それより映画すごかったですね。迫力が桁違いでした!見てない人は是非見てください!
カナエさんと付き合いはじめて二ヶ月経った。秋の涼しい風もいつの間にか凍てつくような寒さになっていた。この二ヶ月は色々あった。お互い好きとわかってからなぜか距離がで遠慮しがちになっていたり、変に意識したりして避けるようにしていたがその辺りはしのぶに怒られたり、宇髄さんにアドバイスを貰ったりしてようやく普通の恋人らしく付き合うようになった。蝶屋敷以外の人間には話してない。
だが勘のいいやつが一人いた。
「秋月さん何か幸せなことありました?」
「…何のことかな?」
「知らないふりをしても俺の鼻を誤魔化せませんよ。秋月さんからは幸せそうな匂いと女の人の匂いがします。恋人が出来ましたね!」
「え、秋月さんお付き合いしてる人がいるの?!」
竈門家の食料調達を手伝っていた時に炭治郎にそう言われ禰豆子がその話に興味を持つ。恋愛の話に多感なお年頃なのだろう。でもこの二人なら大丈夫だろう。鬼殺隊でもないし知られたところで特に何もないと思う。そう思ったのが甘かった。話している途中に隠の人が来て話のほとんどを聞かれてしまいあっという間に鬼殺隊中に広まった。許さんぞ後藤。
後藤から依頼書を受け取り中を確認する。内容は十二鬼月の一人である下弦ノ一の討伐だ。現在甲の隊士二人が応戦中であり俺が一番近いらしい。甲の隊士が二人いるのなら大丈夫だろうと思いながらも急いで現場に向かう。だが不思議な点がいくつかある。なぜ昼間に鬼が活動してるのか。なぜ一目につくような街で起こったのか。こういう時はいつも無惨が関わってるとお館様は言っていた。ならなるべく早く終わらせて無惨を探そう。
現場に着くと白髪の男に出くわした。
「今までよく耐えたな。あとは任せろ」
「ああ?!俺は柱の助けなんていらねえ!俺と匡近がいれば楽勝だ!」
「もうボロボロだから休んでろ。匡近って子も助けるから」
「その子ならもう私が殺したよ」
不意に後ろから女の声が聞こえる。振り向くとそこには小さい女の鬼と鬼に抱えられてる匡近とおもわしき人物がいた。
「実弥…すまない…」
「あらまだ生きていたのね。まぁもう死んでしまうし遺言でも残しておいたら?」
鬼はゴミを捨てるかのように匡近を投げる。実弥は匡近を受け止め何かを話していた。鬼は嬉しそうに見ている。
「随分と嬉しそうだな」
「ええ。これで私は下弦から上弦になれるもの。早くあの方に報告してさらに血を分けていただくの」
「そうか。それは残念だな」
「何が残念だって?ああ、私が上弦になるところが見れないからかしら。安心してちょうだい。貴方達三人は私の血となり肉となりずっと私の体の一部として扱ってあげるから。そこから見ておきなさい」
「いや、そこが残念じゃなくてお前が上弦になれない事に残念だよ」
「何をバカなこと言ってるの?」
「バカなことではない。事実だ。だってお前もう首落ちてるもん」
『暦の呼吸梅雨ノ型 霧雨』
霧雨。降っているのか分からないほど細かい雨のように斬られたということを悟られないほど素早く刀を振るい首を落とす技。下弦ノ一は後ろにあわられた俺を見ようとし首を回した瞬間にそのまま首が落ち消滅していく。それを確認して実弥と匡近に近づく。だが応急処置が少し遅かったのか匡近は息をしていなかった。
「何でいつもこうなんだ…。何でいつも俺は大切な人を…!」
「すまない。俺がもう少し早くきていれば…」
慰めにはならないが言葉をかけておく。もっと気の利いた事を言えたらいいのだが俺は馬鹿だからこのようなときどう声をかけたらいいか分からない。そっとしておこう。それより早く隠が来ないだろうか。無惨が近くにいるのか確認しなければならない。あと炭治郎達が心配だ。
現場を隠に任せて炭治郎の元に向かったのは世が明ける直前だった。向かう途中に何匹か鬼を狩っていたので遅くなってしまったが大丈夫だろうと思う。夜明け前に竈門家に到着するとそこには見るに耐えない光景が。炭治郎と禰豆子以外惨殺されていた。熊に襲われたのかと思うがそれにしては死体が綺麗だ。それに誰かが死体を運んでる跡がある。それを追うとやはり炭治郎と禰豆子がいたが禰豆子の様子がおかしい。
「何があった」
「秋月さん!実は禰豆子が!禰豆子が…!」
「落ち着け。少しみしてみろ」
息はしているが目を覚さない。その上心拍数が下がっている。瞼を開け瞳孔はちゃんと開いてるから確認すると驚いた。
「炭治郎…。禰豆子は鬼になっている」
「…え?」
「おそらく無惨に襲われたのだろう」
「どうにかならないんですか?!」
「今の所はな…。だが俺が何とかしてやる。だけど俺一人ではどうにもならない。だからお前もう鬼殺隊に入って調査をしてほしい」
ここから俺たちが無惨を倒す物語が始まる。