東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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こ、これに準備するのに時間が掛かりました……

本当は先週出す予定だったんですがね……私の準備不足が原因で、今日まで時間が掛かり、申し訳ありません

それでは!大規模コラボ、スタートです!どうぞ!


第二百十四話

ある日の幻想郷では、珍しく博麗神社に人が賑わっていた。

 

……いや、人というよりも大半は妖怪なのだが。

 

それでも、ここの幻想郷では見慣れない人までいる。

 

例えば、如月の世界にいるメイド二人。

 

例えば、武楽の世界にいる、元はフランドールの狂気の塊。今は人が一人。

 

例えば龍と話しているもう一人の男。

 

その元達は大半が客として呼ばれたのだが、龍とその話している男は『参加者』として呼ばれた。

 

そう、今から始まる『遊び』の参加者として。

 

「クスクス、皆んな、集まったわね」

 

レティシアはマイク越しでもいつも通りに笑うと、それに気付いた全員が前を見る。

 

「クスクス、それじゃあ、今から『遊び』を始めるわね♪」

 

「あの、レティシアさん?私もルカも、そして他の皆さんも、何をするのかを聞いていないのですが……」

 

葵がレティシアに質問すると、レティシアはやはり何処か楽しそうに答える。

 

「クスクス、そういえばそうね。まあ、『参加者』に教えたら確実に断れるだろうと思って言わなかったのだけどね♪」

 

「は、はぁ……」

 

葵が首を傾げているが、レティシアはそれを気にせずに続ける。

 

「クスクス、それじゃあ、第一回『双六大会』を始めましょうか♪」

 

『断る!』

 

そのレティシアの一言に、如月、竜希、そして龍と話していた青年、『十六夜 暁』が断りを入れる。

 

「クスクス、あらあら、始める前から断らないで♪絶対に楽しいから♪」

 

「いやいや、そう言われても、俺まだ覚えてるからな!?この前のあの地獄を!」

 

「俺なんてさっきから嫌な予感しかしてないからね!?嫌だよ!?しないよ!?」

 

「俺もこの男と同感だ!さっきから嫌な予感しかしない!」

 

その三人が必死に嫌だと懇願するが、レティシアは綺麗な笑顔で真実を言う。

 

「クスクス、残念だけど、強制参加♪」

 

その言葉に如月は何とか次元を渡ろうとするが、其処にレティシアが言う。

 

「クスクス、昨夜、凛華に貴方が今からするのが終わるまでに帰ろうとするのを邪魔してくれたら、幾らでも食べたいものをあげると交渉したから無理よ♪」

 

「くっそーー!」

 

確かに、今は凛華が外に出てきて如月の首根っこを捕まえているために、動けなくなっている。

 

渋々といった様子で参加することにした三人を見て、レティシアは続ける。

 

「クスクス、それじゃあまずはルール説明ね♪ルールはいたって単純。あの正月に遊ぶ双六と大差ないわ。そして、止まったマスの指示通りにする。しない場合にはペナルティね♪」

 

「ペナルティって何するの?」

 

「クスクス、その人が嫌うことを強制的にやらせる♪」

 

竜希の質問にレティシアが答えると、竜希は本当に嫌そうな顔をする。

 

「クスクス、悪いけど、私だって心が痛んでるのよ?けれど、こうでもしないと貴方達、しないでしょ?」

 

「俺はしてもいいんだけど……」

 

晴夜の答えにレティシアは嬉しそうに笑うと、続ける。

 

「クスクス、マスは50マス。勿論、マスを進めるマスとか戻るマス、休みマスもあるわ。ね?そんなに双六と大差はないでしょう?」

 

「……一つ質問があるんだけど」

 

其処で、この中ではまだ幼さが残る少年、『立花 火冬』が手を挙げると、レティシアは笑顔を向ける。

 

「クスクス、何かしら?紫の家族さん?」

 

「火冬って呼んで」

 

「クスクス、分かったわ、火冬。それで、どうしたの?」

 

「能力は使用していいの?」

 

その質問にレティシアは首を横に振る。

 

「クスクス、それは無し。使用出来たら面白くないでしょ?」

 

「うん、分かった」

 

火冬はそれに納得すると下がる。

 

レティシアは他に質問する人がいないか確認すると、綺麗な笑顔を浮かべる。

 

「クスクス、質問は随時受け付けるわ。勿論、始まった後でもね♪それじゃあ……あ、取り敢えず司会を紹介しましょうか。私は今日は司会はしないからね」

 

レティシアがそう言って顔を斜め後ろに向けると、其処には三人の姿があった。

 

「クスクス、はい、自己紹介♪」

 

「はい!どうも!皆さんも知ってる、清く正しい射命丸です!よろしくお願いします!」

 

「僕は小唄や。よろしゅうな」

 

「初めましての方が多いですね。私は天之里水蓮と言います。烏天狗であり、天魔をさせていただいています」

 

三人の挨拶を終えると、レティシアはその手からクジとサイコロを出す。

 

「クスクス、さて、司会も揃ったから……まずは順番決めを始めましょうか♪」

 

その言葉を受け、参加者13名がレティシアの近くに集まり、一斉にクジを引いたのだった。

 

***

 

「それでは!双六大会、スタートですよ!」

 

文のその声を合図に双六大会が始まる。

 

双六大会が行われているこの博麗神社では、マスが付け加えられた状態で、他は何も変わっていない。

 

そんな博麗神社を見れば、必ず怒るのが霊夢なのだが、今日の霊夢は何処か嬉しそうである。

 

「何で霊夢はあんなに嬉しそうにしているんだ?」

 

「さあな?」

 

岩槻の言葉に如月が分からないというように首を傾げるていると、一番手である帝がサイコロを振った。

 

「さあ、どんな数字が出る!」

 

帝の期待した眼差しは、残念ながら敗れた。

 

最初に出たのは数字の1。

 

『おーっと!?一番手である帝さん、またもや同じ1番だー!』

 

『これは運が悪いな〜』

 

『ですが、まだまだ序盤です。まだまだ挽回は出来ますよ』

 

文、小唄、水蓮の言葉をよそに一マス進むと、赤いマスから文字と、それを読み上げる機械音が聞こえ始めた。

 

《一しか出せなかった貴方。可哀想なので6マス進む》

 

『おや、マスに馬鹿にされてますね〜』

 

『文、そんなことを言ってはいけませんよ?』

 

司会の話など知らぬとばかりに帝は六マス先を進み、黄色いマスで立ち止まると、また機械音が聞こえてきた。

 

《女性は男装、男性は女装する》

 

「はあ!?」

 

帝の驚きの声はなど御構い無しに状況は進む。

 

帝が光ったかと思えば、帝の服が男装ものから女性用の白いワンピースになっていた。

 

『おっとぉ!?帝選手、そんなマスに止まってしまったせいで、男性にもかかわらずに女性ものを着てしまっているぞ!?その気持ちは如何に!』

 

『文、いいネタが手に入ったからってカメラ撮りながら実況戦でも。僕らが実況するのにな〜』

 

『そうですね。文、何でしたら貴女は撮ることに集中しますか?』

 

『いえ!私も実況しますよ!あ!それから、その姿は一時のものなので、同じ内容のマスに止まったり、この双六自体が終われば戻るそうですよ!』

 

文の言葉を聞いても、誰も嬉しくない。

 

何故なら、その間ば女装、または男装を強いられるのだから。

 

「はぁ、次は俺か……すっごいやりたくないな……」

 

二番手である如月がサイコロを振ると、出た数字は5。

 

その数字に従い、五マス進む。

 

「さて、何が出るんだ……」

 

そう言って顔を上げれば、文字と機械音が聞こえる。

 

《腰が急に痛くなる。一回休み》

 

「地味な嫌がらせが来たな!?」

 

如月がツッコミを入れたその直後、本当に腰に激痛がやって来た所為で動けなくなってしまった。

 

『彼はまだまだ若いのに、此処でまさかの腰痛に悩まされる展開が来ましたよ!』

 

『腰痛は本当に痛いです……』

 

『天魔様も腰痛持ってるんですか?』

 

『ええ。さすがの私も良い歳ですからね……時々、腰が痛くなります』

 

そんな会話をしている間に三番手のルカが片手で適当に投げると、出た数字は1。

 

そして言われた通りに一マス進んだ。

 

《一しか出せない貴方。可哀想なので6マス進む》

 

そして今度は六マス進むと、また帝と同じ内容が出てきた。

 

《女性は男装、男性は女装する》

 

その言葉通り、ルカが光り、収まると、その姿はいつもの姿ではなく、紅魔館の執事服を着ていた。

 

「……いや、何で執事服なんだ。しかも、メガネのおまけ付き。動きやすいからまだ良いが」

 

ルカは腰に手を当てて溜息を吐いている間、文は実況を忘れてカメラを撮っていた。

 

そして四番手、武楽がサイコロを振れば、出てきた数字は3。

 

「おっと。何が出るんだ?」

 

武楽が三マスすすみ、青いマスに止まると、文字と機械音が聞こえた。

 

《心地よい風が吹いて爽やかにな気持ちになる。五マス進む》

 

『おや、まともなマスですね。面白くないです』

 

『レティシアにしては、確かにまともなマスですね』

 

司会がそんなことを言ってる間にも、武楽には爽やかな風が吹き、五マス進む。

 

そして、緑のマスに止まると、聞こえてきた。

 

《猫が集まり動けなくなる。一回休み》

 

「初っ端からかよ!?」

 

武楽が叫んでいると、その足元に何かが頬擦りしてくる感触が……。

 

下を向いてみると、とても小さな三毛の子猫。

 

「……可愛いな、お前」

 

「ニャー」

 

武楽がつい、その子猫を抱き上げている間にも猫はどんどん集まってきており、遂にはその周りは猫ばかり。

 

その猫達を武楽は見渡し、一匹一匹撫でてやろうと考えたその瞬間、猫達が一斉に武楽に飛びついた。

 

「うわぁ!」

 

それに驚いた武楽は思わず座り込んでしまい、猫達の下敷きになってしまった。

 

つまり、猫饅頭状態である。

 

『おっと、これは癒しですね〜』

 

『癒しやな〜』

 

『まあ、彼にとっては癒しどころではないですが……』

 

まだまだ双六大会は始まったばかり。

 

一体何が起こるかは、レティシアにしか知り得ないのだった……。




はい!今回は此処まで!

因みに順番は以下の通り!

帝→如月→ルカ→武楽→龍→晴夜→岩槻→栞→ミコト→火冬→竜希→葵→暁

さてさて、この双六大会はまだまだ続きます!

みなさん、お楽しみに!

それでは!さようなら〜!
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