聖杯戦争始めました~Fate/end war~   作:げげるげ

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UBWルートで、大聖杯解体終わったぜ! やったぁ! みたいな。
時間軸は普通に令和。
何処かの魔術師が自分殺しをしたので、FGOには進まなかったっぽいよ!! 


プロローグ

 聖杯戦争。

 それは、万能の願望機を求め、七人のマスターと七騎のサーヴァントが争い、殺し合う魔術儀式である。

 遠坂。

 間桐。

 アインツベルン。

 御三家と呼ばれる、魔術師三家によって、願望機の顕現を目的として作られたシステム。それが、聖杯戦争だ。

 しかし、聖杯の奇跡は人間の身に余る物だったらしい。

 聖杯は汚され。

 戦争はイレギュラーだらけ。

 結局のところ、誰一人としてまともに願いを叶えることが出来ずに、聖杯戦争というシステムは解体され、封印された。

 そのはずだった。

 

「奴らは失敗したようだが、この私は違う」

「ふん。僕の魔術を応用すれば、願望機を作り出すなんて造作もないことだね」

「サーヴァント……くくく、血が滾る」

「別に、どうでもいいのです。けれど、それが、彼女の望みならば」

「はははは! やってやろうじゃあないか! 最新の技術は、過去を蹂躙すると、この俺が証明してやろう!!」

「…………全てを、燃やして……ふふふ……終わりの、火を……」

「仕方ないですよねぇ、こうなってしまったんですから」

 

 だが、しばらく時が経った後、七人の魔術師が、解体された聖杯戦争を蘇らせようと模索し始めたのである。

 解体し、隠蔽されたはずの魔術儀式を調べ上げ。

 それぞれ、独自のアプローチを用いて、改造、改悪、改修を施して。

 やがて、魔術協会の一部が、彼らの動きを危険視する頃にはついに、それらしい聖杯戦争のシステムを作り上げてしまったのだ。

 もっとも、所詮は模造品。

 オリジナルでさえ、願望機という奇跡に届かなかったというのに、『模造聖杯戦争』とでも呼ぶべき偽物が、奇跡を掴めるはずもない。

 

「ああ、ようやく――私は、この妄執から解放されるのか」

 一つ目の聖杯は、足りずに砕けた。

 明らかな実験作。

 首謀者も、失敗を前提に臨み、納得の下、死という敗退を受け入れた。

 

「ふざけるな、ふざけるなぁ! 使い魔風情がっ!! 過去の亡霊風情が!! 僕を、今を生きる者たちを、邪魔するなァ!!」

 二つ目の聖杯は、多すぎて弾けた。

 計十五騎にも及ぶ、聖杯大戦とも呼ぶべきサーヴァントたちの戦い。赤と黒の陣営に分かれた戦争は、けれど、一機の『主導者(ルーラー)』によって、定められた結末へと落とし込まれた。もっとも、彼が望む聖杯には、全く足りずに、願いは届かなかったのだけれども。

 

「くはははは! 素晴らしい! これが、英雄! これが聖杯戦争! ああ、見事! 見事だ、蹂躙者たちよ! その戦果、誇るがいい!!」

 三つ目の聖杯は、万能には程遠い。

 弓兵のサーヴァントを召喚したマスターが、その他、六騎のサーヴァントを三日の内に討伐。想定通り、聖杯には魂が満ちたが、万能とは呼び難い願望機の模造が出来上がったのみ。結局、最終勝利者が浪費に近い形で、贋作の願いを使い切った。

 

 

「あはははっ! あはっ! 来た! 来たよぉ! 彼女が! あの方が! この世界を終わらせてくれる、我らの女王が!!」

 四つ目の聖杯は、影に落とされた。

 最初から願望機の顕現ではなく、とある災厄をこの世に呼び寄せるための餌でしかなかった。故に、戦争は成立せず、七騎の共同戦線が成立。

 人類悪の『影響』を断ち切るため、全霊を尽くした。

 

「は、はははっ、まったくさぁ…………これだから、世界は面白い」

 五つ目の聖杯は、薬壺へと変じた。

 最新の魔術と科学の混じった、異種極まる殺し合い。

 それを制した最終勝利者は、最古最高とも呼ぶべき医者を従えた、死にかけのホムンクルス。

 壊れかけ、戦いの傷が膿み、病魔に侵されたその肉体は、贋作なれど、サーヴァントが用いた聖杯によって治療を受けた。

 七騎が落ち、四人のマスターが死した戦果の上で、一人の命は生かされた。

 

「…………あ、れ? こんな、ところで……お、わ……り?」

 六つ目の聖杯は、揺り籠となった。

 静かに、誰にも気づかせること無く、霧の中で全てを終わらせた暗殺者と、そのマスター。彼女と彼の願いを叶えるための原型へ改造された。

 

 六つの模造品に、六つの失敗。

 中には、儀式が完了したとしても、聖杯が完成せず、結果、万能には程遠い結末になった物ばかり。

 故に、断言しよう。

 これから開催される、七度目にして最後の模造聖杯戦争。

 その結末に、万能の願望機が現れることは無いのだと。

 されど、『偽物であるからと言って、無能である』とは限らない。六つの失敗作の中でも、使い方次第では参加者の願いが、結果的に考えられた物があるように。

 あるいは、万能とは程遠くとも、誰か一人の願いを叶えるだけの性能はあるかもしれない。

 

「さぁ、復讐劇を始めよう」

 

 これは、偽物と模造品と、運命の物語。

 七人と七騎の参加者たちよ。

 奇跡をその手にしたければ、自らの力を以て、最強を証明するがいい。

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