いつの間にか柱になりました。   作:マーブルチョコ

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十二話

炭治郎が鬼殺隊に入り一月経った。最初の任務こそ戸惑ったらしいがその後は順調に任務をこなしている。ついには元下弦を倒したらしい。でもまだ暦の呼吸を使うのは難しいらしく水の呼吸を使いながら戦っていて申し訳ないと謝っていた。俺の継子は相変わらず可愛い一面がある。そんな炭治郎から衝撃の一言が放たれた。

 

「俺しばらく水の呼吸で戦っていこうと思っています」

「そ、そうか…そうだよな。暦の呼吸なんて数が多いから覚えきれないもんな…」

 

暦の呼吸は春夏秋冬の四つの型から始まりそこからさらに色々な技に派生する。なんなら基本の呼吸全てを使えると言っても過言ではない。

 

「い、いえ!そんな事は…まぁ、多少はあるんですけど、俺の実力不足なんです!」

「気を使わなくて良いよ。水の呼吸が自分に合うと思うなら水の呼吸を使うと良い」

「分かりました」

 

弟子が巣立っていったようで悲しいが炭治郎はもう立派な隊士だ。ここは師匠として、柱として喜ぶべきだ。

 

炭治郎と別れ俺は怪我の治療のために蝶屋敷に来ている。怪我と言っても童磨と戦った時に負った肺の治療だ。しのぶ特製の藤の花で作られた薬と呼吸によって徐々に良くなっているが、完治には至っていない。

 

「体の具合はどうですか?」

「特に何ともない。でもこの治療法大丈夫なんだよな?藤の花の薬とか聞いたことないぞ」

「藤の花の毒で血鬼術を破る事は確認済みですし、服毒訓練を受けている秋月さんなら大丈夫ですよ」

「そうだと良いんだが…。早く全盛期の力を取り戻したいよ」

 

刀に手をやりため息をつきながらそう口にするとしのぶは目を開いて驚いていた。

 

「何かおかしなこと言ったか?」

「いえ…。秋月さんの口からそう言うこと聞けるとは思ってなかったので」

「失礼だな。確かに入隊した時は鬼に出会いたくないとか階級上がりたくないとか思ってた。だが今は自分を守るためでなく他人を守る存在になりたいと思うようになった。ただそれだけだよ」

「へぇ〜。それは姉さんの事ですか?」

「…まぁそれが一番の理由かな」

「照れなくてもいいんですよ。素直に口に出してくださいよ」

「お前の前では絶対言わない。もう終わったなら俺はいくからな」

 

これ以上ここにいるといつかボロが出る気がしたので素早く退出する。別に俺が言ったことをしのぶからカナエさんに言うのは構わないのだがその後少し気まずいのでなるべくやめてほしい。

 

「あら秋月くん来てたのね。体の具合はどう?」

「順調に回復しているらしいですよ。全盛期ほどの力は出せませんが普通の任務程度ならこなせます」

「それはよかったわ。でもあまり無理はしないでね」

「大丈夫ですよ。何があろうと俺はここに帰ってきます」

「何恥ずかしいこと言ってるんですか秋月さん。それにここは私達の家であってあなたの家ではありませんよ?ね、姉さん」

「まぁ、そうだけど…。って恥ずかしいって何だよ。別に普通のことだろ」

「わ、私は別に良いわよ。むしろずっと一緒にいれるから…その方が…」

「姉さん?!」「カナエさん?!」

 

カナエさんの大胆な発言に俺としのぶは驚く。最近少し大胆になってきたと思ったがまさかここまでとは思わなかった。いつも宿屋に泊まるか野宿の俺にとってはありがたい。何よりカナエさんと入れる時間が増えるのが嬉しいが、ここにはしのぶやカナヲをはじめ多くの女性がいる。そんなところに男一人を入れていいのか。いや、全く浮気をするつもりはないけど。

 

そんな事を考えていると伝令を持ってきた烏丸が飛んできた。内容は那田蜘蛛山に十二鬼月が現れその討伐に俺と水柱が向かう事になった。それに多くの隊士が怪我をして身動きが取れないとのことなので蝶屋敷から一名連れて行く事とらしい。




ほぼ一年ぶりの投稿ですいません。
これからまた亀更新で投稿して行くのでどうか長い目で見てください。
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