東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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第百八十九話

想起と早苗がUFOを見つけた一方で、魔理沙と夢幸もまたUFOを見つけていた。

 

「なんだ?あれ。空飛ぶ船?」

 

「違うな。アレはUFOだ。宇宙船だな」

 

「なんか面白そうだな‼︎取って観察してみよう‼︎」

 

魔理沙はそう言うとすぐに箒を跨ぎ、UFOの近くまで飛んでいくと、手で掴んだ。

 

「よっし‼︎夢幸〜!取ったぞ〜!」

 

「そうか。良かったな、魔理沙」

 

魔理沙はその一言を聞いて嬉しそうな顔になり、下へと降り立つと、夢幸にもUFOを見せた。

 

「それにしても、コレ、小さいな〜」

 

魔理沙はそう言いながら、掌に普通に乗ってしまう大きさのUFOを観察している。

 

その横では夢幸もまた観察していた。

 

理由としては、何かの『違和感』を感じているからだ。

 

「ま、これが何なのかは後で全員が集まった時にでも言えばいいか!」

 

「彼奴らが役に立つとは思わないが、仕方ない」

 

夢幸のその言葉を聞くと、魔理沙はそのUFOを帽子の中に入れ、飛倉探しを続けるのだった。

 

***

 

残りの葵、鬼灯、歩、霊夢はというと、UFOではなくナズーリンと会っていた。

 

「あれ?あんた、何してるの?」

 

霊夢がまずナズーリンがその手に持っている二本の大きな鉄の棒の事を聞くと、ナズーリンはその棒を見せながら答える。

 

「ああ、コレ?コレは『ダウジングロット』っていって、モノ探しをする時に私がよく使う道具なんだ」

 

「へ〜、モノ探しにね〜……お金とか見つけられるの?」

 

「え?」

 

霊夢が目を輝かせてナズーリンにそう聞くと、ナズーリンは目を点にして霊夢を見返している。

 

そんな二人の間に入る葵は話を一旦そこで終える為に別の話題を振る事にした。

 

「あ、あのっ‼︎ナズーリンさんは何を探してるのですか?飛倉の破片ですか?」

 

それに対してナズーリンは渋い顔をする。

 

「……まあ、飛倉の破片もそうなんだけど……実はご主人様がとっても大事な物を落としちゃってね……それを探してるんだよ」

 

「?大事なもの?」

 

「そう。封印を解く為に大事な二つ目のアイテム、『宝塔』。これが無いと封印が解けないし、悪用されると大変だからね……」

 

「『宝塔』といえば、確か、『毘沙門天』様が持ってる道具の一つですよね?」

 

「そう。私のご主人様はその毘沙門天様の弟子で、私はその毘沙門天様の使いなのさ‼︎」

 

ナズーリンは星と自分の事についてそう説明した。

 

ただし、自分の時は若干胸を張りながら。

 

しかし、それに対して何の興味ももって無い様子の霊夢は喋り始める。

 

「そんな事どうでも良いから、さっさとその『宝塔』を探しましょう。何処にあるわけ?」

 

「霊夢……」

 

「はあ……」

 

そんな霊夢の反応に葵は苦笑し、鬼灯は溜息を零す。

 

「宝塔は多分、こっちに……」

 

しかしナズーリンはそれを気にせずに棒が示す方向に歩き始める。

 

その後ろを葵達も着いて歩くと、どうしてか香霖堂に着いてしまった。

 

「ちょっと、本当にここにある訳?」

 

「このロットが示すにはだけどね……」

 

「そう……なら」

 

霊夢はそういうとイキナリ扉を開ける。

 

その音に反応して、その店の店主である霖之助は扉の方に顔を向けると、霊夢を見て溜息を吐く。

 

「はあ、また君か。少しは扉を叩くとか無いのかい?」

 

「そんな事より、ちょっと聞きたいことがあるのよ」

 

「……はぁ、なんだい?」

 

霖之助はまだ言葉を続けようとしたが、少しだけ真剣な雰囲気を感じてか溜息一つ吐いて話を進めると、ナズーリンが話し出した。

 

「ねえ、最近、何か珍しい物を見つけなかったかい?」

 

「珍しい物?……ああ、アレかな?」

 

霖之助はそう言ってから一度奥に入ると、直ぐにまた戻ってきた。

 

その手には小さな水晶に傘が付いたような物体があった。

 

「ナズーリンさん、コレですか?」

 

葵がそう聞くと、ナズーリンは本当に嬉しそうな顔で宝塔を手に取った。

 

「そうだよ‼︎これだよこれ‼︎見つけてくれて有難う‼︎」

 

「どう致しまして。で、お返しだけど……」

 

「……え、御返し?」

 

ナズーリンは霖之助の言葉に疑問で返すと、霖之助は頷く。

 

「それはそうだろ?僕は別に無償でそれをあげる訳じゃない。僕だって商売人だ」

 

「そうだが……」

 

「あの……それなら、後日、霖之助さんのお店の手伝いをする、という事では駄目ですか?」

 

葵のその頼みに、霖之助が断るわけがなく……。

 

「それで良いよ」

 

霖之助は笑顔を浮かべて了承するのだった。

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