夜の帳が下り満天の星が降り注ぐ砂浜に、至る場所から楽しげな笑い声が木霊する。"百獣海賊団"から奪い取った酒と食糧を片手に、"赤髪海賊団"と
"赤髪のシャンクス"
今ではそう呼ばれ恐れられているこの男が、二十六年前に訪れた"ロジャー海賊団"の船員だった事実が判明してからというもの、両者の間に燻っていた戦闘の火種は完全に消え去ったのである。
「なぁなぁオヤジ!ロジャー海賊団の話を聞かせてくれよ!」
「お、おう……そうだな…じゃあ見習いだった頃の話でもするか?」
「おぉ~!聞きたい聞きたい!」
「オレも聞きたいぞ!」
「ククリばっかりずるい!」
「あたしの父ちゃんの事も教えてよ!」
「ウチのおやっさんもだ!」
「お、落ち着けお前ら!心配しなくても話してやる!」
娘を膝に乗せて焚き火の前に座るシャンクスの周囲には、"ロジャー海賊団"の話を聞きたがった幼女達が群がるように集まり、笑いあり涙ありの"ロジャー海賊団冒険物語"が今し方始まったところであった。
その周囲では幼女達の母親達と"赤髪海賊団"の男達が思い思いに寛いで談笑しており、意気投合でもしたのか、時折男女のペアがフラッと密林の奥か、または
人気のない場所へ消えていった彼等は、一夜限りの
ウズメが女達に『同意の上でならヤッても良いが、搾り取りすぎんなよ』と厳命していたのを見て、シャンクス達は特に心配する事も無く船員達を見送ることにした。死ぬのも生きるのも、何をやるにしても自由をモットーとする彼等だが、流石に腹上死だけは御免だっただけのこと。その心配が無くなったのなら、この極上の女達の誘いを受けるのも吝かではないのだ。
彼等とて男、戦闘後の昂った躰の火照りを覚ましにその手の店に行くこともあるし、行きずりの女と同意の上で行為に至る事もある。腹上死する危険性が無くなった今、ならばヤる事は一つだろう。
そうと決まれば善は急げだ。度重なる女達の誘惑によって溜まりに溜まった劣情を発散するべく、船員達は好みの女に声を掛け宵闇の中へと姿を消していくのであった。
「…ふむ、今んとこ娘を保護している可能性が高ェのは"白ひげ海賊団"…次点で昨日襲ってきやがった"百獣海賊団"って訳か」
「ああ。この辺りは両者のナワバリが隣接する危険海域だからな、拾われてるとすりゃァ…どちらかだろうよ」
ウズメとベックマンが周辺海域について詳しく話し込んでいる。
この広い大海原、闇雲に探し回ってもサクヤを見付けられる可能性は限りなく低い。加えて"新世界"は"四皇"のナワバリが其処彼処に張り巡らされており、何も知らずに侵入でもすれば争いは避けられず、下手をすれば全滅する可能性も考えられた。その可能性を少しでも減らす為に、ウズメはこうしてベックマンから出来る限りの情報を聞き出していた。
「"白ひげ海賊団"なら手厚く保護してくれると見て良い、カタギにゃァ絶対に手は出さねェからな」
任侠に厚い"白ひげ海賊団"がサクヤを拾っていれば、少なくとも殺される心配は無い。ナワバリ内の島々をパトロールし他の海賊の脅威から守ってくれるだけでなく、みかじめ料も極めて良心的。"世界政府"に加盟出来ない国々から、ナワバリに加えてくれと頼み込んでくるほどに人気も高い。
「対して"百獣海賊団"だが…こっちァ最悪の連中だ」
「確か…"百獣のカイドウ"って奴がリーダーだったか…どんな連中だ?」
「ナワバリ内の島でも略奪は当たり前の血の気の多い連中だ。気に入らなけりゃァ島ごと滅ぼしたりもする…もしあいつらに拾われちまってたら…あんたにゃァ悪いが諦めた方が良いかもしれねェぞ」
「…そこらの男に負けるほど柔な鍛え方はしてねェよ、心配いらねェさ」
もしサクヤが"百獣海賊団"に拾われていれば、連れていかれる先はワノ国の"花の都"か、"百獣海賊団"の本拠地である"鬼ヶ島"のどちらかだとベックマンは言う。どちらにせよ、ワノ国は四方を巨大な滝と特殊な海流に囲まれた難攻不落の天然の要塞だ。辿り着くだけでも一苦労で、更にその先に待ち構えるのは"百獣海賊団"。おいそれと手を出すには、些か面倒すぎる相手だった。
「……先ずは"白ひげ海賊団"の方を当たってみるか」
一先ず、"四皇"の中でも穏健派と称される"白ひげ海賊団"に接触し、娘の有無を確かめるのが先決だろうか。戦闘の意思はないと示しさえすれば話し合いの席は設けてくれるとのことだし、もし娘が居なかったとしても次の目標である"百獣海賊団"の詳しい情報も入手出来る可能性もある。
「ならおれ達と一緒に行くか?今新入りに手紙を預けて白ひげんとこに行かせてんだが……それの返答次第でおれ達も動く予定だ」
「なんだ敵対してるんじゃねェのか?新入り行かせて大丈夫なのかよ?」
「敵ではあるがな、流石にそんな真似するほど耄碌はしてねェだろう。ま、動くとしても新入りが戻ってきてからの話だが…どうする?待てねェってんなら先に動いても構わねェが…」
「…ふむ」
ある程度の情報は手に入れたことだし、すぐにでも娘を探しに動きたいところではある。
しかし、
「アンタ達と動いた方が良さそうだな…ワリィがもう暫く世話になるぜ」
「分かった、お頭にはおれから伝えておこう……っと噂をすればなんとやら、だな」
「ふう、漸く解放されたぞ…おいベックマン、酒はまだ残ってるか?」
「ほらよッ」
ベックマンが残しておいた酒を受け取り、口で器用にコルクを抜き取り浴びるように飲み始める。気のせいでなければ出会った時には既に二日酔いだった気がするが、この男の血液には酒でも流れているのかと、ウズメは呆れた様子でシャンクスを見ていた。
「話は終わったんだろう?どうするんだ?」
「慣れない航海で疲れが溜まっちまってるみてェでな、休息がてらアンタ達と一緒に行動させてもらおうと思ってるよ」
「……へェ~アンタ等でも疲れる時はあるんだな」
「当たりめェだろ、お前はアタイ等を何だと思ってんだ?」
だってなぁ…とシャンクスは視線を周囲に走らせる。ウズメとベックマンもつられて視線を向けると、いつの間にか自分達以外の姿が見られないことに気付いた。唯一姿が見られたのは先程までシャンクスに群がっていた幼女達のみで、満足気な表情で皆仲良くオネンネしている。きっと今頃は夢の中で"ロジャー海賊団"の冒険に同行している頃だろう。
どうやら幹部達も含めた全ての船員と女達が、一夜限りの
先程までの喧騒が嘘のように静まり、周囲に響き渡るのは寄せては返す波の音色と、嬌声を上げる女と荒々しい息遣いの男達のみ。幹部連中はまだまだ余裕がありそうだが、船員達の旗色は随分と悪いようだ。
「「大丈夫かあいつら」」
「おまえ等はヤらねェのか?好みに合う女がいなかったか?」
「……おれ達の事は気にしなくていい、ほっとけ」
「何だイ〇ポか?」
「「ちげェよ!張っ倒すぞてめェ!!」」
「仲良いじゃねェか、ホモか?」
「「もう黙ってろ!!」」
こうして夜は更けていき、名もなき無人島はその一日を終えるのであった。
◇
「………おかしい」
双眼鏡を覗き込んで周囲を注意深く見渡していた、真っ赤な髪を逆立てている男がそう呟いた。
大事な手紙を預かり、張り切って海に出ること早数日。既に"白ひげ海賊団"のナワバリに入って久しいにも拘らず、未だに彼らはその姿を見せていない。ナワバリに入ればパトロール船にすぐさま察知され、あっという間に迎撃に飛んでくると男は聞いていたのだが…その気配はまるで皆無であった。
「針路を間違えたって訳じゃあねェしな……」
「…しょうがねェ、食糧を切り詰めるしかねェな」
一日の食事の回数を三回から二回に減らして、なんとか合流するまでの日数を確保する。既にどれだけ急いでも一週間以内での達成は不可能となってしまったが、それでも己を信じて大事な手紙を預けてくれたお頭の信頼に応える為に、男はこの大仕事は必ずやり遂げなくてはならないと気合を入れ直すのであった。
そして翌日の昼下がり。
"赤髪海賊団"に入ってまだ間もない新入りであるロックスターを捕捉し保護したのは、急用で本船に合流した全隊長達に変わってパトロールを担当していた傘下の海賊の一人、"大渦蜘蛛"スクアードと彼が率いる"大渦蜘蛛海賊団"であった。
「アンタ、"白ひげ海賊団"のモンか?おれァ"赤髪海賊団"のロックスターってんだが…"白ひげ"への大事な手紙を預かってる。……悪ィんだが、本人のとこまで案内してくれねェか」
スクアードの"レアルスパイダー号"に、乗って来た小舟と共に引き上げられたロックスターは早速己に課せられた大仕事を全うすべく、"赤髪海賊団"の使者であることと手紙を預かっていることをスクアードに伝える。
「"赤髪"の?…………少し待ってろ、オヤジに連絡を取る」
船に乗るや否や、不遜な態度で喋り始めた男に若干の苛立ちを覚えたスクアードだったが、ロックスターと名乗る男の口から飛び出たビッグネームには流石に反応せざるを得なかった。男の名前に聞き覚えはないが、無下に扱って良い客でないのは確かだろう。
電伝虫での連絡は海軍や他の海賊に傍受される心配があるが、背に腹は代えられない。盗聴妨害の念波を飛ばす白電伝虫でもいれば電伝虫に接続して電話するところなのだが、滅多に見られない希少種であるため入手したくても出来ないのが実情である。当然、スクアードも持ち合わせていなかった。
『プルルルルル……プルルルルル……──こ、こちらモビー・ディック!済まねェが今手を離せねェ!要件なら後で──うおッ!!?』
『そっち行ったぞォ!!取り押さえろ!!』
『気ィ失った若ェモンは下がらせろ!!危ねェよい!!』
『とんでもないお嬢さんだなッ!!』
『大の大人共が寄ってたかって嘘を吐きおってッ!!儂を騙して何が楽しいのじゃ!!』
電話先は随分と慌てた様子であった。電話に出た船員の背後からは怒号が響いており、上手く聞き取る事は出来なかったが、聞き覚えのない女の声や隊長達の切羽詰まった叫び声が聞こえてきていた。まさかとは思うが、他の海賊から襲撃でも受けているのだろうか?
「お、おい!?随分と慌ててるみてェだが…大丈夫か?!襲撃かッ!?」
『サクヤ…!信じたくねェ気持ちは分かるがな……あの男はもうこの世の何処にも居ねェんだよ!』
『おめェが産まれて二年後に!ロジャーは死んだんだよい!!』
『……──う、五月蠅い五月蠅い五月蠅い!そんな嘘!聞きとうないッ!!』
『──ッ!…………とんでもねェ"覇気"放ちやがって…親譲りって訳かァ?』
『済まんが切──………………ツーツーツー……』
電話口の船員の声が途切れ、僅かな物音と共に通話が切られてしまった。恐らく原因は"新世界"に拠点を置く海賊なら誰もが知る力、"覇王色"の覇気によるものだと思われる。微かに聞こえたオヤジらしき声の持ち主もそう言っているから恐らくそうだろう。
そんな大それた力を持つ海賊など、この広い"新世界"と言えど極一部の強者に限られる。オヤジと同じ"四皇"に名を連ねる海賊共か…またはその幹部達か。
(まさか…"百獣海賊団"の奴等!監視の目が途切れた一瞬の隙を狙って本船を強襲したってェのか!?)
あり得る話だ。
"百獣海賊団"のナワバリは目と鼻の先にある。監視の目が無くなった一瞬の隙を突いて一直線に本船を目指せば、たった数日で辿り着ける距離なのだ。しかし、それを可能とするには"白ひげ海賊団"の内部情報を詳しく知っておく必要がある。
(……まさか内通者がいやがるのかッ!?)
あり得る話だ。
内通者によってパトロールの要であった全隊長を本船に集結させ、監視の目が緩んだ一瞬の隙を突く作戦。全隊長を一箇所に集結させてしまうデメリットこそあるが、逆に考えれば一網打尽にするチャンスでもある。それを殲滅可能と見たからこそ、"百獣海賊団"は動いたのだ。
最悪の光景がスクアードの脳裏をよぎる。
「……──急いで本船に戻るぞッ!!!他の海賊にも連絡を取れッ!!!オヤジが危ねェ!!」
傘下の海賊団全てにオヤジの元へ急行しろと連絡しつつ、スクアード達も本船へ向かうべく舵を切る。"赤髪海賊団"の使者を降ろすべきか一瞬判断に迷ったスクアードだったが、どうせ目的地は一緒なのだからこのまま乗せていくべきだと結論を出した。見たところ大した実力もなさそうだし、万が一暴れても自分一人で制圧出来ると考えての結論である。
(随分と慌ただしくなったな……それほどこの手紙が重要だってェのか?…そんな大事な手紙をお頭はおれに……ッ!!)
突如慌ただしくなった船の雰囲気に気圧されたのか若干の動揺が見て取れるロックスターだったが、それでも不遜な態度を崩す素振りは見せない辺り、大物と言っても良いのかもしれない。
◇
「ロジャーの娘!いい加減暴れるのをやめろッ!!」
「黙れ嘘吐き共めッ!もうお主等には頼らぬ!儂一人で父を探すッ!」
十六番隊隊長イゾウが二丁拳銃でサクヤを牽制しつつ立ち回る。決して銃弾を当てるような真似はしない、なるべく傷をつけずに無力化しろとの命令が"白ひげ"本人から出されたからだ。
「イゾウ!こっちに追い込め!捕まえる!!」
「頼む!」
「し、しまった!追い込まれたッ!!」
イゾウと連携を合わせてサクヤを袋小路へ追い込んだ九番隊隊長ブレンハイムが、サクヤを捕らえんとその巨体で以って押し迫る。万が一隙間を抜けられたとしても、後方は残りの隊長達で固められており、既にサクヤの逃げ場はなかった。
「観念しろロジャーの娘!鬼ごっこは終わりだ!」
「わ、儂を捕まえてどうするつもりじゃ!?食うつもりか!?」
「「「「んな訳あるかァ!!」」」」
「頭に血が上ったその状態じゃあオチオチ話も出来やしねェ…暫く独房で頭ァ冷やすんだな」
「独房じゃとッ!?儂が何をしたと言うんじゃッ!!」
「「「「暴れ回って船滅茶苦茶にしといて何言ってんだ!!?」」」」
「~~~ぐぬぬッ!!」
独房など冗談ではないと、サクヤは激昂する。もし捕まってしまえば父を探すどころの話ではなくなってしまう。それを悟ったサクヤはこの包囲網を抜け出す為に、一か八かの賭けへ打って出ようとしていた。
「儂は必ず父に会う!それを邪魔する愚か者は…叩き伏せるのみじゃ!!」
「やってみろチビッ子!!どっちの覇気が上か……比べてみようじゃねェか!!」
「望むところじゃ!後悔するでないぞ!!」
みるみるうちに黒く変色し紫電を纏わせるサクヤの右腕を見て、想像以上の覇気の練度に若干顔色を悪くしたブレンハイムだったが、負けじと"武装色で"鉄壁の防御を構築しサクヤを迎え撃つ構えに入る。
覇気と呼ばれる力は己の意思の強さ、そして精神的な鍛練によって大きく伸びていく。物心ついた頃から
その成果が今試される。
「女鬼流四十八手拳法!──"亂れ牡丹"!!!」
数百年という長きに渡って昇華されてきた数々の奇技淫巧を戦闘に応用した
「───ぐふ……ッ!!」
「ブレンハイム!?大丈夫か!?」
「──むッ!?は、放せ!馬鹿者ッ!」
突き抜けた衝撃が後方に控えていた隊長達に襲い掛かると同時に、ブレンハイムが少量の血を吐きつつ片膝をついた。サクヤの覇気がブレンハイムの覇気を貫く形となり、決して少なくないダメージを刻み込む。しかし意識を失うまでには至っていないようで、ブレンハイムは己の懐に飛び込んだサクヤを両手で拘束した。
「ふ、ふふ……なかなかの威力だったが…まだまだだな──ゴハァッ!!」
「いや重症じゃねェか!!」
「待ってろ!すぐに船医を起こしてくる!!」
告げられた事実を認められず、"覇王色"の覇気を撒き散らしながら暴れ回ること小一時間。漸く騒ぎは収束したものの、甲板上は荒らされ放題で彼方此方傷だらけの状態。
「……サクヤ」
「うっ………」
拘束されたままの状態で、サクヤが"白ひげ"の前に連れてこられる。多少の罪悪感を感じているのか、その表情には懺悔の念が見て取れ、今までの威勢はすっかり消え去り力無く項垂れていた。
「………本当は分かってんだろう、おれ達が嘘をついてねェってことぐらいはよ」
「………~~~っ!!」
じわりじわりとサクヤの目尻に雫が生まれ、そして零れ落ちていく。白ひげ達が嘘を吐いていないことなど、事実を告げられた時から
だが、それでも認められなかった。認めたくなかった。
『なぁなぁ母上!父上は今何をしておるんじゃ?』
『ロジャーか?……さぁな、世界の秘密を暴くとか言ってたが…成し遂げられたのかはアタイにも分かんねェな』
『世界の秘密…?父上はそれを見付ける為に外の世界を旅しておるのか!だから強いんじゃな!』
『そうだな…男を抱くのは最初で最後だとアタイに思わせるぐれェ…あいつは強かったよ』
『おォ~!儂も同じぐらい強くなれるかな!?』
『当たりめェだろ。おまえはロジャーとアタイの子なんだ、将来はアタイ達よりもっと強くなれる』
父の話を嬉しそうに話す母を見る度に、会ってみたいという想いが溢れ出していた。
『なぁなぁカルビ四姉妹!お主らの父はどんな男なんじゃ?』
『おっ母は変な髪形だったって言ってた!』
『すね毛もボーボーらしいぞ!』
『せいりょくぜつりんだとも言ってたな!』
『チ〇コもデカかったって!!』
伝説の男達を父に持つ友達と話している時は、誇らしい気持ちで一杯になっていた。
『み、見付けた……この男が儂の父…!』
島の女達全員が寝静まった後に宝物庫に忍び込み、ボロボロの父の手配書を見付けた時…とうとう我慢の限界を迎え、気が付けば溢れ出る想いに突き動かされるまま、その日の内にボロボロの軍艦に乗り島を発っていた。
「ちちは……父は………」
今も世界を自由に冒険しているのだろうか。
それとも伝説の仲間達と共に腰を据えて、穏やかに過ごしているのか。
どんな声で喋り、笑い、怒り、泣くのだろうか。
娘だと目の前で宣言すれば、どんな反応を示すだろうか。
喜んでくれるだろうか、力強い腕で抱き上げてくれるだろうか。
その瞬間を思い描くだけで、幸せな気持ちで一杯になっていた。
「……──立派な最期を迎えたのか?」
「………ああ、心底羨ましい……立派な死に様だったぜ」
その瞬間が訪れることは決して無いことを、サクヤは漸く受け入れる。
「うああああぁぁぁ~~~~~ん!!!」
いつの間にか拘束を解かれ優しく甲板に降ろされたサクヤは力なくその場に尻餅をつき、"白ひげ"やマルコ達に見守られながら、疲れ果て眠りに落ちるまで哀哭の声を響かせ続けた。
※当小説は際どい単語が多いけど、一応全年齢版だよ!けどググったらR18なぺージに飛んじゃう単語が多いから良い子はググっちゃダメだぞ!☆特に今回サクヤちゃんが使用した技名は本当にググっちゃいけないぞ☆
※そろそろ日本神話の女神様達に怒られそうだから別の名前を使用することにしまんた。反省はしてるけど後悔はしていない。
※サクヤのモデルはグラブルのヴァジラを少し幼くした感じ。ウズメは若い頃のマザーカルメルをワイルドにした感じ
一方その頃の麦わらの一味は…
・チョッパーが麦わらの一味に加入する。
・王下七武海の一人、サー・クロコダイルをルフィが打ち倒しアラバスタ王国の反乱を終結させる。
・ルフィの懸賞金が一億ベリーに更新され、新たにロロノア・ゾロに六千万ベリーの懸賞金が懸けられる。
・ニコ・ロビンが麦わらの一味に加入する。
・空島に到達する。←今ココ