妓夫太郎は鎌の斬撃を放つが、
「(雨の呼吸 弐の型 五風十雨)」
飛鳥はそれをかわしつつ近づく。
先ほど義勇と炭治郎が女のほうを外に追い出し戦っている。
「鎌に気をつけろ。何かわからんがまずいぞ」
「はい。」
「俺が攻撃を引き付ける。お前がそのかわす技で近づいてとどめを刺せ」
「わかりました」
飛鳥は攻撃をかわしつつ敵との距離を詰める。
二体同時に殺さなければならないのは厄介だ。
だがこちらには柱が三人もいる。
そして対して強くない方には義勇が向かっている。
あの程度な義勇なら楽勝だろうと考え
透けて見える筋肉の動きを読みかわす。
さすがにここまでかわされて怒りが頂点に至った妓夫太郎は
周囲に向けて鎌から出される大型の衝撃波を織り交ぜながら攻撃する。
それでも飛鳥や天元に攻撃が当たることはなかった。
一方義勇と炭治郎はかなり優位に戦いを進めていた。
帯による攻撃を義勇が凪でつぶし、その隙に炭治郎や伊之助、善逸が攻撃を繰り出す。
その攻撃に堕姫は反応できず首を落とされるが妓夫太郎のほうがまだ落とされていないので
すぐに首を拾い付け直す。
その繰り返しだった。
ここで炭治郎たちは自分たちの成長を実感していた。
上弦の参との戦い以降あの場で何もできずただ見ていただけという状態だったことを悔い、
暇さえあれば飛鳥に稽古を頼んでいた。
地獄の特訓だったし善逸は何度も弱音を吐いていた。
だがなんやかんやでついてきていた。
その特訓の成果が今この場で出ている。
三人はそう実感していた。
事実堕姫は炭治郎たちの攻撃、特に善逸の霹靂一閃が見えていない。
そうなれば後は時間の問題だった。
ところ戻って飛鳥と天元の方の戦いも佳境に迫っていた。
すでに飛鳥の赫刀によって片腕を落とされて
再生が不可能な状態になっている妓夫太郎は焦りがあった。
「(今までの柱とも違うなぁ。強えぇなぁぁ。)」
その焦りが動きを単調にする。
上弦とはいえ単調な動きをする敵は飛鳥にとってもはや敵ではない。
「(日の呼吸 壱ノ型 円舞 )」
型を繰り出し妓夫太郎の首を切り落とした。
ほぼ同じ時間に堕姫の首も落ちた。
妓夫太郎の体が崩れ始める。
「おわったか」
「ええ」
遠くから雛鶴や炭治郎たちの声が聞こえてくる。
「(これでまた一歩進んだ。炭治郎たちはほぼ無傷。いや刀は折れてるな。
これは鋼鐵塚さんがまた切れるな。)」
そこで妓夫太郎のほうを見た。今だ完全には体が崩れていない。
そして妙な動きがみられた。
「(こいつまさか最後の力で)」
「(しまった。手負いのやつは何するかわからねえ。常識だろう。)」
「「逃げろ━━ッ!!!」」
天元と飛鳥が叫ぶと同時に、鬼の身体から血が吹き出し、渦を形作る。
その渦は周囲一帯をつもりだ。
「(させねえ、借りるぞ。義勇。水の呼吸 拾壱の型 凪)」
義勇の作り出した型を使い渦を切り裂き渦をかき消した。
天元をはじめ飛鳥以外は全員が無傷。
だが飛鳥のみ正面から渦に当たり傷だらけだ。
妓夫太郎の体がすでにないことを確認した飛鳥はそこで気を失った。
そこから三ヶ月飛鳥は目を覚さなかった。
第五十二話いかがだったでしょうか?
飛鳥を完全に最強にするつもりで書いていたら
どうしても戦闘シーンが短くなってしまいますがそこは許してください。
では次回目覚めです。
今の予想では刀鍛冶の里編はかかわらない予定です。
ここら辺は原作と少し時期をずらす予定です。
あ、これネタばれかな?
ごめんなさいね。