いつの間にか柱になりました。   作:マーブルチョコ

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十一話

炭治郎の刀が届くらしいので予定を開けて行くことにした。鍛治氏は鋼塚さんらしい。前まで俺のも担当してもらっていたが、柱になった時にてっちんさんに変わった。刀への愛が凄すぎて難癖あるが腕はかなりいい。

 

「久しぶりだな炭治郎。元気にしてたか?」

「はい!体の疲れもとれたのですぐ任務に行けますよ!」

「気が早いな。まぁ否が応でも任務はすぐやってくるからな…」

「なんで遠くを見つめてるんですか?」

「いや、まぁ…。俺の場合なんの技術もなくいきなり刀持たされてそこに向かわされたからな。昔の軽いトラウマだ。今は大丈夫だけど」

 

刀が届いた時はなんか侍になった気分で調子に乗っていたがいざ実戦となると刀は重いし体動かないし怪我するしで一日を乗り切るのにやっとだったからな。よく暦の呼吸を生み出したと思う。

 

「まぁなんだ。必ず殺せとはいはないから誰になんと言われようと必ず生きろ。お前には俺の継ぐ子だ。自信を持てよ」

「はい。禰豆子を人間に戻すまでは必ず生きます」

 

屋内にいる小さくなった禰豆子に目をやり微笑む。やはり家族っていいな。カナエさんたちを見てても炭治郎たちを見てても兄妹っていいものだな。

 

「お前が竈門炭治郎か」

「はい。そうですが」

「俺はお前の刀を打ったものだ。早く握って日輪刀の色を見せてみろ」

「あ、あの貴方は」

「いいからはやく!」

 

いきなりきた鋼塚さんに日輪刀を押し付けられる。困ったようにこちらを見ているが遠慮せずに抜けと目で合図する。数秒固まっていたが決心がついた炭治郎は刀を抜き軽く構える。最初は普通の刀だったが炭治郎が持って数秒経つと黒く染まっていく。

 

「黒か…。お前は赤だと思ってたのにな」

「黒いのはいいが…俺より黒くないか?」

 

自分の日輪刀を取り出して炭治郎と見比べるとやはり炭治郎の方が黒い。俺の色は黒くても光が反射して少し明るく見えるが、炭治郎の日輪刀は光があまり反射せず漆黒という表現が正しい。

 

「ま、黒でよかった。これで赤とか青になったりすると今までの鍛錬が無駄になるとこだったからな」

「俺も黒でよかったです。秋月さんとお揃いなので!」

 

俺の弟子いってること可愛いな。時々こんな事するから変な女に引っかからないか怖い。まぁ大丈夫だろう。こいつそういうことに疎そうだし。そう考えてると早速烏がやってきた。なんでも街中で若い女性が神隠しにあってるらしくその正体が鬼かもしれないので調査、および討伐との事らしい。

 

「初任務頑張ってきます!」

「おう、気をつけて行ってこい」

「はい!今までありがとうございました!行ってきます!」

 

炭治郎は禰豆子が入っている箱を担いで出て行った。頼もしい背中になった安心感と我が子が旅立っていく悲しいみがあるが今はそんな感情に浸っている暇はない。俺にはこの後やらなければならない事がある。それは…

 

「秋月くん、次はどこに行こうかしら」

「カナエさんが行きたいところでいいですよ」

「そう?なら私は秋月くんの行きたいところに行きたいな」

「その返事はずるいですよ」

「デートなんだからお互い行きたい場所に行けばいいじゃない。遠慮しなくていいわよ」

 

そう言ってニコって笑う。車椅子に乗っているから自然に下から覗き込むようにこちらを見る。そうされると何も言えないので車椅子を押して目的地に向かう。

 

「大丈夫?私重くない?」

「さっきからそればっかりですよ。訓練してるので全く重くないですよ。カナエさん軽いですし」

 

最初は松葉杖で行こうとしていたが髪も綺麗にまとめて普段着ないような着物を着ている。そんな状態で松葉杖で出かけたら勿体無いと思い車椅子で出かけた。

 

「少し遠いですがいいですか?」

「ええ。ゆっくり話しながらいきましょう」

 

そこから色々なことを話しながら目的地に向かった。今の柱のこと、蝶屋敷の人たちのこと、俺の継ぐ子のこと。流石に禰豆子の事は話さなかったがカナエさんは俺が鬼を匿っている事を知っていると思う。いきなり鬼が人間に戻らないかとか、人間と仲良くできるかとか聞いたからきっと憶測がついてるのだろう。そう考えてると目的地についた。目の前の光景を見てカナエさんは少し驚いていた。それもそのはず。目的地は少し古びた誰もいない神社だから。

 

「こんなところに連れてきてすいません。でもどうしても見てほしくて」

「いえ、大丈夫よ。何か思い入れでもあるの?」

「ここは俺が悩んだり挫けたりした時よく来た神社なんですよ。いつきても人はいないのですが、逆にそれが落ち着くと言うか…。まぁ、小さい頃からよくきてたんでたまに掃除しにくるんですよ」

「そう。秋月くんの故郷ってこの辺りなの?」

「はい。ここの神社はこの辺りにあった村にとって守り神がいると言われていたので周りの人たちも参拝してました。今日は暫く来れなかったので色々報告しに」

「なら私も報告しないとね」

「?」

 

カナエさんは特にここに思い入れもないと思うので足の事とか蝶屋敷の子達の無事とか願うのかと思っていると、俺の方をニコッと暫く見つめて神社に向かって願い事をしている。気にしてても仕方ないので俺も願い事をする。

 

(今までありがとうございます。おかげでたくさんの仲間と大切な人ができました。これから見守り続けてください)

(今まで秋月くんを守ってくれてありがとうございます。これからも秋月くん、それにしのぶやカナヲ達も見守ってください)




評価してくれた方ありがとうございます!
投稿ペース遅いですがこれからもお願いします!
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