東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

126 / 245
第百十五話

岩槻が元の場所へと戻ってから二日後。

 

葵の神社には結構、沢山の人物が来ていた。

 

「み、皆さん……なんでいるんでしょうか?」

 

葵の視線の先には、霊夢、魔理沙、早苗、そして霖之助がいる。

 

ただ、それだけではなく、歩、夢幸、如月、岩槻、そして龍がいた。

 

しかも、何故かアリス、慧音、妖夢、そして見覚えのある一人と見覚えのない二人がいた。

 

一人は水色のコートの様に長い服を着て、トランクを持っている少年。

 

一人は全体的に白い男性。その近くには妖夢と同じ様な相棒がいる(色は金色)。

 

一人はピンクの髪に二つのお団子し、片方の手を包帯でグルグル巻にしている女性。

 

「えっと、岩槻さん、歩さん、夢幸さん、『華扇』さんは分かるのですが、他の方はどうやって知ったのですか?」

 

葵が少し首を傾げながら聞くと、如月と龍は、

 

「「レティシア(さん)から聞いた」」

 

との答えが返ってきた。

 

「私は魔理沙から聞いたのよ」

 

と、アリスは答えた。

 

「私は鬼灯様から頼まれて……」

 

と、妖夢が説明すると、葵は鬼灯の方に顔を向けた。

 

「鬼灯……」

 

「これもいい修行だと思うぞ?まあ、妖夢は普段から白玉楼の掃除をしているから、あまり修行にはならないかもしれないが」

 

鬼灯が葵に対してそう説明すると、今度は慧音が説明した。

 

「私は想起からな」

 

「想起さん……」

 

「だって、人数が多い方が良いでしょ?」

 

想起からの答えを聞いた葵は、少し溜息を吐くと、見覚えのない二人を見た。

 

「それから、そちらの方達は……」

 

「俺は『カロード・ペインティーク』だ。よろしくな」

 

「俺は『浄土 永久』だ。よろしくな、葵」

 

「そうですか、よろしくお願いします」

 

葵は二人の顔を見て挨拶をした。

 

それがマナーだと知っているから、顔を、目を見て挨拶した。

 

その結果、過去を見ることになったが。

 

「……」

 

「ん?なんだ?」

 

葵は永久の顔を見ると、永久は訝しげに見た。

 

「あ、いえ。……いえ、なんでもなくはないですね」

 

「……」

 

葵は苦笑いをしながらそう返した。

 

「すみません、永久さんの過去を見てしまいました」

 

「葵……」

 

葵が永久に対して頭を下げて謝る姿を見た如月は、アレから成長していたことに対して嬉しく感じていた。

 

「……葵の能力の所為、だったよね」

 

「ああ、そうだぜ」

 

「……何で……」

 

「香霖……」

 

霖之助は、葵の悩みを見抜けなかった自分の不甲斐なさから自分を責めたが、

 

「霖之助。貴様、自分を責めて何になる?」

 

「……夢幸」

 

「お前は確かに、今まで葵の事を知ろうとしていなかったかもしれない。しかし、それは葵が巧みに隠していたからだ。それにお前が気付けなかっただけだ。なら、今後は気付ける努力をするべきだろう?こんな事にも気付けないのか?」

 

「……」

 

霖之助は一旦黙ると、夢幸に礼を言った。

 

「すまない、目が覚めたよ。ありがとう、夢幸」

 

「ふん、礼を言われることはしていない。あまりにもくだらな過ぎて見ていられなかっただけだ」

 

夢幸はそう言うと、黙ってしまった。

 

それに対して魔理沙は「照れてるんだろうな」とか、考えていたりする。

 

「私の事を知らない人もいますね。私は『茨木 華扇』と言います。今回はよろしくお願いします」

 

その後、それぞれ知らない相手と挨拶した後、大掃除へと移行した。

 

〜それぞれの部屋〜

 

「うーん、やっぱり皆さんが来る前にやっておくべきでしたね……」

 

葵は自分の部屋を片付けていたが、意外といらないものがあった為に悩んでいた。

 

ちなみに、大体は大きくなってしまった為に着れなくなった服が多い。

 

だが、言っておこう。この部屋は比較的少ない方であると。

 

何せ、いらないものが服しかないのだから。

 

ルカの部屋も同様で、小さくなってしまった服を捨てようとしていた……が、

 

「……」

 

ルカはある服を手にとってじっと見ていた。

 

その手に持っている服には、大量の血が着いている。ただ、時間が経過している為に、血の色は赤から黒に変わってしまっているが。

 

「……これは捨てれないな。自分の『罪』を忘れない為にも」

 

ルカはそう言うと、その服をまた箪笥の中にしまいこんだ。

 

鬼灯の場合はそれこそ無かった。

 

捨てるものが全くなかった。

 

せめてあるとしても、鍛錬の為に使っていて、壊れてしまった竹刀だけである。

 

「……これだけならまだマシか。どっかの魔法使いと比べると」

 

そして、想起の部屋はサッパリとしていた。

 

布団、机、箪笥と一通りの必需品が揃っている状態で、その他に本棚もあったりする。

 

「うーん、別に捨てるものはないね。葵達の部屋には入れないから、他の所を……」

 

想起が移動しようとすると、魔理沙とバッタリと会った。

 

「……あ」

 

「?どうしたの?魔理沙。掃除場所、違うよ?」

 

「あ、えっとだな……」

 

魔理沙はそう言いながら、手を後ろにして何かを隠す仕草をしている。

 

「……魔理沙」

 

「な、何だぜ?」

 

「一体、何を隠してるの?」

 

「⁉︎そ、それはだな……」

 

魔理沙はしどろもどろになりながら誤魔化そうとしているが、その所為で注意を怠った。

 

想起は魔理沙が持っているものが何かを直ぐに分かった。

 

それは、この神社にある鬼灯が読んでいた本である。

 

「……それ、鬼灯のだよ。なんで、その本を魔理沙が持ってるのかな?」

 

「……」

 

想起は黒い笑みを魔理沙に向けながら問い詰めた。……すると、

 

「……にっ」

 

「にっ?」

 

「逃げるが勝ちだぜェェェェエ!」

 

「あ⁉︎こら、待て‼︎」

 

想起はそう魔理沙が盗んだ本を取り返す為に魔理沙を追い掛けた。

 

まだまだ大掃除は終わらない。




はい!一旦は此処で終了です。

sinonn様、零ミア様、suryu-様、疾風の隼様、ありがとうございます!

……ただ、まだ何人かは喋ってませんが(苦笑)

次回、話させる様に努力します!

それでは!さようなら〜!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。