お楽しみに!
「聖騎士ソウジ、参りました」
「入りなさい」
元国王、ブルーローズIV世の寝室であろう部屋の前にソウジはいた。入室の許可がおり、彼が寝室へ入室すると……そこには元国王とその妻がいた。
(こんなの夜更けに何の様だろうか?)
「こんな夜更けに……どうなさいましたか?陛下」
「そんなにかしこまらなくても良いぞ。なに、ちとお主に聞きたい事があって呼び出したのだ」
「私に?」
ソウジがそう聞くとIV世は「ふむ」と頷き、妻と顔を見合わせ話し始めた。
「そなたは我が最愛の長女……ユキナをどう思いますか?」
「女王陛下……ユキナ殿……ですか?」
「ユキナを初め、子供達の面倒を……竜騎士団の団長としての責務を果たしながらも見てくれていたと聞きます」
「それが当事の……竜騎士団長としての私に与えられた責務だと思っていましたので」
(流石は騎士の鏡……と言った所か)
俺はそう思いながら3人の話を聞いていた。
「時に……ユキナに関しては他の4人よりも手厚く面倒を見て下さったそうで……何か、彼女になんらかの感情を抱いていまして?」
「!!……それは……」
ソウジが言葉を詰まらせたのをみて、俺はあることを思い出した。
(似てる……俺が皆にもしもメジャーデビューしたらどう思うかって聞かれた時と……)
「私は……あの日からユキナ殿の剣であり、盾で居ようと……ユキナ殿と出会った日から我が身に、この剣に誓いました」
「そうだったんですね……」
「そうであったか……」
2人がそう言うと、顔を見合わせ何やら決意した表情でソウジに向き直った。
「ならば包み隠さず言おう。ソウジ殿……元国王と王姫以前に、ユキナの両親としての頼みを聞いてくれ」
「ソウジさん……ユキナと結婚してユキナを頂いてはくれないでしょうか?」
「!!??」
2人の頼み事に俺とソウジは目を見開くほど驚いたのだった……。
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「……今回は色々と驚かされたな……」
夢から目覚めた俺は、先程見た夢に対してぽつりと呟いた。
「何に驚かされたのかしら?」
「友希那?何時からそこに?」
そしてベットの横に友希那がいた事に対して俺は更に驚いた。
「昨日貴方にLINEで言ったじゃない。『ライブハウスに行く前によって行く』って」
「……あっ」
「……忘れていたのね?」
忘れてたと言わんばかりの俺の顔をみて友希那は頬を膨らませながら半目で此方を睨めてきた。
(……可愛いな)
「ごめんって友希那、ほら……よしよし」
「!……もう、蒼司ったら///」
「朝ごはん……どうせまだだろ?今から作るから待ってーー」
ピーンポーン♪
朝ごはんを作ろうと台所へ向かおうとしたら、インターホンがなった。
友希那といい、今日はやけに朝の知人による訪問が多い。俺は渋々とドアホンの画面を見たそしてそこには……
「……イタズラならお引き取り願おうか?何なら110番もセットでーー」
「ちょ、ちょっと!!別にアタシ蒼司になんもしてないじゃんか!?」
「どうだか……待ってろ、扉開けるから」
そして俺はしゃあなしと早朝の来訪者(リサ)を招き入れ3人で朝食をとることにした。
「わぁ〜!美味しそうなサンドイッチ♪これ……全部蒼司が作ったの?」
「本当は少し凝った物でも良かったんだけどな……時間が時間だったからな」
今日はライブ当日。いつもより起きるのが遅くなったのと、予想外の来客が来た為……自分の中で手早くできるものにしたのだ。
「これなら……今日のライブでとても良いパフォーマンスが出来るわ」
「そうだね〜♪……って、イケナイ!友希那、アタシ達のリハそろそろ始まっちゃう!」
「!!……そうだったわ。行きましょう……リサ!蒼司、私達のライブ……絶対間に来るのよ」
「ああ……行ってこい!」
そう言って俺は2人を送り出した。するとリサが「ちょっと待ってて」と友希那にいい、戻ってきた。そして……
「アタシ達4人ならともかく……友希那に何も言わずに何処か行ったら殺すから」
「……!!」
「……行ってくるね」
そう言ってリサは今度こそ友希那と共にライブハウスへと向かったのだった。
「……今はまだ……自分でどうすればいいか分からないんだよ……その状態で、言えるわけないだろ?」
俺は1人……そう呟くのだった……。
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「Roseliaです……早速だけど……1曲目、いくわよ!」
ワアアアアアアアアアアア……ッ!!!
数組出る今回のライブで、Roseliaはとり……F.W.Fが終わっても尚、キャバの熱、歓声諸共は勢いを増すばかりだった。
「やっぱすげーよ……皆」
何時も彼女達には驚かされる演奏を見せられる。今回もまた彼女達の演奏に俺は満足させられたのだった。
「!……ニコッありがとう」
「!!」
ワアアアアアアアアアアア……ッ!!!
友希那と目があい、俺に向かって微笑んだ……ように見えた。いや、きっと気の所為じゃない……今回も俺が自分達のライブを見に来てくれた事に喜びを隠せなかったのだろう。
「……今回も……満足させて貰ったぜ、友希那……!」
舞台袖へとひいていく彼女達を見届けた俺は控え室へと向かった。
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「お疲れ様、皆ーー」
「蒼司!私達のライブ、見ていてくれたかしら?」
「うぉっ友希那……!ああ、今回も可愛いかったぞ。そして……満足させて貰った」
「ふふッ♪そう言って貰えると嬉しいわ♡」
控え室では各自一息着いている友希那達の姿があった。俺の姿を見るなり抱きついてきた友希那の笑顔を見て、俺は一瞬表情が緩んだ。
「それにしても、いいライブだったね〜♪」
「そうですね。今までCIRCLEでしかライブをしてきませんでしたので多少不安でしたが、皆さんベストな演奏が出来たようで良かったです」
「そうね、何時も以上に徹底した練習をして正解だったわ。思った以上の成果があったと思うわ」
「あこもそう思います!」
確かに、今まで彼女達はCIRCLEでしかライブをして来なかったため今回みたいな別のライブハウスでの演奏は多少なりとも不安があったたと言えるだろう。しかし俺からみたらそんな不安要素などものともしないベストなライブだったと俺は思った。
「今日のライブは何と言うか……そう、まるで暗黒の絢爛祭!古の力に目覚めし5人によって、闇の舞台に絶大なる究極を……!」
「受付の方に挨拶をして、早く撤収しましょう」
「ええっ、最後まで言わせて下さいよ〜!今日は珍しく最後まで言えそうだったのに〜!」
友希那の素っ気ない反応にあこは悔しげに答えた。
「あこちゃん……ファイトだよ……!」
「あはは……」
「でも……そうですね、早く着替えてスタッフの人に挨拶しないと行けませんね」
「そうだな……じゃあ俺は廊下でまってるよ」
「紗夜さん!蒼兄まで〜!!」
そう言って俺は5人が着替え終え出てくるまで廊下で待つことにした。
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着替え終わって出てきた友希那達と合流した俺は挨拶しに行くためにロビーへと向かった。流石にこの5人と一緒に居る所を見られると怪しまれると思った俺は、「近くの待合所で待ってる」と伝えロビーの角にある待合所で待つことにした。そしてーー
「……Roseliaさん、ですよね?ライブ、お疲れ様でした!」
「?……お客さん、かな?」
「そうみたい……だね」
「……あの人、なんでこんな所に?」
スラッとした体型で、肩あたりまで伸ばした黒髪、活気に満ちた赤い瞳の彼女。
「ん?あの人……」
「ありがとうございます♪ライブ、楽しんでもらえました?」
「勿論です!最後の『Song I am.』……もうホントにサイコーでした!いつにも増して迫力があって、私ちょっと泣きそうになって……も〜あの曲大好きです!」
「え、ええ、ありがとうございます……」
そして俺は、彼女の事を良くしっていた。
「……挨拶でもしてくるか」
俺はそう思い友希那達の方へ歩いて行った。
「す、凄いテンションですね……もしかして、ファンの方でしょうか?」
「あんまり見たことない人だけど、この感じからすると多分そうなんじゃない?」
「楽しんで貰えたみたいで良かった〜!次のライブはまだ決まってないけど、また観に来てね〜!」
「もちろん、絶対行きます!……わぁ、次のライブ楽しみだな〜って……ちがうんですよ!」
「……はい?」
「私……こういう者です!」
そう言って彼女は友希那に名刺をわたした。それによって、とれは彼女に対しての説明などをしなくてすんだ……ように思えた。
「名刺……?」
「お疲れ様です、晴海さん。今日はオフなんですか?」
「んひゃあ!?そ、蒼司君!?」
「蒼司……知り合いなの?」
「ああ、晴海さんは俺のマネージャーで活動中何時もお世話になってるんだ」
案の定、友希那初めとする他のメンバーも晴海との関係に驚いていた。……といっても、彼女達は以前二学期初め頃に行ったライブで俺が音楽事務所所属のソロギターリストSOUGAだと言うことは知ってるため皆さほど驚いていなかった。
「晴海さんと言ったかしら?それで……音楽事務所の人が、私達に何か話でも?」
「はい!Roseliaの皆さんとは是非一緒にお仕事をしたいと思っています!うちの事務所に所属するきはありませんか?」
「「「「「……………!!!!!」」」」」
「晴海さん……」
晴海の持ちかけてきた話は、ウチの音楽事務所へのスカウトの話だった。その話は今まで自分達が更なる高みへと向かう為にはどうするばいいか結論をら出すまで断ってきたものだ。
「実は皆さんの事を知ったのはF.W.Fがきっかけなんでどあのステージ、本当に素晴らしかったです!高校生のバンドとは思えない音と楽曲の世界観……私、すっかりファンになってしまったんです!」
「は、はあ……?それで私達をスカウトしたいと?」
「あ、えっと、スカウトというか、まず皆さんの意思を確認したく……」
「えっ?」
しかし紗夜の質問の答えに対して彼女からでた言葉は彼女達の予想より斜め上の答えだった。
「私、大きな権限は持っていないので……所属の話を前向きに考えて頂けるなら、全力で上司に皆さんの事をアピールしようか、と……」
「確かに、そういえば……」
晴海はあくまでも俺のマネージャー。幾ら音楽事務所の関係者でも、そこまでの権限はもっていないはずだと俺は思った。
「つまり、正式な所属のお話ではないと言うことですか……」
「事務所の人も勢い余って来ちゃうこともあるんだね……」
「今まで誘ってくれた事務所の中で大きな事務所だけど……一番ふわふわしたお誘いかも……」
「こういうお誘いもあるんだ……」
晴海の話を聞いてリサ達は納得したような……呆気に取られたような反応をした。
「ど、どうでしょうか!?ウチの事務所からメジャーデビューして見るというのは?」
「…………」
「友希那……?」
「メジャーデビュー」と言うワードを聞いて友希那は何か考てる表情をした。
「え、ええと、アタシ達、まだ事務所に入るとかは考えていなくて……」
「……待って」
「友希那?」
「?湊さん?」
しかし、リサがその話を断る方面へ持ちかけた瞬間、友希那がまったをかけた。その行動に俺とリサ、紗夜が疑問に感じた。そして友希那からでた言葉はーー
「晴海さん、その話、もう少し詳しく聞かせて貰えるかしら?」
「「「「「え……………!!!!!」」」」」
「友希那……!?」
彼女らしからぬもう少しその話を詳しく聞きたいと言う言葉だった。
「もちろんです!……とはいえ、今日は皆さんお疲れだと思うので詳しい話はまた後日にしましょう。あ、そうだ。詳しくその話するなら……事務所へ来ていただいた方が良さそうですよね。日取りについては……蒼司君を通してまた改めてご連絡致します」
(え?俺なの?)
まさかの俺経由で連絡する事になった。なんだか腑に落ちない……そう思った。
「ええ、宜しくお願いするわ」
「ありがとうございます!それでは……また後日!蒼司君も、また事務所でね?」
「は、はあ……」
そう言って晴海はライブハウスを出ていった。
「……そう言う事だから、皆、今日はこれで解散しましょ」
「そ、そうだな……」
「うん……」
「そうですね……」
「はい……」
「そう……ですね……」
そう言って今回のライブはお開きとなった。
「「…………」」
そして約2名……先の友希那の行動に対して未だに疑問視しているものがいたのは、また別の話……。
そして……晴海が持ちかけてきた話が、Roseliaに、そして俺に試練を与えるのだった……。
〜END〜
次回はほんの少しの息抜き回?です!お楽しみに!最近仕事で投稿ペースがガタ落ちですが……決めたからには最後まで完結させます!宜しくお願い致します!
感想、高評価等宜しくお願い致します!
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