「お前な・・・」
「あ、あはは(汗」
「まあ、こんな主だからな。もう、慣れた」
「クスクス」
それでは!どうぞ!
〜葵side〜
「パチュリー様!レティシア様達がいらっしゃいました!」
「そう、分かったわ、小悪魔。……あら?貴女は誰かしら?」
今、私に話し掛けてきた人は不思議な帽子を被っており、その帽子には月の飾りがついていて、服はパジャマの様な服を着ている紫の髪をした女の人。この人が『パチュリー・ノーレッジ』さんですね。
「初めまして、神無月葵です。よろしくお願いします」
「そう、よろしく。私はパチュリー・ノーレッジ。この図書館に住んでいるわ。よろしく」
……え?住んでいる?
私は周りを見渡しましたが、一面本、本、本。つまりは本だらけ。……一体、何処で寝ているのでしょうか?
「……流石に、此処では寝ないわよ。……時々寝ちゃうけど」
パチュリーさんから、まるで私の考えを読んだかの様な言葉が聞こえました。それにしても、此処では寝ていないのですね、寝ているのかと本気で思ってしまいました。
……最後に小さな声で何か言った気もしますが、多分、気の所為でしょう。
「クスクス、パチュリーは人が考えている事は分からないわよ。流石にね。私じゃないんだから」
「え?じゃあ、なんで……」
「……貴女が分かりやすいからよ」
「……?」
「……だから、キョロキョロ見ていたら考えている事ぐらい大体分かるわよ」
「え?私、キョロキョロ見渡してました?」
「クスクス、ええ」
「分かりやすく見渡していたぞ」
「皆さんと同じ意見です」
「そ、そうですか……」
私って、そんなに分かりやすいんですね。気を付けなければいけませんね。
「クスクス、別に良いんじゃないかしら?」
「え?」
「クスクス、だからね、気を付けなくてもいいと思うわよ?まあ、確かにある程度は気を付けた方がいいけれど、今はそんな気を付けるべき時じゃないもの」
「……そうですね」
成る程、これが霊夢が言っていた事ですか。確かに、私の頭の中で考えていたことが読まれてしまった様ですね。
「クスクス、それでパチュリー。はい、これ♪」
「……どうも。貴女はあの泥棒と違って必ず返してくれるから有難いわ」
「あの〜……」
「?なんでしょうか?」
「この館に来た時から気になっていたのですが、『泥棒』とか『ネズミ』とか、一体、誰がしているんですか?」
「クスクス、それはね、貴女もよく知っている人物よ」
「え?」
と、そんな話をしていたら『ドガンッ』と何やら大きな音が聞こえてきました。
「え!?な、なんの音ですか!」
「……どうやら、その泥棒が入り込んで来たようね」
「はい。パチュリー様!対処してきます!」
「……お願いね。私も準備をしたら直ぐ行くわ」
「かしこまりました!」
「……レティシア」
「クスクス、何かしら?」
「……貴女、あの泥棒が来ることを分かっていたでしょ?」
「クスクス、さあ?どうかしらね?クスクス♪」
「……まあ、いいわ。じゃあ悪いけど、行くわね」
「クスクス、パチュリー、嘆息には気を付けなさいね〜」
「……はぁ、じゃあ、早めに終わらせないといけないわね」
そう言うと、パチュリーさんは奥へと消えてしまいました。
「えっと、私達はどうしたら?」
「クスクス、大丈夫よ♪」
「……レティシア様が言うなら大丈夫ですね」
「え?何が大丈夫なんですか?泥棒さんがいるんですよ!」
「クスクス、だって……その泥棒は此方に来るもの♪」
「……へ?」
え?泥棒さんが、此方に来る?
***
そうして待つこと約二分。
此方に来るとレティシアさんが断言した泥棒さんは、本当に此方に来ました‼︎
そして、その人は……、
「……え?魔理沙?」
「ん?おう!葵じゃねえか!どうしたんだ?こんな所で」
私がよく知っている人物の魔理沙が箒に跨がり飛んで来ました。
「いや、私はフランさんと遊ん後に此処に……って、違う!魔理沙こそなんで此処に?」
「ん?そんなの決まってるぜ!本を借りに来たんだぜ!」
「本を借りる、ね。やってることは泥棒だがな」
「え?どういうこと?魔理沙」
「盗んでなんかないぜ!借りてるだけだぜ!私が死ぬまでな」
いや、それを世の中では泥棒というのでは?
いや、そんな事を考えてる場合じゃありません!
「魔理沙!」
「ん?なんだぜ?葵」
「今すぐ本を返しなさい!」
「だから、借りてるだけだぜ?」
「死ぬまでなんて!それを世の中では『泥棒』と……」
「じゃあな!」
「あ!待ちなさい!」
魔理沙がそのまま逃げき……れませんでした。何故なら……、
「ふべしっ!!」
壁が魔理沙の目の前に突如として現れましたから。
「クスクス、この私がいるのに逃がすわけないじゃない♪」
と、何やら黒い笑みを浮かべているレティシアさんがいました。
「さてと……」
そして、そう一区切りをつけると、
「魔理沙、少しO☆HA☆NA☆SHIといきましょうか♪」
……何ででしょう?何か、寒気を感じます。
朱鳥さんを見ると……、
「……」
微かに冷や汗をかいていました。
「……葵」
「は、はい‼︎」
「鬼呪封印をお願い出来るかしら?」
と、レティシアさんは微笑を此方に向けながらそう言いました。
……今のレティシアさんは、微笑ですら寒気を感じます。
「……はい」
***
魔理沙はレティシアさんに半強制的に正座をさせられました。そして、これから魔理沙を叱る時間です。
「さてと、魔理沙」
「なんだぜ?私は何にも悪い事なんてしてないぜ?」
「クスクスクスクス、そう、まだそんな事を言うのね♪」
あれ?今、何時ものクスクスが増えていたような……。
「クスクスクスクス、それじゃあ、貴女に聞くけれど、人の大事な物を取っても自分は悪くないと言うのね?そう、貴女、そんな最低な人だったのね。貴女は考えないのかしら?もし自分の大事な物が取られて、返して欲しいというのに死ぬまで返さないなんて言われた時の相手の気持ちが分からないのかしら?ああ、分かるわよねそれぐらい。なら、どうしてこんなことをしているのか教えてくださる?どうしてもだとか、また、借りてるだけだとか、そんな巫山戯たことだったら、どうなるか分かるわよね?クスクスクスクス」
「そ、それは……」
……レティシアさんが、怖いです。
「クスクスクスクス、あら?答えられないのかしら?もしかして、ただ泥棒がしたかっただけかしら?そんなことないわよね?だったら死ぬまでとか巫山戯た事は言わないからね?だから、どうしてか教えてくださる?私は理由を聞きたいだけよ?クスクスクスクス」
「……」
「クスクスクスクス、黙らないで理由を言いなさいと私は言っているだけなのだけれど?そこまで難しい事なんて言ってないわよね?こんな事、小さな子供でも分かることよ?貴女はそれ以下ってことかしら?クスクスクスクス」
「………………」
「レティシア様、もうお辞めになった方が……」
「あら?何でかしら?私はこの子にO☆HA☆NA☆SHIをしているだけだけれど?」
「いや、あの、魔理沙も反省してますし、ね?魔理沙」
「あ、ああ、グズっ。ば、ばんぜいじでるがらゆるじでぐれ」
「……レティシア、私はもう良いから許してあげて」
「……そう、分かったわ。でも罰として、本はちゃんと全部、一人で、返しなさい。いいわね?誰かが手伝った時点でまたO☆HA☆NA☆SHIよ?いいわね?」
「……はい」
「クスクス、なら良いのよ。さて、くおんも来るから紅茶でも飲みながら読書をしましょうか♪」
「なら私も「魔理沙♪」……いえ、なんでもありません。家に一旦帰って本を返しに来させてもらいます。ハイ」
「クスクス、なら良いのよ。それでは、さようなら♪」
「……」
……魔理沙、ご愁傷様です。でも、自業自得ですからね?
***
その後、魔理沙は家に一旦帰り、くおんさんは紅茶を人数分持って来てくれました。そして今は紅茶を飲みながら本を読んでいます。でも、時間は直ぐに経ってしまい、帰らなければならなくなりました。
さて、パチュリーさんに聞きましょうか。
「あの、パチュリーさん?」
「……何かしら?ケホッケホッ」
パチュリーさんは咳き込んでいました。……心配なので治しましょうかね。
「あ、いえ、話があるのですけど、その前に……」
「??」
「嘆息、治しましょうか?」
「あら?貴女、治せるの?」
「はい、多分」
「……そう、ありがとう。レティシアも治せる筈なのだけれど、今までしてくれなかったのよ。だから、有難いわ」
そういいながら、パチュリーさんはレティシアさんを横目で見ていました。
……レティシアさん、治すことが出来るなら治してあげましょうよ。
「クスクス、確かに私なら治せるけれど、貴女がまた嘆息を発症するのは見えているもの。だから、治さなかっただけよ」
と、レティシアさんは本を閉じながら返事をしていました
「……そう。貴女、葵さんと言ったかしら?」
「え?あ、はい。そうです」
「……治して頂戴」
「クスクス、あら?また嘆息になるだけよ?」
「……それでも、少しの間はならないんでしょう?なら、少しの間でも楽になる方にするわ」
「クスクス、分かったわ。じゃあ今後は頼まれれば治してあげましょう」
「……お願いするわ。ということで、お願い」
「はい!」
私は能力を使用してパチュリーさんの嘆息を治しました。すると……、
「……確かに、怠くなくなったわ」
「そうですか、良かった」
「……葵、ありがとう」
「!!」
……お礼を言われるのって、本当に、幸せな事なんですね。でも私は、自己満足の為にやっていることなのに……。
「……いえ、大した事はしてませんよ」
「……クスクス、謙遜しなくて良いのよ?お礼の言葉は有難く貰っておきなさい♪」
「はあ……」
「……それで?葵」
「??」
パチュリーさんが話し掛けてきましたが、何か用でしょうか?
「……私に何か、用があったんじゃなかったかしら?」
「……あ!」
完全に忘れていました!さっきまで覚えていたのに、なんで大事な事を忘れているんですか、私は!
「クスクス、忘れていたのね」
「……貴女ね」
「あ、あはは……」
もう、笑うしかありません。
「そ、それでですね、パチュリーさん」
「何かしら?」
「出来れば、本を貸していただけたらなと……」
「良いわよ」
「……え?良いんですか?でも、なんで?」
私とパチュリーさんは今回が初対面なのに、どうしてでしょう?
「……貴女なら、何故か信用出来るのよね。どうしてかしら?」
「そ、そうなんですか?」
「……ええ、だから、良いわよ」
「あ、ありがとうございます!では、コレを借りていきますね!」
「ええ、どうぞ」
「それでは!さようなら!」
こうして私はパチュリーさんから本を貸してもらい、そのまま家に帰りました。
な、長かった・・・
「本当にな」
「今までで一番長かったんじゃないか?」
「そうだね、主さん、大丈夫ですか?」
は、はい、私は大丈夫です・・・
「クスクス、ダメそうね」
「それにしても、お前が本気で切れると本当に怖いな」
「クスクス、そうかしら?」
「はい、本当に怖かったです」
「そうだな、なにせ、黒い笑みを讃えながらの言葉責め。怖くない訳がない」
「まあ、レティシアが切れた時の状態には別バージョンも存在するが、一個は多分、一生ないだろうし、もう一個は、今回とそんなに大差はないしな」
まあ、そういうことで
「「「「「さようなら〜!」」」」」