転生したらSAOの世界に居ました。推しに会えそうもなくて辛いですがこれから頑張って生きていこうと思います   作:HIKARI

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 お気に入り100突破!ありがとうございます!
 次はUA5000目指して、頑張ります!
 話は変わりますが、戦闘描写って難しいですね(´・c_・`)。正直上手く書けた自信がありませんが、どうぞ読んでいって下さいませ( ´∀`)。


転生したらSAOの世界に居ました。まだまだ死にたくないので頑張って戦おうと思います。

 

 鮮血の血薔薇を見つけ出した俺達の前に現れたのは、原作(ソードアート・オンライン)にも登場した巨龍だった。

 勝利不可能、掛け値無しの絶望を前にして、俺達がとった選択はーー

 

 

 転生したらSAOの世界に居ました。まだまだ死にたくないので頑張って戦おうと思います。

 

 

 「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」

 

 

 龍の咆哮が北の洞窟に響き渡った。辺り一帯の大気がピリピリと震え、地面が小刻みに揺れる。

 その風圧に吹き飛ばされそうになるが、咄嗟に地面に剣を突き刺して左手で強く握り締めて、右手でアーシャの腕を掴んで何とか耐えきった。

 

 

 「逃げるぞ!」

 

 

 アレはヤバい!勝てる勝てないとかそういう次元の話じゃない。戦えば死ぬ。アレはそういう存在の生き物だ!

 

 そう思って、アーシャの手を引っ張って走り出したその時、岩で出来た洞窟の天井が、大きな音をたてて崩れ落ちて、俺達の逃げ道を塞いでしまった。

 

 

 「う………そ………でしょ?」

 

 

 「戦えっていうのか。あの化け物と!」

 

 

 最早逃げるという選択肢も無くなってしまった。何故かは分からないが、龍は俺達を敵と認識している。となれば、もう戦って勝つしか生き残る道は無い。

 

 相手は整合騎士最強と言われたベルクーリと互角の戦いを繰り広げた、文字通りの化け物。対するこっちは子供二人だけ。

 だけど、そんなのは関係無いんだ。俺もアーシャもまだ死にたくない。どれだけ可能性が小さくとも、最後まで生き残る可能性を模索して、絶対に生き延びる。

 

 

 「行くわよ!ソラル!絶対に諦めない!」

 

 

 隣のアーシャも同じ気持ちのようだ。気丈な声と共に立ち上がり、目の前の絶望と対峙する。

 

 

 「ああ!俺達はまだ死ねない!」

 

 

 折角SAOの世界に転生して来たんだ。原作キャラの一人にも会わずに死んでたまるか!

 俺はアーシャの隣に並び立ち、剣を構えて絶望と相対した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 「システム・コール!ジェネレート・エアリアル・エレメント。テールウィンド!」

 

 

 「せえええええええああああああああぁぁぁぁ!!!」

 

 

 先手必勝。

 神聖術によってアーシャが産み出した風が、俺の背中を押してくれる。

 風に乗って加速した俺は、その勢いのまま龍の喉元に突貫して、手に持った長剣を突き刺す。が、龍の体の表皮は岩の様に固く、剣は一切の傷を負わせる事無く弾かれてしまう。

 

 

 「効いてない!?」

 

 

 「どころじゃねぇな!」

 

 

 コイツ、俺が攻撃したことさえ気づいてない……!

 

 

 「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」

 

 

 龍が吼える。俺は咄嗟に岩壁に剣を刺して何とか堪えたが、後方に居たアーシャは、踏ん張りきれずに吹き飛ばされてしまう。

 

 

 「キャアアアアア!」

 

 

 「アーシャ!のわっ!?」

 

 

 アーシャに気を取られて、龍への警戒を怠ってしまった。

 龍が地面に着けていた前足(手?これなんて言えばいいんだろう?)を振り下ろすと、衝撃と地響きによって俺も吹き飛ばされてしまう。

 

 

 「はあっ!」

 

 

 「システム・コール!ジェネレート・エアリアル・エレメント。フロストロア!」

 

 

 いくら弾かれようと、やる事は同じだ。アーシャが神聖術で風を巻き起こし、俺がその風に乗って突貫する。

 守りに入ってしまえば、一瞬で砕かれる。俺達に出来るのはただひたすらに、愚直に攻め続ける事だけ。今だけは何も考えずに突っ込め!

 

 

 俺に向かって振り下ろされた前足を跳躍して躱わし、迫って来た尾による凪ぎ払いは、アーシャが風で俺を浮かせてくれたお陰で間一髪で回避する。

 そのまま龍の尾に飛び乗って駆け、尾の上を駆け抜けて龍の心臓を狙う。

 

 胸元目掛けて跳躍し、手に持った剣を再び振り下ろす。

 

 

 「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」

 

 

 再び、龍の咆哮が洞窟内に響き渡った。

 空中に居た俺には踏ん張る術がなく、岩壁向かって吹き飛ばされてしまう。

 

 岩に激突する寸前、空中で体を捻って岩に足を向ける。

 壁面に着地した後、膝の屈伸を利用して岩を蹴り、再び龍に向かって突撃した。

 

 

 「やああああぁぁぁぁ!!!」

 

 

 ()()()()()()()()()()と俺の視線が衝突したその時、龍の巨大な口が大きく開かれた。

 膨大な量のエネルギーが龍の口元に集まっていく。

 

 

 「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」

 

 

 吸い寄せられたエネルギーは、強大な熱を帯びたブレスとなって龍の口から解き放たれ、龍に向かう俺に襲いかかる。

 

 仮に俺一人で戦っていたならば、このブレスを防ぐ術は無く、戦いは終焉を迎えていただろう。

 だが、俺には誰よりも頼りになる神聖術師にして、誰よりも信頼できる相棒(幼馴染み)がついている。

 

 「システム・コール!ジェネレート・クリスタル・エレメント。ミラークリエイト!」

 

 

 神聖術における基礎因子の一つ、晶素によって構成された盾が空中に出現し、ブレスを防いでくれる。それでも防ぎきれない風圧と熱が襲いかかって来るが、なんとか耐えきって、龍の背中に着地した。

 

 そのまま背面を駆け上った俺は、自身の持てる全脚力を総動員して天高く跳躍し、龍の脳天目掛けて思いっきり剣を振り下ろす。が、左の脇腹に、まるで大型トラックに衝突されたかのような強烈な衝撃が走り、後方で神聖術を行使していたアーシャの元まで弾き飛ばされた。

 

 

 「がっ!?」

 

 

 「ソラル!?」

 

 

 俺に衝突したのは、大きく開かれた龍の左翼だった。

 

 完全に意識外だったその攻撃をモロにくらってしまった俺は、あまりの痛みに立ち上がる事が出来ない。肋骨が折れてしまっているのか、上手く呼吸する事さえままならない。

 

 

 「システム・コール。トランスファー・ヒューマンユニット・デュラビリティ。セルフ・トゥ・レフト。ジェネレート・ルミナス・エレメント。ヒール・シェイプ。ディスチャージ!」

 

 アーシャが神聖術で治してくれたお陰で、息苦しさこそ解消されたが、痛みは完全には消え去らない。

 それでも何とか立ち上がって剣を構え、再び巨龍と相対する。

 今この状況下において、どちらか一方が倒れてしまえば、二人とも共倒れになってしまう。つまり、俺が立ち上がらなければアーシャが死ぬ。それはダメだ。なればこそ、俺は立ち上がるしかない。

 

 俺は巨龍に剣を向けながら、先程気付いたことをアーシャにぶつける。

 

 

 「気付いたか?アーシャ。」

 

 

 「ええ、さっきからアイツ、ソラルしか攻撃してない。」

 

 

 そう、この場において、龍の敵は、俺とアーシャの二人。にも関わらず、先刻から攻撃されるのは俺ばかりで、唯一アーシャが受けた攻撃と言えば、咆哮による風圧くらい。

 加えて、もう一つ気付いた事がある。

 

 

 「それだけじゃない。アイツの目を見てみろ。完全に狂ってる奴の目だ。」

 

 

 俺とぶつかった龍の視線は、確かに狂気の色に染まっていた。これだけ強大な龍が、俺達の攻撃で怒り狂うとは到底思えない。

 にも関わらずの龍の狂乱には、幾つかの可能性が考えられるが、

 

 

 「狂気の色を孕んだ龍の瞳、俺に対する集中攻撃。相手を暗示にかける能力を持った《鮮血の血薔薇》、それを刈り取った瞬間に現れたっていう異常なタイミングに加えて、今《鮮血の血薔薇》は俺が持っているって事を考えれば、行き着く可能性はただ一つ。」

 

 

 「あの龍も《鮮血の血薔薇》に操られてる!」

 

 

 そう考えれば全ての辻褄が合う。目が狂ってるのは、暗示に掛けられたことによって正気を失っているから。俺ばかりを攻撃するのは、俺が持っている《鮮血の血薔薇》を奪うため。

 

 どういう経緯で龍が暗示に掛けられてしまったのかは分からないが、龍が俺を襲ってくるのが暗示に寄るもの、という事実さえ分かれば、一縷の希望が見えてくる。

 

 詳しくは覚えていないが、前世で見たソードアート・オンライン(原作)の世界において、この龍は中立、或いは人界側のユニットという設定だった筈なのだ。

 何が言いたいかというと、暗示を解いてしまえば、龍は俺達を攻撃しなくなる可能性がある。となれば、後はどうやって暗示を解くか、という点だけだ。

 

 

 「なあ、アーシャ。どうすればアイツの暗示を解けると思う?」

 

 

 「うーん、さっきソラルが暗示に掛かったとき、私の声が全く届いてなかったでしょ?でも、私が腕を掴んだ瞬間に正気に戻った。っていうことは、ある程度の衝撃で暗示は解けるんだと思う。」

 

 

 衝撃……か。さっきから剣で切りつけても正気に戻ってない所を見ると、最低でもあの硬い表皮を貫いて傷をつける位の攻撃が必要となるだろう。

 そして俺は、それを為せるかもしれない術を一つだけ持っている。

 

 

 「衝撃って()()じゃダメか?」

 

 

 「もしかして、()()のこと?確かに!()()ならイケるかも!」

 

 

 「OK、じゃあ補助は任せる。」

 

 

 「任された!」

 

 

 さっきから俺達の間だけで話が進んでしまっているが、俺達が言っている()()というのは、ここに来る前に、鍛練の仕上げとして俺がやっていた()()の事である。(詳しくは三話の最後の部分を読んで頂きたい。by作者)

 

 物心ついてから、今日に至るまで、毎日やって来た事だ。俺の体は既に感覚を覚えているし、アーシャも何回も見てるから、神聖術を合わせられる筈。

 

 実践で試した事はない。だが、やらなきゃ二人とも死ぬだけだ。

 

 

 「行くぞ!」

 

 

 「うん!システム・コール!ジェネレート・エアリアル・エレメント!アクセラレーター!」

 

 

 アーシャが作り出した風が、洞窟内に満たされて行き、風のフィールドを作り上げる。俺にとっては追い風、龍にとっては向かい風。緻密に練り上げられた神聖術は、優しく、それでいて強かに俺の背中を押してくれる。

 

 

 「行って!ソラル!」

 

 

 最高のお膳立てをもらったんだ。絶対に成功させる!

 龍の胸の鱗との距離が縮まっていく。6m、5m、4m、3m、2m!今!

 携えていた剣を引き、いつでも突きを放てる、片手平静眼の構えをとる。

 

 この世界には心意というものが存在する。

 イマジネーションを原動力とする、言ってしまえば何でもアリになるというシステム。(弓を狙撃銃に変化させたり、使えない筈の二刀流をあっさり使えるようになったり。)

 

 アンダーワールドでは最上位の極意とされ、整合騎士でさえ極めるのは容易い事ではないと言われる程。

 本来、自身の剣術に対する誇りが存在しない俺には使用不可能な筈の代物だが、俺にも、たった一つだけ自信を持てるものがある。

 

 前世で()()が使っていたこの技。前世で何度も何度も見た()()の代名詞ともいえるこの技。

 その経験に裏打ちされた自信は、俺に心意を使用させるにまで至り、この世界では使用不可能な筈の技でさえ、発動させる。

 

 ALOの世界において絶剣と呼ばれた程の実力を持つ()()が編み出した、驚異の十一連撃を誇る、今の俺が使えるたった一つのソードスキル(必殺技)。その名を!

 

 

 「偽・マザーズ・ロザリオ」

 

 

 Xの文字を描くように交錯する突きを十発、それによって防御が崩れた相手に、最後の一撃を叩き込む。

 

 

 「Gaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!」

 

 

 代償として剣が折れてしまったが、前世で何度も見たこの技は、今確かにアンダーワールドに再現され、岩の様な堅牢さを誇る龍の表皮を確かに貫いて、巨龍の胸元に小さな赤一文字を作り出した。 

 

 

 

 





 話中に登場した神聖術の詠唱は、原作に登場したものだったり、オリジナルだったり、アリリコの技名だったりと、はっきり言って適当ですので、スルーして頂けるとありがたいです。
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