東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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前の話を少し訂正しています。

なので、おかしいと思った方、其方を先にお読みいただいた方が良いかと思います

それでは!どうぞ!


第百九十七話

レティシアから頼み事をされた次の日、魔理沙と夢幸は紅魔館へと入ったのだが……。

 

「なんで、お前らがいるんだ?桔梗、必」

 

その二人の隣には、どうしてか冥界に住んでる半人半霊の二人、桔梗と必がいた。

 

「実はね、昨日、歩が来たんだけどね……」

 

「その時に、あのマリアと狼をくっ付ける作戦をお前らがやるって聞いたんだ」

 

「彼奴、冥界まで行ったのかよ……」

 

魔理沙はそう言いながらも桔梗達がいる理由に納得し、二人を加えて先ずは如何するかの話をする事にした。

 

「まず第一に、あの二人がお互いを如何思ってるかの確認からするべきだよな、やっぱり」

 

「そうだね。なら、やっぱり同性同士の方が話しやすいだろうから、私と魔理沙がマリアに話を聞いてみよう!」

 

「なら、俺と夢幸は狼だな!」

 

「其処から如何するかは、また話し合って決めるって事で良いよな?」

 

「……説得する方が良いだろう」

 

「よし!なら、説得で!」

 

そんな話し合いを終えてから分かれ、自分達の目的の相手を探す事にした。

 

***

 

魔理沙と桔梗が紅魔館の中を歩いて探していると、雪華とマリア、そして二人は見た事がない人物が話をしているのが見えた。

 

その人物は白に近い薄黄色で、タンポポが描かれた着物を着た女性。

 

その女性とマリアが話している内容はわからないが、表情を見ると、どうやら話が盛り上がっているようだ。

 

それを見て少しだけ待とうと思って待機している二人に雪華は気付いた。

 

「二人とも、話は一旦中止だ」

 

「え?」

 

「多分、マリアに用があるお客さんだよ」

 

「え?」

 

マリアは不思議そうな顔で魔理沙達がいる方を向くと、二人の組み合わせを見て、一層不思議に思い、首を傾げていた。

 

***

 

雪華と話していた女性の織姫が帰ったのを見た後、魔理沙と桔梗はマリアの部屋に訪れた。

 

その部屋はとても女の子らしい部屋で、ピンクのふかふかベット、その上には熊や兎などの動物達の人形が置かれ、部屋の真ん中にある木のテーブルには自分用の白いティーセット、窓の近くには本棚がある。その窓にあるカーテンもまた、無地のピンクと白い花が描かれている。

 

ある程度その部屋を観察して、マリアに許可を貰って椅子に座ると、マリアは三人分の紅茶を淹れ始めた。

 

「あ、あの……くおんから貰った薔薇で作った、ローズティー、どうぞ」

 

マリアはそう言って二人の方に紅茶を滑らせるように移動させる。

 

流石に此処で紅茶をこぼす事は無かった。

 

魔理沙はまず其処に安堵すると、話の本題を振る事にした。

 

「なあ?マリア。一つ質問いいか?」

 

「?良いよ」

 

「なら、聞くが……お前、狼の事をどう思ってるんだ?」

 

「狼のこと?」

 

魔理沙からの質問にマリアはキョトンとした顔で首を傾げる。

 

「そう、狼の事。教えて欲しいんだけど……」

 

桔梗もそう言うと、マリアは花が咲いたような笑顔で語り出した。

 

「えっとね!狼はね、とってもカッコ良いんだよ!あのね!あのね!この前もね、私が本を沢山落としちゃった時も抱きしめるようにして守ってくれてね!狼の方が痛かったはずなのに、『大丈夫か?』って、私の心配をしてくれる程に優しいんだ!それからね!私が転けそうな時、隣にいてくれる時は何時も助けてくれて!それで……」

 

「も、もう良いぜ。十分に分かったから」

 

マリアの狼自慢がまだまだ続くのだと悟った魔理沙は直ぐに話を戻す。

 

「つまり、マリアは狼の事が好きなんだよな?」

 

「うん!大好き!」

 

とても綺麗な笑顔でそう言うが、しかし魔理沙と桔梗は分かった。

 

この『大好き』の意味が、『LOVE』の方ではなく、『LIKE』の方であると。

 

「……えっと、マリアは此処に来るまで狼と何してきたの?」

 

桔梗のその質問に、マリアはまた嬉しそうに答えた。

 

「えっとね!一緒にデートしてくれたり、寝てくれたり、お風呂も入って、私が眠れない時は読み聞かせもしてくれたり、手を繋いでくれたり、お話もしてくれたり、泣いてる時は優しく抱き締めてくれたり、頭を撫でてくれたり……」

 

「「それで何で付き合ってないの(んだよ)!?」」

 

「え!?」

 

魔理沙と桔梗からのそんなツッコミに、マリアは驚いた顔をした。

 

「え、えっと……普通の事じゃ、ないの?」

 

「普通じゃないからな!?まず一番最初に聞くけど、デートしてるのかお前ら!?」

 

「う、うん、一緒に出掛けて、欲しいものを買ってくれて、一緒に遊んで、ピクニックに行って……」

 

「本当のデートじゃないかそれ!?」

 

「ふ、普通の事だよ?皆んな、してないの……?」

 

マリアが不安そうにそう聞くと、魔理沙と桔梗は勢いよく頭を縦に振った。

 

「で、でも、私と狼はいつもしてる事だよ……?」

 

「何時もしてるのかよ……」

 

「どうしてこれで付き合ってないのよ……」

 

マリアの答えに、魔理沙と桔梗は頭を抱え始める。

 

「……なあ?桔梗」

 

「……なに?魔理沙」

 

「……私の人生の中で、これが一番、難解な壁な気がしてきた」

 

「……奇遇だね。私も、そんな気がしてきたよ」

 

二人はそう言うと、同時に溜息を吐く。

 

そんな二人を、マリアは心配そうに見つめているのだった。

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