麻帆良学園の達人級《マスタークラス》   作:はぐりん

2 / 3
第2話

1月も中旬を過ぎ、よりいっそう寒さが増す

 

麻帆良学園女子中等部も3学期が始まってから少したった。

 

 

「よーし、現代国語の授業を始めるぞー」

 

そう言いながら俺は2-Aの教室に入っていった

扉を開けた瞬間上から黒板消しが落ちてきたが俺は一別もくれず素早く黒板消しを教科書を持ってない左手でキャッチしそのまま教卓へ歩いていった

相変わらずあいつらは懲りないな

 

「えー、先生見ずに取っちゃったよー!」

「つまんないですー!」

「先生ちょっと空気読んでほしいっすよ!」

 

鳴滝姉妹と春日のブーイングに晒される

あの2-Aのイタズラトリオが

ヘタしたらバカレンジャー共よりたち悪いぞ

 

ちなみにバカレンジャーとは2-Aの成績が悪い5人組のことだ

 

リーダーでバカレンジャーのなかでもまだましなバカブラック綾瀬夕映

 

とてもじゃないが中学生には見えない忍者バカブルー長瀬楓

 

オラワクワクしてきたぞ!!的なことしか考えてないバカイエロー古菲

 

お花畑バカピンク佐々木まき絵

 

高畑先生に恋しているオジコンバカレッド神楽坂明日菜

 

この5人が2-Aの平均点を大幅に下げていて、おかげで学年1位と2位がいるにもかかわらずクラス順位は万年最下位である

学年1位の超と学年2位の葉加瀬の爪の垢でも煎じて飲ませたいものだ

 

 

そんなことを思いながら教卓についたときに雪広の号令が教室に響く

「起立、礼」

 

「「「よろしくお願いします!!」」」

 

「着席」

 

「じゃあ授業を始める前に一言言っておくが鳴滝姉妹と春日は今日いっぱい当てるから覚悟しとけよー」

 

「ギャー!!」

 

「それだけは勘弁っす!!」

 

「もうやらないですー!!」

 

「ハイハイ、お前らのその言葉は先週も聞いたぞ」

 

というくだらないやりとりをしていたら古菲が急に立ち上がった

 

「ん?どーした古菲、トイレか?」

 

「先生それセクハラだよー」

 

「先生エッチだにゃー」

 

早乙女と明石からヤジが飛んできた

 

「やかましい、トイレかどうか聞いただけでセクハラになるとは世知辛い世の中だな」

 

古菲のいつものお気楽顔がなりを潜め、真面目な顔をしながら言った

 

「先生、さっき黒板消しを見ずにとったアル」

 

「それがどうしたのくーへ?」

 

佐々木が疑問を口にした

・・・まずいかもな

とりあえず適当な言い訳しておくか

 

「ああ、あれか このあいだもイタズラトリオにやられてるからな、予想してたんだよ」

 

「このあいだも引っかかって無いアル」

 

ヌ、古菲にしては鋭いな

俺が返答に苦しんでいると

ほかの生徒からも声があがった

 

「そういや先生避け方がすごいスムーズだったよね」

「うん、まるで見えてるみたいだったよ」

「先生ってもしかしてすごい達人なんじゃ!?」

「昔空手と拳法やってるっていってたしね」

 

チア部である釘宮、柿崎、椎名と水泳部の大河内だ

椎名の勘鋭すぎだろ

あいつ賭け事とか全部バカ勝ちしてるんだよな

どんな豪運なんだ

 

「桜子がそういうならそうかもしれない!!」

 

この他人まかせな解答は神楽坂だな

自分で考えなさい

 

「そこまでですわよ皆さん授業中です」

 

雪広がクラス全体に注意を促した

 

「古菲さんもそういうのは授業が終わってからにしなさい」

「むむむアル」

 

何がむむむだ!と心の中で突っ込んでおきながら

 

「雪広の言うとおり今は授業中だ、ほかのクラスにも迷惑だからその話はまた今度な」

 

迂闊だったな

武術家の悲しい性でおもわず避けてしまった

俺の強さが知られたら生徒達が寄り付かなくなってしまう

せっかく念願の教師になったのに生徒に嫌われちゃ台無しだ・・・

このまま何事も無ければいいのだが・・・

 

「よし、今日は教科書の56ページ走れメロスからはじめるぞー!」

 

今後の対応策を考えながら俺は授業を進めていった。

後、授業後に古菲からどう逃げるかとかもついでに考えながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

麻帆良学園の夜は深い

俺は日課のランニングをやりながらあまりの静けさに首をひねった

 

「おかしい、いくら夜とはいえ人一人いないのはおかしい」

 

どういうことだ?

疑問を浮かべながらランニングを続けていると遠くから何かが爆発したような音がした

 

「うお!なんだ今のでかい音!?」

 

だがそんな音がしても俺以外誰もいないので騒ぎにはならない

しかし、今の爆発音は武術家としての感覚だが嫌な感じがするな

なにか邪悪な物の気配がする

 

「この俺がいる麻帆良で問題をおこそーなんざどこのバカだ?とっ捕まえてやる」

 

ランニングをやめて俺は全速力で爆発がしたほうへ向かった

周りに突風を吹かせながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まずいな、真名」

「あぁ、これはやばいな刹那」

今、私達は麻帆良を狙う敵の式神に囲まれてしまった

麻帆良学園に複数の襲撃者ありとの情報をもらい、自分の担当するエリアへ来た私達を待ち受けていたのは敵の罠だった

 

「悪いな嬢ちゃんたち悪気はないんやが召喚主からの命令でな、敵対する奴は皆殺しせなあかんのや」

 

式神の一匹でもある鬼が金棒を構えながら言った

これだけ多くの式神をだすとは襲撃者は相当の使い手だな・・・

 

「この量の式神相手じゃ生きて帰るのも難しいな」

 

真名が自嘲気味に笑った

私もそう思う

 

「退路も絶たれてるから逃げることもできないな」

 

これはまさに積み一歩手前の状態だ

式神の量も多いがその魔力も素晴らしいものだ

一匹一匹が強者であることが私でもわかる

正直20~30匹の式神に囲まれたらもうどうしようもない

私達ができることは援軍がくるまで持ちこたえるくらいだ

だが襲撃者が複数である以上ほかのエリアでも戦闘中であろうからすぐにはこないな

唯一の救いは人避けの札のおかげで一般人があたりにいないことか

 

「援軍も期待できない、決死の覚悟で挑めば一人だけでも逃げれるかもな」

「なら逃げるのは私だな」

「真名だとそれが冗談に聞こえんぞ」

「ひどいな、おちゃめな冗談だよ」

 

そんな軽口を叩き合いながら戦闘態勢をとった

 

「遺言はおわったか嬢ちゃんたち、なら死んでくれや」

 

鬼が金棒を振りかざし私達に振り下ろしてきた

 

「よけろ真名!」

「わかってる!」

 

かろうじてだがのそ一撃をよけ、金棒で地面が爆発したように割れた

「すごい威力だ!」

「あれは喰らったら即死だね」

 

「避けおったか嬢ちゃんたち痛みが無いように一瞬で殺してやろうと思ったのに」

 

ほかの式神たちも攻撃を始めようとしていた

これまだか・・・そう思ったときに急に突風が吹き荒れた

咄嗟に目を閉じてしまった

 

「うわ!?」

「なんだこの風は!?」

 

魔法か!?

援軍がきたかも知れないと内心期待した

突風が収まったと思って目を開いたら見知った背中がそこにあった

魔法先生ではない一般人なはずの先生が

 

「う、漆原先生!?」

「なぜ先生が!?」

横にいる真名も驚いていた

マズイ!!先生は一般人だ、先生だけでも逃がさなくては!!

先生に避難を促そうとしたら先生からとてつもない気の高まりを感じた

いままで感じたことがないとんでもない気を

 

「てめえら、うちの生徒をいじめてたな!!ぶっ飛ばす!!」

 

先生がそういった瞬間その高まっていた気が爆発した

 

「グッ!?なんだこの先生気は!?」

「これはもしや!?」

「しっているのか真名!?」

「聞いたことがある、こちら側の裏の世界では達人級(マスタークラス)と呼ばれる一部の猛者達のみ使うことができる技だ」

「技だと!?」

「あぁ、その名も気当たり!」

「そのまんまではないか!」

 

だが本当にすごい気だ

私達に向けられてないことは分かるがそれでも気絶してしまいそうだ

こんなものを自分に向けられたら即効で気絶する!!

 

「まさか授業中に椎名さんがいっていたことが本当だったとは・・・」

「間違えない、漆原先生は本物の達人だ」

 

敵である式神の鬼も先生の気に驚いていた

 

 

「なんや!?お前!この気、もしかして特A級やな!?」

 

「その通りだ!!大体そんなコスプレして女子中学生を大人数で襲うなんてただの変態じゃねぇか!!」

 

「こすぷれとかそんなはいからなもんじゃないわボケ!!」

 

「やかましい!!全員ぶっ飛ばして警察に突き出してやる!」

 

「ええい、召喚主の命令だ、皆であいつをぶっ殺すぞ!!」

 

先生に式神が一斉攻撃を始めた!

助けなくては!!

 

「先生!!」

「まて刹那!!」

「なぜ止める!先生が死ぬぞ!?」

「よく見ろ!」

 

そう真名に言われ先生のほうを見ると先生はこの状況でも一切の動揺もなかった

それどころか構えはじめた

 

「あれは、空手か?」

「おそらくそうだろうな」

 

先生に式神の集中攻撃がきた瞬間、先生が回りはじめた

 

「ハァー、奥義!!鉄騎(ナイフアンチ)!!」

 

先生が回りながら式神を目にも止まらぬ早さで攻撃していた

回ってる足で地面が削れている

そして五周もしたときには式神が全て消滅していた・・・

 

「あれは・・・ほんとに同じ人間か?」

「・・・」

 

私達の頭が混乱している間に先生が愚痴りながら近づいてきた

 

「チッ攻撃したと思ったら全員消えやがった。最近の性犯罪者もあなどれんな・・・」

 

なにかを勘違いしながら手を差し伸べてきた

 

「お前ら、大丈夫か?」

 

「あ、はい」

「ありがとう先生」

 

先生の手で私達は立ち上がった

 

「しかし、先生がほんとに達人だったとはね」

「驚きました」

「わー!!やっぱばれたかー!!俺の教師生活がー!!」

 

先生が頭を抱え始めた・・・

たしかにこの強さは一般人なら絶対に引く

 

「先生、私達は大丈夫だよ」

「はい、助けてもらったのですから」

「そうか!?ならよかった!!」

 

しかし先生はさっきの式神達を普通の人間だと思っていたようだが

もしかして魔法をしらないのか?

後で真名と相談してみよう

 

「お前ら、女子寮まで護衛しようか?またさっきのやつらがでてくるかもしれないからな」

 

先生がそう言ってきた

だが私達はこのことを報告するために学園長室にいかなければならない

断らなくては

お断りの言葉を考えていたら真名がこたえた

 

「先生、悪いけど女子寮エリアは男子禁制だから無理だよ」

 

「あっそっか。でもなー」

 

「先生は見たところトレーニングの途中だろう?今日はもう変質者はでないから続けていいよ」

 

「そこまで言うなら・・・、気をつけろよお前ら」

 

「分かりました先生」

「分かったよ、先生」

 

そう名残惜しそうに先生はランニングしながら去っていった

・・・ランニングとは思えないスピードで

 

「どうする真名?」

「やはり漆原先生は本当に魔法をしらないのだろうな、とりあえず今日のことは全部学園長に報告するぞ」

 

「ああ、学園長の指示を仰ごう」

 

そう二人で決め、学園長室がある女子中等部へ歩き始めた

 

 

 

 

 

 




二話です
一話目がちょっと短く感じたのでもう少し長めにしてみました
次あたりから本格的に実力がバレ始めます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。