東方〜もう一人の巫女〜   作:ルミナス

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今回は、一旦話を止めてルカさんの過去です!

「少し、グロいかもな」

「グロいじゃなくて酷いだろ」

それでは、過去編。どうぞ

*コレはルカさんの過去ですから、ルカさんsideしかありません。ご了承下さい


閑話〜ルカの過去〜

私は、吸血鬼の父と人間の母の間に産まれた

 

流石に、何年前に産まれたかは覚えていないが結構前とだけ言わせてもらおう

 

私の家庭は、幸せだった

 

父が生きる為に母の血を飲む以外は、平凡だったと思う

 

だけど、私達は人に追われた

 

理由は、父が吸血鬼だから

 

人を襲う悪魔だから

 

それが理由だった

 

私達は何年も逃げ続けた

 

逃げて逃げて、逃げて続けて・・・

 

結局、私達は追い込まれてしまった

 

どっかの奥深い森の中。岩の壁があったせいで逃げる事が出来なかった

 

私は怖かった。怖くて母の背に隠れていた

 

この時に、勇気があれば良かった

 

勇気を振り絞っておけば、この後に、あんな事にならなかったんだ

 

「・・・お母さん」

 

「大丈夫。貴女は私達が護るから」

 

「そうだ。俺は吸血鬼なんだぞ?負けはしないさ」

 

父も母も生きる事を諦めてはいなかった

 

この先の幸せな未来を夢見ていた

 

・・・なのに

 

「吸血鬼を退治しろ!その吸血鬼を愛した女と子供もだ!」

 

「おー!」

 

・・・父と母は、私の目の前で惨殺された

 

「・・・お父さん?お母さん?」

 

答えてくれる声は、あの優しく暖かな声は聞こえなかった

 

「・・・ない」

 

私は・・・泣いて、怒った

 

「・・・許さない!お父さんとお母さんを殺したお前達を許しはしない!」

 

その先は、私の能力で串刺しにし、氷漬けにし、氷で動きを止め首をはね、そんな風にして殺していった

 

・・・そして、対には一人を残して全員が死んだ

 

「あ、あ・・・」

 

「お前も、死ね」

 

「ま、待ってくれ!俺は、こんな事、したくはな・・・」

 

私は、そいつの言葉を聞くことなく殺した

 

・・・何も感じず、何も思わず殺した

 

感情なんて、無かった

 

まるで無くなったかと思うぐらいに何も感じ無かった

 

「・・・お父さん、お母さん。私は、どうすればいいの?」

 

それから、私は彷徨った

 

私が、当時着ていた服は赤に染まっていたため、人から恐れられた

 

逆の立場だったら、私もそうしていただろう。その反応が普通だ

 

私は、何年か経って、何処かの人里に辿りついた

 

その人達から、何があったのかと心配された

 

・・・だけど、それは表の声

 

裏の声は違った

 

どうやら、私の存在はバレていたらしくて、半分吸血鬼だからと恐れられていた

 

(・・・何もしないのに)

 

私は、寂しくなった

 

・・・だけど、私はそんな事を思ってないと自分に暗示を掛けた

 

(私は寂しくなんかない!一人でも大丈夫なんだ!こんな奴らに・・・家族を持ってる奴らなんかに嫉妬なんてしていない!)

 

寂しさを感じたくなくて、一人でも大丈夫だと思いたくて、嫉妬してる自分が嫌いで・・・

 

そんな風に自己暗示をしていると、本当に何も感じなくなった

 

だけど、人里の人達はどんどん変わっていった

 

ある日の夜

 

その人里の人達が私を殺しに来た

 

当然、私には本音が聞こえていたため、その作戦も分かっていた

 

「・・・・・・」

私は、生き延びるために、自分を進ませないと阻もうとした奴らだけを殺し、人里から出た

 

そこからまた旅に出た

 

妖怪に襲われそうになったら殺し、死なないために食料を見つけ、山賊に襲われそうになれば、そいつ等を逆に惨殺し・・・

 

そんな風にまた何年も過ごした

 

そして、あの人里についた

 

人里の奴らは、やっぱり、私の様子をみて気味悪がった

 

何人かは優しく声を掛けて来たが、そいつ等の裏の声は最低だった

 

私は、直ぐにその人里から出て行ったが、その時は生憎と食料がとれず、今までの疲れもあって、歩くのがやっとだった

 

私は、ただ休む目的の為に神社まで頑張って登り、鳥居を背もたれにして休もうとした

 

・・・だけど、そこに居たのは私だけでは無かった

 

「・・・あの?大丈夫ですか?」

 

此方を心配そうに見ている空色の髪の女の子と

 

「・・・」

 

私を訝しげに見ている九本の尻尾を持った狐

 

この二人がその場に居た

 

(・・・はあ、此処に来たのは失敗だったか)

 

私は、そう思っていた

 

「・・・」

 

その時に、少し見えたその空色の髪の女の子は、何かを決意した様な顔をしていた

 

「鬼灯、この人をこの家に住まわせよう」

 

「・・・私は別にいいが、あの親が許すのか?」

 

「私が必死に頼むよ。住まわせると言うまで必死に」

 

「・・・そうか。分かった。私が巫女を呼んでこよう」

 

狐は、神社の奥へと入って行った

 

「大丈夫ですか?」

 

(・・・こいつ)

 

私は、その空色の髪の女の子の言葉を信じることが出来なかった

 

「・・・」

 

「あの・・・」

 

「・・・何を企んでいる?」

 

「・・・え?」

 

私は、もう正直、この状態では殺される他ないと思っていた

 

私には、その時、能力を発動される程の体力も気力も無かった

 

だから、殺される覚悟をしていた

 

「・・・だから、私をどうするつもりなのかと言っている」

 

「どうするつもりって、この家に住んでもらおうと思って・・・」

 

「どうして?何故、そんな事をする?」

 

「貴女がこのままだと死にそうだから」

 

(・・・どうせ、嘘。私を殺す機会を伺っているだけだ。私には嘘なんて通じない・・・)

 

だけど、そんな反応は無かった

 

(・・・え?)

 

私は、その時、本気で驚いた

 

今迄、私に優しくしてきた奴らは、裏では気味悪がったり、殺す計画をたてていたり・・・

 

なのに、その子はそんな事を考えていなかった。私を気味悪がらなかった

 

(・・・この子、本気で・・・)

 

「!え?ど、どうしたの?」

 

「・・・え?」

 

「いや、えって・・・だって、泣いてるから」

 

私は、その子に言われてようやく自分が泣いていることに気付いた

 

両親が殺されて以来、一度も泣かなかったのに・・・

 

どうして?なんで?そんな疑問が頭を駆け巡った

 

「・・・」

 

「えっと・・・?」

 

女の子は戸惑っている。どうすればいいのか分からない様子だ

 

・・・私は、何も言わなかった

 

(・・・この子なら)

 

この子だけは、信じてもいいのかもしれない。そう感じた

 

「・・・ねえ」

 

「な、なんでしょうか?」

 

「・・・敬語はやめて」

 

「え?で、でも」

 

「やめて」

 

「は、あ、違った。・・・う、うん。分かった」

 

「ありがとう。それで、質問なんだけど」

 

「?なんでしょう・・・あ(汗」

 

「・・・はあ、敬語に付いては諦める」

 

「ご、ごめんね?」

 

「それで、質問していい?」

 

「は、はい」

 

私は、その時の最大の疑問をぶつけた

 

「どうして見ず知らずの私を家に上げることが出来るの?」

 

「その答えはさっき、言ったよ?」

 

その子は、そう答えた

 

「・・・それだけじゃないよね?」

 

「‼︎・・・」

 

「・・・それだけだったら、私を上げるちゃんとした理由にはなってないよ?どうして?」

 

そう、何故なのか?私はその子にそう質問した

 

「・・・過去を、見れるから」

 

「過去を?」

 

「はい。私は、他人の、それも初対面だと勝手に能力が発動して過去を見てしまう。だから、貴女の過去を見て、その時に決心しました」

 

「・・・そっか」

 

それでも私を気味悪がらなかったこの子に、私は安心した

 

「・・・名前は?」

 

「え?」

 

「だから、名前は?」

 

「!か、神無月葵です!よろしくお願いします!」

 

「そう、私は霜月ルカ。よろしく」

 

その後,葵の母親が来て、少し揉めていたが最終的に私は住まわせてもらうことが出来た

 

そして、私は、今は神無月神社に住んでいる

 

最初は、葵や鬼灯以外を信じる気は無かったが、霊夢や魔理沙にも出会うことが出来た

 

私は、自分の氷の様な『心』を救ってくれた葵に感謝している

 

だから、これからもずっと、葵を助けて行く。葵が間違ったことをする様なら間違いを正す

 

私は、葵の親友として、友達として、家族として、これからも過ごして行く

 

ずっと・・・




はい!今回は、ルカさんの過去でした

グロ表現だった場合はすみませんと謝らせてもらいます。ですが、流石に変えるつもりはありません

ルカさんが、葵さんを慕う理由はこの過去からきています

さて、変な所で後書きを終える様で申し訳ないですが、今回は此処まで!

それでは!さようなら〜!
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