Troubる   作:eeeeeeeei

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四十二話 蜘蛛×百足

ーーーーーー

 

 

「ここ穴場なんだよ。人もいないし、花火もよく見えるの」

 

「へ〜〜よくこんなところ知ってたね〜〜ミカン!!」

 

「昔、ユウリさんとリトと三人でお祭りに来た時にユウリさんに教えてもらったんだ」

 

 ビルの屋上で手すりにつかまって話す美柑とララ。

 美柑の言う通り、周りに人はおらず、ここには俺たち、ララ、美柑、ヤミ、西蓮寺、お静ちゃんしかいない。

 ナナとモモはお祭りの空気に感激しており、まだ下で祭りを楽しんでくると言っていた。

 

「………」

 

「結城くん、どこに行くの?」

 

「俺、みんなのジュースでも買ってくるよ」

 

 妙にイライラとしてる様子のヤミ。

 それに真夏の気温は日が落ちた今も生温く、冷たいものが欲しいと思ったので買いに行こうと思った。

 

「私も、手伝うよ?」

 

「ヘーキヘーキ。ありがとな。」

 

 西蓮寺が手伝うと言ってくれたのだが、一人でビルの屋上から離れる。

 

「そーだ!ヤミにたい焼きでも買って機嫌直してもらうか」

 

『ようやく』

『女が離れたか』

 

──シュルシュル

 

「糸!?」

 

 咄嗟に首に巻きつく糸と首との間に腕を差し込み、腕へとオーラを込める。

 

「ぐっ…ぐぐっ!!なんだ!?」

 

「女の悲鳴はうるさくてキライなんだ」

「だが、お前もただの素人というわけでは無いようだな」

 

「な、めんな!」

 

 腕のお陰で出来ている糸の隙間に頭を下げて、糸の輪から脱出する。

 そのままオーラを【堅】の状態にして黒コート姿に変わった。

 

「こっちだってユウ兄に毎日しごかれてんだ!そう簡単にやられるかよ!」

 

「「ほぉ……」」

 

──ヒュンヒュンヒュン!!

 

 正面から糸が伸びてくるも、リトは横っ飛びで躱した。

 

「でも、注意力が」

「足りないな」

 

「──くっ!!」

 

 躱した糸とは逆方向から伸びてくる糸に気付いていなかったリト。

 ギリギリで気づくも躱せない距離。もう少しで喰らうというところで、

 

──ザンッ!!

 

「少しは動けるようになりましたね、結城リト。ですがまだまだ甘いです」

 

「!!!」

「貴様は」

「「金色の闇…!!」」

 

 背後から迫る糸を両断したヤミが颯爽と現れた。

 確かに、独特の声色が二つ聞こえていた。二方向から攻撃を受ける可能性なんていくらでもあった。見えるものだけ避けた自分の甘さに気づく。

『見えない攻撃もあるし、死角から狙うのなんて鉄則だ。そういうところはオーラで感じろ』

 何度も兄に言われてきた事を思いだす…

 

「ずっと感じていた不快な視線の正体はあなたたちでしたか…私の標的に手を出すとは良い度胸ですね」

 

「どういう風の吹き回しかな?」

 

「言ったはずですよ。結城リトは私の標的だと」

 

「おかしな事を」

「君が抹殺を失敗したから、私達が雇われたのだよ」

「邪魔をするなら君も始末するだけだ」

 

 ヤミもユウ兄も基本は一対多での戦闘に慣れてるけど、戦闘の基本は相手の人数とこちらの人数を合わせる事。

 

 腰に下げているべとべとランチャーを抜き取り、飛んでくる糸を壁に貼り付ける。

 

「ヤミ!俺だってやれる!二人でこいつら倒すぞ!」

 

「……バカですかあなたは。ここでは巻き添えで死人が出ます」

 

「──そうだな!場所を変えなきゃ!」

 

──ダッ!!

 

「おや、逃げるのか?」

「落ちたものだな金色の闇。だが」

「「我らの糸はどこまでも追っていくぞ!!」」

 

 脱兎の如く、二人は人気の無い神社の森へと駆け込んでいった。

 

 

ーーーーーー

 

 

「結構食べたなー。じゃあ、そろそろみんなと合流するか」

 

「えぇ。でもご馳走になってばかりで…」

 

「こうゆう時は社会人に甘えとけって、学生」

 

 今日の古手川、なんか変だな。

 妙に素直だし、さっきから手を繋ぎっぱなし。

 人気が多いところで古手川から繋いできたので、はぐれないためだと思っていたんだが、そろそろ花火を見る予定のビルに着くので人はまばらになってきているんだけど…

 

「あ、ありがとう…」

 

 ほんと調子狂うな。

 

 普段と違い、長い髪を後ろで結い上げているために、普段は隠れているうなじが色っぽい。

 そして普段と180度違うこの素直な態度。薄紫の浴衣も良く似合ってるし…

 頬を赤らめてお礼を言われるなんて普段からは想像もつかない。

 コイツ、こんな可愛かったっけ…?

 

「今、失礼なこと考えてません?」

 

 ジトッとした目でこちらを見る古手川。

 ミカンで思う事が多いが、女の勘ってやっぱりすごいな。

 咄嗟に話題を変えるべく、既に見えている目的地を空いている右手で指差す。

 

「あ!ついたついた。あのビルなんだけ……ッ!!」

 

 突如、嫌な気配がした。

 即座に全開の【円】を発動。

 

 目的地であるビルの屋上にみんないる。

 でも、モモとナナは離れた位置に、リトとヤミは範囲内にいない。

 

 そして、上空にも何かが、そばにも、いる!!

 

「え……キャア!!」

 

 繋いでいた左手で古手川を引き寄せ、脇に抱え跳躍。

 瞬間、その場に何かがいくつも飛来し、コンクリートを簡単に貫き、地面をえぐっていた。

 

「今のを避けるか…」

 

 飛び退きながらも【円】で確認した相手の位置に右手を向けて、指先から五つの念弾を連射。

 

「お前は避けれるか?」

 

 広げた右手を握り込むと、念弾の群れが五方向から一斉に襲い掛かる。

 そのまま爆煙に包まれる赤黒い体をしたヤツは無視して、屋上まで駆け上がった。

 

 

ーーー

 

 

「このオーラ……ユウリさん!?」

 

 あたり一帯を範囲内におさめたユウリの【円】に反応して、ミカンは何事かと叫ぶ。

 

 すると、四階建はあるビルのはずだが、下から人が飛び上がって来た。

 

「お兄ちゃんっ!?」

「古手川さんっ!?」

 

 古手川を抱えたユウリが屋上へと着地し、古手川を優しくおろした。

 

「みんな固まってろ。上にも下にも、何かいる」

 

 ユウリの言葉にみんなはうなづき一塊になると、上から声が聞こえて来た。

 

「あはははは〜〜〜っ!久しぶりだもん!ララたん!!」

 

 空から落ちてくる鎧を着込んだ巨大なカエル。その上にちょこんと乗っかっている、小さな宇宙人が叫んでいる。

 

「ラコスポ!!?」

 

「……誰?」

 

 ララとユウリ以外は見覚えの無い宇宙人。

 随分と昔の、ララの婚約者候補でヤミにリトの抹殺を依頼した張本人だとペケが説明してくれた。

 

「ララたん、相変わらず可愛いね〜〜♡」

 

「ラコスポ!まさかまたリトに殺し屋を……!」

 

「そーだもん!今度の殺し屋はすごいもん。どういうわけか金色の闇がヤツの味方をしてるみたいだけ───わわわっ!!!」

 

 ユウリが元凶を早々に排除しようと、ラコスポの背後に音もなく現れた。

 

「──チッ!!」

 

 が、攻撃を中断して舌打ちをしつつ【堅】によるガードを展開。同時にいくつもの小さな赤黒いモノがユウリを強襲した。

 硬い、実態のある何か。

 

──ドゴドゴドゴドゴドゴ!!

 

 ユウリは飛んでくる塊を四肢を使って次々と弾き飛ばす。それがどんどんと集まっていき、だんだんと人の形を形成していく。

 

「よくやったもん!ヒャグレグ!」

 

 ヒャグレグと呼ばれたのは、百足(ムカデ)のようにも見える赤黒い皮膚をした男。身体はゴツゴツと鎧のようで、鎧の延長で尻尾のような物も生えていた。それに、身体を分解してそれぞれで動けるようだ。

 

「結城リトには殺し屋を、僕たんには用心棒を雇ったんだもん!」

 

 コミカルな悪役顔を歪めて笑うラコスポ。

 

「……」

 

「……」

 

 睨み合い、お互いを探り合っているユウリとヒャグレグ。

 視線は変えず、心配そうなみんなへ向けてユウリは口を開いた。

 

「ヤミは宇宙一だぞ。リトも大丈夫だ。で、あんたは宇宙一の用心棒なのか?」

 

「さあな。肩書きなんぞに興味はないし、俺は用心棒ではなく、傭兵だ」

 

「あっ……そッ!!」

 

 ノーモーションで身体全体から巨大な念弾をヒャグレグへと放ち、その身体を吹き飛ばす。

 

「ララ、コイツの相手は俺がする。皆を頼むな」

 

「うんっ!任せてお兄ちゃん!」

 

 力強く返すララに頷くとユウリは結界を生成し空中に飛び立ち吹き飛んで行くヒャグレグを追う。

 空中でヒャグレグもすぐに体勢を立て直しこちらを向くが、そこを狙い澄まして振り向き様の後頭部を結界で叩く。反撃を試みようとヒャグレグも拳を突き出してはいたが後頭部を殴られ前に出る顔面に正面衝突のように拳を叩き込む。

 更に突き出されたままのヒャグレグの腕を掴み、関節を逆方向に曲げる。

 パキッという軽い音が聞こえ、いとも簡単に腕は取れた。

 その取れた腕の掌がこちらの顔を向いており、指が切り離されて顔面に飛んでくる。

 結界で指を防ぎ、持っていた腕をヒャグレグへ投げつけて、更に結界でヒャグレグを囲んだ。そのまま地面に向けて、結界ごとヒャグレグを放つ。

 

「こ、コイツ…!!」

「落ちろ」

 

 ビルからは離れた位置の森へと墜落するヒャグレグを追って、ユウリもまた、夜の暗い森へと消えていった。

 

 

ーーーーーー

 

 

「…今思い出しました」

 

「え?」

 

「体から糸を分泌しそれを手足のように操り武器とする二人組の殺し屋の話…ランジュラとバイダー」

 

「ランジュラと、バイダー?」

 

 神社の裏手の森でリトとヤミは背中合わせの状態。

 どこからか声が聞こえてくるが、声の出所は掴めない。

 

「ご存知だったとは」

「光栄だ…」

 

「て、てめーら!なんで俺を狙う!?」

 

「これが」

「仕事なんでね」

 

──ピシッ

 

 地面にヒビが走り、小さく開いた穴からは糸が飛び出して来た。

 だがリトはこれを楽々と躱す。

 それもそのはず、リトのオーラは自身の半径1mはある程に広がった状態。まだ範囲は狭いが、【円】ができている。

 

 ヤミも飛んで避けた様だが、浴衣の下はヒラヒラとしており、それをリトは見上げていた。

 

「うわっち!!」

 

「結城リト…こんな時まで…!!」

 

 ヤミの白い下着が丸見えだったために、リトは自身の眼を両手で隠す。

 ヤミは咄嗟に足を閉じ、手で浴衣を抑えてリトを睨む。

 

「──!!」

 

 その隙を突かれ、ヤミは白い糸に絡めとられてしまい身動きが取れなくなった。

 

「ヤ、ヤミ!!」

 

「ふふふ。捕らえられた獲物の気分はどうかね?」

「私の糸が"斬る"だけだと、甘くみたようだねェ」

 

 焦るリト。

 二人の殺し屋も、いまだに姿は見せないが必勝のパターンらしく勝ったも同然のように話す。

 

 だが、当の本人であるヤミはいつもと変わらない態度。

 

「大丈夫です…この程度の状況、危機でも何でもありません。結城リト、あなたはあなたのやるべき事を」

 

「──!!」

 

 ヤミの目配せにより、リトもハッと気付き、穴の開いた地面を見つめる。

 

「そのザマで良く大口を…」

「私の位置すら特定できていないお前に…」

 

「うぉぉぉぉお!!」

 

 相手のセリフを遮り、リトは叫びながら地面を連続で殴り出した。

 

「気でも触れたか?」

 

──ズズズズズズズ…

 

 リトの殴った地面は黒く歪み、先程地面から飛び出してきた糸の開けた穴をリトのオーラが伝う。そして森の木々に潜んでいたバイダーの、己の糸で開けた真下の穴にも同様に黒い歪みが出現した。

 

「な、なんだ!?」

 

──ドドドドドドッ!!!

 

「ぐぶっ!!」

 

 歪みから突如として吹き出してくる、リトの拳の勢いに乗ったオーラがバイダーをタコ殴りにする。

 

「どうした!?──は!?」

 

 バイダーが倒された事に気を取られたランジュラだったが、周りに伝う糸の結界の中に、自身の糸ではない、金色の糸が混ざっている事に気付いた。直後に顔を鈍器で殴られたかのような衝撃が走る。

 

 それが金色の髪で造られた大きな拳だと理解した時に、全てを悟るランジュラ。

 防戦一方も、この森へと逃げ込んだのも、全てが演技。

 自らの弟と、いつも通り狩りのつもりで挑んだ仕事であったが、逆に獲物にされていた事に。

 

「ガキが!!」

 

 バイダーはリトへと直接糸を放とうと木の影から現れたが、

 

──ドンドンッ!!

 

「姿が見えりゃこっちのもんだ!!」

 

 べとべとランチャーを瞬時に二発撃ち抜き、糸ごとバイダーを木へとへばり付けた。

 

「こんな、ガキにまで…バイダーが…」

 

「結城リトが多少は出来る事はユウリから聞いていましたから。あなたたちに、同業者としてひとつ忠告しておきます」

 

──ザンッ!!

 

 いともたやすく体の動きを奪われていた糸を切断し、ヤミは悠々と地面に着地すると浴衣の裾を直しており、それが終わると再度口を開いた。

 

「勝利と死は隣り合わせ…相手の息の根を止めるまで、油断はしない事です」

 

 ごくりと唾を飲み込み、ランジュラは今更ながら命のやり取りを少女と言えるほどの小さな子から言い聞かされているようで頭に血が上る。

 

「バ…バカにするな小娘がァーーーッ!!」

 

「……」

 

 ヤミの眼がスッと細まり、ランジュラの命を狩り取ろうとしたところで、

 

──ドンッ!

 

 べちゃりと、弟と仲良くとりもちに飲み込まれ木と同化するようにへばり付くランジュラ。

 

「余計な事かも知れないけど……ヤミがわざわざこんなヤツを殺すことねーよ」

 

 構えた銃を降しながら、リトはヤミの眼を見て話す。

 

「いえ……おかげでムダな血で手を汚さずにすみました」

 

 リトの考えは甘いとは思う。

 昔のヤミと、昔のユウリであれば確実に首を跳ねただろう。

 殺るときは、正確に、静かに、素早く。

 視線に気づいた瞬間に、既に狩りは終わっていたハズ。

 

 でも今は、ヤミ自身この地球(ほし)に、この街の人間たちに毒されている。

 

 それ故に、この甘さも悪くないと思えていた。

 

 

ーーーーーー

 

 

「あれ、もうやめる?」

 

 ニヤリと笑っているユウリ。

 

 確かに強い。

 お互いに思っていることは同じ。

 だが、ヒャグレグはわずかに自身の方が劣っていることに、一回の攻防で既に気付いていた。

 金のために雇われていたが、この戦闘で昔に感じたことのある高揚感を思い出していたヒャグレグ。

 

「ん?まじでやめんの?俺は別にかまわないけど…」

 

「いや、なんでも無い。続きを──始めようか!!」

 

 ヒャグレグが再度の戦闘開始を宣言し、口の横の赤いもみあげのようなものが開き、牙のようになった。

 それと同時に体はバラバラになっていき、彼の両掌のみが一瞬にしてユウリの眼前に広がる。

 

『──はやくね!?』

 

 ユウリは内心で先程のスピードとは比べものにならない速度に驚く。

 が、それでもユウリならば反応出来る速度だ。

 眼前に浮かぶ掌から更に切り離されて散弾銃のように顔めがけ飛んでくる指を避け、今はまだ、何も無い空間に念弾を放つ。

 パラパラと集まりかけていた胴体部分に念弾は命中した。 

 だがヒャグレグに効いた様子はなく、再度バラバラに。

 【円】と自身の戦闘経験による予知まがいの予測で何度も何も無い空間に次弾を放つユウリ。

 避けて、当てるをもはや作業のように繰り返す。

 次々と繰り出されるヒャグレグの攻撃を全て避け、ユウリの念弾だけが一方的に当たる。

 

 一方的に見える展開だがユウリの表情はまだ余裕ではない。

 完璧にカウンターは取れているが、ダメージが入っている様子もない。

 

 避けて当てる作業。その繰り返しが十も過ぎたところ。

 ユウリが硬直状態を嫌い、攻撃の威力と規模を上げようとしたタイミングで、ヒャグレグの尾のような部分が槍のように一直線に死角から飛んでくる。

 

「っ……!?」

「これは、躱せまい!」

 

 尻尾を拳で弾いたところに、ユウリの背後に形成されていくヒャグレグの右半身。

 その右腕から放たれる拳が遂にユウリを捉える。

 

「うぐっ……がはァ……!!」

 

 体の先が痺れ、身体の芯から響くような痛みが腹部に駆け巡る。

 

 バラバラの体が集まり、膝をついて苦しんでいたのは、ヒャグレグだった。

 

「硬いなオマエ。今のも、結構効いたよ」

 

 ユウリは内臓を痛めたのか、口元から出ている血を拭い、脇腹を押さえてはいたが、ヒャグレグとのダメージ量は明らかに差があった。。

 

 ユウリは拳が当たる時、咄嗟に【凝】で殴打される部分を防御し、殴られる方向に上半身を捻っていた。 

 その捻った勢いと殴られる勢いを乗せた左回し蹴りによるカウンター。

 【凝】によるオーラ移動は左脇腹に60%でガード。

 その後、蹴りの命中の瞬間に【流】によって80%のオーラを集中させた蹴りをヒャグレグの右半身の生成途中の中心部へと叩き込んだのだ。

 

 痛みに支配されながらも、なんとか立て直そうとヒャグレグはバラバラと別れ移動を開始する。

 まずは、距離を稼ぎ、受けたダメージの回復を……

 

「散々見たし、逃さねーよ?」

 

 とりあえず回復するまでのエスケープを計るヒャグレグであったが、結界の大きな部屋に閉じ込められ、完全にユウリと一対一の状況にされる。

 この状況であっても少しでも回復をと、完全に一つの体に戻り膝をついたまま睨むヒャグレグを口角を上げて見下ろすユウリ。

  

「実体があるなら逃げらんねーよな。続きを──始めようか」

 

「!!?」

 

 先程のヒャグレグのセリフをマネて言うと同時に特大の念弾を放つ。

 ヒャグレグのいる地面が爆発したかのように爆ぜて、狭い空間の中で再び戦いが始まった。

 

 

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