最初に変更点。第一話の六本の刀の扱いですが
読み返してみると母方の義親夫婦の形見の様に
読めますがあれは間違いです。
正しくは性格は実の父親の形見です。
書き間違えを訂正しお詫びします。
十四歳になった日、お館様から呼び出しを受けて産屋敷邸に向かい御館様に面会した。
内容は年明けの柱合会議の後から柱として活動してほしいとの事だ。
それにともないある場所へ向かうように言われた。
それは清水家本家、つまりは俺の父の実家だった。
それを聞いて驚いた。元々父からは本家がある事は聞いていなかった。
だから俺自身その存在を今の今まで知らなかった。
両親の死も報告していないしもしあるなら蒼月さんのお墓に行きたいと考えていた。
槇寿郎さんにそのことを話した。顔くらい出してこいと言われた。
カナエにも伝えると「なら結婚の報告しましょう。」いう事になった。
診療所を開けるわけにはいかず色々考えた結果、
くじで当たりを引いた方が共に向かう事になった。
そして同時にくじを引いた結果カナエが同行することになった。
両親と姉二人の遺骨と家宝の刀を持って向かう。
数日後山梨県の田舎にある大きな屋敷に来ていた。
その屋敷は門から大きい。
「でかいな」
「本当ね。飛鳥って実はお金持ちだったの?」
「父さんは普通より上ぐらいだと思う。でもこれはすごいな」
俺は門番のお爺さんに話しかける。
「すみません」
「はい。何ですじゃ?」
「俺は清水飛鳥といいます。御当主殿とお会いできないでしょうか?」
「ハイですじゃ。御当主様はおりますよ。少々お待ちください」
門番のお爺さんはゆっくり屋敷の方へ向かってゆく。
あの爺さんが門番で大丈夫なのだろうか?
暫くすると先程のお爺さんが戻ってきた。
「御当主様がお会いなされるようですじゃ。此方にどうぞ」
「お願いします」
爺さんに就いて行く。
案内されたのは大きな部屋だった。
まるで戦国時代の謁見の間のような部屋だ。
上座には七十歳くらいの厳格そうなお爺さんが座っている。
その傍らには父さんと同年代の男性が座っている。
反対側には若い人から老婆まで数人の女性が座っている。
俺は上座からその少し離れた場所に座る。
「突然の来訪お許しください。俺は清水飛鳥。
父清水方正が此方の御当主殿と血縁と聞きご挨拶に上がりました」
その場の空気に充てられて俺もお館様に謁見するような話し方をしてしまう。
その時上座から小さく笑い声が聞こえてくる。
「くっは~はっはっはっはっ。いやあすまんすまん。
この空気をただよわせるとどういう反応をするかとおもい試してみたが
君は礼儀をわきまえているな。実に結構」
「父さん、人が悪いよ」
「お前も乗っていたではないか。儂だけが悪いようにいうのはひどいぞ。」
如何やらお茶目だったらしい。
「儂は清水法泉という。こっちはお前の父の弟で清水秀斉だ。
先ほどは驚かせて済まなかったな」
「いえ、俺の方こそ突然すみません。
改めて俺は清水飛鳥です。此方は胡蝶カナエといいます。
今回こちらに参ったのはこれをお返しするためです」
六本の刀を前に出す。
「懐かしいな。あいつが家を飛び出した時に勝手に持ち出した刀だ」
「すみません。父に代わってお詫びします」
「気にすることは無い。あれは儂も考えが古かったのだ」
「はい」
「してその後ろの箱はもしかして」
「はい。俺が五歳の時ですから九年ほど前になります。
俺達は夕飯は食べていました。その時急に化け物が押し入ってきたのです。
そして化け物は父と母、そして姉二人を一瞬で殺しました。偶々攻撃範囲から
外れていた俺が不意を突いてその化け物をこの刀で突きさし床にはりつけにしました。
その化け物は朝日を浴びて灰になりました。
その後おれは四人の遺体を焼いて壺にいれて墓を作りました。
それがこれにです。どうか清水家の墓に入れてもらえませんでしょうか?」
「構わない。しかし方正、まさか九年も前に死んでおったとは。
全く儂を見返してやるんだと言って飛び出してどこに行ったのかと
思って居ったがこんな姿になって帰ってくるとわ。この親不孝者め」
そう言いながら法泉さんは泣いていた。見れば秀斉さんも泣いていた。
「すまん。見苦しい所を見せた。しかし飛鳥。良く生き残って方正の事を
知らせてくれた。そして今は鬼殺隊に所属しているのか?」
「鬼殺隊を知っているのですか?」
「知っておる。儂が子供のころに儂の叔父夫婦が鬼殺隊に所属していた」
「そうだったんですね」
「飛鳥、少し待っていてくれ」
そう言って法泉さんはどこかに行ってしまった。
その間秀斉さんが父の事を教えてくれた。
子供のころの話。
昔は破天荒なところあった事。
この家を出ていった理由など。
俺が知らない事を全部教えてくれた。
それと秀斉さんの向かいに座る女性たちは全て法泉さんの妻で
若い人は三十五歳らしい。孫だと思っていた。
話が付きかけたころ法泉さんが箱を持って戻ってきた。
「これを持っていけ。叔父が着けていた物だ。それで少しでも己を守ってくれ」
渡されて開けると中には青い篭手が入っていた。
全体的に鉄で出来ていて手の先の方は握りやすいように切られている。
鉄は恐らく日輪刀と同じ素材だろう。
「ありがとうございます」
つけてみると恐ろしいほど大きさが合う。
まるで俺の為に作られたようだった。
「さて今回の来訪はそれだけではないのだろう?」
「ええ、もう一つは俺と彼女は来年結婚します。その紹介の為に来ました。」
「それはめでたい。確か胡蝶カナエさんと言いましたな。
孫の事よろしくお願いします」
十四歳で結婚は早いと言われるかと思ったが
「ちゃんと働いて養えるなら構わない。
それに命懸けの仕事だ。早いうちから結婚しておいて
大丈夫だろう」と言われた。
「はい。しかしすぐ許可されるとは思いませんでした」
「儂もそこら辺は好き勝手に生きてきましたからな。
それにふがいない事に孫の事を今日この時まで存在すら知らなかった。
そんな儂がとやかく言えるわけがない。
儂に出来るのは孫とその孫が人生を捧げられると決めた人物を信じるのみ。
だからこそカナエ殿孫をよろしくお願いします」
「はい」
「今日は来てないけどほんとはもう一人いるんだ」
「なんじゃ、もう一人いるのか。そんなところは儂に似たか」
法泉さんの一言に大笑いが起こる。
「飛鳥、どれだけ妻を持とうと構わないが絶対幸せにしろよ」
「はい」
「父さんは少し自重した方がいいな。俺より若い妻はないだろ」
「そうかもしれませんね」
また大笑いが起こる。
それから清水家の本家の墓に向かい父と母と姉の遺骨を入れてもらい
法泉さんが代表でお経を唱え俺達は合掌する。
お経を唱え終わると皆が引き上げていく中墓に刻まれた
名前を見つけて一つずつ確認してゆく。
その中の一番右端に清水蒼月の名前を見つける。
俺はもう一度手を合わせる。
俺を待っていてくれたカナエは一緒に合掌してくれた。
「行くか」
「ええ」
「父さん、母さん、姉さん。鬼舞辻を滅したら今度は三人でまた来る。
それまで待っててくれ」
「お義父さま、お義母さま、お義姉さま方。飛鳥は必ず私たちで
守って見せます。どうか天で見守っていてください」
二人で本家に戻った。
その日の夜は豪華だった。
最初はいなかったが叔父夫婦やそれ以外の家族も参加しての豪華な食事会
という名の宴会だった。
その家族というのがまた多い。
法泉さんには総勢八人の妻がいる。
それに子供だけで二十人はいる。
それがまた結婚してその妻や旦那やその子供がいるから
もはや数える気失せるほどいる。
一番驚いたのは法泉さんがその全ての家族の名前を憶えていた事だった。
「すごい数だな」
「ええ。もう誰とあいさつしたかわからなくなったわ」
俺もカナエもただただ呆れるだけだった。
その後宴会は日が変わるまで行われた。
翌日朝には清水本家を出る。もう一日いればいいと言われたが
余り長くいると帰りにくくなるので朝には出る事にした。
「達者に暮らせ、飛鳥。お前は決してわしより先に死ぬなよ。」
「ええ。俺はカナエやしのぶを幸せにするまでは死なないよ。」
「その意気だ。ではな。」
「行ってきます。」
「いろいろお世話になりました。」
「カナエさんもまたいつでもいらしてください。」
「はいその時は是非。」
俺達は蝶屋敷に帰る。
そして翌年の柱合会議で俺とカナエは新たに柱になった。
俺が鳴柱でカナエが花柱だ。
最初は俺が雨の呼吸が使える事から雨柱にしてはどうかという
提案をお館様から頂いたが結局おれは鳴柱でお願いしそうなった。
これからも頑張っていこう。より良き未来のために。
第十四話いかがだったでしょうか。
今回は飛鳥の身内会でした。
これはありえないだろと思うかもしれませんが
そこは温かい目で見てくれると嬉しいです。
では次回よろしくお願いします。