雷の鳴る所には雨が降る   作:秋月 了

13 / 69
第十三話 婚姻

 雨の呼吸が完成して数日後俺はお館様の許可をもらい刀鍛冶の里に来ていた。

理由は里長があって話がしたいと言うので来ていた。

今はその里長と話している。

 

「どうもコンニチハ。ワシこの里の長の鉄地河原鉄珍。よろぴく」

 

「里で一番小さくて一番偉いのワシ。まあ畳におでこつけるくらい頭下げたってや」

 

「初めまして清水飛鳥です。よろしくお願いします」

 

言われた通り畳に頭をつけるくらい頭を下げて挨拶する。

 

「まあ、ええ子や。おいでかりんとうやろ」

 

かごに山盛り乗せられたかりんとうを受け取り一つ食べる。あ、このかりんとう美味しい。

 

「おいしそうに食べるな。ワシ嬉しいわ。それで本題や。

結論から言うとあれらは三百年前に二本そして百年前に四本打たれた刀や。

古い資料から制作方法も使用者も分かった。

まず最初の二本の使用者の名前は清水蒼月。片方は使い込まれていたけど

片方はほとんど使われてないな。

そしてもう片方の四本は二本が清水紅葉そしてもう片方の二本が秋雨杠葉という人や。

わかったのはこれくらいやな」

 

「そうですか。調べていただき有難うございました」

 

「ええよ。この刀はどうしよか?」

 

「これは先祖の形見として俺が持って帰ります」

 

「そうか。一様使える状態にしておいたからもしもの時は使ったってや。」

 

「分かりました。失礼します。」

 

お礼を言って刀鍛冶の里を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

 

帰ってきた流れで飛鳥は傷薬の補充の為に蝶屋敷に向かう。

向かってみるとしのぶがどこかに向かう用意をしていた。

 

「どこかに行くのか?」

 

「最終選別に。」

 

「そうか、頑張れよ。」

 

「止めないのね。」

 

「本当は止めたいさ。だが覚悟を決めた奴を周りが無理矢理止めても絶対に止まらない。

なら周りの奴はその助けをすることしかできないさ。しのぶの目は覚悟を決めた奴の目だ。

だから俺はただ無事を祈って待つだけさ。」

 

「ありがとう。飛鳥。行ってくる。」

 

「ああ。頑張れよ。」

 

カナエの時から一年遅れてしのぶは最終選別に向かっていった。

二週間ほどして帰ってきたしのぶをカナエと飛鳥の二人で出迎える。

だがしのぶはかなり怒って帰ってきた。

何となく察しがついたが聞いてみると隊服を受け取り建物に入り試着の為に

着替えたのだが寸法が合わず丁度胸の部分のボタンが留められず

縫製係の前田に聞いたがドンピシャだという。

おかしいと思いながら帰ってきたのだが

帰る途中に女性隊士に出会い聞いてみたところ

それはわざとだとわかった。それで怒っているのだ。

 

「カナエの時もあったな、それ」

 

「そうね。あったわ。あの時は錆兎君と飛鳥が猛抗議してくれて

結局普通の隊服になったのよね」

 

「まだ改善されてなかったんだな」

 

「のんきなこと言ってる場合じゃないわよ。あれじゃ変態じゃない」

 

「そんなにひどいのか?」

 

「とりあえず来てみてくれる?どこがどう悪いのか確かめるから」

 

「分かった」

 

しのぶは別室に行き着替えて戻ってくる。

戻ってきたしのぶの隊服は確かにひどく飛鳥は顔をそらす。

胸元はほぼ開いておりしのぶの胸が見えそうになっている

というかサラシを巻いているので見えはしないが

巻いてなければほぼ丸見えである。

下も普通の隊士の物とは違いスカートになっており

ちょっと激しく動くだけで下着が見えてしまいそうに

なるくらいには短い

 

「カナエの時よりひどくないか?」

 

「そうね。確かにひどいわ。私の時はここまで開いて無かったし

スカートもここまで短くなかった」

 

「ね、ひどいでしょ。こんなので外を歩いてたら痴女に思われるわ」

 

「鴉に頼んで縫製係を呼ぶか」

 

鴉を飛ばして数時間後縫製係の責任者が蝶屋敷に来る。

事情を説明すると直ぐに対応してくれた。

結局寸法がおかしかったのは前田のせいであり

彼は測った寸法を記録し資料にして保存と受け渡し係として働いており

そこで改ざんされたのだろうとの事。

結果前田は謹慎処分と給料の大幅減額を言い渡されこの事件は起きなくくなった。

だがほとぼりが冷めたころにまた起きるとはそしてそれが

またも身内から起こる事になるとは胡蝶姉妹もそして飛鳥自身もまだ知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

飛鳥視点

 

 

隊服事件の日の午後窮地に立たされていた。

別に死ぬような事件ではない。

だが窮地だった。それは今胡蝶姉妹から

結婚を前提としたお付き合いを迫られているのだ。

最初にカナエが言ってきてそれにしのぶが負けられないという感じで言ってきた。

カナエもしのぶもとてもかわいい。

だが昔ならともかく今は複婚が法律で禁じられている。

そこで口喧嘩が勃発しているのだ。

 

「私は母さんから飛鳥との婚約話が出ていたわ」

 

「それは私もよ。大きくなってからって言われてたけど

私も母さんにそう言われたじゃない」

 

これの繰り返しである。

カナエはニコニコしながら訴え、しのぶはしかめっ面で抗議する。

男として美少女二人にお付き合いを迫られているこの状況は喜ぶべきなんだが

どうしていいかわからずに黙って二人が落ち着くのを待っていた。

その時音柱の宇随天元さんが入ってきた。

傷薬の補充らしい。

そこで喧嘩している二人を見て何事かと聞いてきたのだ。

二人の言い分を聞いた天元さんの結論は

 

「二人とも飛鳥と結婚したいんだろ。なら派手にすればいいじゃねえか。

どうせ鬼殺隊は非合法組織だ。それに世間を見ても複婚が禁止される前に

結婚してた夫婦が未だにいる。気にする必要ねえだろ。

俺も嫁が三人いるしな」

 

だった。かなり無理矢理だったが二人は納得。

俺も特に反対する理由はないし正直選べと言われても選べる気がしない。

更に天元さんが

 

「どうせなら付き合いもせずに結婚しちまえ。今までが交際期間だと思えばいいだろ、」

 

などと言った為二人と結婚することになった。

しかし任務の都合もあるので同居は飛鳥が柱になったらという事になった。

それにしのぶはまだ十一歳だ。流石にまずすぎる。

なのでしのぶとは十四歳になってからという事になった。

それでもまずいのではと天元さんに言うと

 

「馬鹿野郎。それでも長い方だ。男ならしっかり甲斐性見せろ。」

 

と怒られた。後半はその通りだと思うので納得した。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告