葵達が大穴の中へとドンドン進んで行っている途中、全員がイキナリ止まった。
「……今」
「ええ、何かの気配がしたわね」
「でも、そこまで気にする程でもなさそうだな。先へ進むか」
「この程度の気配で止まるなど、時間の無駄だったな」
夢幸のその言葉でまた先へ行こうとした全員……だが、
「いたっ」
「葵?」
葵のそんな声が聞こえたのだった。
別に暗くもない為、直ぐに葵の場所へと近寄ったルカはどうしたのかと葵に問いかけた。
「いえ……いま、何か頭に当たったような……」
「?だが、何もない……確かに何か当たったな」
ルカもまたその何かに当たった感触を覚えた。
「どうした?二人とも」
そんな二人の元へ今度は如月が近寄ってきた。
「いや、どうやら地味な攻撃をしてくる妖怪がいるんだ。此処に」
そう言って、いつの間に捕まえたのか桶に入っている緑髪の妖怪がいた。
「……もしかして、キスメか?」
その小人妖怪は知り合いなのか、歩がその妖怪の名前を呼んだ。
「‼︎もしかして……歩さん⁉︎た、助けてください〜‼︎この人からの殺気が怖いです〜‼︎」
「うるさい。地味に痛くて妙にイライラしたんだ。覚悟しろ」
「え〜⁉︎って、やばいやばい‼︎凍っちゃうよ〜‼︎」
「る、ルカ、落ち着いて、ね?」
「辞めてあげなよ」
「……はぁ」
「おお、小人が危なく凍らされる所だったな」
そんな会話をしている四人組から離れた所では、
「……いつまであんなくだらないことをしているつもりなんだ」
「まあ、アレが何時もの事でしょ」
「だな!」
「そうだね。霊夢が何時も異変を勘頼りで解決することぐらいにデフォだよ」
「……あんた、それ馬鹿にしてない?」
「え?し、してないよ⁉︎」
「まあ、何方にしろピチュらせるけどね‼︎」
「酷いよ⁉︎って、本当に弾幕を撃たないでよ⁉︎」
「……此処もか」
「何時ものことだぜ‼︎」
……此方も此方で騒がしくなっていた。
***
「……それで?結局こいつは何の妖怪なんだ?」
ルカはさっきまで自分が捕まえていた小人妖怪をジト目で見ている。
「ひっ‼︎」
「ルカ」
「……はいはい」
葵からのちょっと厳しめな声で呼ばれた為に、ジト目をやめたルカは普通の目で見た。
「この子はキスメっていう子なんだ。種族は『釣瓶落とし』だ」
「へ?釣瓶落とし?」
その種族を聞いた想起は驚いた。
想起は元々は外から幻想入りを果たして来た人間である為、外の知識もまた持っている。
その外の知識の中には勿論、妖怪の種族とかも一応入っている為、この小人……キスメが『釣瓶落とし』なのが信じられなかったのだ。
「こ、こんなに小っさいの?本物の『釣瓶落とし』って……」
「?外の世界じゃ違うのか?」
魔理沙が首を傾げながら聞くと、想起は頷いた。
「うん、外の世界での『釣瓶落とし』はこんなに小さくないんだ」
「小さい言うな‼︎」
キスメからのそんな言葉をスルーして、外での『釣瓶落とし』を説明し始めた。
「外で『釣瓶落とし』って言うと、顔がとても大きい妖怪の事を言うんだ。ただ、それには身体は無くて、大きな人間の生首だけなんだ。で、その生首が木から突然落ちて、人間を食べる。その妖怪の事を外では『釣瓶落とし』って呼ばれてるんだ」
「そうなんですか!とても勉強になります‼︎」
「へ〜、こいつとは全然真逆なのね」
葵は今さっきの話を真面目に聞いていた為にそんな反応を示し、霊夢はテキトーに流していたのかは分からないが、そんな反応をした。
「でも、確か、『釣瓶落とし』は『釣瓶火』と同一視されてるから……この子が火の系統を使えるなら分かるんだけど……」
想起がそう言った事により、キスメは何かを思いついた様な顔をした。
「はいはい!だったら、私と簡単な弾幕ごっこをやろうよ‼︎」
「簡単な……」
「弾幕ごっこ?」
葵と想起が首を傾げて問うと、キスメは少し胸を張りながら言った。
「そ!使うスペルはたった一枚!勿論、能力はアリだけどね‼︎で、それで弾幕ごっこをやろうってこと。相手はもう決まってるわ‼︎」
「え?誰だ?」
如月がそう聞くと、キスメはルカを指差した。
「あんたよあんた‼︎さっきは良くも凍らせてくれようとしたわね‼︎覚悟しなさい‼︎」
「はぁ、面倒臭いな……良いだろ」
そうして、とても簡単な弾幕ごっこが始まった。
***
まず初めにスペルを使ったのはキスメだった。
「いっくよー!スペルカード‼︎怪奇『釣瓶落としの怪』‼︎」
キスメはルカの正面の辺をうろつきながら、丸型弾幕を設置していた。
しかし、それは直ぐに襲ってくることはなかった。
「?」
ルカはそれに少し疑問を持ったが、直ぐに回避行動をとった。
何故か?それは、その弾幕が時間差で襲って来たからだ。
ただし、襲って来たのは丸型弾幕だけでなく、巨大な楕円形のレーザーも一緒にだが。
ルカはそれに当たることなく全てを回避することに成功していた。
「あ〜あ、私はスペルを使えないよ〜、だったら!」
そう言うと、今度はキスメは手を挙げた。
「?……⁉︎」
一体、なんの仕草なのかと考えていると、頭上から熱気を感じ、直ぐに別の場所へと移動したルカ。そして、自分がいた場所に何が落ちたのかと確認して見ると……、
「……鬼火」
「そ!これが私の能力『鬼火を落とす程度の能力』だよ‼︎」
キスメは少し嬉しそうにしながらそう言った。
「……想起さん、アレが?」
「うん、そうだろうね。確かにキスメちゃんは『釣瓶落とし』だよ」
「まあ、大きさは違うけどな」
如月もまた外の世界から幻想入りを果たした一人の為、そして、『退治屋』の家に産まれたからなのか、その辺の知識は持っている。それも多分、想起よりも多く。
「……」
「貴女の能力は氷系統でしょ?だったら、私の鬼火には敵わないよ?」
「……どうかな」
ルカのその一言は……何時も以上に冷たかった。
「ッ⁉︎そ、そんな強がり、私には効かないんだから‼︎喰らえ‼︎」
そう言って、またルカの頭上から鬼火が落とされた。
ルカは……回避行動をとろうとしていない。
「ルカ!早く避けろ⁉︎」
「……大丈夫です」
「何処がだ⁉︎葵……」
魔理沙はまだ少し葵に対して反論しようとしたが、辞めた。何故なら、そこには、ルカは本当に大丈夫なのだと、確信している顔をした葵の顔があったからだ。
だから、ルカの方を見た。すると、
「な⁉︎」
ルカの頭上にあった鬼火は全て『凍らされていた』。
「え⁉︎あ、あんた、どうやって、凍らせて……」
ルカはその質問に応えることなく、凍らされた鬼火を操り、キスメに当てた。
「ふぎゃ⁉︎」
「これで終わりだ。良いな?」
「あ、ああ」
こうして、弾幕ごっこ(キスメのみ)は終わった。
***
「なあ⁉︎どうやって鬼火を凍らせたんだよ‼︎」
「あ〜、うるさい。教えるわけないだろ」
「良いだろ?気になるんだから‼︎」
「説明が面倒臭い」
「何時もはそんな事、言わないじゃないか‼︎」
魔理沙がルカにさっきの説明を要求するが、ルカは説明が面倒臭いらしく、しようとしない。
そんな光景を後ろから見ていた葵の横に、如月が近付いて来た。
「で、アレは何で出来たんだ?」
如月は葵にそう質問した。
本人に聞けば良いことを葵に聞いたのは、先程の事もあるのだろうが、葵も知ってると思ったからなのだろう。
まあ、確かに知っているのだが。
「ルカの『氷を創造する程度の能力』は、ルカの心の冷たさと比例します」
「……」
「つまり、ルカの心が冷たければ冷たい程、氷もまた冷たくなります。だから、あの時、ルカはワザと自分の心を冷たくして、火を凍らせたんだと思います」
「……それは、ルカから聞いたのか?」
「そうです。本人から聞きました」
「そうか……というか、敬語に戻ったな」
「違和感がありましたので」
苦笑しながらそう答える葵を見てから、視線をルカの方に向けた。
「葵、ちょっと良いかな?」
と、そんな葵の後ろから歩が声を掛けてきた。どうやら、如月との会話を聞いていた様だ。
「はい、何でしょう?」
「その氷って何処まで冷たくできるんだ?」
歩からの質問を聞いて、思い出すような仕草をしてから答えた。
「本人からは『一番冷たい時は絶対零度の氷を創れる』と言っていました」
「そうなのか。って、絶対零度って一番低い温度じゃないか⁉︎」
「そうですね。ただ、今は本人は使いませんから安心してください」
「なら良かった」
そんな会話を終えると、移動することに集中し始めた。
最近、文章力が余計に落ちた気がします
もしかしたら、度々休むかもしれませんね、これ
ちなみに、ルカさんがどうやってキスメさんを捕まえたかと言うと、如月さんの頭に狙いを定めて落ちようとした所を、縄の様な紐をルカさんが持って、それを自分側に引っ張り、それで捕まえたという感じですね
何か要望があったら言ってください、直しますので!
ちなみに、黙って休むことがあるのでその時はごめんなさい
それでは!さようなら〜!