「ハガネのヒーローアカデミア ~ FULLMETAL ALCHEMIST HERO~」 作:レッドファイル
オールマイト side
放課後マックで談笑を夢見ていた鋼野少年。そんな彼の前に立ちはだかったのは最下位除籍処分という壁。さあどうする?鋼野しょうね
「何してんすか、オールマイト」
「あ、あれどうして分かったの?鋼野少年?」
完全に木と一体化していた私を見つけるなんて!やるな鋼野少年!
「いやあなたの体と木の大きさを考えてみてくださいよ。どう考えても隠れらんねぇっすよ?」
「えーでもほかの人は気づいてないよ?」
「いや、気づいてる人もいれば、緊張でそれどころじゃないって人もいるって感じっすよ。オレの場合個性も関係してるし。」
「え、鋼野少年の個性って」
「あ、順番きたんで」
「ちょっと!鋼野少年?!…うーん…彼の個性って、索敵能力あったっけ?」
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鋼野side
オールマイトって割と喋り方可愛いな。テレビと直ではやっぱちょっと違うな。けどあんな感じだからこそ、みんなを照らせるNo.1ヒーロー、平和の象徴でいられるんだろうなあ。まあとりあえず俺は、この雄英から追い出されねぇよう今頑張るしかないんだけど…
「おい、鋼野、並べ。」
「うっす」
さて、最初は50メートル走か、まあ個性は使えんことはないけど、後が大変だな…
「鋼野、5.04」
「鋼野君!速いな」
「ん、ああ、サンキュ。で誰?」
「ああ、すまない、おれは飯田天哉。よろしく!」
「ああ、よろしく。けど飯田、おまえのが速えじゃん。3秒くらいだろ?」
「ああ、しかし俺の個性は【エンジン】。ここからが問題さ。」
「けどまあ足使った項目のが多いしお前ならいけんだろ。」
「確かにそうかもしれないな、ありがとう。しかしいきなり除籍処分とは。流石は最高峰。厳しいものだな」
「いやいや除籍処分はいくら何でもだろ、まあ、やるっきゃねえけどよ。」
反復横跳び…自分の両横にゴムに近いような壁を作り、峰田に次ぐ2位
長座体前屈…農作業後のストレッチのおかげで八百万に次ぐ2位
立ち幅跳び…跳ぶ瞬間地面を隆起させ爆豪に次ぐ2位
上体起こし…体を起こす時に地面を盛り上げ、八百万に次ぐ2位
神様…どうして1位をくださらないのですか…確かに八百万もすげぇけど。アイツ道具出してるし…何でも出来るじゃんか。それに俺の個性は器用貧乏になりやすいんだよなぁ…ちょっとまてよ?八百万は器用万能で俺が器用貧乏ってことにならないか?!そんなのイヤダ!
次は握力か、使うか、使おう。このまま永遠の2なんてまっぴらごめんだ!えーと、俺が今握ってるとこに意識を集中させてと、
「鋼野、測定不能」
キターーーーーーー!!!!!やっとこさ1位だ!!!神はいた!
ふぅ、緑谷はどうなのかなっと。いたいた。うおっあいつ顔真っ青だな
「おい、大丈夫か?緑谷」
「あ、鋼野君…まずいよ、あとマラソンとソフトボール投げしかないのにまだ目立った記録がひとつもないんだ…」
「げ、それやべぇじゃん」
「どうしよう、まだ調整は出来ないし…」
「緑谷、俺はまだお前のことよくは知らねぇけど、お前ならいけると思う。根拠はねぇけどな」
「あ、ありがとう」
「ま、最悪直談判だな」
「ッダメだよ!そんなことしたら鋼野くんまで!」
「俺たちはまだ高一だぞ?成長するしかねぇのにこの仕打ちはダメだろ」
「けど!」
「ま、そうならねぇように頑張ろうや」
「うん、僕、やるよ…!でもどうしてそこまで僕のことを?」
「まあ、うん、高校でできた初めての友達、だからかな。」
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やばい恥ずかしい、さっきの言葉恥ずかしいぞ!?まあ事実だしいーんだけど。
ついにソフトボール投げがきた。信じるっつっても怖いもんは怖い。大丈夫かな?緑谷。
「デクくん、大丈夫かなぁ」
ん?
「なあ、デクって誰だ?」
「え?ああ、あのもじゃもじゃの人!」
もじゃもじゃって…確かにそうだけど、
「そういや入試の日にあったよな?麗日だっけ?よろしく」
「うん、よろしく!」
「緑谷と仲良いのか?」
「うーん、入試の時に助けてもらったの。あのでっかい0ポイント敵をパンチでぶっ飛ばしたんだよ!」
はあっ?!パンチで?!あいつの個性なんなんだよ。身体強化にしてもやばすぎだろ…ん、けど
「ならこの体力テストならぶっちぎりでオール1位いけただろ。なんでだ?」
「デクくん私を助けた時、体バッキバキになってたから…使いにくいんじゃないかな?出久くんの個性。」
そういえば調整できないっつってたな
ああ、それと
「一応自己紹介な。俺は鋼野錬」
「私は麗日お茶子!よろしくね」
「ああ、よろしく」
しかし麗日には悪いが、あのでっけぇのぶっ飛ばしたって言うのは誇張表現だろ。流石に。多分あの機械の故障と緑谷のパンチ?が偶然重なったか何かがあったんだろうな
SMAAAAAAAAAAAAAAAAAASH!!!!
OH…
じゃなくて!!やべえ、な。なにがかって?俺のフラグの立て方だよっていうのは冗談で、ええぇぇえええええなにあれ!?飛びすぎ何メートルだよ
「緑谷、705.3メートル」
情報提供ありがとうございます先生。
「先生、まだ、動けます!」
人差し指がいかれてる。つまり人差し指だけであそこまで投げたって言うのか?何それ、怖い。あれで本気で殴られたらどうなるんだろ…そこで俺は考えるのをやめた。それを食らった俺の顔面を想像すると、見るに堪えないものになっていたからだ。想像しちゃってるし…
持久走も終わり、ついに結果発表の時が来た。正直俺は最下位の心配はしてない。怖いのは緑谷、だな。神様お願いします!
「結果は一斉に開示する」
先生がリモコン?のスイッチを押す。どーでもいいけどハイテクだな。
1位 八百万
2位 鋼野
3位 轟
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21位緑谷
くそっまじかよ緑谷が最下位かよ!ぜったい20位と僅差だろ!
こうなったらじかだ
「あ、あと」
ん?
「除籍処分は嘘だ。君たちのやる気を最大限に引き出す合理的虚偽ってやつだ。」
『はあああああああああああああああ!!!!!!!?????』
はああああああああああああああ!!!!????
いや、良かったけども!ヨカッタケドモ!あの迫力で嘘かよ…
はあ、力抜ける…
「よ、よかったぁ」
「危なかったな、緑谷」
「う、うん。ほんとに焦ったよ」
「まあとりあえず保健室行ってこい、先生もそう言ってるし」
「うん、じゃあ行ってくるよ。」
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(放課後)
「はあ、なんかどっと疲れたな…」
怠そうに呟きながら緑谷が保健室から出てきた。出待ちしていた俺は声をかける。
「なんか、疲れてんな」
「あ、鋼野君。うん、リカバリーガールに治癒してもらったから。」
「ん?普通元気になるんじゃないか?」
「えっと、傷を治すのに体力を使うんだって。」
「へーそーゆーもんなのか」
「うん」
「お前の個性どーなってんのか知らねぇけど、体は大事にしろよ?マジで。入試の時もバキバキになってたって聞いたぞ。」
「あはは…けど僕はみんなより遅れてるから何倍も頑張らないといけないんだ」
こいつはやばい。ヒーローになるためにどんな無茶もし、人を助けるためには自分の命すらなげうつやつだ。
「命あっての物種だからな。お前が倒れることで救えなくなる命だってある。」
「うん…」
俺たちは喋りながら歩く。すると校門には飯田がいた。
「やあ緑谷君!怪我は大丈夫かい?」
「う、うん、ありがと。ええっと」
「おっとすまない、俺は飯田天哉。よろしくな」
「うん、よろしく」
「しかし、びっくりしたな、まさか除籍処分が嘘だったなんて!俺はこれが最高峰か!とか思ってしまったよ」
「まあ、あの迫力ならみんな騙されるだろ」
てか明らかに本気だった、はず…うーん俺の勘も鈍ったかな?こーゆーのは見抜けるんだけどな。
「けど、ほんとに良かったよ、僕なんかずっと緊張しっぱなしで」
「3人とも!今帰り?電車なら一緒帰ろう!」
「む、無限少女!」
「あ、デクくん、指大丈夫?」
「だだだだだだ大丈夫です!!…て、で、デクくん?」
「え、名前違うの?あのキレてる人が言ってたけど…」
「え、ええと本名が出久(いずく)で、デクはかっちゃんが付けたあだ名というかなんというか」
「蔑称なのか」
「そーなんだ!けどなんか、頑張れって感じで好きだ!私!」
「デクです!」
「いいのか?!蔑称なんだろ?!緑谷君!」
「コペルニクス的転回」
「こべ?」
「緑谷、お前、美人局に気をつけろよ、お前可愛い子に弱えだろ絶対」
「ツツモタセ?ってなに?」
「お前はそのまま麗らかでいてくれ」
とーさんかーさん、とりあえず友達はできましたっと。
永遠→∞
限りはあるけど機械を上回る力→測定不能
としてます。
オールマイトが正義の心を持ってたことが人々にとっての最大の幸運だと思うんですよ。もしOFA継承後敵化したら日本終わると思うし。
けど八百万の個性も日本経済を破壊できるんですよね…なんでも作れるってすごい。食べ物も作れるらしいし(すまっしゆ談)。ヒーロー目指す時点でこの世界では道徳心が高いと思ってしまった。