ぱらルカさんのくえっぽい世界の冒険   作:両生金魚

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ロリアス様は涙目になっているところが一番可愛いと思う、異論は認める


ロリアス様「触手には勝てませんでした……」

「んぅ……あれ、ここは……?」

 

 突然目が覚めると、いつの間にか知らない部屋にいた。日の高さと空気の感じからして朝だろう。何か大事なことを思い出したような――

 

「やっと目が覚めたかルカ」

 

「あれ、アリス……昨日、僕、どうしたんだっけ……?」

 

「覚えてないのか……まさか貴様があんなに酒乱だったとは思わなかったぞ」

 

「ええっ!? 僕お酒飲んじゃったの!?」

 

 どうやら酒を飲んで記憶を失ったことにする様だ。そうだったけかな?と思うもアリスとイリアス様の冷たい目線にそうだったんだろうなと反省するルカ。そして、内心ホッとする二人。

 

「それより、朝食を食べたらさっさとサン・イリアとやらに行くぞ」

 

「ええ、ルカ。しっかり食べてしっかり私を守るのですよ」

 

「はあい」

 

 まあとりあえずは朝食だ。忘れてしまったことも――きっとそのうち思い出すだろう。

 

「まあ悪くは無いか」「これが下々の食事ですか」

 

 アリスは割と贅沢な反応をし、ロリアス様の方は割と興味津々で食べている。港町の宿だけあって、メニューは魚介類中心で中々いけるな、とルカもまったりと一緒に食事を摂る。さて、この港町では何が起きたか――

 

「あっ、そうだ、メイアさんだ」

 

「メイア? 誰だそれは?」

 

「昨日僕に頼み事をしようとした人魚さんだよ。向こうの世界では僕の仲間で……アスタロトに洗脳されて、スルメにされたクラーケン娘の代わりに南海の女王だって暗示をかけられてたんだ」

 

「アスタロト!? あの忌まわしき淫魔がっ!?」「南海の女王もやられたのか……」

 

 そしてあの平凡な人魚からは不釣り合いな名前が出てきて驚く二人。

 

「サン・イリアに行く前にちょっとメイアさんの所に寄ってもいいかな?」

 

「この旅の目的地を決めるのは貴様だ、好きにするといい」

 

「何故魔物の頼み事などを……しかし、南海の神殿には確かオーブが……いいでしょう、そのメイアという人魚の所に行くのを許します」

 

 とりあえず許可を出してくれた二人。相変わらずイリアス様の態度は偉そうだなあと呆れつつ、早速メイアの家へ向かう。どうやら家の場所は変わらないようだ。コンコンっとノックをすると、すぐにドアを開けて出迎えてくれた。

 

「あらあら、あなたは昨日の冒険者様。よくここがお分かりに……」

 

 しまった、そう言えばこっちの世界では場所を聞いていないのだった。

 

「え、えーと、こんな人魚さんを知りませんかって聞き込みを……」

 

「まあまあ、そんなにお手を掛けて頂いてありがとうございます。ささ、こちらへどうぞ」

 

 とりあえず誤魔化されてくれたようで何より。部屋の中へ通されると、テーブルの上にお茶やお茶菓子、水産の食べ物が並ぶ。ルカは恐縮するのだが、その横で無遠慮に片っ端から手を付けていくおまけの二人。ルカは表情を引きつらせつつ、とりあえず用事を聞く。

 

「それで、頼みというのは……?」

 

「実は……私は、人間の男性に恋をしているのです」

 

 それを聞いて横のロリアス様が非常に不快な顔をしているがスルースルー。むしろ、身体でその表情を隠すルカ。

 

「しかし……私と旦那様は愛し合っているにも関わらず、正式な夫婦ではありません。なぜなら、海の掟による婚姻の儀式が行えないからなのです」

 

「婚姻の儀式が……行えない?」

 

 はて? 向こうの世界ではメイア一人で届けに行っていた様なのだが何かあったのだろうか? と思ったら、どうやら道中危険なので代わりに届けて欲しいとの事。こちらの世界は男女共にではないといけないのかと疑問は尽きないが、当事者でなく代理でもいい辺り色々と適当ではなかろうか……いや、そう言えば海の女王たちから海軍のトップから海の連中は大体適当だったと思い出す。

 

 そんな事を考えていると、勢いよく開くドア。

 

「ただいまー!」「あら……おかえりなさい♪」

 

 元気よく入ってきたのは見た目ルカより小さい可愛らしい男の子。趣味が全く変わってない!とルカは頭を抱え、流石に驚きの表情で見る魔王様と女神様。

 

「あー、その、何だ、そこの人魚よ。もう少し成長してからのほうがいいのではないか?」

 

「でも……旦那様、今年で25ですよ」

 

「はぁぁぁっ!?」「なんということでしょう……」

 

「待て待て待て、どう見てもショタにしか見えんぞ!?」

 

「少しばかり、人魚の秘術で年を取らないようにさせて頂いてますから……」

 

 それを聞くとルカと同じ様に頭を抱えるアリスと非常に厳しい目で見る女神様。

 

「ああ……魔物とは己の欲望のためになんて勝手なことをするのでしょうか……こんな悪逆を止める手段も無いとは……」

 

「……」

 

 またしてもイリアスの言うことに反論も出来ず顔を逸らすアリス。そしてルカは複雑な表情をするも、こっちではショタの被害者が増えないみたいだからいいやと見なかったことにした。

 

「そういうわけで、改めてお願いします。海底神殿まで赴き、南海の女王に誓書を渡してくださらないでしょうか」「おねがいします!」

 

「分かりました、その依頼受けましょう」

 

 まあ、ルカとしても目的は違えど海底神殿へ寄れるのと導きの玉を貰えるなら悪くない。導きの玉と誓書を受け取ると、三人はメイアの家を出て、ナタリアポートを後にした。

 

 

 

「まったく、この私が魔物の依頼を受けるのに付き合うことになるとは……」

 

「まあまあイリアス様、導きの玉を貰えるなら悪くないですよ。オーブを手に入れるならどうせどこかで手に入れないといけなかったんですし」

 

 愚痴るロリアス様を宥めつつ、三人は砂浜沿いを進んでいく。アリスはこういう砂浜を歩くのは初めてなのか、珍しそうに貝やらカニやら流れ着いた海藻を拾っては拾い食いをして味を確かめていた。

 

 しかし、のんびりした空気は突然破られる。

 

「きゃあああああああっ!?」

 

 不意に、若い女の悲鳴が響き渡る。見れば――か弱い女性が、魔物に襲われていた。

 

なまこ娘が現れた!

 

「こ、来ないで下さい!」

 

「私、お腹が減っているの……あなたでもいいわ、精気を吸わせて……」

 

「やめろ!」「待ちなさい邪悪なる魔物よ! この私が天誅を下します!」

 

 それを止めるために飛び出るルカとイリアス様。特に後者は龍鱗の弓を構え、この身体での初めての魔物討伐に意気揚々である。

 

「あ、あなたたちは……?」

 

「ここは僕に任せて、逃げて下さい!」

 

「は、はい……♡」

 

 とりあえず女性を逃し、なまこ娘との間に入るルカ。

 

「あら、あなたの方が美味しそう……いいわ、たっぷりと絞ってあげる……」

 

「そうはさせない!」

 

 と、戦闘態勢に入るルカとロリアス様。今のルカの実力なら一瞬で封印できるが、それではイリアス様の経験が積めないだろうとの事で、支援に回る事にした。

 

「光よ、力を与えたまえ! テクニック!」

 

ルカはテクニックを唱えた! イリアスの器用が上昇した!

 

「三重の矢、受けなさい! ていっ!」

 

イリアスは重ね打ちを放った! なまこ娘に724のダメージ!

 

「ひ、ひどいわ……」

 

なまこ娘をやっつけた! 500ポイントの経験値を得た!

イリアスはレベルが6に上がった!

 

「これが魔物を直接誅する感覚……実に素晴らしいものですね。そしてルカ、よく尽くしてくれましたね。褒めてあげましょう」

 

「あ、ありがとうございます」

 

 直接魔物をぶちのめした事にご満悦なロリアス様。とりあえず倒れている所をエンジェルハイロウで封印してとどめを刺して矢を回収する。どうやら高い金を出して買った弓矢はその値段に見合った威力を発揮してくれたようだ。

 

 振り返ると、追いかけられていた女性が居た。はて?どこかで見た事のあるような人だなと思ったら人間に化けた貝娘であった。強制的にお婿さんにされそうになったらすかさず怒ったロリアス様にぶすぶすと矢を射掛けられからまた封印される。

 

「実に迷惑で厚かましい女だったな。ああいう奴が、魔物の評判を貶めるのだ」

 

「人の都合も考えずに己の欲望を満たそうとするなど恥を知りなさい恥を」

 

 珍しくアリスとロリアス様が協力してざくざくと穴を掘ると、その中に封印されて小さくなった貝とナマコを放り込んで埋めてしまった。

 

「貝はともかくナマコの方は平気なの?」

 

「封印されても魔物は丈夫だ。この位では死にはせん」

 

「ええ、たっぷり反省させねば。本来ならば3万年の苦役に処する所ですが今はこれで許してあげましょう。私達の慈悲に感謝するのですよ」

 

 相変わらず妙な所で仲がいいなあと不思議に思いつつ、砂浜で導きの玉を掲げて水中に道を作る。ルカは既に何度か通ったことが有るが、初体験の二人は物珍しそうにしきりにキョロキョロしている。特にアリスは海の魚を手づかみで掴み取っては生で食べていた。

 

「ふむ、海の中と言うのも興味深い所だな」

 

「興味が完全に食欲に偏ってる気はするけどね」「なんと食い意地の張った魔王なのでしょう……」

 

 ルカとロリアス様が呆れていると、唐突にアリスが気配を消す。どうやら魔物の様だ。

 

「まあ、こんな道作ったら目立つよね……」

 

「丁度よいではないですか。魔物を誅する機会が増えるのですよ」

 

 やれやれとため息をつくルカと違い、お隣のロリアス様はやる気満々である。魔物を倒す毎に確実に強くなっていく感覚は初めてで実に嬉しいのだろう。

 

「さあ、ルカ! 前衛を任せましたよ!」

 

「はーい」

 

 まあ、楽しそうなので何よりだ。そう思うと、ルカは前に出て敵のヘイトを稼ぐのだった。

 

 

 

「おーほほほほほほほ! 魔物など恐るるに足らず!」

 

「装備が大分先の物ですからね。まあそれを差し引いてもイリアス様の弓の扱いも上手だと思いますけど」

 

「当然です、この女神に扱えぬ武器などありません」

 

 普段使わないであろう笑い声を上げ、エヘンと胸を張って自慢するロリアス様。何だかんだと少しずつ旅に馴染んできたようだ。

 

「それにしても……ナマコ娘にクラゲ娘にイソギンチャク娘にアンコウ娘……男も女も関係なく襲っては食い殺してくる凶暴な魔物ばっかりじゃないかこの道……」

 

「この様な道を人間に通させるとは海の魔物とはなんと野蛮な連中なのでしょう」

 

「この道程を通り、海底神殿に辿り着くのも、夫婦となるための試練。襲い来る魔物を打ち倒し、勇気を示せ……といったところだな」

 

 少々不機嫌になりながらアリスが答える。ロリアス様を睨みつけているので気に食わないのはそちらの方らしいのだが何かあったのだろうかと鈍いルカはその理由に気が付かない。

 

「普通の人間には凄まじく辛い試練だね……」

 

 一般人はイリアス大陸の魔物が限界、強者でなければセントラ大陸の魔物には太刀打ちできないとの話からすると……普通の男性など海の魔物と結ばれないのではないかとふと首を傾げる。

 

「やれやれ……人間を食い物にしようとする癖に、いざ伴侶にしようとするとあれこれ条件を付けるとはなんと勝手な」

 

「……魔物の側にも色々と事情があるのだ」

 

 何やら複雑そうな表情のアリス。そして、ふと疑問に思うルカ。魔物ごとに伴侶とするに決まりがあるのなら……

 

「じゃあ魔王にも人間と結婚するのに条件があるの?」

 

「うむ。強いこと――男に求めるのは、それだけだ。自分より強い男にのみ、嫁ぐことを認める――それが我が一族の掟よ」

 

「つまりあなたも他の魔王と同じく一生独身ということですね。なんと哀れな……って痛い痛い!? 止めなさい魔王!? た、助けるのですルカー!!」

 

 ぷーくすくすみたいな表情でバカにしたと同時に速攻で尾でぐるぐる巻きにされてぎゅうぎゅう締められるロリアス様。すっかり姿が隠れてしまっている。

 

「ま、まあまあ落ち着いてアリス……イリアス様もあんまり挑発しないで……」

 

 それにしても、現役魔王のアリスより強い男なんてそれこそハインリヒクラスの英雄でなければ無理なのではなかろうか……。ちっちゃくなった姿ならそれなりに相手も見つかるだろうが、そうなると逆に魔王からは引きずり降ろされる気もする。

 

 とまあそんな騒ぎを起こしながら海底神殿の奥へと進むと、海の魔物の中でも一際大きな巨体が見えてきた。むこうの世界と違い、健在なクラーケン娘だ。とりあえず前に進み出るルカ。

 

「あなたが、南海の女王ですね?」

 

「……ええ、その通り。私が、魔王様より南海の統治を任された女王です。さて、人間……それに天使ですか。この海底神殿にいったい何の用なのです?」

 

「この私に向かって随分と偉そうな魔物ですね……まあ私としてはシルバーオーブを渡してもらえさえすればどうでもいいのですが」

 

「シルバーオーブですって……!? とうとう天使がイリアスの尖兵としてここにやってきましたか!? この魔王様より預かりしオーブは、絶対に渡しません!?」

 

「わーっ!? イリ…アイリス様、余計なこと言わないで!? 違います、僕たちはただ誓書を「問答無用ですっ!!」」

 

「ええ、来なさいこの巨大イカ! その足を千切って存分にルカに料理させてやります!」

 

「嫌ですよ!?」

 

 こんな事向こうでも何度かあったなあ!? と頭抱えつつ、とりあえず戦闘態勢に入る。

 

「来なさい! 例え天使が相手でも臆する私ではありません!」

 

「ふんっ! イカ料理にでもしてナタリアポートで炊き出しでもしてくれます!」

 

「ああもうっ!?」

 

 さてどうしようか、正直戦いたくないのだがと思っていると、プスプス矢を射掛けるロリアス様に触手を伸ばして拘束するクラーケン娘。流石にクイーンクラス相手にはまだまだ実力不足だったようだ……。

 

「ふふふふふ……偉そうに大口を叩いた割になんと弱い……このまま触手で快楽の園に招待してあげましょう……」

 

「あひんっ!? ル、ルカ!! 私を助け、ふぁぁっ!? るのですっ……やぁんっ!?」

 

 そしてイリアス様、長い神生の中でも初めて触手プレイを受けてしまうの図。まあ、ここで酷い目に遭えば向こうでクイーンアントに仕掛けたみたいな短絡的な事は控えてくれるかなぁと黒い計算も込めてまずは説得から入る。

 

「えーと、その、謝るのでどうか許しては頂けないでしょうか……本当の用事は別にありますので……」

 

「本当の用事ですか? なんですかそれh「ル、ルカっ!? 魔物と取引をしようとはそれでも勇者なのですかっ!? ひゃあああんっ!?」 なんと、天使の尖兵の勇者だったとは……絶対に見逃せません!」

 

 そして自分から状況を悪化させてしまうロリアス様。触手に埋もれた表情を見るにそろそろイッちゃいそうかもしれない。

 

「ああもう! 少しは反省してくださいよ、アイリス様!」

 

 会話の引き伸ばしも出来なかったかとため息をつくと、エンジェルハイロウを構える。本体を守るように、そしてこちらを伺うようにゆらゆらと揺れる多数の触手。並どころか一流の剣士でさえその数に圧倒されるだろう。――だが

 

「これぞ究極の一閃――ギガスラッシュ!」

 

 触手も本体も、一切合財を巻き込み、複数の属性が纏めて付与された剣戟が薙ぎ払う。

 

「なっ!? バカな、この私の触手がたったの一撃で……!?」

 

 触手全部が力なくくてっと倒れて、ロリアス様もびくんびくんして床に倒れ伏す。そしてその隙に、懐から誓書を出して、一瞬で近付いてクラーケン娘の眼前に近づける。

 

「なんと、これは結婚の誓書ではないですか……何故もっと早く言わないのです!?」

 

「す、すみません……」

 

 ロリアス様の代わりに全力で頭を下げるルカ。とりあえず封印する羽目にはならなくてよかったと一安心だ。

 

「なんだ、もう終わらせてしまったのかルカ。もう少し放置しておけば面白いものが見れただろうに」

 

 くっくっくと笑いつつ、魔物の姿で出てくる魔王様。床でびくんびくんして中々起き上がれないロリアス様がどうしようもなく愉快なようだ。

 

「おや、魔物も一緒だったのですか。……はっ!? まさかこの二人と同時に結婚するつもりですかっ!? ――まあ駄目という掟もないのですが……」

 

「ち、違うよ!? これは代理で持ってきたんだよ!?」「違うわ、ドアホめ!」

 

「代理……? なぜ、本人が来ないのです……最近の若い者は、まったく……」

 

「砂浜から海の中から海底神殿から、ここに来るまでの道のりにいる魔物が人間だろうが魔物だろうが食い殺す凶暴なのばかりだからだと思いますよ」

 

「…………これも試練です」

 

「方法変えないと、結婚できる海の魔物が減るだけじゃないかなぁ」

 

 こちらでは魔導革命自体が起きてないので人間の戦闘力は更に平均が低いのだから。

 

「……魔物にも色々と事情があるのだ、ルカ」

 

「ええ、そうです。まあ代理でも構わないでしょう。本人が持ってこなければならない、という掟は無いですし」

 

「(なんて適当な奴らなんだ……)」

 

「ともかく、確かに誓書を受け取りました。南海の女王として、メイアとその夫を真の夫婦と認めます」

 

「ふむ。ついでに、魔王たる余も祝ってやろう」

 

「じゃあ、祝福なき勇者の僕もおめでとうって言わせてもらうよ!」

 

「……わ、私は……認めませ……「うるさい天使ですね」あひぃっ!?」

 

 と、三名の祝福を受けたメイアとその夫。魔王と勇者もセットで祝うとは初めてか500年ぶりの事態かもしれない。まあ、本人がいないと締まらないのだが。そして契りの指輪も受け取り、帰ることにする三人。そしてアリスは自分が魔王だと言うことを誤魔化せているが、むしろこれで誤魔化せているのが酷いなあと呆れるルカ。ついでに倒れているイリアス様には回復魔法を掛けないでおぶってあげる。

 

「じゃあ帰ろうか。さ、行きますよアイリス様」

 

「う、うぅぅ……酷い目にあいました……」

 

「ええ、では確かに届けてくださいね。それと、人と魔物の仲を取り持つ行動、ありがとうございます。お礼に地上に送ってあげましょう。また何かあれば、この神殿に訪れなさい」

 

「あ、僕たちは魔法で帰れるので大丈夫……って、え?」「ぴぃぃぃっ!?」

 

 いきなり触手で巻き付かれて驚くルカに、悲鳴を上げるロリアス様。

 

「だいたい陸地はあっちの方ですね……では、さらばです」

 

 嫌な予感がした通りに、斜め60度の方向に向かってぶん投げられた。

 

「ちょっ!? ここ導きの道じゃ……ごぼごばっ!?」「このおとぼけ脳筋イカ……がぼがばっ!?」

 

 そして、道でないただの海水の中を通り、思い切り砂浜に打ち上げられた。何とかイリアス様はキャッチできたのでセーフと安堵するルカ。しかし、ロリアス様は腕の中で「う、ううぅぅぅ……酷い目に遭いました……」と物凄い涙目なのであった。

 

「やれやれ……海の魔物ってどうしてこう大雑把なんだ? アリス、人事に問題が有るんじゃない?」

 

「……海の魔物とはだいたいあんな感じだからな。人事移動したところであまり変わらんぞ」

 

「うぅぅぅぅ……私が力を取り戻した暁には必ず焼きイカにして……」

 

 あんな目にあってもどうやらイリアス様はめげないご様子。やれやれと苦笑すると、ルカはそのままおぶってナタリアポートへとワープするのであった。

 

 

 なお、指輪を届けた後メイアに「お礼」をされ、「あひぃぃぃぃぃぃ!」と悲鳴を響かせた後にアリスとロリアス様から更にボコられるルカであった。




もんくえのデータを見るとクラーケン娘がHP4700だけどLVが60あって驚いた……
そしてメイアさんの浮気は回避! もんくえの中でも特に貞操観念緩そうだよね、あの人魚さん
ルカさんは浮気あひぃしてしまったのだ……
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