……うん、多分、グロシーンだよね。最近、私の中でグロの定義がおかしくなってきている気がするけど、多分、グロだよね?
苦手な方はご注意してお読みください
それでは!どうぞ!
葵達が一輪に連れられて広い部屋まで案内されると、一輪は『仲間を呼んでくる』からと鉄幹を雲山に持ってもらいながら奥へと入っていった。
そして数分経つと、一輪と起きたらしい鉄幹と共に何人かも一緒になって帰ってきた。
ただ、鉄幹を見た葵達側は流石に先ほどのこともあった為に警戒をしていると、鉄幹が頭を下げた。
「先ほどは、すまない、事をした。『警備モード』だったから、侵入者、排除、優先だった」
「……『警備モード』?」
「この船の警備を鉄幹に任せてたの。だから、アレだけ攻撃的だったのよ。でも、今は平気だから安心して頂戴。今の鉄幹は『生活モード』だから大丈夫よ」
「そうですか……良かった」
それを聞いて安堵の溜息を吐く葵。
「それで?貴方達は何が目的で此処に入って来たの?」
しかし、一輪はまだ警戒した状態でそう質問してきた。
それにはちゃんと答えないといけないと分かっている葵は答えた。
「私達はその、船が飛んでいたので何故だろうと思って……」
「つまりは興味本位ね……」
「だが、アレだけの洗礼を受けたんだ。この俺と魔理沙に。そのお詫びぐらいはしてもらうぞ?」
一輪が葵の言葉に納得していると、夢幸が険しい顔で言葉にする。
「いや、お前と魔理沙だけかよ。俺達は?」
「問題は何処にもないと思うが?」
「あー、ハイハイ」
先程の言葉に歩が口を開いて言うが、その後の夢幸の言葉にいつも通りだと考えて言うのを止めた歩であった。
「あ、あの、一輪さん、気にしないで下さいね?」
「え、ええ」
しかし、葵がフォローの様に一輪にそう言ったことで、お詫びは無くなった。
「で、結局、あんた達は何がしたくてこの船を飛ばしてるわけ?」
霊夢の問いに一輪が答えようとすると、部屋の扉が開く音がした。
其方の方に全員が顔を向けると、ネズミと赤いリボンを付けた女性、そしてその後ろから絶月と朱鳥、凱火がやって来た。
「あれ?あんた、紅魔館のメイドの一人じゃない。何?此処で暮らすことにしたわけ?」
「そんな訳ないだろ。絶月の新人研修に付き合ってるんだ」
「……」
「そっちの絶月とかいう男は不満そうな顔だけど?」
「文句は言ってもいいがどうしようもないぞ。アルカ様のご命令だ」
「……チッ」
絶月が舌打ちするが、それを朱鳥はまるで風でも吹いたかのように流す。
その二人の様子を見て、葵は苦笑いを浮かべている。
「で、なんかお仲間が三人も増えたわけだけども……結局、あんた達誰?名前紹介されてないけど?」
「霊夢さん、それは私達もですよ」
霊夢はそう口にして自己紹介するように促すが、早苗のその言葉で自分達もだという事を思い出す。
しかし、どうやら相手からしてくれるようで、先ほど入って来たネズミから始まった。
「私は『ナズーリン』。そこのご主人様の部下だよ。そして、そのご主人様である……」
「『寅丸 星』です。『毘沙門天』様の弟子でナズーリンの主人です。そして、そこの貴方達二人が倒したのが凱火です」
そう言って、赤いリボンを付けた女性ーー『寅丸 星』は自己紹介すると、また視線を別の方に向けた。
その向けられた人物の船長帽を被った少女が一歩前に出て敬礼して挨拶をする。
「初めまして!私、この船の船長をしている『村沙 水蜜』です。よろしくお願いします!」
その挨拶の後に一歩下がると、それに吊られたかの様に隣の船乗りのガウンを着た男性も自己紹介を始める。
「俺は『荒凪 大洋』だ!よろしくな!」
そうして船側の全員が自己紹介をした為、葵達も自己紹介をした。
そして、漸く本題に入る。
「で、結局の所はどうしてこの船を動かしてたわけ?」
「……実は、私達はこの前まで、地底に封印されていたのです」
「地底に?」
「ええ。ですが、ある時その封印が解けたのですが、それと同時に大事な物が外に出て行きまして……」
「?その大事な物とは?」
葵が首を傾げて聞くと、全員が一度目を合わせ、頷くと、星が続けて話をする。
「『飛倉の破片』と言い、私達にとっての『大事な人物』を封印から呼び起こす為に必要な物です」
「?封印?」
今度は想起が首を傾げると、星が一度頷いて続ける。
「封印されている人の名前は『聖 白蓮』。私達はその人を助けたい。封印から解放したい。それが目的で船を浮かばせ、探しているのですが……」
「成果は出ずに未だに見つからないと……ならさ、俺達も手伝おうか?」
歩が星にそんな提案を持ちかけると、星どころか葵以外の全員が驚いた顔をする。
葵は葵で嬉しそうな顔だが。
しかし、霊夢は違って、歩にちょっと文句を言う。
「ちょっと!私達はあくまで興味で此処に来ただけで、それ以上は……」
「もしかしたら、コレが機で宣伝になるかも……」
「その手伝い、やらせてもらうわ‼︎」
しかし、歩の言葉により180度反対の言葉を言う霊夢。
それに若干苦笑いながらも、早苗も頷き、魔理沙は魔理沙でその封印された人物が誰なのか興味があるようで、その欠片探しを手伝うことにした。
勿論、魔理沙が手伝うとなれば夢幸も同様で、朱鳥達もアルカの言葉があって拒否はしなかった。
「で?その『飛倉の破片』ってどんな形をしてるのよ」
全員が協力すると分かると、まずは形を知らなければどうにもならない。
故に霊夢が星に向けてそう質問すると、ちゃんと星はそれに答えた。
そして、形を知ると、『飛倉の破片』探しを始めたのだった。
「あ、ルカ」
その探し始める前に葵は霊夢と歩と一緒に探すことを決めてから、ルカも誘そう為にそう声を掛ける。
そして、声を掛けた旨を伝えると、珍しくルカはそれに対して首を振った。
「悪いが、今回は私一人で探す。ごめんな、葵」
「あ、ううん!大丈夫だよ。頑張ってね、ルカ」
「ああ」
そう言って去っていくルカの後ろ姿を葵は少し疑問に思いながらも霊夢達の元へと戻っていくのだった。
***
葵に一度一緒に探そうと言われ、しかしそれを断ったそのルカはと言うと、一度魔法の森に降り立ち、歩き出した。
そんなルカの後ろから、木に隠れる人物が一人。
その人物はルカを睨みつけるように見て、その手に持つ銃をルカに向け、狙い撃った。
その銃から撃たれた銃弾はそのままルカの頭に吸い込まれるようにして向かっていく。
が、それを頭をずらす様にして避けるルカ。
「ッ⁉︎」
「……お前か、三日前から私にのみ殺気を向けてた奴は。最初から暴露てるんだ。出てこい」
対してルカも相手に対して殺気を向けてそう言うと、相手は殺気を隠さないまま出てきた。
出てきたのは黒髪で長髪のシスターである。
しかし、その容貌とは違って、目は未だにルカを睨みつけ、手には銃を構えている。
「……お前、私にどれだけ怨みがあるんだ。今お前が私に向かって撃った銃弾。アレは銀だ……半吸血鬼の私にもそれなりに効く奴だ。……だが、お前みたいな若い奴に恨みを抱かれるような事はしてない筈だが?」
ルカはそう言いながらシスターを睨みつけると、シスターは銃を強く握った状態で言う。
「煩い化け物が」
その一言により、ルカの足元が凍った。
しかし、シスターの言葉は続く。
「私はヴァンパイアハンターを生業としていてね。確かに、私にはお前に恨みなどない。けど、理由がある」
「……」
「お前の所為で、私達の一族が無残にも一度殺された。しかも、男だけ……これだけ言えば、私が何なのか、分かるはずでしょう?」
それに対してのルカの答えは明確に外に出た。
先程は足元にしか凍っていなかったが、しかし先程の言葉を聞くと、今度は周りが凍ってしまった。
木も、土も、花も、すべて関係なく凍らされる。
シスターの足元も例外なくだ。
そして、ルカの目の色が変わる。
先程までが疑問とあらぬ恨みをかけられた怒りなら、今は怒り、憎悪の目である。
しかし、その顔は無表情。目にしか感情は浮かんでいない状態である。
「……お前、私の母と父を殺した一族の生き残り……」
「ええ、そうよ。貴方があの時殺した男達の中には家族もいてね、男達が死んだと聞いてから、その家族では何代にも渡って『貴方を殺せ』と伝えられてきた。私もそう。そしてヴァンパイアハンターとなって今まで貴方を見つけれなかったけれど、運良く見つけられた」
「……成る程、元は外来人……」
「さて、霜月ルカ。悪いけど、私は貴方に何の恨みもないけど、一族に遺恨を残したのだから、今すぐ死になさい‼︎」
そうして女性はまた銃を撃つと、ルカはその銃弾に手を向ける。
すると、その銃弾は氷となってしまい、ルカに操られてあらぬ方向へと向かっていった。
「くっ、なら‼︎」
今度は聖水を手に取ろうとしたが、ルカが一気にシスターの方まで距離を詰め、そのシスターを蹴り倒した。
その勢いが強かった為にシスターは背中を強く打ち、肺から空気が全て出されて息苦しくなる。
が、そんなの御構い無しにルカはシスターに近付くと、その手から聖水を取り上げ、手に持ち、銃は凍らせてから砕いた。
そしてシスターの上に乗ると、憎悪を隠さないまま質問を投げかける。
「もう一度聞くが、お前は私達を退治しようとして父と母を殺した一族の生き残りだな」
「くっ、え、ええ、そうよ……」
「……そうか」
それを聞くと、聖水をその場で割ったルカ。
それを見て益々ルカを睨みつけるシスターだが……その顔は一瞬して無くなる。
「……良かった……探す手間が省けた」
その一言と共にルカは手に氷の剣を創造し、瞬時に首を斬り落とす。
そしてその顔が氷の地面に落ちるのを見てからルカは座っていたシスターの体から離れると、その体の下から氷の棘が現れ、その体に無数の穴が開く。
対してルカは飛んだシスターの顔の近くまで行き、それを無表情ながら見つめると、足を持ち上げる。
そして、履いているブーツの裏に小さな氷の棘を作り、その顔に振り下ろす。
すると、その顔は『グチャッ』と音を立てながら潰れた。
「……」
ルカは無表情で服に手を当てる。
勿論、返り血を浴びているのだが、いつの間に作ったのか、その返り血を浴びていたのは服ではなく、薄い膜の氷。
その氷を壊すと、服には血が一滴も付いていなかった。
「……この氷達もなんとかしたいが……私には無理だな……お前の所為で心の冷たさが最低温度(絶対零度)まで下がったからな……そうそう処理は難しいだろう……まあ、お前の体はちゃんと他の妖怪達が処理してくれるだろうから、そこは安心だな」
ルカは無数の穴が開いているシスターに向けてそう言い放つと、その場を離れていった。
しかし、ルカが離れてから現れたのは、レティシアである。
そのレティシアは溜息をその場で一つ吐いた。
「……正当防衛……じゃないわね。これは過剰防衛ね……はぁ」
そう言いながらレティシアはその遺体を消し去った。
「……本当の所は紅魔館でも良いのだけど……私達は血しか飲まないから、消し去る以外はどうしようもないわね……」
そんな事を言ってから、レティシアは周りの凍らされた場所を元に戻し、離れたのだった。
***
別の場所では、朱鳥と絶月が破片探しをしている。
「……」
「……」
しかも、双方ともに無言で。
そんな二人の後ろからコソコソと近付く一つの影。
そして、二人がまた歩き出したのを見て、その影は後ろから出る。
「恨めしや〜!」
その出てきた相手の声に、二人は驚きもせずに後ろを向く。
その驚かしてきた相手は全体的に青いのが特徴で、那須色の一つ目傘を持っているのは赤と青のオッドアイの少女。
その少女は二人が振り返ったのを見て、嬉しそうな顔をしている。
「ねえ、驚いた?ねえねえ、驚いた?」
「いや呆れた」
「え⁉︎」
少女の嬉しそうな顔は、しかし朱鳥の一言により驚きの顔へと変わる。
「いや、お前、驚かせるならもっと気配を消せ。気配がダダ漏れで、寧ろ何をしたいのかと思ってだぞ、私は」
「……どうでも良い」
「こっちは気にしてなかったようだが」
そんな朱鳥の言葉にその少女は落ち込む。
しかし、イキナリ立ち上がると、今度は好戦的な笑みを浮かべて朱鳥を見る。
「まあ、驚かせなかったのは残念だけど、その分興味が出た‼︎だから、弾幕ごっこを貴女とする‼︎」
「……すまない、私の理解力が足らないのか分からないか……何故この流れでそうなった?」
「主に私の八つ当たり‼︎」
「やっぱりか……」
朱鳥は溜息を吐くと、直ぐに真剣な顔に変えて、絶月を見る。
「絶月、相手は私を指名してきたからな。私がやる」
「……ああ」
絶月はそれだけを言うと下がる。
それを見てから朱鳥は相手を見据えると、その相手は嬉しそうな顔でその場をぴょんぴょん跳ねると、構えた。
「じゃあ、始めよう‼︎私、『多々良 小傘』‼︎よろしくね‼︎」
そうして、不死鳥対唐傘お化けの弾幕ごっこが始まるのだった。