旧式鎮守府物語   作:あおさ海苔

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毎度誤字脱字申し訳ない…………ご指摘ありがとうございます。









入院するそうです?

「鈴谷さん……なかなか帰ってこないですね」

 

「三笠さんも休むネ、身体持たないヨ……」

 

「初期艦だからって責任感じるのはわかる、だけどなぁ、だからって自分を追い込んでもしょうがない」

 

 

 

わかってる……わかってるんです。でも、私は山本提督の初期艦で、誓ったんです。那由多の果てへでもお供すると!

 

それなのに……閣下、面目次第もございません……

 

 

 

 

 

「So...たまに三笠さん『閣下』っていうけど、何方ヨ?」

 

「提督の事『閣下のご息女』とか言ってたらしいけど、もしかして『山本』って……」

 

「えぇ、山本提督のご先祖があの山本──

 

 

 

───バァンッ!

 

 

ものすごい音をたてて扉が開かれて、不知火さんが息を切らしながら飛び込んできた。提督になにかあったの!?

 

 

 

「提督が目を覚ましたとの事! 不知火、直ちに病院へ向かいます!!」

 

 

 

提督が起きた! 行かなきゃ!! 提督に会わなきゃ!!

 

 

 

「あーもうまた後で聞かせるネ!」

 

「俺は陸自に車借りに行く! 運転手も併せて見つけてくるから玄関で待ってろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───自衛隊仙台病院

 

 

 

うーん、うーん、なんだか凄い嫌な事を思い出してた気がする。

 

 

でもなんだか不知火さんの膝枕が最高に気持ちよかったことは覚えてるなぁ……「提督、起きた?」

 

 

あれ、あぁ鈴谷さん。ごめんね、なんか寝入っちゃったみたいで。

 

えーと、あれ? ここは……?

 

 

「自衛隊仙台病院、提督は急に倒れたんだよ」

 

 

 

えっ、た、倒れたの!? 私の身体なにか悪いとか!?

 

あわわわわわえーっとナースコールを──「ねぇ提督、教えて。提督は『誰』?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ、や、やだなぁ鈴谷さん。突然どうしたの? 私は……あれ? えーっと、そ、そう! 山本! 山本提督だよ!

 

 

「……違う、提督の『名前』を教えて。貴方は『誰』?」

 

 

私は……えぇっと……なんて、『なんて答えれば良いんだろう?』   あれ?

 

 

「ねぇ提督。提督って海鮮ともしかして……この銀色の指輪が苦手なの? それとも指にはまった指輪が「ヤメロ! はめるなぁ!!!」っ!!」

 

 

あっ、ご、ごめん。えっと、そんなつもりじゃなくて。

 

なんでだろうね、急に大きな声出ちゃった。あ、あはは……

 

 

 

「ねぇ、おいで。鈴谷の、ううん。『お母さん』の胸の中へおいで?」

 

 

えっ、鈴谷さん? あっ、えっと!?

 

 

「大丈夫だよ、貴方は『お母さん』が守るからね」

 

駄目だよ、母さんはもう引退したんでしょ! 闘えないんでしょ!! ねぇ!! えぅ、う、うぇぇ……は、吐き気が、また……

 

 

「やっぱり……提督、貴方は艦娘の……」

 

 

あれ、今のは一体何? 何、何何何? 鈴谷さんは何を知ってるの? あわわ、だ、抱きしめないでお胸で息がふぎゅぅ……ん? あれ? なんか、なんか『違う』

 

 

 

 

「ねぇ提督。私と一緒に、一つになろ───」

 

 

僅かに感じた違和感から、鈴谷を突き飛ばす。

 

 

───ダァン!

 

 

 

一発の銃声

 

 

頭に降り注ぐ『蒼い血』

 

 

 

私の顔面を血で染めるのと同時に、『鈴谷』はバックステップで入口から距離をとっていた。

 

 

 

「ちぇーなんで躊躇いもなく撃てるかなぁ……ってオリジナル! クソッ! どうして!」

 

「くぉんの偽物! 鈴谷の提督から離れろぉ!!」

 

「山本提督の保護を最優先! 各自自由撃ち方!! 始めッ!!」

 

 

 

陸自隊員が持った小銃により、『鈴谷』が蜂の巣にされてゆく。全身から『蒼い血』を吹き出しながら蜂の巣にされてゆく。

 

 

「提督大丈夫!? 一緒に闘おう! 今度は皆で護ろう!!」

 

 

………そうだね、なんだかよくわからないけど鈴谷──あんにゃろうをぶっ飛ばして!」

 

 

 

「がってんだぁーーー!!」

 

 

 

鈴谷が思いっきり『鈴谷』を殴りつけると、『鈴谷』はどろりと身体の形を崩してただの水たまりとなった。

 

……ひどく、油と血と、ヘドロの匂いがする。うぇ、また吐きそう。

 

 

「行こう提督。一緒に皆を護ろう? ご先祖様みたいに、ご両親みたいに確固たる信念を持って!」

 

 

首にかけているあのお守りにそっと触れる。

ご先祖と両親か……そうだね、三笠さんとの繋がりと共に戦える。大丈夫、なんか記憶が曖昧だけど……きっと大丈夫。みんなとなら戦えるよ!

 

 

 

「それは良かったです山本提督。しかしながら先程深海棲艦と体液接触があったので暫く検査入院です」

 

 

爽やかな笑顔で防弾チョッキからヘルメットにガスマスク装備で完全戦闘態勢の高野さんがあらわれた!

 

え、鈴谷さん? 「よっしゃっ! 提督と密室でイチャイチャし放題!」ってどういう……あぁ高野さん、ええ、そのまま鈴谷さんは連行してください。

 

 

「提督〜〜〜〜!? 鈴谷とオギャりバブみ入院生活しよふんぎゃ!? 高野さんが殴ったぁ〜〜!!「げんこつです! 婦女子として自覚を持ちなさい!」うぇ〜〜〜ん!!!」

 

 

 

と、とりあえず寝よう。しーらなーいしーらなーい……Zzz

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───深海棲艦の体液を浴びて腐蝕しないとは 

 

───やはり山本提督は噂通りという訳ですか

 

───しかし幾ら見た目が女子とはいえまさかそんな事が

 

 

───教えて下さい、私達の提督は一体……

 

───えぇ、山本提督は艦娘の子供です。去年戦死した護衛艦「しらぬい」艦長と標的艦「摂津」の、ね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 




鈴谷とオギャりバブみ入院生活はキャンセルだ
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