「自衛隊は今回の戦いで東北統合隊の誘導弾在庫6割を消耗したヨ、弾がないネー」
「ミサイルは高価ですからね……特に空自の残弾数は危険水準です、次回の出撃でもあればF-2の対艦ミサイルも数本で底をつくとの事ですし」
「俺達はまぁなんとか大丈夫だが、海上自衛隊もハープーンだっけか? 誘導弾は貴重らしいし演習は完全にお預けだな」
「鈴谷達との試験に使う新型装備に予算使っちゃったみたいだし、既存の兵器弾薬再生産は予算がって宮藤基地司令がぼやいてたよ」
「……ところで、その、そちらの皆さんが気になるのですが……いえ、不知火は我慢できますが、その……」
はい、現在皆さんで今回の反省会中です。
鎮守府守りきれたヤッター! 避難誘導成功したヤッター!
……では終われないんだよね。海保の『まつしま』は撃沈されてしまったし、なにより各自衛隊の消耗が激しい。
海運がまだ回復しきっていない中、高価な誘導弾兵器の大盤振る舞いをさせてしまっている。
もう少し安価な無誘導爆弾などによる『コスパ』の良い戦い方や、巡視船などによる物理哨戒に頼らない哨戒網の設立など、やる事はいっぱいだ。
だからこの部屋のカオスな状態は見てみぬふりをするのだ。
……うん、私の隣で車椅子に乗っている三笠さんに後ろから膝立ちで抱きついてずっと「三笠さん三笠さん三笠さん」ブツブツ呟いてる見島さんとか、私に抱きついて離れない利根さんとか、見島さんと戦闘していた重巡の撃沈アシストしかできず自責の念からか部屋の隅で体育座りしている古鷹さんと潮さんとか……あれ? 秋月さんは?
「秋月なら訓練が足りないトカ言ってトレーニングルームへ行ったヨ」
「……訓練が、古鷹達には足りない……?」
「私も……駆逐艦として……なんたる……」
えーっと、なんだかめんどくさい事になりそうなので一旦放置───「Bollocks! ウジウジとそれでも映えある大日本帝国海軍の艦娘か!」浅間さーん!?
「古鷹と潮はそのうじうじ脳を覚ますために秋月とトレーニングルームで2時間限界まで追い込んて来るネ!
利根は何時までも提督に抱きついてないで古鷹達と行く! Go!!
見島もネ! 三笠さんは無事だったんだから何時までもbotみたいな事やってないネ!」
「三笠さん三笠さん三笠さん「見島さん? ちゃんと会議に参加してくださいね?」はい三笠さん、見島はこれより会議に参加します」
浅間さんありがとうございます。そして三笠さんの一声でしゃきっと立ち上がる見島さん。なんというか、よくわからないポンコツ感があるけど、本人廃艦である事気にしてた過去あるしポンコツって言わないようにしないと……うん。
「とりま鈴谷と不知火で自衛隊の試験を手伝う、教官は廉価な兵装を利用した戦闘術の開発、提督は鹵獲した潜水艦の懐柔、卒業生達は補給したら宮古への護送船団に再度向かってもらうでいーい?」
「ですね、提督、責任重大ですが提督ならどろっとろに甘えさせて依存させて堕とす事が出来るって信じてますよ」
三笠さん!? ほ、ほわい!?
「その前に俺が提督をかわ───「じゃあ教官組は早速検討会始めるネー♪」ま、まて!?」
………浅間さんに耳を引っ張られ富士さんはドナドナされていきましたとさ。釣られて三笠さんと三笠さんの車椅子を押して見島さんも退出した。
卒業生達も皆トレーニングルームに走っていったし、鈴谷さんも自衛隊の高野さんと機材の話があるって出てったし、よし、じゃあ自分も「提督」あっ、ご、ごめんなさい不知火さんは───
───ぽふっ
え、あれ? 不知火さん? なんで私を抱きしめて?
「不知火には他人の感情や機微を汲み取るのは向いてないと思っています……しかし、今の提督はそんな不知火からみても無理に笑っています」
や、やだなぁ不知火さん。だいじょーぶだいじょーぶ!
皆も準備始めたし、私も敵潜水艦の尋問じゅんびしないといけないし「提督……提督っ!」あわわわわ泣かないで不知火さん!
「一人で抱えないでください。貴方のその優しさは皆大変ありがたく感じています。ですが不知火には泣きながら笑う提督が我慢ならないのですっ! どうか、どうかっ!」
泣いてなんかいないよ? 不知火さん、大丈夫だから……不知火さん、泣かないで?
「やはり、三笠さんでなければ駄目、ですか……鈴谷でなければ駄目ですか……なら不知火は迷いません」
えっ、不知火さん!? ソファに押し倒さないであわわ「提督が悪いんですよ」いやまって不知火さん!?
抱きしめないで背中とんとんしないで……
「ふふふ……不知火に落ち度はありませんよ? お休みなさい、提督。どうか少しでも、寝ている間だけでも提督が幸せでいられますように」
むにゃむにゃ……フヒヒ、おぱーい……Zzz
次回シリアス回