暗殺教室DM〜魔王達の逆襲!〜 作:ドルゴラモン
理事長からの挑発を受けた先生はさらにあれから分身を増やして
テスト対策をやっていた
「・・・あのさ・・・別に分身増やしても意味ないよね?」
「ギクッ!?」
しかし俺は思った・・・せんせーが分身を増やしても
結局、頭に入れるのは自分達なので意味がないのではと・・・
すると案の定というべきなのか俺にツッコまれた先生は下手な口笛を吹きながら話を逸らす
「全く・・・頑張るのはいいけどほどほどにしときなよ?
あんただって無尽蔵の体力を持ってるわけじゃねぇだろ?」
「ヌルフフフ!そこはちゃんとやりくりしてますよ」
「そうか・・・ならいいんだが・・・」
なんて思っていたのだがいざ終わってみると息も絶え絶えのゆでダコが出来上がっていた
(・・・ダメじゃねぇか・・・)
「それにしてよ殺せんせー?なんでそんなに頑張るんだよ?」
「ヌルフフフ!決まってるじゃありませんか?
もし!成績が上がれば『やったよ〜!殺せんせーのおかげで成績が上がったよ〜!」
とみんなには尊敬され!近くの女子大生から『殺せんせー!私達にも授業教えて〜!』
となるからですよ〜!!」
(・・・いや・・・そもそもあんた国家機密だから外出られないだろ・・・)
なにやらゲスいことを考えてのテスト対策らしいが
俺は外もまとも出れない奴がなにを言っているんだと思っていた
「いや勉強はそれなりでいいよな?」
「ヌニャァ!?そういう事言っちゃいますか!?」
「だって俺達エンドのE組だぜ?」
「暗殺成功させて賞金もらう方がよっぽど現実的だよな?」
俺はそれを聞いて知ってしまった
彼らはもうすでに負け癖がついてしまっているのだと
だからこそみんなには向上心というものがないのだと
(いや・・・それは俺も同じだろうな・・・)
俺もデジモンの事だけに集中して他の事に関しては特に何も考えてはいない
それこそ戦いが終わったらどうするのかすら全くと言っていいほど・・・
「・・・そうですか・・・」
みんなの話を聞いた殺せんせーは何やら真剣な顔で教室から出て行ってしまう
そしてしばらくするとみんなにグラウンドへ集まるように言われる
外に出てみると殺せんせーがサッカーゴールを端へと避けていた
「イリーナ先生・・・プロのあなたに質問です
あなたは仕事の時にいつもプランは一つだけですか?」
「・・・いいえ・・・本命のプランなんて成功する方が少ないわ
不足の事態に備えて第二第三のプランを立てておくわ」
「では次に烏間先生・・・ナイフ術において一番大切なのは第一撃だけですか?」
「いや・・・確かに初撃は大事だがその後の第二第三の攻撃も重要だ」
「・・・最後に風間君」
「ん?俺?」
まさか自分まで呼ばれるとは思っていなかった俺は思わず首を傾げる
みんなも後ろにいた俺の方をじっと見つめる
「君はこの世界を一つだけの能力で生きていけますか?」
「・・・無理だな・・・確かにこの世の中は人が補い合って生きている
ダメな部分は人にやってもらおうとな・・・だが世界はそんなに甘くはない
だから最低限のことは自分で出来るようにしておかないといけない
力だけの奴はその力を生かすための知恵を・・・
知恵だけの奴はその知恵を生かせる為の力を・・・」
そういえば昔のアニメでも言っていたな・・・
想いだけでも力だけでもダメなのだと・・・
どんなに正義という言葉を並べても力がなければ証明すらできないと・・・
「その通りです・・・今の皆さん方に暗殺者として欠けているもの・・・
それはズバリ・・・第二の刃です!」
そう言って殺せんせーはマッハでグラウンドを回り始めた
「「「キャア!?」」」
(・・・なんで俺に抱きつくかな・・・色々と当たってるんだが・・・)
そして何故か近くにいた矢田、倉橋、速水は飛ばされないように俺に抱きついてきた
「このように先生には月を平にするだけのパワーがあります
もし明日のテストで皆さんが50位以内を取れなかった場合は
第二の刃を持たなかったとして
・・・この校舎も平にして先生はクラスを去ります」
「50位以内って!そんな無茶な!?」
「無茶ではありません・・・皆さんはその刃をすでに持っています
明日の中間テスト・・・先生を信じてください・・・」
そう言っていた先生の顔は真剣そのものなのだが
「・・・先生・・・ほとんどの奴が砂埃が目に入って見えません」
「ニュヤ!?」
(・・・本当に大丈夫なのか?・・・)
あまりの終わりに俺はもう心配になるしかなかった
ちなみに俺の後ろにいた女子三人は砂埃など一切入っていなかった
そしてテスト当日
みんなは確かに前よりも成績を上げていた
しかし・・・その結果はあまりにも酷いものだった
それもそのはず・・・テストの範囲が直前になって変わったのだ
それを知らされていなかったみんなはテストで惨敗した
しかし二人だけは違っていた
「あんたが余計なところまで教えてくれたから問題変わっても関係ないし
おまけに・・・もう一人だってちゃんと50位取ってるよ?」
そう言ってカルマが指差した方向には俺がいた
俺の今回の中間テストの結果は・・・ジャスト50位だ
「で?どうするの?もしかして・・・このまま逃げ恥晒すの?
このままテストで負けたまんま逃げるの?確かにその方が暗殺されないもんね?」
「ムキ〜!別にそれくらいなんともありませんよ!
こうなったら次の期末テストでリベンジです!」
(やれやれ・・・結局このクラスはこれなんだよな・・・)
俺は呆れながらもその光景を見て微笑んでいた
そう・・・いつだって世界を変えるのは力でも知恵でもない・・・
誰かを喜ばようと思う優しい心なのだ・・・