「ひ、酷い目に遭った……」
「ふんっ。随分と気持ちよさそうだったなこのドエロ勇者め」
アヒってる最中にいきなり殴り合いの喧嘩が勃発したので、放り出されてしまったルカさん。
何とか自力で這って脱出するも、たまもに絞られた後だったので外に居たかむろときつねと七尾の三人にとっ捕まり、また絞られてしまった。初めは男を絞る練習にとかむろがまず手を出したが耐久力が高いため上手く行かず、次にきつねが挑むもまた無駄に高いルカさんの耐久力を突破できず(HP7000オーバー)、七尾が二人にお手本を見せることになった。9本には及ばないとはいえ7本の尻尾を使った責めは気持ちよく、ついでに残りの4本も拙い動きで参戦してきたのでまたもふもふに溺れてアヒってしまった。
初めてアヒらされた時は出たことに感動して「わっ、す、凄いです……あっ、美味しい……」「あっ、ずるいよかむろ! あたしもあたしも!」「待ちなさい二人共、出させたのは私なので絞りたては私のものです」と師弟や先輩後輩同士でも争いが発生してしまったが、これもまた平等にとの事でその分沢山絞られたルカさんであった。魔物の食料的な意味での質と量に定評のあるルカさんは一度アヒらされるとその後は出なくなるまで絞られてしまうのだが、残念なことにこの作品はR-18では無いのでここでは割愛する。
「ほっほっほ。また会おうぞルカ。次もたっぷり可愛がってやるからのう♪」
「ええ、その時は私も是非ご一緒に……」
「あたしも次までにたっぷり訓練しておくからね!」
「わ、わたしも頑張ります!」
どうやらすっかり四人に気に入られてしまった様子。げっそりした顔で手を振り、転移して帰っていくのを見送ったアリスとルカは、ようやく一息をついた。荒れてしまった宝物庫に入り、他の宝を探していく。
「う、うわあ……宝物がボロボロだ……とりあえずこれとこれも高く売れそうで……流石はセレーネさんのお宝だ。良いの揃ってるんだけど、結構な量が駄目になってる……」
ジト目でアリスを睨みつけると、ぷいっと目を逸らされた。
「食えん物には興味が無いぞ」
「これは食べられなくても売ったら幾らでも食材も買えるし食べ歩きも出来るよ」
「よし、どんどん詰め込めルカ。根こそぎ持っていくぞ!」
「ちゃんと売れそうなものをね……」
どうにか無事な金銀財宝をアリスが持っている魔法の袋に粗方詰め終わった後は、武具を物色する。大海賊が残したお宝だ、そこそこ良いのが有るのだろうと探したら、大体が宝物としての価値を重視した儀礼用や貴族のアクセサリー的な装備が多かった。だが、その中でようやくそれなりに使えそうな防具を発見する。
ルカはオリハルコンサークレットを手に入れた!
「ほう、オリハルコンの防具か。こんな物を集められるとは人間の海賊にしてはそこそこ強かったのだな」
「そうだね、かの海賊女王ロザにも匹敵したかも。よし、これを貰っていこうっと」
早速装着すると、かっこよさが上がった気がして何だか嬉しい。そういえば、最初は装備一つ手に入れる度にウキウキしていたなあと懐かしくなった。
「ではとっとと港へ行き次の大陸へ進むぞ。これを軍資金にして美味いものを全て食らい尽くしてくれる」
「程々にね、あくまで程々にね……!」
大事なことなので2回繰り返した。そこそこの期間の軍資金にはなるだろうが、腹ペコ魔王の買い食いに付き合い、高級宿に泊まらされたら果たしてどれだけ持つだろうか。まあ、それは追々考えようとテレポートで脱出した二人。いつの間にか日もすっかり落ちていて、空には満点の星空が見える。
「今日はこの辺りで野営かな。残った食材は……と」
「うむ、待っているから早く作るのだぞ!」
「…………」
そろそろキャンプ設営だけでも手伝わせるかと思いつつ、テントが破壊されるのも困るのでひとまず自分で設置する。何時も通りルカが料理をしてアリスが大半を食べて、ようやく就寝時間になったが……またしゅるしゅると巻き付かれた。
「あ、あの、アリス……今日はもう僕沢山絞られて出ないと思うんだけど……」
「やかましい。ハーピー共に続いてあんな狐共にデレデレしおって。狐臭くてかなわん。たっぷり余の匂いで上書きしてやろう」
どうやらまたしても絞られてしまったのが特にお気に召さない様子である。「だ、だってぇ……」と抗議しても当然のごとく聞き入れられない。
「まあ、余もそこまで鬼ではない……代わりに貴様が奉仕すると言うのなら回数は減らしてやろう」
「ちょっ!?」
そう言うやいなや、尻尾だけで器用に向きを変えられ6で9な姿勢にさせられた。魔性の強い香りに「ふぁぁぁぁぁぁ……」と声が出て頭がくらくらしてくる。
「ふふふふふ……すっかりその気になりおって。ほれ、犬の様に余に奉仕するのだぞ」
「う、うぅぅぅぅ……」
こうして、ひと晩かけてルカはペロリストとして調教されてしまったのだ。初めは無理やりやらされたがその味と香りにだんだんと魅了され、なおかつ普段受け身ばかりな自分が相手を気持ちよく出来ているからと次第に積極的になっていってしまったのだ。……尤もそれはもんむすからすれば、ペットに上手く芸を仕込めている様な感覚であり、間違っても優位に立てているという状況では無いのだが、悲しいかな、今までずっとただ犯されるだけのルカにとってはそんな小さなご奉仕でも喜べてしまう程なのだ。
なおアリスはその事に大層ご満悦で、これからも度々ルカに技を仕込んでいこうと決意するのであった。
「…………はうぅ…………」
今日も朝からげっそりとして朝食を作り、フラフラなルカ。ちょっとだけやりすぎたかとアリスも少し反省するが、すぐに忘れ去られる。消耗してフラフラな相手に「ほら、とっとと作れ」とご飯を催促する鬼畜ムーブをかましつついい香りに機嫌をよくして料理ができあがっていくのを眺めていると、ふと空に流れ星が見えた。
「ん?」「ぬ?」
二人共偶然それに気が付き、何となくその行き先を目で追っていくと……段々とその光が強く大きくなっていき……ドゴォオオオオオオオオン!と凄まじい音を立てて近場に落下した。それに、強烈に嫌な予感がするルカ。
「えっ、まさか……!?」
料理も終わっていたので、鍋をほっといて全力疾走するルカ。そして、鍋を引っ掴んでグビグビ飲みながらそれについていくアリス。森をかき分け、破壊された木々の中心には穴が空いていて、そこを覗き込むと――ドクン、と記憶がフラッシュバックした。そう、あの時、あの最初の出会いと同じ――
穴の中で、某Z戦士が自爆を食らった後の様なポーズで倒れ伏す、小さな天使。ルカは勿論、アリスの表情も驚愕に染まる。……食べるのは止まらないが。
「んぐんぐ……地上に天使……余も初めて見る「イリアス様っ!?」何ぃ!?」
ダダダダダッと駆け寄って、すぐさま全力で回復技をかけるルカ。すると、すぐに目を覚ます。
「ここは……いったい、何が……? む、ルカ? あなたなのですか?」
「はい、僕です。大丈夫ですか?」
「……ダメージはどうやら回復したようです……」
と、現状を把握する前に「あっはっはっはっは!」とアリスの大きな笑い声が響いてきた。それを不快に思ったか、キッと睨みつけるロリアス様。
「くっ! そこの魔王、何がおかしいのですか!!?」
「どうしたも何も、貴様がそこまで小さくなるとは……くくくくく……コレほど愉快な物を見たのは余も生まれてはじめてだぞ……!」
なんとあのアリスが、食べるのも忘れて、本当に愉しそうに笑っているのだ。そして、沸点が限りなく低いイリアスは当然の反応として、すぐさま雷を落とそうとする。
「この間私に勝てず地上に叩き落されたのをもう忘れた様ですね。その体が消し炭になれば少しはその足りない頭でも力の差を覚えられますか?」
イリアスはさばきのいかづちを放った! アリスにダメージを与えられない!
「ふむ、これではマッサージにすらならんな? ほれ、どうした? その様では100万年経っても余を消し炭になどできんぞ?」
くくくくと悪い笑みをしつつ煽る煽る。愉快で愉快で堪らないようで、ここまでハイテンションなのは平行世界を含めてルカも初めて見る。
「今度こそ消し炭になりなさい! その炭化した肉体を魔王城に届けてあの狐に振る舞ってやりましょう!」
イリアスはさばきのいかづちを放った! アリスにダメージを与えられない!
「おお、何ということだ。神の怒りが静電気程の強さとは、イリアスとはなんと心穏やかな女神なのだろうな?」
「なっ!? どうして先程から全く出力が出ないのです!? それに、頭が高いですよ!」
「違うな、貴様の頭が低いのだ」
自分の様子にすら気が付かないロリアス様をとにかく徹底的に煽るアリス。しかし流石におかしいと気が付き始めたのか、魔法でぽんっと鏡を出す。
「鏡よ鏡、この世で最も尊いこの私の、現在の姿を映しなさい」
そして映し出されるのは……非常な現実すなわち小さくなってしまった自分の姿であった。
「ちっちゃい! どういう事なのです、これは!? まさか……六祖大縛呪!? ううっ……記憶さえ断片的とは……いったい何者が、この私にこんな……黒のアリス? プロメスティン? それとも邪神の計略? ……ああ、思い当たる節が多すぎます!」
「「(敵が多いな……)」」
思わずルカとアリスの心情がシンクロする。目の前の女神、敵を作り過ぎだろう。
「まあ、イリアスよ。自分の置かれている状況が分かったか?」
恐らくアリスの妖魔生で一番のいい笑顔をイリアスに向けると、「ぴぃぃぃっ!?」と縮こまるロリアス様。
「この間は随分と余に手傷を負わせてくれたなぁ?その礼をしてやろう。……さあ、どの様に喰われたい? 上の口で指から一本一本丁重に丁重に血止めをしながら食っていくか、それとも下の口で永劫にも思える程の長い時を掛けて少しずつ溶けていくか……」
「ど、どどどどっちも嫌です!!!? ル、ルカ、私を助けるのです!!!」
ズダダダダッと涙目になってルカの後ろに回り込み、服を掴んで全力で助けを求めるちび女神様。その様が大層愉快で、アリスは更に触手やら何やら色々な器官を出して脅しにかかると、もっと縮こまってプルプル震える。
ルカもまあある程度は仕方ないなあとか、ここで初めに怖い目に遭っておけば後々まで自重してくれるようになるかなぁなんて思い、少々時間が経ってから助けることにした。母親譲りの中々の鬼畜である。
「まあまあアリス、イリアス様がこんな姿にされるなんてそれこそ異常事態だよ。まずは話を聞かないと」
「むぅ……貴様がそう言うのなら仕方無い……とっとと野営地に戻るぞ。まだパンを食べていないしな」
アリスもそれを分かっているのか、一通り脅した後は各器官を仕舞い、背を向けて野営地に戻る。ようやく自分に向けられる敵意やら殺意やら食欲やらが無くなり、ほっと一安心するロリアス様。だが、腰が抜けてしまったようだ。ルカの服を掴んだまま、動けない様子。
「ルカ……ルカ……貴方にこの女神を運ぶ栄誉を与えましょう……しっかりと運ぶのです。そして我が身に代えてでも私を守るのですよ」
「はいはい」
何だか最初に出会った頃そっくりだなぁと苦笑しつつ、ロリアス様をおぶって野営地に戻るルカであった。
「――それで、一体何があったのだ?」
火を囲んで座りギロリとイリアスを睨むが、妙に威厳の無いアリス。それもその筈、持ってきた鍋の中身を一人で全部食べてしまったので、ルカに人間の姿で正座を強制させられているのだ。なお、イリアスの方もアリスが怖くてルカの背中におぶさったままなので威厳の無さはどんぐりの背比べをしているのだが。
「少々待ちなさい、今思い出します。――この身体になってしまった事で記憶容量が――ええと、これは確か今朝……」
少しずつパズルのピースを組み上げるように記憶を再構築していく。段々と記憶が復元させていき、無意識に今日この直前に有った出来事を口に出していく。その内容とは……
イリアス様回想中
「エデン、昨日話した茶碗蒸しなるものの準備はできましたか?」
「はい、イリアス様! このエデン、全力を尽くして探してまいりました! 見て下さい!」
「…………エデン、これはなんですか?」
「はい、イリアス様のご所望された茶碗蒸しなる虫です!」
「……エデン、これはクツワムシという生き物です。決して食物では有りません」
「な、なんと……!?」
「エデン、そこに直りなさい。だいたい貴方は何時も何時も食べ物を用意させても訳のわからないものを――何故、氷柱の砂糖がけを美味しいと思えるのか――お好み焼きの一つも作れないなど一体この数億年何をしていたのか――聞いているのですか三番目――!」
「…………何やらイリアスが隙だらけだな」
「…………そうですわね、今なら六祖大縛呪すら出来そうですわ。横の熾天使も一緒に」
「はっはっは。そんなまさか」
「ほほほほほ、ですわね。そんなまさか。……まあ試しに」
回想終了
「おのれ、黒のアリス……! おのれ、プロメスティン……! 私が力を取り戻した暁には必ず地獄の最下層に……!」
「「…………」」
遠い目をするルカ、そして呆れ果てた表情のアリス。状況は間違いなく厄介な事になるのだろうがまあ、うん。
「全く、それしきの事で隙を晒すとは……なんと情けない女神なのだ」
やれやれと首を振るが、馬鹿にされることは許さないと反論するロリアス様。
「ほう、では魔王よ……もし、貴方がルカの料理が出てくると期待して、クツワムシやら氷柱の砂糖がけを部下から出されたらどうするのですか?」
「即刻300年程魔王城から追放の刑に処し、料理をマスターするまで一歩も敷居を跨がせないに決まって……はっ!?」
真顔で答えるアリス。うん、やっぱり常々思ってたけど……。
「あなただって同レベルではないですか!」「やかましい! 実際に余はそんな事はされていないだけ貴様よりマシだ!」「この腹ペコ魔王!」「駄女神!」
この二人、色々な意味でそっくりだ。なのでこういう時の対処方法も大体知っている。
「ほら、二人共サンドイッチができたよ……」
「わぁい♪」「さあ、献上するのです♪」
とりあえず食べ物を与えておけば、その間は静かだし仲良くなるのだ。もぐもぐと美味しそうに食べる女神様と魔王様を見つつ、これからどうしようかなぁとルカは遠い目をするのであった。
イリアス様だけ無効化しても間違いなくエデンさんが暴れるよなぁって事で、無効化するなら二人同時→この二人の隙を同時に突くとか普通の手段じゃ無理だよなあ→よし、勢いで押し切ろう! な感じでこんな展開にしました。生温かい目で見て頂けると嬉しいです!
1話の文字数は
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3000-5000字でいいや
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長くても良いよ
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筆者が書きやすい可変式で