biohazard Four heroes“NT” 作:ナッツガン
新たな脅威がアベルの元に……
そして……
銃撃音と共に俺達は民間人を避難場所まで移動をしていた。民間人が傷つかないようにと俺達で戦いながら進む。しかし、ゾンビの量は意外に多く。俺達には対処できない。
「民間人の中に不満を感じ始めている者がいるようだ」
「そのようだな」
その問題の中心に居るのはやはりあの男だ。あの男が中心になって先導している。それが良くわかる。だから俺はそれを注意しておかないといけない。
面倒だな。あの男を俺は監視しておかないといけない。ハンクからの情報でなければ俺はすぐにでも相談をするのだが。
「……はぁ」
ハンクの奴はどこかで俺の行動を監視しているのかもしれない。そう考えると、俺は少々警戒を上げなければならない。周囲に視線を向けるがおかしなことは無い。誰かがついて来ている様にも見れない。
「……?」
俺の端末に連絡が入る。それはハンクからの連絡だった。
―――どうやって連絡先を手に入れたんだ?
『もうすぐ始まる。審判の時―――』
どういう事だろう?何が言いたいのか?
それが俺にはまったくと言っていいほどに分からなかった。しかし、これがクリスの身に対する事だという事ははっきりわかった。
俺は周囲に警戒レベルを上げると、大きな公園に出る。公園の中心にたどり着くと、大きな音が近づいてくる。
「なんだ!?」
建物の間から、ビルの間から何かが出てくる。それは俺が見たことも無いくらいに巨大な生き物だった。生き物というか、巨人と言った方がいいかもしれない。
このタイプのBOWは別に珍しくない。寄生虫であるプラーガを改良した品種であれば簡単に作ることが出来る。しかし、クリス1人を殺すのにはやけに手の込んだ行為だ。いや、ある意味妥当な所なのかもしれない。
周囲に居る隊員達はともかく、民間人は混乱からその場に座り込む者までいる。泣きわめき、叫び、混乱して、座り込む。そんな光景が俺の周囲にはある。隊員達はそれら相手に必死になっている、必死になる所が違うのではないかと突っ込みたいところだが、しかし、ここで突っ込んでいる時間すら惜しい。問題はクリスをどうするかだ。こいつを俺一人で相手をしていても、例の男がクリスを暗殺するかもしれない。そう考えると、クリスを1人にするわけにもいかない。それにこの男を他の民間人に付いて行かせると、どれだけ危険は火を見るより明らかだ。この男をほったらかしにはできない。そう思う自分と、クリスを守らなければと言う思いが交差していた。
「グォォォォ!」
そんな悲鳴と共に巨人は電柱を引っこ抜きこちらに走ってくる。俺はマシンガンを構えると、巨人の足元に撃ちまくる。巨人の足が少しだけ揺らぐと、電柱の軌道が少しだけずれる。何とか民間人への攻撃は避けることが出来た。
「今のうちに隊員達は民間人の非難を!」
その時、例の男が居なくなっている事に気付く。
―――しまった!逃がしたか!?
そう感じた時、一つの銃声が響いたような気がした。しかし、そう考える時間すら与えられず、巨人は再び突っかかってくる。気づけばクリスは民間人を守るために戦っている。しかし、こうも言っている場合でない。そう感じた時、建物の隙間の路地裏である通路にハンクを見た。その時、俺は全てを理解する。
「クリス!民間人を連れて行け!」
「……しかし」
「いいから!こいつをある程度相手をしてから俺も逃げる!」
そう言うと、俺はそのまま走って行く。巨人の顔面に手榴弾を投げ、爆発させると巨人はそのまま仰け反る。そして、俺は「走れ!」そうクリスに言い渡す。クリスは「増援を向かわせる」と言いその場から離れて行った。
「どうやって戦うかだな……」
悩んでいると、巨大なBOWはクリス達が消えた方に向かって移動を始めた。俺はそれを妨害するようにマシンガンで交戦する。巨大なBOWの顔面に何発も当てて行くとBOWはこちらに向かって拳を伸ばす。俺はそれを走って回避するが、その拳は後ろのビルに直撃する。ビルはBOWに向かって倒れてくる。俺はビルの倒壊に巻き込まれないように必死で走ると、ギリギリで回避する。
「あんなんで死ぬわけないよな?」
そっと振り向くとBOWは倒壊したビルの中から這い出てくる。
さすがに1人では難しいかな?
そう考えていると、ビル群をかき分けるように軍用ヘリがやってきた。ヘリはミサイルをBOWに向けて何発も撃ってきた。俺はそれに巻き込まれないように走る。
「少しはこっちに気を回せよ!」
まだ俺が居るんですが!?
俺は爆風が当たらないように走って逃げていると、ようやく爆発が止んだ。
やってか!?
と、みんなが期待していると、爆炎の中から触手のようなものがヘリ目掛けて伸びて行く。ヘリに貫通してしまう。ヘリが爆発していく中、爆炎から出てきたBOWは既に元の原型を保ってはいなかった。
もはや俺の手に負えそうな気配がしないんですけど……
巨人型だったBOWは四つん這いで動いており、人型からヘドロのように体の表面が解けている。溶けている体から出ているヘドロはコンクリートを溶かしている。死にかけているのか?まだ元気なのか?疑問に思いながら、銃を向ける。
「そもそも弾は溶けないよな?」
おくからヘリが複数出てくると、背中から大量の触手がヘリを攻撃する。ヘリを掴んで握り潰し、ヘリを振り回して他のヘリに攻撃する。
「大丈夫ですか?」
「どこの部隊だ!?」
「デルタチームを含めた五チームがここに集まりました」
「気をつけろ!こいつは普通のBOWとはかなり違うぞ!」
複数がBOWを囲むようにしていると、俺は建設途中のビルの中に入って行く。ビルの一番上に上ると、銃を構えると後ろから声がした。
「苦戦しているようだな」
「ハンク!?」
俺が振り向くと、そこにはハンクがいつの間にかに立っていた。銃を構えながら前に出る。
「クリスに付き纏っていた奴なら俺が排除した。安心しろ」
「なんで……」
「今は、こいつを倒すことに集中しろ!試作段階とはいえ、こいつは侵攻用に開発されたBOWだ」
「こいつが!?という事はバロクが開発したのか?」
「ああ、ハオスを模範にしつつ、開発した。どこかにコアがあるはずだ」
「どうしてコアが?ハオスを模範にしたんならコアなんていらないだろ?」
「コアと言っても寄生虫だがな、寄生虫を入れる事でいざとなった時の始末をしやすくしたんだ。ハオスはあくまでも地球を滅ぼす為に開発されていたからな」
「要するに制御をする為に寄生虫を入れて、いざとなったら殺しやすくしたのか?」
「ああ、寄生虫を入れてのコントロールはアンブレラ時代から存在していたからな」
マシンガンを構えると、BOWの背中からヘドロが飛んできた。俺達はそれを鉄筋を盾に回避する。ヘドロは溶けず犬型に変化していく。
「なんだあれは?」
「言い忘れていたが、あいつはBOWは作り出すことが出来る。侵攻用だと言っただろ?」
当然のように語るが、俺の知ったことでは無い。
俺はマシンガンを構えると、BOWに向けて引き金を引く。その間に例の巨大なBOWは街中に進行していく。俺は慌てるようにハンクに言う。
「あれはどうやって倒せばいいんだ?」
「さっきも言ったろ?寄生虫を殺せばいい。寄生虫は無敵ではないからな、ダメージを与えて行けば倒せるだろう」
ハンクはアサルトライフルを巨大なBOWに向けると攻撃を始める。
「こいつは俺に任せろ。お前は小型を任せる」
「勝手に!」
そうは言うが、数が多いのも事実だ。俺一人では小型を倒すだけで精一杯だ。ハンクの言う事を信じるしかないだろう。
「裏切るなよ」
「…………任せろ」
「俺が監視しておいてやる」
「……ああ、任せるよ……!?」
俺は不意に声がした方を見ると、そこには俺の兄貴ことベルトウェイが居た。
なんでここに居るんだ?
よく見るとさらにジルさんまで普通に居る。
「ごめんね……ある人からあなた達がピンチだと聞かされて、緊急にこっちに向かったの」
「倒すぞ!」
「お前はテンションがいつも高いな……」
ベルトウェイは元気よく銃を振り回す。なんかよくわからんが、良い事が在ったらしい。
俺がどうしてここに居るのかというと、一時間前にエイダからクリス達が派遣されている場所で大型のBOWらしき物体が向かったと連絡が在ったからだ。俺はありとあらゆる言い訳を屈してジルを説得した。
「――――――というわけで、これはすぐにでも応援に行くべきだと思うんだ!だってほらあいつは俺の弟なわけだし!弟を見捨てたら兄弟としてこう……問題があると重いんだよ!色々……。だからこそ、ここは俺が行くべきだと思うんだ!」
などという言い訳を何分も重ねようやく説得した俺は急いで現地にたどり着いた。
正直に言えば資料整理などの仕事から逃げ出せればそれでよかったんだけどな
要するに俺を口実に仕事から逃げやがった。最低な兄貴だ……。正直に言ってこんな兄貴と血がつながっていると思うと、ちょっとショックだ……
「?どうした?」
「なんでもない」
兄貴達は大型BOWに集中している間に俺は小型の掃討に集中することにした。
あれから数時間とBSAAと各軍の奮闘の結果、ようやく倒すことに成功した。兄貴とハンクの活躍が大きいのが一番だろう。
「ハンク……お前……」
「今は考える時間が欲しい」
「ふぅん……」
兄貴は『別にいいんじゃね?』と言い、ハンクを逃がした。結果としては他の奴にはばれていないので良かったという事になった。もちろんこれは他言してはいけないという事になった。
「お前も分かったな?」
「……ああ」
納得は出来なかったが、俺は渋々納得することにした。こうして激戦を制した。BSAAは勝利することが出来た。
ナッツガンです!
前の行進から大分経ってしまいました。
申し訳ありませんでした!
色々忙しくて、書く暇が有りませんでした。
これからも頻度が低いとは思いますがよろしくお願いします!