楓&理沙依存&実績『翌檜』解除RTA 作:チルドレン
はい、よーいスタート。
前回は自分の凡ミスでノーダメージクリアが失敗した所からスタートです。
その代わりに今までより最短でクエストクリアしたので沒問題です。
さてそれでは残りの二人をさっさと強化したいので三人でやりたいのですが…
「……」
「……」
「……」
なんか空気重くね?
私が死んだ事によって時たま空気が重くなることはあるのですが、こんな現象は初めてです。
何?メイプルちゃんですら空気読んで黙ってるってどういう状況?
余りにも空気が重くなって画面の中の私が何か話題を出しますがお互い一言だけで終わるんですけど。
「…その、えっと…いい天気だね」
「そうね」
「う、うん…」
「……えっと、お出掛け日和だよね。二人は何処に行きたい?」
「…空の上」
「わ、私は川とかかなぁ…あはは…」
やばい。(確信)
因みに理由は既に解明されており、これはキャラクター内部の不審値が一定以上に溜まっている時に目の前で庇って死ぬと起きるイベントです。
あの時のサリーちゃんは何か違和感を感じていて不審値が溜まっていた様ですね。危なかった。
…一応イベントの進行具合にもよりますが関係性【決別】とかだとリセットになるので本当に危険なんですよこのイベント。
そして今回の場合、相手が凄い悲しそうな表情でこちらを見るだけなので普通に問題無しです。
命令に従ってくれるというメリットと攻撃を食らいそうになった時庇う可能性があるというだけなので、こちらとしては特にデメリットが其処までないんですよね。
「…その、今日は何をする?折角メイプルも強化したんだから、サリーも強化したいよね?」
「……そうね」
「じゃ、じゃあ今日はサリーを強くする日にしよー!」
「…そうね」
「「…お、おー!」」
因みに画面の中の私はコミュ障なのでどうしようもありません。
もしこれが陽キャだったら色々やって元気なサリーが復活するかもしれませんが、私は陰キャなのでどうしようもありません。
「…ね、ねぇ。サリーどうしたのかな…?」
「……分からない」
「っ!」
因みに画面の中の私は今まで喋った情報を一切知らないので普通に分かっていません。鈍感主人公かな?
と言うか知ってたらあんな行動取る前にさっさと誤解を解いてます。当たり前だよなぁ?
そして画面の中の私はサリーちゃんが悲痛な表情を浮かべている事にすら気付いていません。目の代わりに綺麗なガラス玉でもつけていらっしゃる?
「…でも、有用なスキルを集める為には別れた方が良いと思う」
「へ?何で?」
「メイプルと私達で集めるスキルが違うから。一応パッシブ…えっと、例えばHP増強系とか…は一緒に集めた方が良いけど、逆に速度アップとかはメイプルは使わないでしょ?」
「あ、そっか」
「だから最初に三人で軽くHPとMPスキルを取って、その後に別れて行動…どうかな?」
「…それだったら私は…」
メイプルと一緒についていく。
サリーと一緒についていく。
→一人で探索しようかな。
はい、此処で選択肢ですね。
今回は一番下を選択しています。理由は単純に一人だけレベルが違うからですね。
サリー
Lv18
HP 32/32
MP 25/25〈+35〉
【STR 25〈+20〉】
【VIT 0】
【AGI 75〈+68〉】
【DEX 25〈+20〉】
【INT 25〈+20〉】
此方は現在のサリーちゃんの簡易ステータスですね。
最近始めた人からすればかなり上出来な方、寧ろ学校とかある分まだ良い方ですね。
asunaro
Lv46
HP 32/32〈+30〉
MP 12/12〈+50〉
【STR 0〈+200〉】
【VIT 0】
【AGI 235〈+301〉】
【DEX 0】
【INT 0】
装備
頭 【宣託の王冠】
-【破壊成長】
-【円卓の王Ⅲ】
体 【騎士の鎧】
右手 【エクスカリバー】
-【破壊成長】
-【孤独の剣Ⅲ】
左手 【空欄】
足 【騎士の鎧】
靴 【騎士の鎧】
装飾品 【少女のお守り】
【少女の花飾り】
【少女の押し花】
スキル
【韋駄天走】【連撃の心得Ⅴ】【音速の連撃】【
これが主人公である翌檜ちゃんのステータスです。
今まで眠らずにずっと狩りをし続けた結果、第一階層のペインよりは遅くともかなり強いステータス(当社比)になりました。
勿論これくらいになる為には一睡もせずに適正より+2の所で狩りをし続ける必要があります。
…此処で勘が良いかもしれない兄貴達は、アーサーを31時間掛けて倒さず適正+2を狩り続けていれば良かったのでは?と思った筈です。
確かに前やっていたチャートはアーサーを倒さずその時間を掛けて魔物を倒していたんですが……残念ながら途中で詰んでしまうんですよね。
何故かと言うと最終的にレベルの高いプレイヤーをPKして経験値を得るぐらいしか無くなるからです。
ペイン君が第一イベントでレベル60ぐらいあった理由がそれですね。あいつ何時も強敵をに挑んでPKとか全員返り討ちにする化物ですからね。
今はスキルの影響で+が出ていますが最終的になくなります。運営のアップデートは最高だな!
因みに装飾品はクエストで手に入った装飾品ですが別に+要素はありません。
女の子から笑顔で渡された物を使わない奴が居ないよなぁ?
「…」
-三人でスキルを取った後、皆で別れて探索する事になった。▽
-何処に行こうかな?▽
さて此処から一週間は自由行動です。
やる事無いなと思ってこの一週間堕落した様に過ごすとか、可愛い女の子とデートするとかサリーのお腹を突き始めるとかすると一週間と言う時間はあっというに過ぎてしまいます。
今必要なスキルはチャートにちゃーんと書いているのでそんな心配はいりませんけどね。
そんなこんなで次回は第二回イベントをやろうって所で今回は終わりたいと思います。
では諸君、サラダバ!
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やばい。チャートなくした。
絶望的な状況になっているのを見ながら私は思わずため息を吐いた。
…今の時間だとサリーが超加速でメイプルがダンゴムシだろうか?今はサリーの好感度を上げる必要はなかった(気がする)し、それなら適当に街をぶらついてからスキルを探せばよいだろう。
そして本来寝る時間でチャートを探せば大丈夫…な、筈。
そんな事を考えながら敵を倒していると…目の前に一人の少女がいた。どうやら先客が居たらしい。
「…っ…っ~!?」
この子誰だろう?
なんかこう…第一回イベントで出会った記憶はあるんだけど…えっと……えっと…。
まぁいいや。きっと思い出せないって事は其処まで重要なキャラじゃないだろう。
だって第一回イベントの時はちゃんとネームド思い出せたし。うん。
「ま、待って!」
「…?」
そんな事を考えながら私が次の場所に移動しようとすると…彼女から静止の声が掛かり私は思わず首を傾げた。
…何か用があるのだろうか?でもちょっとモブに構う時間は無いし…うーん?
「…その…あの時の女の子、だよね?」
「あの時……えっとごめんなさい。覚えてない…です?」
「そ、そっか……そう、だよね…うん」
少しだけ傷付いた様な表情を浮かべて…でも少しだけ諦めた様な表情を浮かべていた彼女は…私の方に一歩近づき始める。
「…強いよね。君」
「それがどうしたの?」
「あのペインに一方的に勝てて、それが偶然でもなくて、私の知らないスキルを沢山持ってて…すごいよね」
「そんな事は無いと思うよ?」
「あるよ。だからさ…」
大量の魔法が私の目の前に現れる。
それと同時にアクティブモンスター達がゆっくりとこちらに近づいてくるような音が聞こえた。
彼女は気付いているのだろうか?それとも、気付かずに…?
「…死んでよ。私の為に」
その言葉と同時に、私に向かって大量の魔法が襲い掛かる。
火球が、水球が、風の矢が、雷が一斉に襲い掛かるのを見ながら…私は自分の持ち前の速度を使ってそれらを切り抜け始める。
火球と水球は互いをぶつけて消滅させ、風の矢は周囲の敵に当たるように。雷は自分で斬れば良い。
「【多重障壁】」
私の行動を阻害する様に、大量の障壁が私の周囲にばら撒かれる。
それを見て私は障壁を蹴って上に移動し、迫ってきていた雷を空中で斬り落とした。
また大量に追加された魔法を見ながら、私は落ちる様に回避をし…
「【多重転移】」
「…?っ!?」
考えながら魔法を斬り落としていたのがバレていたらしい。自分の位置や相手の位置、更には魔法の位置すらも分からない状態で戦うのは結構きつい。
一旦態勢を整える為に上に…
「それはさっきも見たし、やらせないよ【多重障壁】」
上がろうとした瞬間、私の身体に大量の魔法が降り注いだ。
けれどそれは周囲の障壁によって弾かれ、私は思わず首を傾げてしまった。
…それと同時に上の障壁だけ耐久度が無くなったのか、障壁が弾かれ……私の身体が固定されたまま頭上に大量の魔法が降り注ぎ……
「…アハッ!勝った!私は、あの子に勝てたんだ!あの時の私とは違う!これならペインと一緒に居ても…」
「……【空蝉】」
私の一言と同時に、大量の魔法が降り注いだ場所から一歩後ろに移動していた。
…そしてそのまま一気にあの子の方を見ると、私の姿を見てびっくりしていた。
「…え?うそ……」
「……満足した?」
私の一言と同時に目の前の少女が両手で杖を握りしめる。
「っ!【多重光砲】!【多重炎弾】!【多重水弾】!【多重石弾】!【多重風雷槍】!」
大量の魔法を見ながら、私は何処かで見た様に首を傾げる。
…それと同時に全ての魔法を躱しながら、一気に彼女の方に一歩ずつ近づき始める。
「な、なんで!」
「……うーん?」
残り五歩、思い出す為にゆっくりと歩きながら私は周囲の方を警戒する。
…というかあれだけ凄い魔法使ってたし、多分ランカーの人達…あれ?そういえば【多重詠唱】って一人しかいなかった気が…
「…私はっ!貴女に勝つ為に沢山努力をした!色んな人から情報を手に入れて!他の人を騙したりもして!」
「…えっと、【多重詠唱】者でランカー……覚えてる筈だけど…あれ?」
残り四歩。一歩ずつ歩きながら彼女の事を必死に思い出す。
…えっとえっと、えっと…そう、フレデリ…カ?
そんな名前だった筈だ。
「今の私と戦う時は、あのペインでも私を見てくれる程度には実力も付いたのに!」
「…良かった思い出せて。安心安心」
残り三歩。所でこれ何のイベントだっけ?
進めると即リセット案件のイベントは覚えているけど、こういったミニイベントは覚えていない。
…まぁ、つまり解決しても良いイベントという事だ。
「何で!見てくれないの?!あの笑顔を苦痛に歪ませられたら、私はもっと強くなれる!」
「……?見て欲しいの?」
聞き取った言葉を聞いて、私はゆっくりと少女の方を見つめる。
…これで良いのだろうか?
そして何時しか止んでいた魔法に首を傾げながら…私はゆっくりと彼女の前まで来た。
「…ぁ」
「もう良い?」
小さく首を傾げるのと同時に、自分の視界だけにダイスが映り始めた。
それを見て私は思わず口を引き攣らせてしまう。…このダイスが出た時は大体、いや殆ど…多分9割リセットする。
「…」
-フレデリカのトラウマ【笑顔】が治療されました。▽
余りの運の良さに笑みが浮かんだ。
…良かった。今回はトラウマ治療だけで済んだ。これが勝手に依存とか入ると大変な事になる。
「……う、うん。もう大丈夫。怖くない…から」
「そっか、良かった」
本当に依存が無くて良かった。
もし依存してたらこのゲーム人生ハードモードだし。諦めてリセットしそうになるしね。
…私の顔が笑顔になるのを感じながら、ゆっくりと呟く。
「…本当に、良かった」
-フレデリカがステータス異常【依存】になりました。▽