東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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第百十八話

〜道場〜

 

此処で掃除をしている筈の岩槻、妖夢、鬼灯、永久。

 

掃除をしている音は確かにするが、それと同時に話し声も聞こえてくる。

 

「……岩槻と言ったか」

 

「ん?何だ?」

 

永久は岩槻が持っている黒い木刀を見てから、岩槻を見て言った。

 

「……お前も剣士か?」

 

「え?あ、ああ、そう言うことか。俺は確かにこの木刀を使って戦うけど、剣士と言われたら違うぞ。流派とかあるわけじゃないし、俺のは我流だからな」

 

「それを言うなら私も我流だがな」

 

岩槻の言葉に鬼灯も自分もだと言った。

 

「ふむ、そうか……」

 

「そう言えば、如月も剣を使う者だから、今度、手合わせしてみれば良い。私も機会があればしようと思ってるからな」

 

「……ほう?あの男も剣士か」

 

「ああ、そう言えば永久は彼奴が此方に移動して来た瞬間を見ていなかったな。彼奴は自分が持ってる『天羽々斬』を使って次元を移動して来るんだ。まあ、岩槻と同じだな」

 

「へえ、じゃあ、この前霊夢達が言っていたのは……」

 

「間違いなく如月だな」

 

鬼灯はそう話終わると、自分が持っていた雑巾を水でまた濡らし直し、床を拭き始めた。

 

「鬼灯様、如月さんは剣士と言いましたが、流派とかあるのですか?」

 

「本人に直接聞いた事がないから何とも言えんが、多分、我流だろう」

 

妖夢からの質問に鬼灯は答えた。

 

「そうやって考えると、流派があるのは妖夢と永久だけか」

 

「そのようだな。……ふっ、如月とも戦ってみたいな」

 

「そうですね。私も修行の一環になりますので、是非とも戦ってみたいです」

 

「……戦闘狂だ」

 

「「「違うぞ(違います)」」」

 

そんな会話をしながらも掃除をしていると、入り口の方から足音が聞こえてきた。

 

「ん?誰だ?」

 

全員が入り口の方に顔を向けて警戒していると、鬼灯にとっては見慣れた人物がいた。

 

「なんだ、夏希か……いつの間に来たんだ?」

 

「ついさっきだよ!鬼灯様!」

 

鬼灯が「そうか」と言って、自分の後ろにいる妖夢達を見ると、明らかに誰か分かっていない為に困惑していた。

 

……永久だけは観察するような目だが。

 

「ああ、すまない。こいつは……」

 

「初めまして‼︎如月様のメイドをやっている『奈々瀬 夏希』です‼︎よろしくね‼︎」

 

夏希は元気に自己紹介をした。

 

「ああ、よろしくな。俺は岩槻静弥だ」

 

「私は魂魄妖夢です」

 

「俺は浄土永久だ」

 

「よろしくね‼︎」

 

「それじゃあ、掃除の続きを始めるか」

 

「と言っても、大体しましたよ?」

 

「ああ、此処はな」

 

「……ああ、外か」

 

「そういうことだ」

 

この道場付近にも、年中咲き続ける桜達がある為、庭と同じようにその桜を掃かなければならないのだ。

 

「それじゃあ、私が竹箒を人数分持ってこよう。その間、話しておけば良い」

 

そう言うと、鬼灯は一人で竹箒を取りに行った。

 

夏希も手伝おうとしたが、それは鬼灯が大丈夫だと言って断った。

 

「……それにしても、何を話しましょう?」

 

「ねえねえ?妖夢さんと永久さんの関係ってなんなの?」

 

「えっ⁉︎///」

 

「あ、それは俺も聞きたいと思ってたんだ。あと、ついでに永久の種族」

 

「ん?俺の種族か?」

 

「ああ。だって、妖夢と似たような半霊が居るけど色が違うだろ?何だよ、金って。神々しいな」

 

「……俺の種族は妖夢と同じだ。しかし、俺の半霊は『神霊』だがな」

 

「え⁉︎」

 

「神霊?」

 

夏希は驚き、岩槻は少し首を傾げていると、

 

「『神霊』と言うのは『元となった霊がいる神』だな。まあ、永久が言う『神霊』はそれとは違うが」

 

後ろから鬼灯の声が聞こえてきた。

 

「鬼灯様!」

 

鬼灯は全員分の竹箒を一旦置くと、全員に向き直った。

 

「永久の半霊である『神霊』は先程の意味合いとは違って『神に近い霊』なんだ」

 

「神に近い……霊」

 

「ああ。まあ、私と妖夢もそのことを知った時は多少なりとも驚いたがな」

 

「あれ?でも、神力は感じられないよ?」

 

夏希は首を傾げながら永久を見た。

 

「それはそうだろ。あくまで近いだけで神じゃない。如月とは違って神力はないさ」

 

「……成る程。通りであの男から神に等しい力を感じられた訳だ」

 

永久はそう言うが、まだ疑問を感じている。

 

まあ、その理由としては凛華の存在を知らないからなのだが。

 

「それにしても、鬼灯といい、妖夢といい、永久とはどう出会ったんだ?」

 

岩槻は首を傾げながらそう聞いた。

 

「永久と出会ったのは早苗達と会う前に起こった異変の後だな」

 

「あの時は驚きましたよ。冥界に倒れていましたから」

 

「た、倒れてたのか……お前」

 

岩槻はそう言って永久の方を見ると、言葉は無かったものの頷いたのが見えた。

 

「その時は私が妖夢を指導してた時だから、偶然居合わせたんだ。……それから、妖夢の指導を私がする時は毎回の様に剣で戦っているよ。何時も引き分けで終わっているが」

 

「そ、そんなに強いんだ……」

 

夏希も多少驚いた顔をしている。

 

「ああ。だから、私が来ない時の妖夢の指導を永久に任せている。……本当はあまり良い方法ではないがな」

 

「ですが、色々と学べるので私は構いません」

 

鬼灯の言葉に妖夢はフォローするかの様に言った。

 

「ちなみに、妖夢と永久の関係は恋人同士だ。「ほ、鬼灯様⁉︎///」さて、話は終わりだ。まだ話したいなら掃除を終わらせてからにしよう」

 

鬼灯の言葉に全員が了承すると、掃除が再開された。

 

……他の所と違って無言でやった為に本当に早めに終わり、話し始めたのは言うまでもない。




大掃除編の中では一番長かったな〜。

さて、次は葵さん達の話です。その後に……宴会ですよ、皆さん(ニヤリ)

それから、永久さんのキャラ大丈夫かな?戦闘狂って一応聞いてたからそうしたけど、本人が自覚してない設定で話し書いてしまいましたからね……(汗

それでは!さようなら〜!
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