いつの間にか柱になりました。   作:マーブルチョコ

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間隔空いてすいません!
仕事が忙しくなっていたので…。
マイペースに更新して行くので気長に待っていただけたら幸いです


九話

鬼になってしまった禰豆子を人間に戻すと言ったがどうやって戻そうか。無惨が何百年と探しても見つからないと言う青い彼岸花を探すのもいいが、手がかりが全くない。現場暴れたり人を襲うような事をしてないし、今もちっちゃくなって竹籠に入り炭治郎に背負われて運ばれてる。ここまで大人しいなら問題ないだろう。だったら今やるべきことは炭治郎が強くなることだ。鬼殺隊の隊士は鬼を恨む人が多くいる。鬼を連れていること自体は鬼殺隊に入らなければ問題ないのだが、そのうち禰豆子を狙われ抵抗できることなく禰豆子を殺されるかもしれない。俺がつきっきりで守るのもいいが柱という立場上そうもいかない。ならば頼るべき人はあの人しかいない。

 

「という事でこいつの世話頼みますよ。鱗滝さん」

「何がという事でじゃ。夜更けにいきなり駆け込んできたと思ったら馬鹿な事を言いおって」

「馬鹿な事じゃないですよ。それに貴方は優しい。何かといって引き受けてくれるでしょ?」

 

鱗滝さんは少し顔を逸らした。図星なんだろう。本当にその気がないなら俺が炭治郎を連れてきた時点で断るだろう。それにかすかに感じる鬼の気配に気付いて刀を持ち飛び出してきてただろうし。

 

「とにかく炭治郎のことを頼みます。全責任は俺が持ちます」

「…分かった。だが炭治郎は鬼殺隊に入れる。いくら呼吸が使えるようになっても実践で力を発揮できなければ意味がない」

「分かりました。鬼殺隊に入ってからは俺が面倒を見ます」

 

席を立ち外に出て寒そうにしている炭治郎を中に入るように促す。不安そうな顔をしていたが頭をわしゃわしゃと撫で頑張れよと一言声をかけてその場をさる。後ろで何か叫んでいたが聞こえない。

 

「秋月さん!前!前から熊が!」

「ああ。それなら問題ない」

 

『暦ノ呼吸冬の型 雪崩』

 

振り下ろしてくる熊の腕を避け木を蹴り月あかりに紛れて首を狙い力強く刀を振り下ろす。二メートルあった巨体はずしんと音を立てて倒れる。今夜は熊で鍋でもするかと考えていると炭治郎が目を見開き近寄ってくる。

 

「その動きどこで覚えたんですか?!」

「覚えたっていうか盗んだっていうか…。色々な人の呼吸法を参考にして自分で動きやすいように呼吸法とか動きを変えただけだけど…」

「そうですか…。動きが神楽に似てたので一度会ったことがあるのかと」

「神楽?」

 

炭治郎に聞いてみると神楽は竈門家に伝わる日の神様に捧げる舞のことのようだ。暦ノ呼吸と神楽の動きはよく似ているようだが細かいところは違うようだ。鱗滝さんにも聞いてみたが神楽のことはよく分からないそうだ。そうなってくると神楽はただ似てる動きだと思うしかないが。

 

「炭治郎。刀を持って神楽を踊ってくれ」

「え、でも俺ちゃんと踊れないですよ」

「それでもいいから。形だけでも何か分かるかもしれないし」

 

俺の日輪刀を渡し無理やり踊らせるように促す。炭治郎は刀を重そうに持ちながら神楽を始めた。呼吸が乱れてうまく舞えていなかったがかなり似てると思う。なら無理に新しい呼吸を覚えるより記憶の中から探し出して思い出しながら技に繋げた方が良さそうだ。

 

「炭治郎。お前俺の継子になれ」

「継子…ですか?」

「ああ。柱の人が自分の呼吸や技を教えて次期柱候補にする人の事だ。お前なら我流で出来た暦ノ呼吸を習得できるだろう。最終的には神楽をなんらかの呼吸法に変えることが一番なんだが。まぁ神楽のことは調べておくよ。で、どうする?鱗滝さんに教わるもよし。俺に教わるのもよし」

「俺は…秋月さんに教えてほしいです」

「分かった。だが教えるからには厳しくするからしっかりついてこいよ」

「はい!」

 

こうして俺は炭治郎を継子にして暦ノ呼吸を教える事になった。神楽は俺と俺の信頼できる隠数人に頼み調査をしてもらう。禰豆子の事は伝えてない。鬼を庇っている事がバレたら柱であれど鬼殺隊に入れなくなる。とりあえずは炭治郎育成に励もう。

 

「まずは全集中の呼吸を覚えてもらう。そのためにこの瓢箪を吐く息だけで割ってくれ」

「いや、これ普通の瓢箪じゃないじゃないですか。こんなの割れませんよ」

「割れるよ?」

 

そう言って一息で割る。炭治郎は目が点になって見ていた。鱗滝さんは腕を組み頷いていた。

 

「これをしないと技は出せないし、神楽をするときの呼吸になるかも知れない。頑張って覚えろよ」

「そんないきなり言われても出来ないですよ!せめてコツを教えてください!」

「んー、そう言われてもな。肺に空気を溜めて溜まったら空気の塊を出す感じだ」

「こ、こうですか?」

 

力いっぱい空気を瓢箪に送っているが、割れる気がしない。まぁ深呼吸や腹式呼吸とは違った技術が必要だから気を長くして教えていくしかない。

 

そうしてくる日もくる日も訓練を重ねた。炭治郎に傷が出来ようが血反吐を吐こうがお構いなく気絶する手前まで訓練した。痛みに慣れるのも訓練だと思い心を鬼にして特訓すること二年。ようやく炭治郎は神楽をなんとか自分のものにして選抜を突破し鬼殺隊員になった。




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