東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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みなさま、お久しぶりです!

漸く、漸く投稿出来る程度には話が出来たので、投稿しました!

久しぶり過ぎて拙いですがね!

それでは、どうぞ!


第二百十七話

火冬が地味な嫌がらせマスに当たったあと、次の出番は竜希だ。

 

「イヤイヤ!俺、やりたくない!」

 

『なら罰ゲームしますかー?私としてはそれもネタになるので嬉しい限りですが!』

 

『というか、あの竜希に罰ゲームしても、意味ないように思うんは僕だけなんかな?』

 

『いえ、多分、竜希さんには……他の皆さんと違い、精神的な御冥福を祈るような罰ゲームになるのではないかと……』

 

「それどんな罰ゲーム!?」

 

水蓮の言葉に竜希は反応し、その反応を見て、水蓮は少し考えるようにしてから答える。

 

『これはあくまで例えですが……蓬莱汁Lv3を10本、一気飲みとか、あるいはミコトさんの協力のもと、執事ミコトさんが一週間対応とか……』

 

「無理無理無理無理!それしたら俺本当に死んじゃう!!精神的な意味でも死んじゃう!!」

 

「がんばれ、竜希。安心しろ、お前の事は少ししたら忘れてやる」

 

「ミコちゃん酷くね!?」

 

『ホラ早く振ってくださいよ〜?そしてネタを私に下さい!!』

 

「本心を隠す努力しようよ文ちゃん!!」

 

竜希が一通りツッコミを入れた後、仕方なさそうにサイコロを転がすと、そこに出た目は……6。

 

「ホラやっぱりーーー!」

 

『キターーーーーー!!ネタが来ました!!さあさあ!早く進んで下さい!!』

 

「文ちゃん一気に元気になったね!?」

 

竜希がツッコミを入れるが現実は変わらない。泣く泣くマスを進み、6マス目に止まるといつもの文字が現れる。

 

《蓬莱汁を飲む。一気に飲めたら6マス進む。吐いたり飲めなかったら5マス戻る》

 

そしてその場に用意されたのは、岩槻も飲んだあの凶悪汁。

 

「うわぁ〜、飲みたくね〜」

 

『のーんーでーくーだーさーーーい!!そして私にネタ提供をーーー!』

 

「文ちゃん本当に素直だね!?隠す気0じゃん!」

 

『ほら早く飲みましょう!実際、早く飲まないとこの双六、永遠に終わりませんよ?』

 

『竜希、ここは男として潔く飲むんや。腹決めい』

 

『しかし、少し楽しみですね。あの最強と呼ばれる方と最凶と呼ばれるその汁、果たしてどちらが強いのでしょうか?』

 

「それ漢字違いだからね!?真面目そうな水蓮ちゃんが珍しくボケないで!?俺でもこれに勝つことなんて無理だから!?」

 

『おっと、まさかのあの最強が負けを認めましたよ?』

 

「俺の『最強』は戦闘で発揮されるもんなの!飲み物には発揮されません!てか、こういう時には確かに働いて欲しいけどね!主に俺の命の危機的な意味で!」

 

『もう本当にグダグダ言ってないで腹決めて一気に飲んでください!さあさあさあ!!』

 

文のその急かす様な声に、竜希は溜息を吐き、目の前に置かれているその凶悪汁を見る。そして、一つ唾を飲み込み、勢いよく掴むと、そのまま飲み始めた。その勢いはしかし、一度止まってしまった。

 

『おっと!やはりあの最強でも一気飲みはダメだったかーーー!』

 

「竜希さん!大丈夫ですか!?」

 

「ああ、なんだか綺麗な光景が目の前にあるよ……綺麗な小川の向こうに花畑が……」

 

「それ渡っちゃダメなやつだ!」

 

葵と如月の声が聞こえたのか、竜希はその幻覚から辛くも意識を戻し、もう一度、その真っ白になった顔で蓬莱汁を見据え、今度こそ、飲み干した。

 

『ついに、あの最強が……飲み干したーー!』

 

竜希はしかし、そんな文の実況にツッコミすら入れず、そのまま静かに、ぶっ倒れた。

 

「た、竜希さーーーーん!!」

 

『ここでまさかの判明した事実!あの最強対最凶の戦いは、最凶の勝ちです!さあ!次行きましょう!次!』

 

文が次に目を向けたのは、葵である。

 

「……はい」

 

葵は一度、心配そうな視線を竜希に向け、その視線をサイコロに戻すと、それを両手で軽く振った。そのサイコロが地面に落ち、少し転がり、止まった時に出た目は……2。

 

「……そんな……」

 

『葵さん、これは神の遊びです。さあ、神様には従いましょう』

 

「いやこれ神様が考えついた遊びじゃないからな!?思いついたのあの吸血鬼だからな!?むしろ悪魔の卓上ゲームだろ!?」

 

暁のそのツッコミは、しかし文に聞き流される。

 

葵もまた、泣きそうな顔でニマス目に足を踏み入れると、いつもの様に文字が表れる。

 

《お気に入りの茶碗が割れてしまう》

 

それは勿論、この場にいる誰もが割れる場面など目撃できない。しかし、この幻想郷にいる住民、そしてレティシアを知っているものならばわかる事実がある。

 

「ああ……私の、茶碗が……あの金盞花が描かれたお茶碗が……」

 

『……御愁傷様です』

 

水蓮が同情するような視線を向けている間に、最後の出番である暁がサイコロを振った。そして、出たのは3。

 

『……面白みも何もないですねー』

 

「俺にとっては救われたような気持ちだよ……」

 

暁はホッとした顔でそのまま三マス目まで進み、文字を見る。

 

《心地よい風が吹いて爽やかにな気持ちになる。五マス進む》

 

そして、文字通りに五マス進むと、また文字が現れた。

 

《猫が集まり動けなくなる。一回休み》

 

その文字が現れた時、猫が一匹、二匹と暁に近付き始め、最終的な数が分からないまま、猫達は一斉に飛びかかり、暁を埋もれさせてしまった。

 

***

 

双六大会は続き、中には神社に持ってるお金全部再選として寄付される竜希と岩槻の姿があったが、最終的な結果を言えば、一番を取ったのはミコトだった。

 

「クスクス、おめでとう、ミコト♪予想通りね♪」

 

「……予想通りでもなんでもいいけど、もう、疲れた……精神的な意味で」

 

「クスクス、あら、とってもお似合いよ♪」

 

「……やめてくれ」

 

今のミコトは精神的な意味で体力が消費されている。しかし、その理由は、今のミコトが、着物を着せられているからだ。

 

「クスクス、仕方ないでしょう?貴方が女装マスに当たったんだから♪」

 

「…………」

 

「クスクス、ちなみに、文は既にその写真を撮ってホッコリ中よ♪」

 

「文……後で絶対に追いかけるからな。それから、レティシアも、写真は消してくれ」

 

「クスクス、あらあら、暴露てるのね♪でも、私が消すと思ってる?」

 

「……はぁ。ならせめて、ばら撒くのはやめてくれよ」

 

「クスクス、悪魔は容易く約束はしないわよ?守れない約束ならなおさらね♪まあ、善処はするわ♪」

 

「……はぁ」

 

ミコトは遂に溜息を出した。それもそのはず、こんな風に言われては、もう疲れがピークなミコトには、反論するほどの余裕もない。

 

「クスクス、それから……あの屍はどうするのかしら?」

 

レティシアがそう言ってミコトの後ろに視線を向ける。それに合わせてミコトも後ろを振り向けば、其処には岩槻と竜希の屍がある。

 

この屍の経緯を簡単に説明すれば、この二人だけ、蓬莱汁マス全てに当たったのだ。しかも、Lv.1だけに飽き足らず、Lv.2(蓬莱汁+某テニス漫画汁)とLv.3(Lv.2+ゲテモノ料理入り)にもだ。

 

「クスクス、今は葵と如月がなんとかしてくれてるけれど、二人がいない貴方の世界では、どうするのかしら?」

 

「妖夢に返すさ。大丈夫、なんとかしてくれるはずだ」

 

「クスクス、そうね♪最強さんにとっては一番、癒しになるわね♪」

 

レティシアはそう言って終始クスクス笑っているが、その笑みを今度はまたミコトに向けた。

 

「クスクス、さて、一位にたどり着いた貴方には、贈り物を渡さないとね。はい、これ♪」

 

そう言ってレティシアが差し出した掌には、五つの宝石が綺麗に輝くネックレス。

 

「……カーネリアン、ジルコン、セレスタイト、ダイヤモンド、ファイブロライトか?」

 

「クスクス、ええそうよ♪」

 

「……本物なのか?」

 

「クスクス、ええ。といっても、創り出したのは私よ♪」

 

「……レティシアの能力は本当に規格外だな……」

 

「クスクス、貴方もね♪」

 

レティシアはミコトの言葉に面白そうにそう返した。

 

「それで?これにはどんな性能がつけられてるんだ?レティシアのことだ。ただのネックレスじゃないんだろう?」

 

「クスクス、ええ♪そのネックレスはね、それぞれの宝石言葉になぞらえた力が付与されてるわ。と言っても、ダイヤモンドは少し違うのだけれど」

 

「……というと?」

 

「クスクス、ダイヤモンだけはね。宝石言葉の他に、もう一つ、貴方の身代わりになる役目があるの」

 

「……悪いが、レティシア。俺は……」

 

「クスクス、超越しちゃって死なないんでしょう?知ってるわ。……でもね、それでも、死ぬことはあると思わない?」

 

「……どういうことだ?」

 

ミコトは少し眉を顰め、レティシアを見据える。そのレティシアは、やはり笑顔のままである。

 

「クスクス、私が不老不死であるにも関わらず、貴方なら殺せるように、その逆も然りってこと。まあ、私じゃ貴方は倒せても、殺すことは出来ない。けれど……貴方と相対する相手が、もし貴方と同じような力を持っていれば、話は別でしょう?」

 

「……レティシア、どこまで先を見据えてるんだ?」

 

「クスクス、さあね?でも、可能性がないわけじゃないはずよ?現に、貴方という例がある。例が一つでもあるのなら、そんな可能性だって否定は出来ないでしょう?」

 

「なるほど……その可能性を潰した結果、これか……」

 

「クスクス、まあ、気休め程度だけれどね。あ、因みに、ファイブライトに関して言えば、警告時には少し光って熱を持つから、気付く筈よ」

 

「……分かった。ありがとう、レティシア」

 

「クスクス、恩人であり友人だと思ってる相手に死なれたら、私も夢見が悪いもの♪」

 

レティシアのその言葉に、ミコトは少し驚いた表情をし、嬉しそうに微笑んだ。

 

「……本当に、ありがとう、レティシア」

 

ミコトのそのお礼の言葉に、レティシアは微笑みを返した。

 

こうして、悪魔が施した双六大会は、幕を下ろしたのだった。




因みに、葵さん、龍さん以外はそれぞれの一回ずつ、蓬莱汁に当たっております。蓬莱汁に当たった回数、及びレベルを集計するなら、此方です。

一回……ミコト、武楽、如月、火冬、栞(全員Lv.1のみ)
二回……晴夜、暁、ルカ(Lv.1と2の二回)
全部……竜希、岩槻

そして、最後の宝石言葉ですが、このようになっております。

カーネリアン……リラックス、落ち着き、精神バランス
ジルコン……穏やかな人間関係
セレスタイト……清浄、浄化、博愛
ダイヤモンド……永遠の絆、純潔、永久不変
ファイブロライト……警告

それでは、以上を持ちまして、このコラボを終わらせていただきます!

それでは!さようなら〜!
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