東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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長い……この小説長すぎる!作者の私がそう思うのだから、皆さんもそう思ってるんじゃないかと思ってます!いつ終わるのかな……何話で終わるんだこの小説(遠い目)

さて、この前からドシリアス続きですが、まあ、なんとかなりますって!後書きの方にはおまけも付けてますから!

それでは!どうぞ!


第二百二十話

雨が少しずつ降り出す中、レティシアとサタンはその雨を避けるように移動することもなく、その場で互いに見合い、話をしていた……レティシアは無表情で、サタンは嘲笑しながら。

 

「…………」

 

『ククク、最初、あの神社出会った時は思い出せなかったが、今じゃハッキリ思い出せるぜ?あの時のお前の顔。クククッ』

 

「……不愉快極まりないわね……そして悪趣味よ。人の……いえ、吸血鬼のトラウマに踏み込むだなんて。まあ、そのトラウマを作らせた張本人に何言ったって変わらないのかもしれないけれど」

 

レティシアは目を瞑り、紅茶を飲み、自信を落ち着かせようとする。しかし、それはサタンを更に楽しませる要因にしかならない。

 

『クククッ、だろうナァ?なにせ、あの時、ヴラドとかいう吸血鬼を操ったのは俺で、そのまま人間を襲わせ虐殺したのも俺だ……が、最終的にそのヴラドを殺して止めたのは、お前自身だものなぁ?」

 

「っ!!」

 

サタンの最後の一言に、カップの取っ手に罅が入る。

 

「ククク、今でも傑作だぜぇ!あの時も雨が降ってたよなぁ?』

 

***

 

それは、遥か昔の話。幻想郷の外での話。

 

とある地域にて、人間虐殺が起きた。

 

ーー起こしたのはヴラド卿。

 

「さあ!血の雨を降らせ、我の欲求を満たせ!」

 

ーー止めたのはレティシア・スカーレット。

 

「やめて!もうやめてちょうだい!ーーーヴラドをこれ以上、貶めないで!!」

 

ーー全ての元凶は、サタン。

 

『ーーークククッ、やめろだぁ?こーんな楽しいこと、そうそうやめれるわけねぇだろ?見ろよ、あの人間共の恐怖の目を!!自身の大切なものを殺された怒りを!!そうだ、怒ればいい。俺に殺意を向ければいい!全ての負の感情を出しながら、死んでいけ!!』

 

「っ!!……ごめんなさい、ヴラド!」

 

ーーー殺したのは、レティシア・スカーレット。

 

「……ごめんなさい……ごめんなさい、ヴラド」

 

「……ーーー、ーー。……ーーー、ーーーーーーー。……ーーー、ーー。……ーーーーーーー」

 

***

 

『そもそも、お前らは分かってなかったなぁ?何故、あんな事が起こったのか……クククッ』

 

「…………」

 

『ケケッ、それにしても、俺の蒔いた種が咲くのはまだまだ先だ。その間暇だなぁ……そうだなぁ』

 

サタンはそこで、ニヤリと笑う。そして、レティシアに向けて、それはもういい笑顔で、放った。

 

 

 

 

 

『お前の子孫、また殺そうか』

 

 

 

 

 

その瞬間、サタンは黒猫の体のまま空中へと蹴り上げられ、そして今度は魔法の森に向けて、横腹を思いっきり蹴られた。蹴った本人であるレティシアは、紅魔館の屋根に足をつけ、力を入れ、思いっきり魔法の森に向けて飛び、サタンの体まで追いつくと、踵落としでサタンの体を叩き落し、地面にめり込む黒猫の体にゲイボルグの槍を突き立てた。

 

「……貴様……貴様だけは……絶対に許さない!!絶対にだ!!」

 

レティシアの姿はいつの間にか本来の姿に戻っていた。その姿はつまり、全力で叩き潰すことの証。今、サタンはレティシアに倒され、殺されたーーーーーはずだった。

 

『クククッ、ケケケッ、アッハハハハ!』

 

黒猫の体は槍を貫通し、普通は死ぬ。死ぬのが当たり前。しかし、サタンはそれでも血反吐さえ吐かず、余裕淡々と笑い、嘲笑し、舐めた態度を崩さない。

 

『アハハハ!お前、意味がないと分かっていながらこれかよ!!無駄無駄!!あの頃の俺と、今の俺は違うぜ?昔ならまだお前にも俺を消せるチャンスはあった。だが、今はもうそんなものないぜ!どこの誰でもだ!!』

 

サタンは笑いながら続ける。

 

『『サタン』である俺は、伝承通りの悪魔の側面も持ち、その上で、七つの大罪の側面も持ってる!そして何より、テメー等が必ず持つ負の感情の塊が俺だ。この俺様だ!そして、テメー等が見つけてくれたパラレルの世界。アレが繋がったおかげで、さらに俺は強化され、今じゃ他の俺が消えない限り、やはり俺は消えやしない!幾らでも俺は生き返る。お前等下等生物が、負の感情を持つ限り、永遠になぁ!』

 

槍に突き立てられた黒猫の姿は霞始め、一度消えると今度はレティシアと同じ背丈の男性ーーー金髪、紅目の、レティシアにとっては見覚えがありすぎる姿が、そこに現れ、レティシアの腕を掴み、木へと押さえつけた。

 

「……離しなさい」

 

『ハッ、嫌だね!テメーの絶望顔を間近で見たいんでなぁ』

 

「なら今すぐその姿をやめなさい!!」

 

『クククッ、良いじゃねえか。お前にとってはもう二度と、お目見えできない素敵な殿方の姿だぜ?喜べ!絶望しなくとも良いぜ?何せ、今の俺は気分が良い』

 

「……貴方、外の世界で何人の人間の魂を食らったの」

 

『さてなぁ?外の世界の人間は簡単に絶望してくれる。お陰で俺にとっては食料の宝庫だ。幾ら死んだところで、急に死ねば病気だ自然死だで片付けてくれる。クククッ、愉快だよなぁ』

 

「っ!貴様っ!!」

 

そこで蹴りを勢い良く入れようとしたが、そこで姿は搔き消え、今度は離れたところに黒猫姿でレティシアを嘲笑いながら見つめている。

 

『クククッ、安心しろよ。お前の子孫はまだ殺さない。一番絶望が美味しいのは、幸せが最高潮の時、そこから落としてこそ、一番の旨味が出るんだ』

 

「…………」

 

『クククッ、お前、不思議だろ?この俺が、どうしてお前に付きまとうのか。その答えは至ってシンプル、かつ簡単な答えだ。ーーーこの世界での最強がお前だからだ』

 

「……!」

 

レティシアはそこで、大雨となっていた天候の中、グッと顔を顰め、サタンを睨みつける。

 

『クククッ、忘れんなよ?俺はお前が幸せを味わい続け、それが一番に到達したその時に、その幸せを奪ってお前の魂も貰ってやるよ。ーーーせいぜい、油断しないことだなぁ!アッハハハハ!』

 

雨が強く降り注ぐ中、黒猫の姿は消える。それを見届けたレティシアは、いつもの姿に戻ると、黒い雨空しか見えない空を見上げた。

 

「ーーー姉上!」

 

背後から、いつもの男の声が聞こえる。レティシアを呼ぶ、弟の声が。

 

「……クスクス、アルカ、どうしたの?」

 

「どうしたもこうしたもない!雨の中、傘も差さずに……それに、何故本来の姿にもなった?なにかいたのか?」

 

「クスクス、何でもないわ。ただ、ちょっと最悪の出会いをしただけよ」

 

レティシアはいつも通りそう笑う。しかし、アルカは空に顔をしかめると、一度その腕を強く引き、傘も手放さないまま、今は小さな姉を抱き締める。

 

「……クスクス、アルカ。どうしたの?急に甘えたくなったとか?クスクス、それなら私は嬉しいのだけどね♪」

 

「姉上……俺たちは家族だ。だから……頼ってくれ」

 

「……」

 

「姉上が強いのは俺たちがよく知っている。だが、それでも、そんな貴女が泣くほどに辛い事なら……俺たちも共に背負おう。そして、強くなる。姉上を守れるほどに、強く……」

 

レティシアは、その抱擁を甘んじて受ける。勿論、そこに甘い感情はない。しかし、それでも、救われる心があるのだと、レティシアは知っている。

 

「……ありがとう」

 

雨は未だに止まないまま、振り続ける。

 

***

 

雨が降り注ぐ中、レティシアが突き刺した槍からも、赤い血が地面に注がれる。

 

「ごめんなさい……ごめんなさい、ヴラド……こうするほか……もう……」

 

その言葉が遠くに聞こえ始める中、ヴラドは、レティシアの耳の横に顔を持って行き、肩に預けるようにしながら、最期の言葉を、掛ける。

 

「……これで、いい。……お前は、正しい事をした。……幸せに、なれ。ーーー我が愛しき妻よ」

 

雨の音が聞こえ続ける中、ヴラドは最期に、穏やかな顔で目を瞑ったのだった。




暗い!シリアス!最後までドシリアス!!

そんな暗いのを続け続けたので、ちょっとぐらいクスッと笑ってもらうために、オマケです!頭の中でデフォルメの絵を浮かべながら話をお読みください!それでは私はお先に失礼します!さようなら!

(会話ばかりの音声風になっています。また、うちのキャラのキャラ崩壊が起こっています。苦手な方はお戻りください)



ーーーオマケーーー

〜「双六の後に」〜

「ふぅ、これで双六がようやく終わりましたね……全く、レティシアは……って、あら?文、何をしているのですか?」

「あ!天魔様!ふふふ、これは今回の双六で撮れた写真です!見ますか?見ませんか!?」

「ええ、是非、見せてください……あ、小唄。文が撮った写真があるそうですよ。一緒に見ましょう」

「お、そうなんですか?一緒に見させてもらいます。どれどれ……」

「……文、あの、これは?」

「新聞のネタです!こちらがあの蓬莱汁で倒れた方々の写真!あの最強の剣士さんさえ倒した凶悪汁と、倒れた方々です!そして、こちらがあのミコトさんの女装写真!これは良いネタを頂けて、私はほっこりです!」

「……文が楽しそうで、何よりです(ミコトさん、うちの文がごめんなさい!)」

内心でミコトに謝り倒す水蓮だった。



〜「Qどうして博麗神社の場所を貸したの?」〜

「そう言えば、霊夢。結局どうしてあの双六の時に場所を貸したのですか?」

「ん?あれ、分からない?理解してるのかと思ったのだけど」

「いえ、思い付くことはありますが、あまりそれだと思いたくないというか……」

「ふーん、まあ、私が場所を貸した理由は、あの双六ゲームのマスの中に、賽銭を入れるマスがあったからよ。当たったのは最終的に竜希に岩槻に火冬に暁に、あと栞と武楽と、結構多いくもらえた上、場所さえ貸してくれればプラスでレティシアから貸出し金を貰えるってことになってたのよ」

「予想が当たっていて悲しいですが、まさかのレティシアさんからのお金もあったなんて、そこは思いつかなかったです……」

「本当はミコトにも入れてもらえば面白そうで良かったんだけど、なぜか其処だけ悉く外されたわね。何かの呪いかしら?」

「むしろ、向こうの霊夢の念が邪魔したんじゃないか?」

「ちょっとあっちの霊夢と話し合いしてくる」

「怪我するだけだからやめておけ」



〜「大切なものはタンスの中に」〜

「ふむ……これ、どう処理をすれば良いか……」

(沙月から貰ったメイド服を手に取りながら)

「…………」

ーー数分後ーー

「ふむ……やっぱり、ピッタリと合うな」

(鏡の前でメイド服を着るルカの姿)

「いや、しかし……葵達の前には、この姿は、恥ずかしいが、私一人の時なら……」

「ルカー。ごめんね、ちょっと入るね」

ガラッ

「「…………」」

「わぁ!ルカ!そのメイド服、とても似合って「わーーー!頼む、葵!忘れてくれ!」え、ちょ、ルカ!?」

「恥ずかしすぎて無理だ!死にたい!こればかりは死ぬか忘れてしまいたいわぁぁぁ!」

「る、ルカ!ちょ、落ち着いて!!ほ、鬼灯ーー!」

「今鬼灯を呼ばないでくれーー!」



(その後、メイド服はルカのタンスの中に大切にしまい込まれましたとさ)
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