまれだった。

 ざっそうはたまにしかでてこないごちそうだった。

 

『ぼーっとしてんな! 避けろ、ほらそこだ、殺せ! 殺らなきゃレベルが上がらないだろ!』

 

 いつもなんびきものもんすたーとたたかわされた。

 ぼくはがんばったけど、とてもかなわなかった。

 

 あるひ、にんげんはぼくをつれてもりのおくにやってきた。

 そして、こういった。

 

『泣いてばかりでろくに戦わない、飛ぶこともできない。才能も成長の見込みもない。こいつハズレだな。使えない屑モンスターだ』

 

 ぼくがはいっていたほうせきを、にんげんはあしでふみくだいた。

 

『お前、もういらねーわ。じゃあな』

 

 まって、まって。

 いかないで。

 どうしてふりむいてくれないの?

 

 いやだ、いやだ。

 おいていかないで。

 ひとりにしないで。

 いやだよ、こわいよ。

 ひとりぼっちはいやだよ。

 

 どうしてぼくをおいていくの?

 にんげんも、

 おかあさんも、

 ぼくのことがきらいになったの?

 ぼくがつかえないからいけないの?

 ぼくがよわいからいけないの?

 ぼくがじゃまになったの?

 

 ぼくは、いらないこなの?

 

「そんなことない!」

 

 ひかりがさした。

 あたたかいひかり。

 まるでおかあさんみたいな。

 

「あなたはいらない子なんかじゃない! 使えなくもない、弱くもない! お母さんだって、そんなこと思うわけない!」

 

 うそ、だよ。

 だって、おかあさんはいなくなっちゃった。

 ちがうなら、どうしておかあさんはいっしょにいてくれなかったの?

 

「それは、わたしにもわからないけど……でも、お母さんっていうのは子どもを大切に思ってるんだよ! 愛してくれるんだよ! だから、きっとなにかわけがあるはずだよ!」

 

 さっき、すこしみえたよ。

 きみのおかあさんとおとうさん。

 すごくあたたかい。

 でも、きみはきみ、ぼくはぼくだ。

 

 それに、わけって?

 おかあさんにどんなりゆうがあったというの?

 

「わからない!」

 

 ……。

 

「だから、直接聞いてみよう!」

 

 ……え?

 

「一緒にあなたのお母さんを探し出して、会って、お話するの! そうしたら説明してくれるはずだから!」

 

 ……。

 それで、もし、おかあさんがぼくをあいしてなかったら?

 あのにんげんのように、ぼくをじゃまにおもってすてたんだとしたら?

 いやだよ。こわいよ。

 

 ほんとうのことをしって、きずつくくらいなら。

 またすてられるくらいなら。

 このままおわるほうがいい。

 ぼくは、もう、

 

「……」

 

 だれともかかわりたく……

 

「もし! もしもだよ、万が一……ううん、百億が一、ありえない可能性だけれど、本当にお母さんがあなたを捨てたのだとしても!」

 

「わたしは、あなたを絶対に見捨てたりしないから!」

 

「いらない子だなんて言わないから!」

 

「だから、わたしと行こう! ジェイド!」

 

 ――ああ。

 なんて、やさしいことばだろう。

 さしだされたちいさなて。

 いまにもこわれそうなて。

 

 けれど、いまは、これほどたよりになるものもない。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 □王都アルテア 【従魔師】サラ

 

 目が覚めたとき、わたしの腕の中ではジェイドが寝息を立てていて。

 ちょうど、ぼろぼろになった従魔師ギルドに何人かの<マスター>が駆けつけたタイミングだった。

 それからはあっという間で、なにがなんだかという感じ。

 

 まず、職員さんにすごく怒られた。

 ギルドの建物の中でジェイドが暴れたことは、ほとんどの責任がわたしにあるからしかたないことだった。

 わたしの<エンブリオ>で現場にいた人たちが混乱していたことも問題になったけど……後遺症はないからぎりぎりセーフ、ということで。あやうく指名手配される寸前だったとかいないとか。

 それと、わたしの体には傷がいくつもできていて、一歩まちがえたら命に関わっていたらしい。

 いくら<マスター>が死んでも生き返るとはいえ、危ないことはできるだけ避けるようにと言われてしまった。

 

 次に、ジェイドの処分について。

 本当ならジェイドとその主人にはそれなりの罰があるはずなんだけど、わたし以外に怪我人がでなかったこと、飼い主だったMr. ジョバンニが被害額ぶんのお金をおいていつのまにか姿を消していたことから、どうやらお咎めなしになりそう。

 

 最後に、これからのことについて。

 

「もう一度聞くね。わたしと来てくれる?」

Rrr(うん)

 

 ジェイドが一匹目の従魔になった。

 どうやらわたしの肩を定位置に決めたみたい。たまに首と羽毛がこすれてこそばゆかったりする。

 今はわたしの右手にある緑色の【ジュエル】は、気がついたらわたしのポケットに入っていた。

 たぶんMr. ジョバンニの仕業だ。どうして何も言わずにいなくなっちゃったんだろう?

 でも、またどこかで会える気がする。

 

「目標はジェイドのお母さんを探すこと。そのために、いろんな場所に行かないとだね。一緒にがんばろう!」

『Rrrrr!』

 

 

 ◆◆◆

 

 

 ■??? 【■■】■■■■■■

 

「面白い。実に面白いねえ、あの娘」

 

 椅子に深く腰掛けてクツクツと嗤う男がいた。

 彼は半透明のバイザーに映し出された画像を改めて凝視する。

 被写体は齢十にいくか、という幼い少女。

 肩には小さな天竜を乗せている。

 

「王国の情勢にはどうにもきな臭さを感じたし、潜伏しつつレッドちゃん君を監視してたら……これは思わぬ掘り出し物を見つけちゃったかなー?」

 

 男はホログラムのキーボードを叩き、思考した情報をまとめていく。

 

「特筆すべきは相手の懐に入るコミュニケーション能力と精神性かな。ハイエンドというわけじゃない。ただ自然に振る舞うだけで周囲に気を許させる性質? 営業とかやらせたらピカイチだろうなー。実年齢は外見通りっぽいし、将来は僕のところで囲いたいくらいだぜ」

 

 現実でいくつもの部門に分かれた子会社を束ねる大企業の長は、青田買いの画策を始める。

 同時に、つい先ほど体験した不可思議な現象に意識を向けた。

 

「間違いなく<エンブリオ>の固有スキル。映像は音割れしてたから聞き取れなかったんだよねえ。やっぱ末端にも高性能の機材積ませとかないと駄目ですわ」

 

 ただ、スキルを使用する段になっても<エンブリオ>を視認できなかったことが残念ではある。

 おそらくは実体のないテリトリー系列に分類されるのだろうと仮定して、男は考察を深めていく。

 

「チビドラちゃんの暴走を止めるのに使ったスキル、十中八九、意識の共有だよね」

 

 それは人の心に作用するという点で破格のスキルであるだろう。

 使いようによってはこの世界で天下を取ることも可能だ。男にしても悪用方法は山のように思いつく。

 何より驚くべきは、その出力と影響力。

 

「観察してただけの僕まで巻き込まれたからね……つまり、意識があるなら本体がその場にいなくとも効果の範囲内ってことだ」

 

 <マスター>は精神保護がかけられているはずなのに、意識の共有に取り込まれた。

 もちろん記憶や深層心理まではお互い読み取れず、単なるテレパシーでの意思疎通に収まっていた。それでも思考する内容が筒抜けになることの恐ろしさを男は知っている。

 リソースの割り振りがどうなっているのか気になるところだが、制御を捨てる場合は出力が上昇するタイプであるのだろう。

 

「だけど……本当にヤバいのはそっちじゃなくてパッシブの方」

 

 従魔師系統の《魔物言語》にも似たスキル。

 意識共有のスキルのことも考えると、こちらも解する言葉は無差別に近いと見て間違いないだろう。

 常にプレイヤーやティアンが用いる言語が自動翻訳されている<Infinite Dendrogram>において、そのスキルはモンスターや動植物と会話できる程度のものでしかない。

 だが、もし会話だけでなく文字にまで適用されるとしたら。

 

「いや、既存の言語スキルから考えても間違いなく適用範囲。今は無理でも進化の過程で強化されるだろう。そうしたら……」

 

 かつてこの世界に存在したとされる先々期文明。

 名工フラグマンに代表される優れた魔法・科学技術を有した、その文明の残り香。

 かつて男が発掘し、今もなお秘匿し続けている遺跡がひとつある。

 彼女なら、遺跡に残された暗号、未解読の文書や資料なども読み解けるのではないだろうか?

 

「こぉれはぁ、権謀術数のお時間じゃなーい?」




余談というか今回の蛇足。

レッド・ストリーク
Ψ(▽W▽)Ψ<私が! 来た! ドラ!

(U・ω・U)<たぶん知ってる人は知っている

(U・ω・U)<ルーキーの話にする予定が……

(U・ω・U)<なお、ガチでクマニーサンとのカップリングはない(作者的に解釈違い)


Mr. ジョバンニ
Ψ(▽W▽)Ψ<これまんまポ◯モンじゃん?

(U・ω・U)<そだね

(U・ω・U)<なんなら御三家とかサラちゃんが帽子かぶってるのもそうだよ


最後の人
(U・ω・U)<まあすでに登場済みではある

Ψ(▽W▽)Ψ<見かけたら処すしかねえドラ


サラの<エンブリオ>
(U・ω・U)<こんな感じ?

【交感心繋 バベル】
TYPE:アームズ 到達形態:Ⅰ
紋章:“輪になった人々”
能力特性:交感
スキル
《統一言語》
パッシブスキル
動物や他種族、モンスターなどと意思疎通が可能
自動翻訳と違い<エンブリオ>が話し手の意思を読み取るので嘘やごまかしもわかる
言詞の壁を越えて(ギャザー・イン・ザ・ランド)
アクティブスキル/全体バフ
周囲の生物(正確には意識をわずかでも有する存在)と意識を共有する
制御しないと対象は範囲内無差別で出力上昇

(U・ω・U)<なんでアームズかは追々(書けたら)

(U・ω・U)<たぶん上級になったらエンジェルカリキュレーターになる
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