〜レティシアside〜
「え?この人があの有名なヴラドさん?」
「クスクス、ええ。外の世界、そして、吸血鬼の中でも有名な吸血鬼よ」
私がそう説明するも、どうやらさっきの衝撃が強かった所為で放心しているわね。
はぁ……仕方ないわね。
「クスクス、起きなさい。龍」
私は龍の顔に自分の顔を近付けた。それこそ、私がもう少し近づけばキス出来るぐらいには近くにね。
「‼︎う、うわ!」
その所為で、さっきまで放心状態だった龍がまた驚き、後ろに頭をぶつけてしまった。
え?心配しないのかって?何かあっても問題ないもの♪
「いたた……」
「クスクス、ごめんなさいね♪」
「それ、謝ってますか?」
「クスクス、ええ♪勿論♪」
私は笑ってそう答えたら、呆れたような笑顔を向けられてしまった。
……本当に、あの人によく似てるわね。龍は。
そして、どうやらさっきの大きな物音の所為か、マリアが此方に走って来てるわね。
まあ、時々転けてるみたいだけれど、それは何時ものことだから気にしないわ。
「クスクス、龍。もう直ぐ、この館のメイドが一人来るわよ♪」
「さっきのペスさん?」
「クスクス、別の人物よ。ただ、面白いものが見れるけれどね♪クスクス♪」
「⁇」
私がこの後の展開に笑っていると、マリアが勢い良く扉を開けた。
「れ、レティシア様⁉︎大丈夫……って、きゃぁぁぁぁぁあ!ししし、知らない人〜〜〜〜〜⁉︎」
「え、ちょっと、君、落ち着いて……」
「ろろ、狼〜〜〜〜〜‼︎ししし、知らない人が、知らない人がいるよ〜〜〜‼︎」
「だから、ちょっと待ってって……行っちゃった」
「クスクス、あらあら。人の話も聞かないで行っちゃったわね」
やっぱり、マリアは期待を裏切らないほどの人見知り度合いね♪面白かったわよ♪
「えっと、あの子は誰なの?というか、俺、嫌われてるの?」
「クスクス、違うわよ♪単に人見知りが激しいだけ。というか、あの子以上の人見知りはそうは居ないんじゃないかしらね」
「そこまで酷いんだ。人見知り度合い」
「クスクス、ええ♪」
その後、マリアは狼を連れて来て、不法侵入者(龍)を追い出そうとしていたため、私が直ぐに止めに入って事情を説明した。
それから、他の紅魔館メンバーに龍の所にいない従者達も紹介して、フランとレミィと人生ゲームを少し一緒に遊んで、それから紅魔館を飛んで出た。
その際、龍が「太陽は大丈夫なの?」って聞いてきたから、能力で不老不死となっていることを説明した。
***
飛び続けて数分後、目的地である『神無月神社』に着いた。
「此処に葵達が?」
「クスクス、ええ。でも、もしかしたら霊夢の方にいるかもしれないけれど」
「え」
私は少し、家の中を『見透かして』見ると、一応はちゃんと居た。
けれど、どうやら鬼灯が想起に剣の稽古を付けてるみたい。
「クスクス、良かったわね。居たわよ、葵達」
「そっか。良かった」
私はその一言を聞くと、龍を連れてそのまま神社内の鬼灯達が稽古をしている場所へと向かった。
〜葵side〜
私とルカは、鬼灯と想起さんの剣の修行風景をお茶を飲みながら見ていた。
私達が霊夢の所に移動しなかった理由は、私が今日、此処にお客さんが来ると言ったからです。
まあ、そのお客さんはレティシアさんと龍さんなんですがね。
「はぁぁあ!」
想起さんは鬼灯を上から斬ろうとしました。
けれど、鬼灯はそれを自分の剣で受け止めました。
「……想起、それで私に傷を負えさせる事が出来ると思うなよ」
鬼灯はそう言うと剣を押し返し、峰を使って想起さんのお腹に当てました。
「まあ、峰だから大丈夫だろうが……大丈夫か?」
「あ、はい……大丈夫……です」
「……大丈夫じゃないな。今日は此処までだな」
鬼灯はそう言うと、剣を鞘の中に収めました。
「あ、有難う……ございます」
想起さんは途切れ途切れながらもそう言い、同じく鞘の中に収めました。
「お疲れ様。二人とも、怪我はしてない?」
「私は平気だが、想起は打撲の痕が有るかもしれないな。思いっきりしてしまったし」
「鬼灯⁉︎」
私が驚いた声を上げながら鬼灯を見ると、顔を背けられてしまいました。
そして、そんなタイミングの時に……
「葵、ルカ。久し振りだね」
「‼︎お待ちしておりました。龍さん」
「久し振りだな。龍」
龍さんとレティシアさんが来ました。
〜レティシアside〜
私と龍は神社の居間に入らせてもらったわ。
あの後、龍が葵に「敬語は要らないってば」って言って、葵が其の後直ぐにタメ口で話していたのだけれど、直ぐにまた敬語に戻ってしまい、龍の方が折れてしまった。
「クスクス、だから言ったじゃない。葵がタメ口で話すまでは時間が掛かるって♪」
「はぁ」
兎にも角にも、龍を知らない組と龍が知らない組で挨拶をすることになったわ。
ちなみに、さっきまで人間形態をとってた鬼灯は、いつも通りの九尾形態に戻ってるわ。
「兎に角、自己紹介をしようか。私は
「よろしく……って、え?レティシアさんは妖怪賢者だったの?」
「クスクス、ええ、そうよ」
私がそう言い終えると、タイミングを見計らったかのように想起が自己紹介をした。
「僕は
「……ああ、うん。よろしく。ただ、敬語はやめて欲しいな」
「あ、ごめんね。龍さん。じゃあ、よろしくね」
「うん、よろしくな」
想起と龍はお互い笑みを浮かべた状態で挨拶をした。
さて……。
「クスクス、龍。あって間もない所だけれど、もうそろそろ時間よ」
「え、時間?」
「クスクス、ええ♪ほら、もう日が暮れ始めてるわ」
私が指をさした方向には、もう既に日が落ちようとしている太陽があった。
「クスクス、多分だけれど、向こうでももう夕方……あるいは夜かもしれないわ。でも、貴方は急にスキマに落とされたのだから、あっちの世界の霊夢やレミィ達が知らないという可能性は低いんじゃないかしら?」
私がそう問うと、龍は確かにという顔をしたあと、頷いた。
「そうですか。では、短い再開でしたが、また遊びに来れたら来て下さいね」
葵は笑みを浮かべながらそう言うと、龍もまた笑みを浮かべて挨拶をした。
そして、私達は少し移動した。
「……それで、どうして移動したんだい?レティシアさん。俺に何か話したい事があるんだろう?」
「クスクス、ええ♪貴方に言っておきたいことがあるの」
「言っておきたいこと?」
「クスクス、ええ♪一つ目は貴方の相棒である、『十六夜 暁』の事よ」
「‼︎ど、どうしてその事を知ってるんだ?」
龍は明らかに驚いているけれど、そらでも、表面上は冷静な顔に戻した。
……私の前では意味のない事だけれどね。
「クスクス、私の能力の一つ『見透かす程度の能力』で、貴方の過去をほんの少し覗いたのよ。ポワとのラブラブ具合を見るためだけだったのだけれどね」
「ラッ⁉︎」
龍がその一言だけ言うと固まってしまった。けれど、今はそれを無視する。
「クスクス、一応言っておくわね。その暁って子……生きてるわよ」
「……本当か?」
「クスクス、ええ♪本当よ♪」
「……そうか」
なんだか、訝しんでるわね。まあ、仕方ないわね。この口調だもの。
なら、元に戻しましょうか。
「言っておくけれど、貴方を唐かって言ってる訳じゃないわ。ちゃんと生きてるわよ。ただし、今は別の所にいるけれどね」
「……そうか。なら、良かった……」
「ついでに言うなら、そのうち会えるから心配しなくても大丈夫よ」
「……有難う、レティシアさん」
「クスクス、お礼を言われるような事はしてないわよ。それじゃあ、スキマを開くわね」
私はそう言って、紫のスキマを使って開いた。
「⁉︎これって……スキマ?」
「クスクス、ええ。私は能力を創る事が可能だからね。これぐらいは当たり前に出来るわよ♪」
私はそう説明してから、お別れの挨拶をして、スキマを閉じた。
勿論、スキマが開いてる場所は博麗神社。
紅魔館じゃない理由は、まあ、姉を心配させたんだから、叱られるぐらいは当然でしょう♪
それが、例え……
「クスクスクスクス、貴方の所為でもね♪紫」
私はスキマの中から覗いていた紫を引きずり出した。
「え?レ、レティシア。いつから気付いていたのかしら……?」
「クスクスクスクス、最初からよ♪さぞ面白かったでしょうね〜♪ね♪紫」
私は今までで一番、綺麗な黒い笑みを紫に向けた。
「ひっ‼︎」
「クスクスクスクス、さて、O☆HA☆NA☆SHIを受ける覚悟ぐらい、有るわよね♪紫」
「ち、ちょっと落ち着きましょう?レティシア。そう、此処は話し合いで……」
「クスクスクスクス、良い顔をしてるわね♪紫。その顔を見せてくれたお礼に……何時以上のO☆HA☆NA☆SHIをしてあげるわ♪」
「い、いやぁぁぁぁあ!」
紫はスキマを使って逃げようとしたけれど、結局は逃げ切れず、私のO☆HA☆NA☆SHIを受けた。
その後の紫の顔は本当に面白かったわね♪クスクス♪