もしもP5主人公がゲーム好きだったら   作:白樺 槭樹

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〈注意〉
自宅主人公&竜司が宿題して途中から脱線する話です。山も落ちも無い。私が読みたいという意味はある。
CP無し、最後にちょこっとモルガナ。彼のちょっとしたある1日。
ゲームの発売時期で矛盾出てるかもしれないけど、其処は目を瞑ってくれると嬉しいです。
初書きなので、お手柔らかにお願いします。


序章:束の間の日常にて
「ごめん……。我慢できなくて、つい……やってしまいました」


 心の怪盗団リーダー、空木空音(うつぎそらね)はいつも忙しい。協力者やメンバーとの交流に自分磨き、怪盗団としての活動も欠かせない。無論、筋力トレーニングやバイトだって忘れちゃいけない。まぁ、金はパレスやメメントスのシャドウから巻き上げればいい話なのだが…しかし彼は、借りは返さないと気が済まない性分が故に、仲間へのプレゼントにシャドウの金(軍資金)を使う気にはならなかったのだ。そんな彼にとって、何事も無い親睦を深める時間は、束の間の心休まる時でもあった。

 双葉の改心も終わり、後は回復を待つのみとなった。コープ活動に勤しむある日の夜、竜司からチャットが来た。今日、遊びに来たいが予定は無いだろうかとのこと。竜司との仲も完全に深まってはいないので、付き合うことにした。『了解。ただし、宿題も持ってくるように』と返信し、眠りに着いた。

翌日の昼宿題を進めていると、佐倉さんに呼ばれた。竜司が来た模様だ。早速屋根裏から降りて会いに行く。

「そら~ちゃんと宿題持って来たぜ!でもその前に…ゲームしようぜ!」

「却下だ、白紙で出すより赤字まみれでも提出した方がマシだろ」

「ちぇー、分かったよ。」

「ある程度進んだらやっても良いから。根詰め過ぎてもグダグダになるだけだろ?俺も出来るだけ教えるから」

「モルガナにも悪目立ちし過ぎるなって言われたからなぁー。ッし、いっちょやるか!」

「うん、その意気だ」

そのまま午前中は2人で屋根裏部屋で宿題をした。まぁ、空音は宿題をほとんど終わらせてしまったのだが…

「英文とかホントムズいんだよなー。どう書きゃ良いのか見当もつかねぇ…」

「英文は種類によってルールがあるから、それを覚えられるだけ覚える。」

「単語の語尾イジらないといけないヤツは?」

「それも法則を覚える。一部例外あるけどりゅーは多分それどころじゃないから諦めた方が良い」

「反論できねぇ…」

所々解っていない竜司に空音が説明をしながら、2人は宿題を進めていった。人は苦手な事をしていると別の事を始めがちである。この2人も例外ではなく、そのうちポツポツと雑談が始まった。

「…そら、お前好きなゲームとかある?レトロゲーム以外で」

「なんでそんな事を?」

「いや、お前がソシャゲとかのゲームやってるとこあんま見ねーから。こっち来る前はどんなヤツしてたのかなって。」

「SwitchやPSVitaとか持ってる。有名所はマリカーや夜廻、でもガッツリハマったのはグノーシア。グッズは売られているのは全部買ったな。設定集出ないかなと思ってたら既に在庫分完売したと知った時は絶叫したな」

「お前がそこまでハマるとか相当面白いヤツなんだろうなー、どんな内容か教えてくんね?」

「…良いのか?このゲーム本当に好きで、話したい事も沢山あるんだが…」

「当たり前だろ、それに気付いてねーけどお前、めちゃくちゃ嬉しそうな顔してんじゃん。止める訳にいかね〜だろ?」

「…!分かった」

空音はゲームが好きだった。けれども、寝ても覚めてもソレの事を考えている、世に言うところの『沼にハマる』様な事になったのは『グノーシア』が初だった。しかし、発売時期のこともあり周囲に持っている人が居なかった。その為に周囲に話せる機会も無く、半ば諦めていたのだ。

「グノーシアはダウンロード限定ゲーム。SF人狼として有名だけど、どちらかというと没入感のある物語がミソかな。」

「へー、どんな話なんだ?」

「舞台は宇宙を漂う宇宙船。其処は人を消失させる能力を持つ【グノーシア】に汚染された者が紛れ込んでいた。船員達はグノーシアだと思われる人物を投票で選び、【コールドスリープ】させる。グノーシアは船のテレポート時に、船員を一人消滅させる。グノーシアを全てコールドスリープさせたら船員達の勝ち。グノーシアが半数以上になったらグノーシアの勝ち。」

「占い師とか霊媒師とかの他の役職はいねーの?」

「いるよ、ループごとに少しずつ増えてく。『ルールしか知らないよー!』って人の為にチュートリアルに10ループぐらい使ってる。占い師は【エンジニア】、船の設備を使ってテレポート時に一人だけ、グノーシアか調べられる。霊媒師は【ドクター】コールドスリープされた船員を解析し、グノーシアか調べられる。この2つの役職は騙りに出ることが可能だ。狂人は【AC主義者】正式名称『アンチ・コズミック主義者』。グノーシアに消滅させられる事を至高の喜びとする者だ。人間判定だが、騙る事が可能、自分としてはこの役職するの大分ムズい。狩人、或いは騎士は【守護天使】テレポート時にジャミングする事で、一人だけ護れる事が出来る。まぁ、グノーシアが別の船員を襲っていたらパァだが…共有者、又は双子だったか?は【留守番】グノーシア乗船前に船に乗っており、かつ一度も降りていない者。人間だと保証されているが、どちらか欠けてる場合は不可能。この2つの役職は騙れない。あ、言い忘れていたがグノーシアでは、守護天使は名乗れないんだ。最後に妖狐。これは【バグ】だ。最後まで生存すれば単独勝利、宇宙が消滅する。グノーシアも消せない。但し、エンジニアに解析されるとグノーシアに消された船員のように消滅する。因みにコールドスリープ時にドクターに解析されると人間判定になる。とまぁ、世界観込みで説明すると、こんな感じか。大まかなルールは人狼ベースだからなんとなく解ると思うが、こっからが重要。主人公はループしている」

「ずっと船ん中でグノーシアを探してるっつー事?」

「ん、そーユー事。もちっと詳しく話すと、主人公とセツ-もう一人の主人公と言ったらいいかな、2人はずっとグノーシア捜索を繰り返しているんだ。ループのトリガーは【グノーシアに消滅させられる事】【コールドスリープさせられる事】【自陣が勝利、又は敗北する事】何故自分たちのみループするのか。グノーシアの存在とは。グノーシアになったり、バグとなったり、ループごとに様々な役職となりながら、主人公とセツは真相を知るため、此処で生き残る為に他の船員の嘘を看破したり、逆に嘘で欺いていく」

「めっちゃ面白そうじゃん!」

「船員達も十人十色でとても面白いんだ!『特記事項』っていう船員達の性格や経歴について書いてある欄があるんだが、イベントを進めると開いていくんだ。最初はいけ好かないヤツでも進めてくうちになんか憎めなくなるし、最終的にみんな好きになる」

「お前が一番好きなヤツは?」

「オトメ。セツは殿堂入り。異論は認めん。セツは最後の特記事項が胸アツ、グノーシアについて調べる時に協力する事になったり、あのループはセツちゃんの素敵な笑顔が見られて嬉しかった。アノコが居なきゃ何も始まらなかった…オトメはあの見た目でもうヴッってなったしイベントに出て来る時は大体和むかええ子やんてしかならない。あのイベントがあるからこそエンドロールの後日談がジンと来る。というかあのエンドロールアァ…ってずっとなってた、留守番申告の『ビビビッてされるとグノーシアさんになるんですよね?』のセリフくそかわ」

「お、おぅ…」

「…ごめん、大分やかましかった。」

「気にすんなよ、お前がそんぐれー好きだって事だし。今度やってみよーかな」

「え、ホントか!」

その時、不意に2人の後ろから声がした。

「おいオマエら、宿題はどーしたんだよ」

「え、モルガナ!いつからいたんだ!?」

「ずっとベッドで寝てただろーが!」

「あっ!そうだった!」

そう。彼等が宿題を始めた辺りから、モルガナは気を遣って屋根裏部屋のベッドにいたのだ。空音には一言言っていたのが、本人は完全に忘れてしまっていた。

「つーか大丈夫か?あんま進んでねーぞ?」

「りゅー、ごめん…俺の悪い癖が出た」

「今から巻き返せばいいだろ?」

「うん、ありがとう…」

この後は、脱線する事無く竜司と夕方まで勉強して過ごした。竜司の持ってきた宿題が無事終わった事は、不幸中の幸いだった。

「さてと、マスターが店じまいしたが…今日はどうするんだ?」

「にゅーかまーに行こうと思う。」

「よし、わかった。ワガハイは留守番だな!」

(『俺』が来なければセツは未来をみれなかった様に、俺が冤罪にならなければ、竜司とこうして親友になれなかったのだろうか…何だか複雑な気分だな)

「どうしたんだ、ソラネ?」

「いや、川上さんに何頼もうか考えてた」

「悩むのは良いが気を付けろよ、電車に遅れちまうぞ?」

「あぁ、わかってる。 もしもし、先生。コーヒー入れて欲しいんですが…」

これは俺の歩んだ更生の日々の一ページ。




空木 空音【ウツギ ソラネ】
・ゲームや漫画が好きなP5主人公。普通は「あー!面白かった♪」で済むのだが、『グノーシア』のPVが気になり買ってみたところ、見事に沼った。
・居候時に缶バッジ一式をお守り代わりに持って行った。オトメは鞄に缶バッジ付けるくらい気に入ってる。他のは保存用ケース。付けたいけど私物が少なくてつけれる物自体あまり無い。
・竜司の事は「りゅー」と呼んでる。元々「空音ならそらだな!」といわれ、「じゃあ竜司はりゅーだな」と返したことが切っ掛け。
・地元に友人が居る(オリキャラ)。イラストが上手く(ペンタブの方)、同人誌描いてる。冤罪後も交友関係が唯一続いている人。その友人にも布教はしたが、攻略中に例の事件が起きる。「親もパニクってるだけだって、気にスンナや。てかそのハゲ酷ーな!ものすごいクズ!」といつものノリでフォローしてくれた事が彼の支えになった。
書くの疲れたけど楽しかったし、この設定でもし次の話書くとしたら、オリキャラ+自宅主人公でしょうかね?
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