東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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第百六十九話

「……で?ツクヨミ。私を呼んだ訳は何だ?」

 

鬼灯と対極に座っている神、ツクヨミにそう聞くと、ツクヨミはニコニコ笑顔を浮かべながら理由を言う。

 

「ほーちゃんの尻尾をモフモフしたくて「冗談は聞き飽きた」冗談なんて酷いな〜、ほーちゃん」

 

「はぁ……確かにお前のその理由は冗談じゃないだろうな。だが、それが理由なら、態々私を呼ぶ事はない。いつも通り、神無月……いや、神有月の日にモフモフすれば良いだろ」

 

「え〜、久々に会いに来てくれた僕のほーちゃんにモフモフする事は許されないというのかい⁉︎」

 

「許すわけないだろ巫山戯るな」

 

「僕、悲しい……」

 

遂にはシクシクと泣く仕草をするツクヨミに冷たい目を向ける鬼灯。

 

そして少しした後、ツクヨミは泣く仕草をやめ、頬杖をついた。

 

「まあ、ほーちゃんの言う通りだよ。用があったから呼んだ。それだけ」

 

「……で?その用とは何だ?」

 

「これ」

 

そう言って手を横に向けると、出てきたのは鏡だった。

 

「……」

 

鬼灯はその鏡を少しの間見つめると、突然、その鏡に映像が映った。

 

「……幻想郷が凍りついてるな」

 

「そ、コレが君達の『可能性』。どうしてこうなるか、分かるかな?」

 

ツクヨミは頬杖を止め、鬼灯に真面目な顔でそう問いた。

 

対して、鬼灯もまたその質問に答えた。

 

「……選択を間違えたから、だろ?」

 

「そう、正解。ほーちゃんの仲間にいる吸血鬼。あの子が早々に蹴りを着けてくれたからいい様なものだけど、まだこうなる可能性は残ってる」

 

「……何が言いたいか分かった。『選択を間違えるな』……だろ?ツクヨミ」

 

「正解。僕の『ありとあらゆる可能性を見る程度の能力』は只の『可能性』だ。『if』だ。君に仕えてる巫女ちゃん程じゃない。君達が選択した道を見れるわけではないんだ」

 

「……」

 

「……ああ、そうだ。その巫女ちゃんの事も話そうと思ってたんだ」

 

と、其処でまた頬杖をし、笑顔を浮かべて言葉にした。

 

「君のとこの巫女ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー気持ち悪いね」

 

「…………」

 

***

 

ペスの勝負はユニとは違い、ペスの方が優勢であった。

 

まあ、戦闘経験が違うのだから、当たり前なのだが。

 

「うわぁ⁉︎うわっ、うわわわ‼︎」

 

月兎に容赦なく襲う弾幕。

 

それを見ても何の様子も顔に出さないペスだったが、其処で一枚のスペルを宣言した。

 

「スペルカード、星座『ペガサス』」

 

すると、現れたのはペガサスの形をした弾幕。

 

そのペガサスはそのまま上空に羽ばたき、其処から白い弾幕を撃ち始めた。

 

「うわぁ‼︎上からとか酷いですーーー‼︎」

 

「酷くないと思うのだけど?」

 

月兎の涙ながらの言葉に、ペスは溜息を吐きながら言った。

 

そして、兎は弾幕から逃げながらも、そのペガサスに銃弾を当てようとした。

 

しかし、飛んでる相手はそれに当たらず、ペガサスは弾幕を適当に、ただ、少数は狙いながら打ち続けている。

 

しかし、其処で時間が来たようで、ペガサスは消えてしまった。

 

「時間ね。さて、じゃあ二枚目」

 

「えぇえ⁉︎」

 

「十二星座『獅子』」

 

すると、今度はライオン型の弾幕が現れ、月兎をその鋭い目で睨みつけていた。

 

「ひぃ⁉︎」

 

当然、其処で涙目になり、ガクガクと震えだす月兎。

 

そんな月兎に容赦も慈悲もなく、ライオンは飛び掛かる。

 

「イヤァァァァ‼︎来ないでぇぇぇぇぇ‼︎」

 

堪らず月兎は銃を乱射するが、目を瞑った状態で当たる訳も無く、そのままライオンに押さえつけられた。

 

そして、ライオンは月兎の顔に口を見せ、鋭い牙を見せ、そのまま前脚を上げ、攻撃をしようとした瞬間、月兎は恐怖からなのか失神してしまった。

 

「……はい、終わり」

 

ペスもそれで終わりと分かったようで、ライオンを消すと、そのままレミリア達の方に戻って行った。

 

「姉さん‼︎やったね‼︎」

 

帰って来ると、其処にはユニが笑顔で片手を上げ、掌を見せていた。

 

その意味を理解したペスはクスリと笑い、同じ様にすると、その掌に叩いた。

 

「ええ」

 

***

 

「で、最後だが……誰がする?」

 

魔理沙はそうレミリアとアルカに問い掛けると、アルカはギルに顔を向けた。

 

「?アルカ様、俺ですか?」

 

「ああ、そうだ。ギルにとってはこの世界での初戦だ。頑張れ。勝つと信じてるぞ」

 

「‼︎分かりました‼︎」

 

ギルはそう言うと、そのまま前へと進み、月兎の前に立った。

 

「最後の相手は俺だ。紅魔館の誇りを賭けて……俺はお前に勝つ‼︎」

 

ギルは相手に杖を向けながらそう宣言したのだった。

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