旧式鎮守府物語   作:あおさ海苔

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戦闘シーンあり。

わりと演習相手の艦娘が酷いことになるので苦手な人はバック推奨


演習するそうです?

発 島村 横須賀鎮守府首席参謀 

 

宛 山本 野蒜訓練鎮守府司令長官

 

 

 

『野蒜訓練鎮守府』は3日後 13:00より横須賀鎮守府の艦娘と演習を行うべし。

 

なお艦娘は横須賀より海路向かう為、演習海域は野蒜訓練鎮守府近海で行われたい。

 

 

 

横須賀鎮守府参加艦娘

 

 

戦艦

 

『長門』

 

重巡洋艦

 

『鈴谷(航巡)』『那智』

 

駆逐艦

 

『不知火』『朝潮』『睦月』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ! いよいよ訓練の成果が試される演習です!

 

皆の訓練結果もそうだけど、教官艦娘としての評価もくだるわけだから、うちの娘たちも緊張………

 

 

「今日の演習はとても簡単な作戦だ『見島』について行け、だ。俺は信じてるぞ、横須賀の新鋭艦娘だろうとなんだろうと沈めてこい!」

 

 

「ぽい!」

 

「なら突撃の指示を貰うまで単縦陣ですね」

 

「では見島教官、古鷹、吾輩、秋月、潮、夕立じゃな」

 

「私の艦影に潮さん達を隠すのですね」

 

「カットイン、決めます……っ!」

 

「突撃はまかせるっぽーい!」

 

「はい、自分が被害担当艦として火力を吸収します、皆さん頼みますよ」

 

「Oh.見島かっこいいネー? 三笠さんと同じ役目ができて嬉しい? 嬉しい?」

 

「えっと、あの、見島さん? 体は大事にしてくださいね?」

 

 

 

あ、あれ? みんな緊張してない?

なんだかすごい和気あいあいというか……

 

 

「大丈夫ですよ提督、貴方の艦娘達ですからきっと勝ってくれますとも」

 

 

あぅ……三笠さん……手握らないで……あぅ……

 

 

「俺の役割を取らないでほしいんだけどなぁ」

 

「天然ネ……」

 

「自分も三笠さんの信頼に応えなきゃ……!」

 

 

 

あっ、にぎにぎするの? み、三笠さんそれはだめぇ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───野蒜訓練鎮守府近海

 

 

さて始まりました演習開始です!

 

 

「えいぞうだすよー」

 

「とねさんのすいていからだねー」

 

「わっ、すいていなのにすいせんおとしちゃった!」

 

 

 

 

あ、あれ? 利根さんの水上偵察機が相手の鈴谷さんほかの水上戦闘機やほかの水上偵察機を次々と撃墜してる。 なんで勝てちゃうの!?

 

 

 

「秋月の電探を上手く使ってるネー!」

 

「艦からの電探による誘導で、実質電子航空管制を受けながら奇襲をかけ続けているようです。これだけ雲が厚いと目視では追撃もままなりませんからね」

 

 

確かに利根さんの水上偵察機映像だと、ひたすら雲からダイブして一撃を加えて、また雲に隠れるを繰り返している。

 

こちらは一方的に敵艦隊を捉えてるけど、あっちはこちらに気がついてそう?

 

「いや、横須賀側はすべて1939年型装備(史実開戦前装備)だ。電探も着けないで多分徹甲弾装備かな? ずいぶんと俺の生徒達を『なめてくれた』じゃないか、くたばれ」

 

「sod off! 五体満足では帰さないネー!!」

 

「二人とも、英國淑女かつ大和撫子たる私達艦娘がそんなbloodyで低俗な言葉を使ってはいけませんよ?」

 

 

「「ハイ……」」

 

 

なるほど、つまり敵艦隊はいわゆる『舐めプ』というやつだね……ほぅ? ほほぅ? 旧式艦と訓練生相手だと思って来たな? 

 

 

よろしい、ならば各艦敵艦隊の顎を喰いちぎれ!!」

 

 

 

「ていとくもぷっつんきてるねー?」

 

「ぼくらもー」

 

「せんそうをおしえてやる」

 

 

 

 

 

敵艦隊は最初こちらの速度がわからず、こちらを一度通り過ぎた後やっと発見し、交戦を開始した。

 

 

12ノット(敵艦隊の約半分の速度)で進む見島さんに集中砲火を浴びせながら距離をとっていた敵艦隊だけど、こちらがさっぱり増速しない事からさらに舐めプモードと化した長門以外五隻が突入して魚雷を放ってきた。近距離砲撃と水雷戦で一気に決めるつもりなんだろう。

 

 

かかったなアホが!!

 

 

 

まず大破した見島さんが急速旋回して敵駆逐艦の雷撃を全弾受け止める。色々と艤装などが吹き飛ぶが本人は割と余裕そうな表情だ。もちろん撃沈判定である。

 

そして視界を塞ぐように水柱が上がったところで全艦魚雷片舷斉射する。これで魚雷の航跡は見えないね?

 

 

撃沈判定の見島さんから先頭を引き継いだ古鷹さんは若干斜めに針路をとって全門全力射撃を開始する。当てるつもりはない。敵にプレッシャーを与えるんだ。そう、目標は『全弾敵駆逐艦』

 

 

「くっ、狙うつもりもないのですか!」

 

「不知火っ! よそ見しちゃ駄目っ!」

 

「にゃぁ!? 至近弾!!」

 

 

よし、混乱した駆逐艦が前にいるせいで、加速力的にまだ敵駆逐艦後方にいた重巡二隻は積極性が削がれた。

 

 

さぁ、喰い付け、引きちぎれ!

 

夕立いいいいい!!!!」

 

 

 

「さいっこうに素敵なパーティしましょう!!」

 

 

いきなりのトップスピードで夕立さんが敵駆逐艦に突っ込む。

 

艦娘の加速速度ではない、撃沈判定の見島さんを『蹴って』加速したのだ。

 

 

「『人』の姿してるんだから、もっと身体を使うっぽい」

 

 

その一言と共に加速の載った膝蹴りを鳩尾に打ち込まれた不知火が一撃で撃沈判定となる。唖然としたままの睦月とすぐに我に返って砲を構える朝潮。

 

だけど夕立さんは気絶した不知火を盾にして朝潮からの砲撃を防ぐと、不知火を睦月に投げつけその投げる反動すら使い加速して朝潮にラリアットを喰らわせる。

 

あぁ、いいよ夕立さん。そうだ。それが富士さんから教わった闘い方。ちゃんと身につけてるんだね。

 

 

 

「ヒッ! や、やだ……や「そんな覚悟でなめてくれたの?」あぐっ!?」

 

 

震えて尻餅をついていた睦月の顔面を掴んでそのまま海に沈める夕立さん。審判より撃沈判定が一秒もしないうちに出たので、まだ睦月の意識は問題ないようだ。

 

 

「あーあ、もう重巡も沈んじゃったっぽい。つまんなーい」

 

 

 

 

そう、駆逐艦がまたたく間に夕立さんに狩られている時を同じくして、秋月さんから『機銃を含めた』猛烈な射撃を鈴谷は受けていた。

 

航巡としての装甲の弱さが反映してか、同航の那智より秋月から集中的に狙われまたたく間に炎上する。

 

鈴谷の行足が止まると那智には後退して長門との連携、そして再び遠距離射撃戦に持ち込んでなんとかC判定(惜敗)に持ち込むしか手段は残されていなかったが、直前まで旧式艦と訓練生しかいないとたかをくくっていた事を思い前進も後退も選ぶことができなかった。

 

 

そこに先程水飛沫に合わせて放たれた魚雷が鈴谷と那智を呑み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「ふふっ……艦娘である以上、闘いは格闘戦だよ」

 

「いい畳み掛けネ、秋月Nice fight!」

 

「見島の奮闘が光りましたね」

 

 

不知火が身体をくの字に曲げて撃沈判定となった時、なんか凄いいやな感じがしたけど、まぁ後は一隻……やっちゃえ

 

 

 

 

「吶喊します!」

 

「どうしたどうした吾輩を狙うのか潮を狙うのか! 狼狽え弾なんぞ吾輩には当たらんぞ!」

 

「なんなんだ、何なんだお前たちはぁあああああ!!」

 

 

 

利根さんからの砲撃により装甲は貫通されないものの衝撃で照準がぶれ急接近する潮への対応射撃がことごとく外れる長門。

 

駆逐艦に距離を詰められた戦艦の末路はとてもわかり易い最期だったとだけ言っておこうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで演習終了の合図と共に、横須賀鎮守府の提督からすんごい抗議の電話が来たんだけど助けて……




教官達はいったい何を訓練してたんですかね……
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