それでは……どうぞ!
F.W.F『フューチャー・ワールド・フェス』……世界の名のある有名バンド達が集う音楽の祭典。
この物語は5人の青薔薇の姫君ことRoseliaと蒼き竜騎士騎龍蒼司が共に頂点へ目指す為に歩んできた物語の終幕……そしてそれからの未来の『もしも』の物語ーー。
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コンコンッ……
「どうぞ」
各F.W.F出演バンドのRoseliaの控え室の扉の前に来た俺は、扉をノックした。控え室の奥から聞き馴染みのある
「よっ。応援にきたぞ」
「蒼司!来てくれたのね?」
「ああ……その衣装……とても良く似合ってるよ」
「ふふっ♡もっと褒めてくれてもいいのよ?」
「ホントに良く似合ってるよ。その衣装……全て終わったらうちにショーケース作ってそこに飾ってずっと眺めてたいくらいだ」
「そ、そんなに褒められると……照れてしまうわ///」
「もっと褒めて欲しいって言ったの……友希那だろ?」
「もしかして嫌だった?」と俺が聞くと友希那は頭を横に振った。
「そんな事ないわ。ただ……リハの時貴方の事が頭から離れなくて……集中出来なかったから……///」
「そうか?観客席から見てたがそんな風にはみえなかったけど?何ならリハをしてる友希那の姿も可愛いかったぞ?」
「茶化さ無いでよ……///」
「本心だから」
2人でこうして会話を弾ませていると……
「は〜いそこ?そんなにイチャつかないの〜」
「そうですよ……私達がいる事忘れないで下さい!」
「我が闇の力が儚き愛の力に浄化され……りんりんお水ちょうだ〜い!」
「あ、あこちゃん……アワワッ!」
「べ、別にイチャついて何か……///」
「騎龍さんも……あれ程本番前は弁えて下さいっと言ったのに……」
「済まないな……でもこっちだって色々忙しかったんだ。たまには良いだろ?」
「それに……」と俺はそれぞれ顔を赤くしてる皆を見て言葉を続けた。
「こうして笑い合えるんだ。俺が心配して来る必要もなかったかもな」
「あながちそーでもないよ?蒼司が来るまで『蒼司が来ない!蒼司は何処なの!?』って半泣きで凄かったんだよ〜♪」
「り、リサ!?余計な事言わないで頂戴///」
「お返しだよッ♪」と言わんばかりの顔で友希那の恥ずかしい出来事をカミングアウトしたリサ。そしてその光景を笑い合うメンバー……
「友希那」
「もう……な、何かしら?蒼司?」
「お前は1人なんかじゃない……幼なじみのリサ、クールな紗夜。おっとりとした燐子、元気なあこ。そして……」
俺は咄嗟に左膝を床につき、友希那の両手を握りながらしゃがみ込んだ。ーー何かこうした方が説得力とかあるかも……しれないと思ったからだ。
「『青薔薇の歌姫』……友希那がいる。それぞれ個性は違えどこの5人でRoseliaなんだ。それを忘れちゃー」
「5人じゃないわ。
「え?」
言い終える前に友希那が訂正した。
「貴方と出会ってなければ……きっと、私達はここまで来れなかった。貴方が私の彼氏で居てくれたから……私は湊友希那としてここまで来れた。だから……」
そう言葉をとぎり、俺を立たせると……握っていた俺の手をそっと離し俺とメンバーを見た。
「今日のライブを持って……『LOUDER』を演奏するのを終わりにしたい」
「「「「!!??」」」」
「…………」
友希那の口から出た言葉は……Roseliaの象徴とも言える『LOUDER』を演奏するのを終わりにすると言った決別の言葉だった。
「ど、どうしてですか!?だって『LOUDER』は友希那さんにとっての……うんん、あこ達にとっての大切な曲の筈なのに……!?」
「勿論あの曲は大切な曲よ。だけど……これからの
これは……私として……Roseliaとして『選択』したい」
「なるほど……な」
「蒼司?」
友希那と付き合って何ヶ月……とは行かないが友希那の言いたい事が理解出来た。
「LOUDERは元は友希那のお父さんの曲……友希那のお父さんの想いを5人が受け継いだ曲。そしてこの曲は次第に俺たちの象徴とも言える曲となった、いわば当時未熟だった5人を、俺たちを成長させてくれた曲……
「!……つまりLOUDERはアタシ達がこの舞台に……アタシ達の目標とも言える場所にたどり着いた時点で……」
「私達を成長させる役割を果たした……だから湊さんはこの曲に感謝を込めて……今日のライブでこの曲を演奏するのを最後にしたい……そう言うことですね?」
「そうよ。この曲があったからこそ……今の私達が居る。だけどこのフェスが終わりじゃない。未来へと羽ばたくためにも……LOUDERとは此処で別れを告げなければいけない」
「!!……LOUDERは今まで私達を支えてきてくれた曲……だから湊さんはこの曲……『Song I am.』にこれからを託す……そう言いたいんですよね?」
「その通りよ燐子。これからはこの曲が私達の象徴となるわ」
LOUDERが今までの俺たちの象徴。そしてSong I am.……これが俺たちのこれからの曲……
「それを見越して友希那はこの曲を作ったのか?」
「ええ。これが私の……Roseliaとしての『選択』だから」
「……な、ならあこはもし……万が一皆がまたちりじりになったらもう一度……LOUDERを演奏したいです!」
「あこ……」
「私も……その意見に賛成です……あの時は『Neo-Aspect』が私達を再び引き合わせてくれました……今度私達が……道を違えた時……LOUDERを演奏すべき……だと思います」
「燐子……2人はホントにRoselia想いね。あの時も……私達が道を違えた時もどうすべきか2人が真っ先に考えて実行してくれたわよね」
「そうですね。今思えば宇田川さんと白金さんが誰よりもRoseliaの事を大切に想っているかもしれません」
確かに、あこはいつもRoseliaの事を「カッコイイバンド」と言ってるし、燐子はライブの衣装に何時も想いを込めて作っている。誰よりもRoseliaの事を想い、メンバーの事を大切に思っている証拠だ。
「Roseliaの皆さん!そろそろ出番です!準備お願いします!」
「……いよいよだな」
係員が出番を知らせにきた。彼女達が頂点へと羽ばたく時がいよいよ来たようだ。
「俺はそろそろ観客席に戻るよ……。友希那。リサ、紗夜、燐子、あこ……。俺達は1人じゃない。皆の想いをひとつにして……」
友希那……リサ……紗夜……燐子……あこ……これから未来へと羽ばたく彼女達の顔を見て……
「思いっきり、狂い咲いてこい!」
「OK!」
「ええ!」
「はい……!」
「大魔王あこ……押して参る!!」
俺の言葉に答えるかのように4人が応え、そして……
「蒼司……見てて頂戴。私達のステージを!」
「ああ!見せてくれよ!そして……満足させてくれ!!」
「行くわよRoselia。夢の舞台へ……頂点のその先の未来へと……羽ばたきに!」
「「「「ハイ!!!!」」」」
ーー彼女達のF.W.Fが今……幕をあける!
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ーー…………彼女達の演奏は……他のどのバンドよりも激しく、高みへと狂い咲いていた。一人一人が1音1音取りこぼすことなく聞いて合わせ合い……誰もが感動する彼女達の演奏がオーディエンスに響き渡った。そして……
「これが……最後の曲です。聞いて下さい……『Song I am.』」
そして……この瞬間、彼女達は今、『過去の
「…………ありがとうございました」
友希那がそう発した瞬間……拍手と歓声の轟音が会場に響き渡った…………ーー。
〜END〜
高評価、感想等宜しくお願いします。
次回から第3章のストーリーと、本作品の主旨でもある異世界のストーリー同時進行でお送りします。お楽しみに!
紗夜編後投稿して欲しいストーリー
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リサ編
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あこ編