東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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今回、『幻想鬼神録』の作者様である、ゆっくりパルスィ様に許可を頂き、その主人公を出させていただいています!

ちなみに、パラレルですから大丈夫だと思います

あと、本来の設定とは少し変えています(主に容姿)

実際、どんな方なのか知りたい方は是非お読みになって下さい‼︎面白いですよ‼︎

それでは!どうぞ!


第百二十九話

パルスィの案内で異変場所である『地霊殿』へと向かう葵達一向。

 

そして、『地霊殿』と思われる場所が見えて来た。

 

「彼処が貴方達が探してた異変場所と思われる場所、『地霊殿』よ」

 

「……なんというか」

 

「名前的には東洋風だが、外見的には西洋みたいだな」

 

ルカがそんな感想を言うと、また歩みを進めるが、少し歩いた所で一向は歩みを止める。

 

一向の目の前に居た四人。うち二人は角がある為鬼だと直ぐに分かる。

 

そして、その場に居たただ一人の男性。

 

姿は黒いツナギを着て、ウニの様なツンツンしている髪、そこから生えている鹿の角。

 

そして、その姿を見た葵は……、

 

「ひっ‼︎」

 

涙目になった。

 

それは無理もない話である。何故なら、その男性の角を中心として帯電しているのだ。

 

『雷』が苦手な葵にとっては苦手なタイプである。

 

「葵、大丈夫?」

 

「……」

 

想起が心配そうにそう声を掛けるが、葵は涙目のまま声を出さずにフルフルと首を横に振るだけである。

 

「……駄目そうだな」

 

前回の異変で葵が『雷』が苦手と知った如月は心配そうな顔をしている。

 

「……仕方ないだろ。うん」

 

何時もなら弄るルカも、蜘蛛の事もあってか少し同情していた。

 

「おい、さっさと進むぞ」

 

そんな事など意にかえすことなく先へと進もうとする夢幸。

 

「いやいや、葵がこんなだし、少し待とう。な?」

 

「……そうだな」

 

しかし、それも魔理沙からの説得により意見を変えることとなった。

 

実は夢幸は優しかったりする……本人は否定しているが。

 

そんな会話をしていた所為か、黒い猫耳が生えて、二本の黒い猫の尻尾が生えている赤髪の少女が此方の方に顔を向け、近付いて来た。

 

「お姉さん達、もしかして異変を解決しに来てくれたのかい⁉︎」

 

「え、あ、はい……」

 

葵はそんな風に曖昧な返事をした。

 

曖昧になってしまったのは、見た目的には『猫又』だと思っていたが、近付いて来たおかげで、人間と同じ位置にも耳が有ることが分かり、それに少し困惑したのだ。

 

(この子……猫又じゃない。猫又に似てるけど違う……この子の種族は何?)

 

そんな風に考えていると、霊夢が葵の代わりに聞いた。

 

「あんた、姿は何方かというと猫又に似てるけど、違うわね。種族は何?」

 

「アタイは……おっと、先に名乗らないとね。アタイは『火焔猫 燐』。『お燐』って呼んでよ。種族は『火車』さ」

 

そんな会話をしていると、後ろから残り三人がやって来た。

 

勿論、『雷』が駄目な葵は再び涙目状態に戻ったが。

 

「燐〜!どうしたんすか?」

 

「あ!角‼︎この人達が『お空』を止めてくれるかもしれないよ‼︎」

 

「ほう?」

 

「へぇ〜」

 

『角』と呼ばれた男性は嬉しそうな顔をし、二人の鬼は戦いたそうな顔をしている。

 

一人は一本の角を頭から生えている。もう片方は二つの小さな角が頭から生えている。

 

「で?あんた達は誰なのよ」

 

霊夢が警戒しながら聞くと、角はまた笑顔でそれに答えた。

 

「俺は『稲光 角』っす‼︎よろしくっす‼︎」

 

そして、残った鬼二人はやはり好戦的な笑みを浮かべている。そのうちの一人、角が一本の体操服の様なものを着た鬼が自己紹介を始めた。

 

「私は『星熊 勇儀』さ。あんたら、私と一戦交えないかい?」

 

「待て、勇儀。まだ私の紹介が終わっていない」

 

勇儀は今まさに戦おうとしたが、それは小さな角が二本の、黒髪の美少女と呼ばれても遜色がない鬼が肩に手を置いて止めた。

 

「ああ、悪いね」

 

「いや、大丈夫だ。……さて、私は『月詠 陽炎』。鬼の種族は酒呑童子だが、鬼子母神だ。よろしくな」

 

鬼の頭領である陽炎はそう言った。

 

それを気に、葵達も全員自分の名前を言うと、陽炎の顔にまた好戦的な笑みが浮かんだ。

 

勿論、その隣にいる勇儀も同様だ。

 

「さて……お前達は鬼がどんな種族かは知ってるな?」

 

「……え」

 

「まさか……」

 

そこで陽炎は一層楽しそうな顔をし、

 

「さあ!私達と力比べを『クスクス、カゲちゃん、それは駄目よ♪』……レティシアか?何処から……」

 

そう言って、周りを見た陽炎。

 

しかし、それは歩がポケットにしまっていた陰陽玉を見て、直ぐに解決された。

 

「……成る程、これでか」

 

『クスクス、ええ♪これで連絡出来る様になってるの。それで、もう一度言うけれど、カゲちゃんは戦闘したら駄目よ」

 

「何故だ」

 

陽炎は不満そうにそう言うと、レティシアは何時も通り笑いながら言う。

 

『クスクス、だって、貴女は強過ぎてそこに葵達じゃ相手にならないじゃない。……貴方の目の前にいる如月の中にいる凛華は大丈夫でしょうけど、それ以外だとコテンパンにされるじゃない』

 

「しかしだな……」

 

まだそれでも渋る陽炎に対して、レティシアは、

 

『クスクス、それならカゲちゃん。取引しないかしら?』

 

そう持ち掛けた。

 

「取り引き?」

 

『クスクス、ええ♪貴女は此処で戦わない。その代わりに、私は貴女の大好物である『抹茶』を用意するわ♪』

 

「⁉︎それは本当か⁉︎」

 

『抹茶』という言葉に食いついた陽炎。

 

その目はとても輝いている。

 

「その言葉に嘘偽りは無いな⁉︎」

 

『クスクス、鬼である貴女に何で嘘を付かないといけないのよ』

 

レティシアはまた笑いながら言うが、言葉尻からは呆れを感じることが出来る。

 

多分、陰陽玉の向こうでは「仕方ないか」と言う様な顔をしていると予測出来る。

 

そして、陽炎はその提案に……、

 

「分かった。戦わない」

 

簡単に乗った。

 

(あれ?こいつチョロい?)

 

(チョロ過ぎるな)

 

此処で何故か思考が一致した霊夢と夢幸であった。

 

「はぁ、本当に陽炎は『抹茶』に弱いね〜」

 

「あ、あはは……」

 

コレには流石に苦笑いな葵である。

 

「……これで鬼子母神?本当に大丈夫なのかしら……というか、美人過ぎて妬ましいわね」

 

そんな葵の近くでパルスィは陽炎の事を心配しつつも妬みを出した。

 

「でも、それで私が辞める理由にはならないね〜」

 

そして、陽炎の事で多少心配になるが、それでは自分が辞める理由にならないという勇儀。

 

それに対して、レティシアは勿論答えた。

 

『クスクス、ええ。私は貴女を止めるつもりは無いわよ、勇儀。だから、貴女は戦って良いわ』

 

「お?良いのかい?」

 

それを聞くと、先程の事で消えていた獰猛な笑みを浮かべた勇儀。

 

『クスクス、ええ。ただし、貴女の相手はその子達じゃないわよ』

 

「だろうね。さっきからずっと闘志を私に向けてる奴がいるからね」

 

そう言いながら、勇儀は如月を……いや、如月の中にいる『凛華』を見据えた。

 

その言葉を受け、如月の中から凛華が出てきた。

 

勿論、此方も楽しみと言わんばかりの笑みを浮かべている。

 

「ふふ、妾はずっと退屈しておったのじゃ。じゃから、勇儀を見た時から早く戦いたいとウズウズしておったぞ」

 

「だろうね〜。なんせ、最初っから私に……いや、私だけじゃなくて陽炎にもその闘志を向けてたんだからね……それじゃあ、お互いの意思も確認したからね」

 

「そうじゃな……やるぞ」

 

そう言うと、全員がいる場所から結構離れた場所へと一気に移動した二人。

 

そのスピードはその場にいた陽炎以外の全員には見えることは叶わなかった。

 

「あ、あいつら……どれだけ戦いたかったんだよ……」

 

如月はそれに対して溜息を吐くと、その近くにはさっき離れた筈の凛華が立っていた。

 

「……え?」

 

「如月、流石に妾達がぶつかるとこの地底が危ないからの、結界を張ってもらうぞ」

 

「ちょ⁉︎」

 

「ああ、葵にもじゃ」

 

「ええ⁉︎」

 

凛華はそう言うと、直ぐに二人の襟首を掴み、また勇儀がいる場所へと戻っていった。

 

「……何だったのよ、アレ」

 

「いや、誰も分からないよ……」

 

「あ、ねえねえ、お姉さん達……ちょっとお願い聞いてもらえる?」

 

そんな中、意外と早めに正常に戻ったお燐。

 

「ん?何かあるのか?お燐」

 

それに対してお燐と知り合いで、勇儀達とも勿論知り合いである歩はお燐にそう言った。

 

やはり、知り合いというのは他の人達よりも耐性があるようで、さほど驚きは無かった。……さっきのは別だが。

 

「アタイはこの異変を解決して欲しい。けど、お姉さん達が本当に解決出来るか、知りたいんだ」

 

「遠回しね。もっと簡単に言いなさい」

 

霊夢がそう言うと、角が言った。

 

「つまりは、俺達に実力を見せて欲しいんすよ」

 

「お?良いぜ‼︎見せてやるぜ‼︎」

 

魔理沙はとてもやる気である。

 

「……なあ、丁度良いから、タッグでやれば良いんじゃないか?その方が早く終わると思うぞ」

 

「タッグ?」

 

ルカのそんな提案に歩は聞き返した。

 

「ああ。霊夢と歩がお燐を、魔理沙と夢幸が角を相手にすれば良い。そうすれば早く終わると思わないか?」

 

ルカは別段、嘗めてこんな事を言ったわけではない。ただ、勝つにしても負けるにしても、早めに終わるなら……と、そんな考えで言ったのだ。

 

しかし、それは相手には分からない。

 

「あれ?アタイ達嘗められてる?」

 

「なら、俺達の実力をお見せするっす‼︎」

 

お燐と角はルカのそんな言葉を受け、余計にやる気になった。

 

「ふ、魔理沙とか。なら、負けはないな」

 

「だぜ!夢幸となら負けはないな‼︎」

 

角を相手にする魔理沙と夢幸は互いを信頼している為か、そう言葉にした。

 

「霊夢」

 

「何?歩」

 

そして、霊夢と歩はお互いの目を合わせた。

 

「俺が霊夢を守るよ」

 

「そう、有難いわ。じゃあ、私が歩を守るわ」

 

「うん、有難う」

 

お互いに笑みを浮かべると、真剣な顔をしてお燐の方を向いた。

 

そして、此処から三つの戦いが始まるのだった。




ふう、頑張った……

陽炎さんは流石に強過ぎるのでああやって釣りました。設定にも書いてますのでもんだいないでしょう(チョロいという意味で)

さて、次回はもしかしたら、三つともに書くことが出来るかもしれませんね……実際、どうなるかは分かりませんけど

それでは!さようなら〜!
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