今回は、咲夜さんの日常です‼︎
それでは!どうぞ!
咲夜はメイドの中では一番メイド歴が長い人間だ。
そして、メイドだけでなく、この館で過ごした時間も美鈴やパチュリー達に続いて長い人間だ。
だがしかし、そんな咲夜でも、知らない事がある。
例えるなら、マリアの二重人格である。
これは以前、異変があったからこそ知ったことだ。
だが、異変が無かった以前は、マリア達の事を知っている気がしていた。
全てではなく、ある程度知っていたつもりだった。
しかしあの異変は、咲夜にマリア達の事を『何も知らない』と認識させた異変だった。
だからこそ、何とか知ろうと試みた事があるが、やはり、今以上の事を知る事は出来なかった。
(……そういえば、私はあの子達の『過去』を聞いたことが無かったわね……いえ、其処まで踏み込むのもどうなのかしら?)
そう考えながら歩いていると、別の人と打つかってしまった。
「⁉︎」
咲夜は直ぐにぶつかった相手を見ると、其処には朱鳥がいた。
「ごめんなさい、朱鳥」
「いや、大丈夫だ」
そう言いながら直ぐに立ち上がると、朱鳥は首を傾げた。
「しかし珍しいな、お前が考え事をしながら歩くなんて……どうしたんだ?何かあったのか?」
朱鳥のその言葉に少し言うのを躊躇した咲夜。
(まさか『貴方達の事を考えていたの』なんて……)
咲夜のその戸惑う様子にますます疑問に思う朱鳥。
そんな二人に近付くもう一つの影。
「咲夜〜‼︎」
そう叫びながら咲夜に突撃を仕掛けた小さな影は、咲夜は吹っ飛ばされる事は無く、抱き止めた。
「どうしました?妹様」
「えへへ〜、咲夜を見つけたから突撃したの‼︎」
「そうでしたか」
咲夜は笑みを浮かべてそう言った。
フランはそれを聞いた後で、その後ろに朱鳥がいる事に気が付いた。
「あ‼︎朱鳥もいる〜‼︎」
「こんにちは、フラン様」
朱鳥はフランに挨拶をする。
其処で、フランの先程の叫び声が聞こえたようで、近くにあった一室の扉が開き、其処から人が出てきた。
「フラン、どうした?……ああ、咲夜達を見つけたから突撃したのか」
「お兄様‼︎」
フランは嬉しそうな顔で今度はアルカに走って近付き、抱き着いた。
勿論,アルカもフランを抱き留めた。
「どうした?フラン」
「お兄様に甘えたかったの」
「そうか。なら、甘えていいぞ」
「本当⁉︎やった〜‼︎」
二人は抱き着いた状態のままに会話していると、フランはアルカの部屋のテーブルに手紙が大量に置いてあるのが目に入った。
「?お兄様、お手紙を読んでいたの?」
「ん?ああ、そうだ。あのスキマ妖怪が持ってきてくれたんだ。向こうの皆んなからの手紙を」
その言葉を聞いたフランは目を輝かせて興味津々といった顔をした。
それに気付いたアルカは少し笑顔を浮かべる。
「フラン、見てみるか?」
「え、良いの?」
「ああ。咲夜達もどうだ?」
「……本当によろしいのですか?」
「構わん」
それを聞くと、咲夜と朱鳥は頭を下げてから、フランと共に入室し、手紙を少し見せてもらった。
「……この手紙は、レミリアお嬢様からのですね。筆跡が同じです」
「これは咲夜、これはフラン様……紅魔館の住人以外からも……」
「その手紙を出してくれたのは、俺の家族と友人達だからな」
其処で何かを思い出した様で、フランはアルカに顔を向けた。
「そういえば以前、お兄様が戻った事があるよね?」
「ああ。あの時は雪華と一緒にな。友人達と会う為と、俺に仕えてくれていたギル達を連れて帰るために」
「私、その時のお話を聞きた〜い‼︎」
フランはアルカにそう話す様に促すと、アルカは「良いだろう」といって、話し始めた。
***
雪華と共にスキマを通って戻って来た幻想郷。
「どうせ最初に着くのは博麗神社だろうから、日傘を差しといた方が良いと思うよ?」
雪華のその言葉を聞いて、スキマから出る直前で日傘を差したアルカ。
そして、外に出てみれば、まだお昼の時間帯の幻想郷で、着いた場所は博麗神社の裏だった。
「お前の予想通りだな」
「まあね〜」
そう言って雪華達は歩き出し、境内の方まで歩くと、薄いピンク色で桜が描かれた着物を着て市女笠を被っている少女が此方に顔を向けた。
そして、雪華達を見るや否や、まるで花が咲いたように綺麗な笑顔を浮かべて雪華達に近寄って、抱き付いた。
「せっちゃん‼︎アルくん‼︎おかえりなさい‼︎」
「ああ、ただいま!『織姫』」
「ただいま、『織姫』」
彼女、『衣帯 織姫』は二人のその言葉を聞くと、本当に嬉しそうにしていた。
「本当に帰ってきてくれて良かった!またせっちゃんとアルくんと会えて、私、本当に嬉しいよ‼︎」
「私もまた織姫と会えて嬉しいよ‼︎」
雪華もまた、本当に嬉しいようで、笑顔を浮かべていた。
「本当に帰って来たんだな、お前ら」
「『彦星』、今帰ってきた」
「ああ、おかえり」
彼、『牽牛 彦星』は顔を背けてそう言った。
しかし、頬は少し紅い。
「おやおや〜?彦星坊やは嬉しい気持ちを見せない様に顔を背けたな〜?やっぱり彦星は彦星坊やだね」
そんな彦星を目ざとく見ていた雪華はニヤニヤしながら彦星に言うと、彦星は顔を益々紅くして、今度は叫んだ。
「バッ、だ、誰が『坊や』だ‼︎俺はもう『坊や』って年じゃない‼︎」
「そんな照れ隠しで顔を背ける奴は、私から見たらまだまだ『坊や』だよ。しかも年が13歳の奴がない言ってんの?彦星ボ・ウ・ヤ?」
「雪華ーーー‼︎」
彦星が叫ぶその姿を見て、よく雪華から弄られるアルカは少し同情し始めた。
「……おかえり、小倉雪華、アルカディア・スカーレット」
そんな彦星の後ろから、抑揚は無いものの、帰ってきたことを歓迎する声が聞こえてきた。
その少女は、暗いピンク色の短い髪をツインテールにして纏めており、暗い赤色のゴスロリを着て、手にはフランス人形を大事そうに持っていた。
しかし、その顔に嬉しそうな表情はなく、無表情であった。
「お、ただいま!『フィール』‼︎」
『フィール』と呼ばれた少女、『フィール・マリオネット』は無言で頭を下げた。
「ん?フィール、そのフランス人形の服、見覚えのない服だが……」
「……お姉ちゃんが『フィリア』の服を新しく作ってくれたの。その服を着せてきた。アルカディア・スカーレット達を迎える為に」
その顔に嬉しそうな表情は無く、声も抑揚は無いものの、嬉しそうだと何と無くだが分かった。
「……そうか」
「それで、アルカディア・スカーレット。貴方は帰らなくて良いの?」
フィールは首を傾げて問うと、アルカは首を振った。
「いや、今から帰るさ。それじゃあ、織姫達。また後で会おう」
「あ、うん‼︎また後でね‼︎アルくん‼︎」
織姫は笑顔で去っていくアルカを見送るのだった。
***
紅魔館へと向かっている途中、霧の湖の辺りまで来た時、見覚えのある妖精にが見えた。
(?……アレは)
その妖精はクリーム色の長髪で、袖のみが半透明な若葉色のワンピースを着ている。
その妖精もアルカに気付くと、嬉しさ一色の笑顔を浮かべて近づいて来た。
「アルカさ〜ん‼︎お久しぶりです〜‼︎帰ってきたのですか〜?」
「ああ、そうだ」
「そうですか〜、良かったです〜‼︎」
その妖精、『フウノ・ウィンディ』は嬉しそうな顔でそういったあと、何かを思い出した様に手をポンっとさせた。
「そうだ‼︎この前、大ちゃんから文字を教わったので、手紙、書いて送りますね〜‼︎」
「ああ、有難うな、フウノ」
「いえいえ〜‼︎それでは〜、チルノちゃんに気を付けて〜。勝負を仕掛けてくるでしょうから〜」
「ああ、精々気をつけておくさ」
フウノはそれを聞くと、そのまま去っていった。
そして、フウノの言った通り、チルノがアルカに勝負を挑み、コテンパンに負かした後、紅魔館へと辿り着いた。
「……帰ってきたな。懐かしの我が家……まあ、あっちで既に帰って来たんだが……」
アルカはそう言って、紅魔館の扉を開くと、中でレミリア達が全員揃って迎えてくれていた。
「おかえりなさい、お兄様」
「ああ、ただいま。レミィ、皆んな」
レミリアはアルカのその言葉の後、堪えきれずに抱き着いたのだった。
***
アルカがその話を一通りすると、フランはとても満足気な顔をしていた。
「有難う、お兄様‼︎聞けてよかったわ!」
「彼方にも個性的な方が沢山いらっしゃいますね……」
朱鳥もそんな感想を言うと、アルカは笑みを浮かばせた。
「ああ。だが、そんな友人達からの手紙は、やはり嬉しいものだな」
アルカはその手紙の中から一つ、レミリアの手紙を手に取ると、愛おしそうに見ていた。
「……この度は大変貴重なお話を聞かせていただき、有難うございました」
「其処まででもないがな」
咲夜の言葉にアルカは苦笑する。
「それでは、私達は仕事に戻りますので」
「ああ、頑張ってくれ」
「それでは、失礼いたします」
咲夜に続いて朱鳥もそう言うと、部屋から出た。
そして、楽しい話が聞けた事で少し笑みを浮かべると、咲夜と朱鳥は仕事に戻っていったのだった。
衣帯 織姫
容姿:まどマギの『鹿目まどか』
牽牛 彦星
容姿:カゲプロの『雨宮響也』
フィール・マリオネット
容姿:偽物語の『斧乃木余接』
フウノ・ウィンディ
容姿:fairytailの『ウェンディ・マーベル』
種族などなどは次回作で!
それでは!さようなら〜!