悠久の機甲歩兵・・・もしも、序盤からもう1人パイロットがいたら・・・ 作:てとるマン
すぐ書き終える考えていたら風邪を引き、治ったと思ったら面接の試験の準備、本番と書く時間が中々出来なかっす…予告しておいてこれはなぁと反省しております。
さて…今回はオリジナル裏話みたいな感じで書いてました。上手く仕上がっていたら幸いです。
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俺達は討伐した別種のミクスチャ…シューニャが言うには
その間は暇なので現在の装備の状態を確認を恭一と一緒にする事になった。
まず、マキナの翡翠と黒鋼の状態だ。翡翠は大きな不調もなく、損傷もない為軽いメンテナンスで済んだ。黒鋼も大きな不調はないのだが、ミクスチャを蹴り上げた為か右足のアクチュエータの出力が少々落ちている事以外は特に問題はなかった…が、それよりも深刻な問題がある。
武器が…足りないのだ。
元々、全力出撃を一回出来るほどしかなかった弾薬を消費又は使用不能になったのが大きい。
今の所使える武器は、対マキナ狙撃銃、突撃銃一丁、ハーモニックブレードと収束波光長剣が二振り、最後に銃身たるレールを交換しない限り後1発撃つのが限度なパーソナルレールガンだけである。
元々俺が使っていた突撃銃はサブアームごとお亡くなりになり、4発あったミサイルはコマンダーミクスチャを攻撃した際に全て消費したらしいので発射機があるだけ。
まあ、玉匣の兵装はそこまで消費してないので野生動物なり野盗などに襲われても返り討ちできるからいいが、またミクスチャレベルの敵が出てこないとも限らない現状、やはり弾薬及び武器の補給は必ず必要である。
ああ、言い忘れていたが今、玉匣を運転しているのはダマルではない、シューニャである。昨晩俺達にシューニャが突然
「私にも何かできる事はない?」
と言ってきたので、どうしたのか?と聞いてみたところ、アポロニアは食事を作り、ファティマもリベレイタとして働いているので自分も何か役に立ちたいと思ったらしい。
俺としては自分たちが知らないこの世界の常識やらどうすればいいかを教えてくれるのでそこまで気にしなくてもと思っていたところ、ダマルが一つ案を出してきた。
「なら、玉匣の運転してみるか?」
最初は俺と恭一は正気か?という目で骨を見ていたのだが実際にやらせてみた所、初めてとは思えない程の運転をしてみせて、ダマル曰く。
「俺が運転してる時、いつも鬱陶しいぐらい見てたからなぁ、物覚えもいいみてぇだしやらせてみて正解だったな」
という訳で現在ダマル指導の元、シューニャが玉匣を運転しているというわけである。
話を戻そう、武器を一から作るというのはまず無理だ…となると武器を調達するには俺達がいたような自家発電のエーテル機関が動いていてかつ抗劣化庫を見つけないといけないのだが…全くと言っていいほど当てがなくどうすればいいのかと恭一と一緒に悩んでいるとアポロニアが俺達の会話に加わってきた。
「テクニカに行ってみたらどうッスか?」
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「…暇だなぁ」
『…いい事じゃないか』
「それでも待つだけって退屈ッス」
俺達のはいつぞやの店を偵察した際の布陣でバックサイドサークルを眺めていた…メンバーは恭一とアポロニアが入れ替わる形だが。
何故このような状況かと言うと今から1時間程前へ遡る必要がある。
玉匣は順調に進み予定通りバックサイドサークルに辿り着いたのだが。
「…っ、シューニャ!止まれ!」
俺はその時、砲塔から周囲の監視をしていたのが違和感を感じ、何時ぞやの恭一の様に玉匣を運転していたシューニャに向けて焦った声で停止を伝えると直ぐに玉匣は止まり運転席から無線がくる。
『どうしたぁ!?ゼロ、何か見つけたのか!』
シューニャの教習をしていたダマルが叫びながら俺に問いかけてくる。
「あぁ…見つけたわけじゃないがこの前来た時とは違和感を感じてな…殺気?とは違うが敵がいるかもしれない」
マジかよとダマルの声が聞こえた後に俺は砲塔から降り、恭一達とこれからどうするか話し合った。
話し合いの結論としてはもしかしたら、この前追い払った帝国軍がバックサイドサークルに潜んでるのでは?と恭一が言い、シューニャもその可能性が高いと言った。そういうわけで本来なら俺も恭一達と同行する予定だったのだが、もし敵に襲われた場合に備えていつでも出撃出来る様に黒鋼を纏った状態で待機していたのである。
まぁ確かに暇すぎるので俺は黒鋼にセットしていたウォークマンを取り出して最近暇があればやっている事を始める。
「ゼロさん?最近その黒い板をよく弄ってるッスけど何をしてるッス?」
『あぁ、これはな音楽を聴く古代の道具さ。俺の趣味でね』
「…音楽ってなんッスか?」
マジか…この世界には音楽は伝わってないのかよ。口で説明してもいいがめんどくさいので適当に選んだ曲を再生してみた。アポロニアはふーんといった様子で聞いており、曲が終わると「何だが眠くなりそうな音だったッス」と言われた。再生したのが静かな曲だったのでその気持ちはわかる。
曲を聴かせ終わったので俺はまた、ウォークマンを弄ろうとすると今度はダマルが声を掛けながら覗き込んできた。
「んん?これはぁ…パスワード?」
『あぁ、何でか知らないが曲の項目の最後に入っててな…気になって適当な番号を打っていたんだ』
そう、俺がさっきからやっていたのはこの前見つけたウォークマンの最後の項目に入ってたパスワードの解除だ。6桁の数字を入力して解除できる感じだったので暇つぶしがてら適当な番号を打っていたんのだが、ダマルが「何でウォークマンにパスワードのなんか入れたのかねぇ」と間の抜けた声で言いつつ、付け加える様に指摘してくる。
「そりゃ無駄だな。諦めな」
『なんでさ?』
「それと似たタイプのやつを見たことあんだがな、確かそれだとパスワードを解除した後に
『てことはつまり…』
「それのロックをかけたやつにしか外せねぇてわけさ」
俺がやってたのは無駄な作業だったのか…まぁ、そこまでやることはなかったので特に気にすることなく、俺はウォークマンを黒鋼にセットし直す。そういえばアポロニアに聞きたいことがあったのを思い出したので質問する事にした。
『なぁ、アポロニア…お前はこれからどうするつもりなんだ?』
アポロニアは俺の問いに「そうッスねぇ…」と少し考えながら俺に向けて言葉を紡ぐ。
「ご主人とは話したッスけど、まだダマルさんとゼロさんには言ってなかったッスね。私はみなさんと一緒に行きたいッス…ご主人は最初、私の行動をみて問題ないからバックサイドサークルに辿り着いたら解放してあげるよって言われたッスけど…私はみなさんと少しの間した旅は私の人生で一番楽しかったッス…だから私は一緒に行きたいとご主人に伝えました。お二人はどう思うッスか?」
『俺はアポロニアと一緒に旅ができたら楽しいそうだし、作ってくれるご飯もうまいからな、恭一やダマルが反対しないなら俺はいいぞ』
「まっ、旅は道連れ世は情けって昔の誰が言ったらしいしなぁ…犬っころもよく働いてくれてるし、俺もいいぜ」
「ありがたいッスけど、犬っころは余計っす!」と言いながらアポロニアは骨を分解にかかろうとし、骨は「いやぁぉぁぁ!」と叫びながら抵抗する。俺はそんな光景を温かい目で見ていた時、ふと俺はある懸念について思いだした。
『そういえば、アポロニア』
哀れ、抵抗虚しく骨が分解されていきながらアポロニアは返事をする。
「なんッスか?」
『
「………」
俺の爆弾発言のせいか、アポロニアは突然静止し5秒くらいその状態を維持するとみるみるうちに顔が真っ赤になっていき、激しく動揺している。
「な…何言ってるッスか!?ゼロさん!わ…私はご主人の事をす、好きなんて!まぁ、確かにご主人と一緒に旅したり、ご飯作ってあげたり、ご主人と話す時に見せるあの笑顔とか素敵だと思うッスが!!」
あ、あのぅ…アポロニアさん?そこまで自分は聞いてないのですが…後、ダマルの左腕の骨をガジガジするのはやめなさい、かわいそうだから。
俺は興奮しているのアポロニアを宥めようと声を掛けようとするがそれは出来なかった。何故ならバックサイドサークルの上空に赤い光が撃ち出されたのが見えたからである。
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恭一がシューニャに持たせていた信号弾の赤い光を確認した俺達は玉匣に乗ってバックサイドサークルに突っ込む勢いで進んでいた。
『取り敢えず、恭一が言ってたように穏便にいくか?』
『うんにゃあ、それじゃ駄目だろうな』
骨が恭一と話し合っていた時とは全く違う事を言い始めて俺は頭にハテナマークが浮かんだのだが、その答えを直ぐに骨は出してきた。
『そりゃ穏便に済まされりゃ一番だろうさぁ。でもな、コレクタユニオンならともかく敵が帝国軍っていうなら話は別だ。この前俺達を襲ってきた奴を潰したからな、それを理由にこれからも襲ってくる可能性がある』
『なるほどな…だから、派手に倒して俺達襲っても割に合わないと思わせるのが一番…と?』
『それもあるが犬っころの退職金を渡せにゃならんからな』
カカッという笑い声の後に『腕がなるッスよ!』とアポロニアの声が聞こえてくる。
因みに今、アポロニアは砲塔のハッチから顔を出し、普段ダマルが愛用しているサブマシンガン片手に外の警戒をしている。先程暇な間にアポロニアがダマルに「自分も何か使える武器はないッスか?」と聞き、なら俺のを使いなとダマルが言いつつ使い方を教えており、元々クロスボウを使っていたからか意外と射撃のセンスがよかった。
話が逸れたが俺は今のダマルとの会話に少し違和感があったので軽く問う事にした。
『
『お前らばっか派手に活躍してんのが羨ましくてな!俺も偶には活躍してぇんだよ!!』
『ダマルさんサイテーですね』
若干ファティマのモノマネをしながらダマルを貶すアポロニア、意外と似てるな…ま、ダマルが言っていたことは一理あるので俺はその作戦に乗っかる事にした。恭一達には何も伝えてないので怒られるかもしれないがな…。
『バックサイドサークルに突入したぞ!敵の姿も見えたぜぇ!あれは…帝国兵だ!』
俺がこの後の事について心配している内にバックサイドサークルに入ったようで敵は予想通り帝国兵だったらしい。なら作戦は決まったな。
『ゼロ、アポロニア!話した通りだ!派手に構すぜ!』
『了解ッス!』
『分かった』
俺はダマルの声に返事をした後、恭一から借りた突撃銃の安全装置を外す。
「ごっしゅじーん!援護に来ましたよー!」
アポロニアが恭一を見つけたらしく、声を掛けながら帝国兵に向けてサブマシンガンの銃声が響き渡る。中々派手にやってんなぁと思っているとそれに続きダマルも玉匣の拡声器を使い叫び出す。
『どけどけぇ!玉匣様のお通りだぁ!轢き殺されてぇか原始人共ぉ!』
エーテル機関を過剰燃焼させているからなのか、いつもよりも車内が煩くて苦情を言いたい所だが、俺もそろそろ出撃したいので文句は後回しにする。
『おーい、ダマルー。俺そろそろ外に出るから止めてくれ』
俺がそういうと玉匣の履帯のギャラギャラとした音が止み、エーテル機関のアイドリング音だけが響く。
『あいよ、行ってきな。無理すんなよ』
『おう、行ってくるよ』
俺は突撃銃を肩に預けながら、後部ハッチを開け外に向けて歩き出す。ハッチを閉めたところで、俺は一度様子を伺う為に玉匣に隠れながら周りを確認する。どうやら帝国兵達は即席の陣形を整えようとしていた。あいつらからしたら玉匣は化け物にしか見えないだろうに…兵士としては中々に練度が高いんだろうなと俺は思う。
俺はふぅと軽く息を吐き目を瞑る。ここは殺気やら恐怖、それに憎しみを強く感じる…だが、あの時の様なノイズは感じない…憎しみが殺意が…込み上げくる感覚もない。
俺は目を開き、頭の思考を切り替える。これからは敵を殺す為に戦うのではない…家族を守る為に戦うのだと。
「ファランクスがなんぼのもんッスか!こっちには飛び道具があるんスよぉ!」
『やっちまえ犬っコロ!』
と、俺が考えている最中にアポロニアが陣形に向けてサブマシンガンを容赦なくぶっ放し、苦労して作った即席の陣形が崩れていくのが目に見えてわかる。少々可哀想だが駄目押しのために隠れるのやめ、前に出ることにする。
「これが鋼のウォーワゴンかい!聞くとみるとじゃ大違いじゃないか、えぇ?帝国の犬ども!降伏するなら悪いようにはしないよ!それともロンゲンなしであの化物相手に戦うかい!?」
「うろたえるな!たかがウォーワゴン1台…」
少し離れた位置から高笑いで護衛らしきキメラリアに囲まれた婆さんが帝国兵達に煽りつつ、降伏する様に言っており、それに反論するかの様に指揮を取っていたらしい小男が味方を鼓舞しようするが、その小男の視線が俺の方を見た瞬間に顔が真っ白になるのが見て取れた。
「く…黒いリビングメイル!?報告では青いリビングメイルだった筈!他にもいたのか!?」
俺が登場した事で指揮を取っていた小男が取り乱した為か、陣形が最早めちゃくちゃになり、ある者は逃げ出し、またある者は腰が抜けたのか尻餅を付いている。
まあ、そんな戦意を失った相手だろうと一度敵対した相手にダマルという骨は吹っ切れてしまえば一切容赦がない事を俺はよく知っていた。
『景気づけだ!ゼロ、準備はいいか!?』
『おう、AP弾装填、単射にて5発、敵の陣形に向けて効力射を行う!』
俺が射撃準備を進めていると玉匣の主砲が回転し始め、敵の陣形に狙いを定めている。
『カウントは省略だ!撃てぇ!!』
ダマルの合図の後にトリガーを引き絞り、突撃銃から5発の弾丸を敵の陣形の右端から左端かけて射撃する。
俺の放った弾丸はカーソルに表示された通りに真っ直ぐ飛び、装甲車程度なら簡単に引き裂く攻撃を、生身の人間をミンチにするが如く粉砕していき、例え命中しなくても側に弾着する衝撃だけで敵兵は吹き飛び絶命していく。
玉匣が放った砲弾も射撃統制システムによる精密射撃のおかげか、全て敵兵に命中し、辺りには運良く生き残った奴もいるが顔は恐怖で染まり、動けなくなっている。先程威勢の良かった小男も運良く生き残っていた様で尻餅をついて動けなくなっていた。
辺りはすっかり様変わりし、地獄絵図の天幕跡に響き渡るのは恐ろしい骨の声である。
『火の玉を浴びた感想はどうだ。お前の目の前に居る奴らの姿をよーく覚えとけ。俺たちを敵に回すってことは、こうなるってことだ!』
カーッカッカッカッカ。見事な高笑いは完全に悪役のそれである。ついでにアポロニアも車体の上で豊満な胸を揺らしながら笑っていた。
俺はその光景を見てやれやれとしか思えず、どうしたものかと考えていると、恐らくバックサイドサークルの人間らしい人々から歓声が湧き上がり、英雄アマミを称えよ!と歓声が響き、帝国兵達はその場に兜と武器を投げ捨て座り込んでしまった。
そんな光景を眺めているさっきの婆さんがいた位置の近くに恭一達を発見した。
その時見た、恭一の静かな怒りに満ちた顔を…俺は暫く…忘れる事は出来なかった。
予告は…なしで出来る限り早く上がたいなぁと思ってるっす