岩槻が元の場所へと戻ってから二日後。
葵の神社には結構、沢山の人物が来ていた。
「み、皆さん……なんでいるんでしょうか?」
葵の視線の先には、霊夢、魔理沙、早苗、そして霖之助がいる。
ただ、それだけではなく、歩、夢幸、如月、岩槻、そして龍がいた。
しかも、何故かアリス、慧音、妖夢、そして見覚えのある一人と見覚えのない二人がいた。
一人は水色のコートの様に長い服を着て、トランクを持っている少年。
一人は全体的に白い男性。その近くには妖夢と同じ様な相棒がいる(色は金色)。
一人はピンクの髪に二つのお団子し、片方の手を包帯でグルグル巻にしている女性。
「えっと、岩槻さん、歩さん、夢幸さん、『華扇』さんは分かるのですが、他の方はどうやって知ったのですか?」
葵が少し首を傾げながら聞くと、如月と龍は、
「「レティシア(さん)から聞いた」」
との答えが返ってきた。
「私は魔理沙から聞いたのよ」
と、アリスは答えた。
「私は鬼灯様から頼まれて……」
と、妖夢が説明すると、葵は鬼灯の方に顔を向けた。
「鬼灯……」
「これもいい修行だと思うぞ?まあ、妖夢は普段から白玉楼の掃除をしているから、あまり修行にはならないかもしれないが」
鬼灯が葵に対してそう説明すると、今度は慧音が説明した。
「私は想起からな」
「想起さん……」
「だって、人数が多い方が良いでしょ?」
想起からの答えを聞いた葵は、少し溜息を吐くと、見覚えのない二人を見た。
「それから、そちらの方達は……」
「俺は『カロード・ペインティーク』だ。よろしくな」
「俺は『浄土 永久』だ。よろしくな、葵」
「そうですか、よろしくお願いします」
葵は二人の顔を見て挨拶をした。
それがマナーだと知っているから、顔を、目を見て挨拶した。
その結果、過去を見ることになったが。
「……」
「ん?なんだ?」
葵は永久の顔を見ると、永久は訝しげに見た。
「あ、いえ。……いえ、なんでもなくはないですね」
「……」
葵は苦笑いをしながらそう返した。
「すみません、永久さんの過去を見てしまいました」
「葵……」
葵が永久に対して頭を下げて謝る姿を見た如月は、アレから成長していたことに対して嬉しく感じていた。
「……葵の能力の所為、だったよね」
「ああ、そうだぜ」
「……何で……」
「香霖……」
霖之助は、葵の悩みを見抜けなかった自分の不甲斐なさから自分を責めたが、
「霖之助。貴様、自分を責めて何になる?」
「……夢幸」
「お前は確かに、今まで葵の事を知ろうとしていなかったかもしれない。しかし、それは葵が巧みに隠していたからだ。それにお前が気付けなかっただけだ。なら、今後は気付ける努力をするべきだろう?こんな事にも気付けないのか?」
「……」
霖之助は一旦黙ると、夢幸に礼を言った。
「すまない、目が覚めたよ。ありがとう、夢幸」
「ふん、礼を言われることはしていない。あまりにもくだらな過ぎて見ていられなかっただけだ」
夢幸はそう言うと、黙ってしまった。
それに対して魔理沙は「照れてるんだろうな」とか、考えていたりする。
「私の事を知らない人もいますね。私は『茨木 華扇』と言います。今回はよろしくお願いします」
その後、それぞれ知らない相手と挨拶した後、大掃除へと移行した。
〜それぞれの部屋〜
「うーん、やっぱり皆さんが来る前にやっておくべきでしたね……」
葵は自分の部屋を片付けていたが、意外といらないものがあった為に悩んでいた。
ちなみに、大体は大きくなってしまった為に着れなくなった服が多い。
だが、言っておこう。この部屋は比較的少ない方であると。
何せ、いらないものが服しかないのだから。
ルカの部屋も同様で、小さくなってしまった服を捨てようとしていた……が、
「……」
ルカはある服を手にとってじっと見ていた。
その手に持っている服には、大量の血が着いている。ただ、時間が経過している為に、血の色は赤から黒に変わってしまっているが。
「……これは捨てれないな。自分の『罪』を忘れない為にも」
ルカはそう言うと、その服をまた箪笥の中にしまいこんだ。
鬼灯の場合はそれこそ無かった。
捨てるものが全くなかった。
せめてあるとしても、鍛錬の為に使っていて、壊れてしまった竹刀だけである。
「……これだけならまだマシか。どっかの魔法使いと比べると」
そして、想起の部屋はサッパリとしていた。
布団、机、箪笥と一通りの必需品が揃っている状態で、その他に本棚もあったりする。
「うーん、別に捨てるものはないね。葵達の部屋には入れないから、他の所を……」
想起が移動しようとすると、魔理沙とバッタリと会った。
「……あ」
「?どうしたの?魔理沙。掃除場所、違うよ?」
「あ、えっとだな……」
魔理沙はそう言いながら、手を後ろにして何かを隠す仕草をしている。
「……魔理沙」
「な、何だぜ?」
「一体、何を隠してるの?」
「⁉︎そ、それはだな……」
魔理沙はしどろもどろになりながら誤魔化そうとしているが、その所為で注意を怠った。
想起は魔理沙が持っているものが何かを直ぐに分かった。
それは、この神社にある鬼灯が読んでいた本である。
「……それ、鬼灯のだよ。なんで、その本を魔理沙が持ってるのかな?」
「……」
想起は黒い笑みを魔理沙に向けながら問い詰めた。……すると、
「……にっ」
「にっ?」
「逃げるが勝ちだぜェェェェエ!」
「あ⁉︎こら、待て‼︎」
想起はそう魔理沙が盗んだ本を取り返す為に魔理沙を追い掛けた。
まだまだ大掃除は終わらない。
はい!一旦は此処で終了です。
sinonn様、零ミア様、suryu-様、疾風の隼様、ありがとうございます!
……ただ、まだ何人かは喋ってませんが(苦笑)
次回、話させる様に努力します!
それでは!さようなら〜!