東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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はい!やっていきますよ!

「まず一言、言いたいことがあるな」

「ああ、そうだな」

「「あのカラス殺す‼︎」」

「お、落ち着いて二人とも(汗」

そ、それではどうぞ!(汗


第二十話

〜葵side〜

 

「……という事だから、明日は此処に来れないかもしれないけど、良いかな?」

 

「ダメ」

 

「え?」

 

私は霊夢に今日あった事を話して、明日は無理かもと言ったら断られてしまいました。何故でしょう?

 

「まず一つ、文が信用ならない」

 

「……根拠は?」

 

「勘とさっきの話」

 

勘が出ちゃうと引く可能性が低いですね。

 

「二つ、その寺子屋が人里にあること」

 

「……」

 

「私が頼まれたと言うなら別に問題ないけど……葵、あんたでしょ?人里からあんたへの扱い、どれだけ酷いか分からないわけじゃないわよね?」

 

「……分かってる、けど」

 

「頼まれたから断りきれなかった、でしょ?」

 

「……うん」

 

「はぁ〜〜、あんたね〜〜」

 

「……それで、三つ目は?」

 

「私の世話は誰がやってくれるわけ?」

 

「まさかの答えですね」

 

最後が一番、精神にきましたよ。

 

「まあ、最後のは面倒臭いと言わずに私がやればいいだけの話だけど、問題は二番よ」

 

「……」

 

そう、問題は二番です。人里の人達から私への対応。……でも。

 

「……私なら、もう慣れてるよ?」

 

「それでも、あんたは優し過ぎるから傷付くだけよ」

 

「……それでも」

 

それでも、私は。

 

「私はやりたい。私は、自分が満足出来るなら、やるよ」

 

「……」

 

「確かに私は人里の皆から嫌われてるし、いらない子扱いされてるけど、私は自己満足の為に今回の事を引き受けたの。だから、やる。霊夢になんて言われても、結界を張られたりとか私が身動き出来ない様な事をされたとしても、やる」

 

私は私がどれぐらい真剣なのかを霊夢に伝わる様に、霊夢の目から逃げないようにしました。

 

すると……。

 

「……はぁ、分かったわよ」

 

「!霊夢‼︎」

 

「ただし、何があったかは教えて貰うからね」

 

「うん!分かった!!」

 

***

 

次の日、私達は神社に来た文さんと慧音さんと共に人里に向かいました。

 

『ねぇ?アレって……』

 

『あら?あの巫女ね。よく人里に来ることが出来るわよね』

 

『本当に。しかもあの冷徹半吸血鬼までいるじゃない』

 

『よくもまあ、姿を……』

 

……小声ではありますがそんな声が聞こえてきました。けれど、そんな事を気にしているような余裕が今、無くなりました。

 

「……あいつら」

 

「ひっ!!」

 

「ルカ!落ち着いて!」

 

底冷えする様な声、絶対零度を思わせるような目。

 

その目で、先程まで小声で話していた人達を睨みつけていました。

 

……いえ、それだけではありません。

 

ルカの周りに、簡単には折れない様に見える氷柱が浮いていました。

 

その方向は、さっきまで小声で話していた女性二人組に向いていました。

 

「……」

 

「落ち着け、ルカ」

 

「!!」

 

鬼灯がルカに声を掛けると、ルカの周りにあった氷柱は溶けて……いえ。

 

『炎』が氷柱を覆い、溶かしました。

 

「……鬼灯」

 

「全く……お前は私が能力を使わない限りはその氷柱を消すことが出来ない事を忘れたのか?」

 

鬼灯の能力は全部で三つ。今回使った一つは『自然を操る程度の能力』。

 

私が辺りを見てみると、火を焚いて焼き魚をしている人が見えたので、その火を少し操った様です。

 

まあ、自然ですからね、外だとあまり敵いませんが、中では……。

 

まあ、鬼灯が本当にチートだと思う日は必ず来ますよ。私もそうですし。

 

残り二つが本当にチートなので。

 

「……」

 

「よ、良かった〜……」

 

「ルカ、少し落ち着け」

 

「ルカ……」

 

「……もう、大丈夫だ」

 

本当に大丈夫なのかと思い目を見ると、あの絶対零度の様な目は普通の目に戻っていました。良かったです。死人が出なくて。それに……。

 

ルカがまた、人殺しにならなくて、本当に良かった。

 

「葵?どうした?」

 

「??」

 

「慧音達はもう歩いてるぞ?」

 

「あ!!ご、ごめん!すぐ行く!!」

 

私は考え事を辞止めて、ルカ達を追いかけました。

 

***

 

「此処だ、入ってくれ」

 

「はい」

 

私達は寺子屋に入り、子供達の教室へと向かいました。

 

「此処だ。少しの間待っていてくれ」

 

「はい、わかりました」

 

そして待つこと数分……。

 

「入ってくれ」との声が聞こえたので、私達は入りました。

 

「それでは今日、特別に皆を教えてくれる先生だ。葵」

 

「はい。こんにちは!初めまして!神無月葵と言います!今日限りですが、よろしくお願いしますね!!」

 

「よろしくね!葵先生!」

 

「よろしくお願いします!」

 

そんな声が聞こえる中、二人だけは違いました。

 

一人はこんな反応です。

 

「あれ?もしかして、あの時のお姉ちゃん?」

 

「え?」

 

私はそんな声が聞こえた方を向くと、前、ケガをしていた現場を私が見かけて、そのケガを治した時の子がいました。

 

「あれ?幸多君?」

 

「わぁ〜!本当に会えた!」

 

幸多君は凄く嬉しそうな顔をして、此方に手を振ってくれています。

 

私も手を振りかえしました。

 

ただ、もう一人の反応が……。

 

「幸多!!その人に手を振るの辞めとけ!!」

 

「え?なんで?」

 

「俺、父ちゃんと母ちゃんに聞いたけど、神無月神社の巫女さんは、人の昔の事を見れる化け物だって言ってたぞ!!」

 

!?……子供にも、暴露ているのですね。私が、化け物で有ることが……。

 

「化け物じゃないよ!!お姉ちゃんは化け物なんかじゃない!!」

 

「……幸多君、もういいよ」

 

「だって!!本当に化け物だったら僕のケガを治してくれないもん!!優しくないもん‼︎僕をきっと食べてたもん!!」

 

いや、食べるって……。私、これでも人間なのですが。

 

「だったら!!昔を見れる人は違うってのかよ!!」

 

「治してくれる人が化け物なわけないもん!!」

 

と、ついには取っ組み合いの喧嘩になりました。

 

「ちょっと!二人とも!辞めなさい!」

 

あ、慧音さんが近づいていき……、

 

「二人共、辞めんか‼︎」

 

と言いながら、二人の頭にそれぞれ頭突きをしていました。……アレはいたそうですね。

 

「「いた〜い‼︎」」

 

「二人とも、大丈夫?直ぐに治すから、泣かないで?」

 

私は二人を治しました(能力で)。

 

「……あ、痛みがなくなった!!やっぱり凄いね!!お姉ちゃん!!」

 

「……」

 

「??」

 

さっきまで、幸多君と取っ組み合いの喧嘩をしていた子が、顔を俯かせていました。何処か悪いのでしょうか?

 

「どうしたの?」

 

私はその子と目が合う様に屈みました。すると、その子は泣き出してしまいました……って、

 

「え?えっと、どうしたの?え?あの?えーっと、慧音さん!!助けてください!!」

 

「いや、葵がなんとかしろ」

 

「え?る、ルカ!!」

 

「私に子供をあやせと?」

 

「鬼灯!!」

 

「慧音と以下同文」

 

「文さん!!」

 

「イヤー!いいシャッターチャンスじゃないですか!!」

 

誰も助けてくれません!

 

「ひっく、お、お姉ちゃん……」

 

「な、なんでしょうか?」

 

「……なさい」

 

「え?」

 

「ごめんなさい、ごめんなさい。化け物なんて言って、ごめんなさい……」

 

「……」

 

「ごめんなさい、ごめんなさい……」

 

その子はずっとその言葉を泣きながら言いました。けど、

 

「いいんです。だからもう、泣かないで下さい」

 

「ひっく‼︎」

 

「私は貴方の言う通り、化け物なんですから、謝らなくていいんですよ?」

 

「ひっく、でも!ひっく」

 

「ね?もう泣き止んで下さい。私は怒ってませんから、だから、笑って下さい」

 

「……うん、ひっく」

 

その子はようやく泣き止み、私が言った通り、笑ってくれました。

 

「さて、時間が相当押してしまったからな、早く始めよう。葵」

 

「わかりました。さて、では皆さん。今日は算数の授業ですよ!!皆、しっかり勉強していきましょうね!!」

 

『はーい!』

 

こうして私の寺子屋授業はスムーズに進みました。割り算が分からない子達が多かった為にクッキーを使って割り算とはどういうものかを教えながらでしたけど、分かりやすいと言ってくれた子が多くて良かったです。

 

そして、寺子屋から帰ろうとした時……。

 

「お姉ちゃん!」

 

「うん?幸多君?どうしたの?」

 

「えっとね……あった!はい!コレ!」

 

「……え?」

 

幸多君が渡してくれたのは、綺麗なビーズで作られた腕輪でした。

 

「僕、お姉ちゃんと何時会えてもいいようにそれをずっと持ってたんだ!!だから、受け取ってくれる?」

 

「……」

 

……何故でしょう?とても、泣きそうです。

 

「?お姉ちゃん?どうしたの?何処か痛いの?」

 

「……いえ、それに、幸多君も知っての通り、私が何処か痛かったら、自分で治せますから」

 

「そっか!じゃあ、どうして?」

 

「……幸多君からの贈り物が嬉しかったからですよ。ありがとう!」

 

私は幸多君を思わず抱きしめてしまいました。

 

「……良かったな、葵」

 

「ああ、そうだな。本当に良かったよ」

 

ルカと鬼灯がそんな事を言っていたのが微かに聞こえました。

 

こうして、私の初めての寺子屋授業は終わりました。

 

***

 

翌朝。

 

「……えっと」

 

「……あのカラス」

 

「……どうやら氷漬けにされたいようだな」

 

その新聞の内容には、慧音先生の頭突きの事を『鬼教師の指導』と書かれていたり、私と幸多君との事は『小さな男の子に恋愛か!?』とか書かれていたり……まあ、酷いありさまでしたとさ。




それで?どうでし「主、あのカラスを呼べ、今すぐ(黒笑)」あ、アイアイサー!

「え?あ、アレ?なぜ私はここに?」

「カラス、あの新聞内容はなんなんだ?(黒笑)」

「覚悟はできているよな⁇(黒笑)」

「え?えっと・・・あ、アハハ(汗)・・・退避です!」

「逃がすか!」(風を操り文を捕まえた)

「あやや!お二方!ご勘弁を‼︎」

「「許すと思っているのか?この糞カラスが‼︎」」

「ひぇーーー!」

「二人共、その辺にした方が・・・」

あーあ、皆さん行っちゃいました(汗

これじゃあ、マトモに出来ないのでこれで!

さようなら〜!
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