雷の鳴る所には雨が降る   作:秋月 了

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第三十八話 柱合会議

柱合裁判が終わってすぐ俺達は部屋に移動して今後の事について話し合っていた。

 

「皆の報告にあるように鬼の被害がこれまで以上に増えている。

人々の暮らしかつてないほどに脅かされているという事だね。

鬼殺隊員も増やさなければならないが、皆の意見は?」

 

お館様の言葉にまず反応したのは不死川さんだ。

 

「今回の那田蜘蛛山の件ではっきりした。

隊士の質が信じられないほど落ちている。ほとんど使えない。

まず育手の目が節穴だ。使える奴か使えない奴か位分かりそうなもんだろう」

 

実弥に続く形で天元さんが続く。

 

「そういう意味ではさっきのガキは中々使えそうだがな。清水、どうなんだ?」

 

「使える部類に入るんじゃないですか?下弦の伍をかなり追い詰めてましたし。

もう少し鍛えれば問題ないかと思いますよ」

 

「人が増えれば増えるほど制御統一は難しくなっていくものです。

今はずいぶん時代も様変わりしていますし」

 

「愛するものを惨殺され入隊したもの、代々鬼狩りをしている優れた血統のもの以外に、

それらの者たちと並ぶ、もしくはそれ以上の覚悟と気迫で結果を出す事を、求めるのは残酷だ」

 

「それにしてもあの少年は入隊後まもなく十二鬼月と遭遇しているとわ。

引く力が強いに感じる。中々相まみえる機会のない我らからしても羨ましいことだ」

 

柱達が意見していく。それを聞いてお館様は、

 

「そうだね。しかし・・・これだけ下弦の伍が大きく動いたということは

那田蜘蛛山近辺に無惨はいないのだろうね。浅草もそうだが、隠したいものがあると無惨は、

騒ぎを起こして巧妙に私たちの目をそらすから。

なんとももどかしいね。しかし鬼どもはのうのうとと人を喰い、力をつけ、

生きながらえている。死んでいった者達の為にも我々がやることは多い。

そして一つ私なりの考えがある」

 

「何なりと。お館様の御意志には従う所存です」

 

悲鳴嶼さんのその答えに実弥や小芭内も頷く。それを見て、お館様は柱の皆を見回してから

最後に俺の方へ顔を向けた。

 

「飛鳥。先の裁判の時に私も言ったが無惨は炭治郎と禰豆子を必要に追ってくるだろう。

そこで竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助。この三名に手解きをして欲しい。

そして彼らと共に行動しより多くの鬼を狩って行ってほしいと思っている。どうかな?」

 

「お館様の決定に否というつもりは御座いませんが私でよろしいのですか?」

 

「君はこの中でほぼ全ての呼吸が使えると聞いている。

更に雨の呼吸と日の呼吸を復活させたこともね。

丁度炭治郎と善逸は君と同じ育手から教わっている。

そう言う意味でもいいとおもったん思ったんだ。無理強いはしないけどどうかな?」

 

静まり返る柱達の視線が俺に注がれる。

 

「お館様、ご配慮くださりありがとうございます。先の件しかと承りました。

三人はお任せください。」

 

俺は平伏して承知したと伝える。

 

「それはよかった。では頼んだよ。」

 

お館様はここで一度話を区切り、そして

 

「此処にいる柱達は戦国の時代以来の精鋭が集まったと私は思っている。

皆の活躍に期待する。」

 

『はっ。』

 

こうして半年に一度の柱合会議は終わった。

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