東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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今回の話はグロ注意です。

気を付けて下さい。

それでは!どうぞ〜!


第二百十一話

戦い開始直後、白斗が自身の持ってる剣を下に勢いよく振り下ろす。

 

すると、普通の人では目視すら出来ない速さの斬撃が飛ばされたが、それを歩と葵は分かれて回避した。

 

そこから歩は直接、蹴りを入れようとしたが、それは蹴りを入れた方の足を掴まれた事により失敗し、そのまま歩は葵の方へと投げ飛ばされた。

 

「うわぁ!」

 

「!?きゃぁ!」

 

葵は投げ飛ばされてきた歩とぶつかり、そのまま壁まで飛ばされる。

 

「っ……大丈夫ですか?歩さん」

 

「ああ、俺は大丈夫だ……」

 

葵は歩の怪我の心配をすると、歩からその返事をもらい、安堵の息を吐いた。

 

が、直ぐに前を見ると、拳を構えている白斗が目の前まで来ていることに気づき、歩を右へと突き飛ばし、自身はその勢いのまま地面に倒れる様にして回避すると、その頭上を白斗の腕が通り、そのまま壁へと貫通する。

 

「葵!早く移動しろ!」

 

「遅い!」

 

「っ!?」

 

歩の言葉に移動をしようとした葵だが、既に腕を引き抜いていた白斗に腹部目掛けて蹴りを入れられ、歩の意図とは違う移動をさせられる事となった。

 

「ゴホッ!」

 

「葵!」

 

葵がそのまま四つん這いになり、血反吐も吐いている姿を見て、白斗は首を傾げた。

 

「ん〜?おかしいな。今の蹴りは軽くても内臓破裂は楽にしてたはずの威力だったんだがな……」

 

葵はその疑問に返答出来ない重傷を負っている状態で、答えることはしなかったが、警戒した目で白斗を見ていた。

 

「おいおい、答えることも出来ないのかよ!」

 

白斗はそう言って、其処から足に力を入れ、葵の方へと飛ぶと、葵はそれを見てスペルカードを宣言する。

 

「っ呪術『鬼呪封印』!」

 

その宣言で白斗を札が縛るが、

 

「しゃらくせぇ!」

 

それは白斗の無茶苦茶な力だけで破られてしまった。

 

「なんだ?ただの紙切れで俺を縛れると思うなよ?」

 

「……いえ、一瞬だけでも良いんです」

 

「は?」

 

白斗は呆れた様な様子を見せる。

 

その後ろでは歩が丁度、釣竿を構えながらスペルカードを出していた。

 

「同行『スピリット流れ星シュート』!」

 

そのまま釣竿は白斗に真っ直ぐ投げられ、当たる直前で白斗がその手で釣竿を掴んだ。

 

「おいおい、こんな『遊び』で……」

 

白斗はそう言いながらも釣竿をまるで槍を持つように構える。

 

「俺に勝てると思うなよ!ほら!返してやるよ!」

 

そして、叫びながら丁度跳躍していた歩に向けて投げ返す。

 

「っ!?」

 

歩はその状態ながらも急遽、飛行する事にし、その釣竿を回避し、結果として壁に突き刺さった釣竿を引っこ抜くと、臨戦態勢を取った。

 

変わって白斗は何処かつまらなそうな顔をしていた。

 

「おいおい、さっきから変な紙構えて、技の名前を唱えてよ……そんなつまんねぇ『遊び』で俺に勝てると思ってんのか?もっと俺を愉しませろよ!」

 

白斗はそう言って歩に向かって跳んでいくと、構えていた拳で歩を殴る。

 

歩は防御の構えを取っていたにもかかわらず、その威力に耐えきれずに、また壁に向かって飛ばされるが、その一歩手前で膝をついて止まった。

 

「歩さん!治癒『太陽鳥』!」

 

葵は橙色の鳥型弾幕を歩に向けて撃ち、それが歩に当たると歩の傷が治った。

 

それを見て、白斗は納得したように頷き始めた。

 

「あ〜、なるほど。さっき、内臓破裂の威力を受けておきながら平気だったのはそういう事か」

 

白斗はそう言って今度は葵の方へと近付くと、後ろへと移動しようとする葵を即座に掴み、首に手を掛けるとそのまま空中に上げた。

 

「ぐっ!」

 

「俺を捕まえる事もできない弱い奴だが、補助なんて面倒だからな……此処で退場してもらおうじゃねえか」

 

そう言って、手に力を入れ始め、逆に葵はどんどんと苦しみ始める。

 

「ぐっ……うっ……」

 

「葵!」

 

「貴様っ!」

 

霊夢を治しているミコトとルカが外野から今にも参加せんとする気迫を出し始めるが、その二人を止めたのは、その霊夢と鬼灯だった。

 

「鬼灯!どうして止める!葵が!葵が!」

 

「落ち着け!ルカ!ミコトもだ!」

 

「だが!葵が今にも……」

 

「歩を見ろ!」

 

その言葉に従い、怒りを奥に仕舞いながらも歩を見ると、歩は一枚のカードと釣竿を手に持っていた。

 

その手は怒っているからなのか、震えている。

 

「その手を……離せ!」

 

歩がそう言って釣竿を投げるが、それは白斗に片手で容易く払われてしまう。

 

それで効かないと知ると、直ぐにカードを宣言する。

 

「極彩……『極限天生』!」

 

その宣言後、歩が虹色に輝き、その勢いのまま白斗に近付くと、そのまま殴る。

 

白斗はその威力が強過ぎたせいなのか、葵を離してしまい、壁にまで飛ばされ、激突する。

 

「ぐっ!」

 

壁がその威力を物語るようで壊れ、瓦礫が白斗の上から降り注ぐが、白斗はそれを気にしていないかのように前を見る。

 

そこには、虹色に輝く歩がいた。

 

「白斗、お前はやり過ぎた……だから、俺はお前を、許さない!皆んなの力でお前を倒す!」

 

その言葉と同時に光が増し、その部屋一面が光に覆われた。

 

そして、光が消えると、そこにいたのは、虹色のマントをはためかせた歩がいた。

 

***

 

同時刻。

 

紅魔館では光冥がいつも通りに掃除をしていた。

 

「うん、此処も綺麗になってきましたね。あと少し、頑張りましょう」

 

そして、掃除を再開しようとすると、急に自身の武器が青く輝き始た。

 

「え!?」

 

光冥がその光に驚いている間に、その武器は消えてしまった。

 

***

 

それは神霊廟にいる永久にも起こっていた。

 

「なっ!?」

 

永久の武器が白く輝くと、球体となって歩に向かっていく。

 

「え、永久の刀が……」

 

隣にいた妖夢も驚いているが、時は驚いている時間を与えない。

 

白斗もまたそれは同じ。驚いている時間など、ありはしない。

 

歩の周りに幾つかの色の球体が集まると、それは全て歩の中に入っていく。

 

そして、歩は自身の釣竿を構えると、それをまずは投げ付けた。

 

それは白斗に払われてしまったが、その白斗が前を向く頃には、二つのブーメランが目前に迫っていた。

 

「なっ!?……がっ!」

 

それは白斗に当たるとその身に傷を付け、投げた本人へと戻っていく。

 

想起はそのブーメランに身を覚えがあった。

 

「アレは……雷羅さんのブーメランだ!」

 

「テメェ!」

 

白斗が剣を持ち、歩に向かって飛ぶと、次に歩は永久の刀を出し、それを受け止める。

 

「次は永久の刀!?」

 

「凄いです!想起さん!今の歩さんが凄すぎます!」

 

「うん!まるで、仮面○イダーみたいだね!早苗!」

 

「はい!まさか現実で、しかもリアルで見れるなんて!」

 

「お前ら、緊迫感を持て……」

 

早苗と想起の興奮状態を鬼灯は呆れたように注意する。

 

そして、その視線を今度は想起の隣にいる黒龍に移す。

 

そこにいる黒龍もまた興奮しているのか、はたまた何かに反応しているのか、想起の周りを飛び回りながらも鳴き声をあげている。

 

(……アレに反応しているのか?ソロモンは)

 

鬼灯はそう思考しながら視線を戻すと、そこには永久の剣といつ出したのかも分からないが、絶月の槍を出して白斗を押している歩の姿が見れた。

 

「くっ!この野郎!」

 

白斗が剣を大きく振り上げ攻撃しようとするが、それはどう考えても間違いである。

 

その大きな隙を歩は見逃さずに、その腹部に向けて全力の蹴りを放つと、またもや飛ばされるが白斗。

 

白斗はその腹部を抑え、息を荒くしながらも歩を見ると、既に剣と槍を消し、凱火の大剣を持つ歩が目に入った。

 

歩はそんな白斗の姿を見ながら大剣を地面に突き刺すと、その地面が割れはじめ、割れたところから火柱が立ち始めた。

 

そして、その火柱に飲み込まれるかという直前で白斗は避けるが、其処には既に歩が虹色に輝く釣竿をまるで剣の様にして持ち、振り上げていた。

 

「これで、終わりだ!」

 

その言葉を最後に歩は釣竿を振り下ろし、白斗を一刀両断した。

 

「ぐぁぁあ!」

 

白斗はそれを諸に受け、大ダメージを受けた為か、その場に倒れ込んだ。

 

「……はぁ、はぁ……ちっ、俺の……負けだ」

 

白斗のその言葉により、今、この勝負は決着を迎えたのだった。

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