〜no side〜
弾幕ごっこが始まってから少し経った。
その間、ずっと弾幕を撃っては避け、撃っては避けの繰り返しがされていた。
「・・・埒が明かないな。だったら・・・」
この状況で一番最初に動いたのはルカだった。
「氷符『氷の牢獄』!」
すると、小町の左右・前後・上下に水色の弾幕が設置された。
「へぇ〜、いいね〜。だったらこれさ‼︎死歌『八重霧の渡し』!」
すると、小町を中心として弾幕が配置され、周り出した。
そのため、数百もあった弾幕は打ち消された。
ルカは特に驚くでもなく小町の銭型弾幕から避け、鬼灯もまた避けた。
勿論、弾幕自体が回っているために回って避ける他無いのだが・・・
「・・・避けにくいな」
「悠長に言ってる場合じゃないと思うがな」
「それぐらい分かっている!」
この弾幕の迫ってくるスピードが結構早く、しかも密度も狭い。そのため避けるのに苦労しているのだ。
・・・ちなみに、この時、外野はというと、
「・・・あの、なんで少し険悪なんでしょう?あの二人」
「簡単な答えだぜ!」
「鬼灯が炎と自然。ルカが氷。何方も相性が悪いからですね」
「へぇ、そうなの。まあ、確かに相性は悪いけれど・・・」
「はい。こういう戦闘では相性は悪くありません。寧ろ相性は良いですよ」
「え?でも・・・」
「まあ、見てれば分かるわよ」
と、こんな話をしていた。
「へぇ〜、全て避けたんだね」
「まあな」
「結構、キツかったがな」
「だらしが無いな」
「うるさい」
「あ、あんたら、仲良くしなよ・・・」
危なく喧嘩しそうになる二人を諌めた小町。
日常では全然喧嘩をしない二人だが、葵が居ないとこうなってしまうのだ。
「さて、次はどうするんだい?」
「・・・スペル」
小町の言葉を聞くと、ルカがスペル宣言をした。
「氷符『氷霧』」
すると小町の周りが霧で覆われてしまった。
「なっ・・・‼︎ッ⁉︎」
小町が少しこの霧に驚いていると、弾幕が小町に飛んできた。
小町はその弾幕に気付き、間一髪ではあるが避けた。
・・・だが、避けた所にまた弾幕が飛んできた。
「うわっ‼︎」
その時、小町は微かに見ることが出来た。
弾幕の色が『水色』ではなく『赤色』だったのを。
(おいおい、まさかあの子だけじゃなくて狐の方も弾幕を飛ばしてきてるのかい⁉︎・・・面倒な事をしてくれるね‼︎)
小町はそう考えるも、顔はとても楽しそうであった。
・・・そして、弾幕がまた飛んできた為に避けると、
「氷造『氷虎』」
そんな声が聞こえてきたかと思うと、二匹の氷で出来ている虎が小町を襲った。
「はあ!?」
小町はまた避けると・・・
「炎造『炎狼』」
今度は炎で出来た狼が襲ってきた。
「ちょっ⁉︎それは無いだろ⁉︎」
今度は自身が持っていた鎌を使い、何とか対処した。
・・・だが、後ろからは弾幕が飛んできた。
「卑怯は良く無いと思うよ⁉︎」
そしてそれらを全て捌くと、霧が晴れた。
時間が経ったのだ。
「ふう、これで・・・グッ⁉︎」
小町は霧が晴れて、これでルカ達を簡単に見つけられると思っていたら、後ろから襲われ、地面に抑えられた。
小町を後ろから押さえ込んだのは、氷で出来た虎だった。
「・・・さて、これで決着が着いたな」
そんな状態の小町に近付いて来たルカと鬼灯。
余裕そうな顔はしていない。寧ろまだ警戒している。
「それで?まだやるか?弾幕ごっこを」
鬼灯がそう問うと、小町は首を振った。
「いや、流石にこの状態じゃあね〜」
「そうか。なら、私達の勝ちだな」
「はあ、葵との方がもっと楽に出来た」
「それは私の台詞だ」
「あんた達、また喧嘩するのかい?」
そのやり取りを見て苦笑する小町。
最後の最後まで仲が良くないままに終わった弾幕ごっこだった。
〜葵side〜
「小町さん。ご迷惑をお掛けしてすみませんでした」
「嫌、別に大丈夫さ‼︎気にしなくて大丈夫だよ‼︎」
私が小町さんに謝ると、小町さんは笑って許してくれました。
「はあ〜、あんた達、もうちょっと仲良く出来ないわけ?」
「「無理だな」」
「はは!既に仲が良いんだぜ‼︎」
霊夢は二人にそう言ったけど、ルカと鬼灯は同時にそう言い、魔理沙はそんな二人を笑って見ていました。
「あ、あの〜、もう行きませんか?」
私がそんな光景を見ていると、妖夢さんがそう言いました。
「ん?それもそうね。此処にもう用は無いものね」
「それもそうですね。でも、どうやって行きますか?」
「彼岸までは行けなくとも、彼岸の近くまでは行けるだろ。まあ、船に乗らずだと、そこ迄近くに行けるわけでもないがな」
私達がそんな風に話していると・・・
「あら?残念。私は用があるのだけれどね」
「‼︎」
私達に話しかけてきた人が居ました。
ですが、その声は『とても聞き覚えのある』声で・・・
私にとって・・・いえ、魔理沙、咲夜さん、鈴仙さん、妖夢さんは『聞いたことすらない』声の人が私達に話しかけてきました。
私は直ぐにその人の方向を見ました。
「・・・え?あ
お母さん?」
「久し振りね『葵』」
私達の後ろに立っていたのは、紛れもなく、亡くなった筈の『お母さん』でした。
さあ!もうそろそろ最後です!
「クスクス、あらあら、葵の母親が出て来るなんてね♪」
絶対に驚いてませんよね?
「クスクス、私は貴方の考えを知ってたもの」
でしたね。あ、鬼灯さん達は居ませんからね!
それでは!さようなら〜!