〜葵side〜
私は、自分の神社の境内を掃きながら考え事をしています。
その内容は、少し前から見る様になった夢。
黒い龍。
博麗神社の崩壊。
最後には幻想郷までも破壊されて終わる夢。
・・・確実に異変の前兆です。しかし、私がもっとも気になっているのはそこではなく、黒い龍に乗っていた人物です。
「・・・なんで、想起さんが・・・」
想起さんは、十一年前、私が六歳の頃(現在十七歳)に幻想郷に幻想入りして来た男の子です。
年は私や霊夢と同い年です。
幻想入りしてからの一年半、この神社にも住んでいましたが、ある日、忽然と消えました。
理由は分かりません。何も言われずに消えました。
その想起さんが、黒い龍に乗って幻想郷を壊す。・・・信じられる夢ではありませんが、予知夢なら確実に当たります。
・・・ですが、想起さんの性格から考えると、あり得ない話です。
想起さんはとても心優しい方ですからね。
・・・となると、答えは一つですかね。
「・・・『砕牙』さん。貴方ですか?」
私は、まだ時間がある異変を起こした首謀者であろう人の事を考えた。
〜レティシアside〜
「・・・」
「れ、レティシア様?」
「・・・あら、ごめんなさい、ユニ。一度、下がってもらっても良いかしら?」
「あ・・・はい。分かりました」
私がそう言うと、ユニは頭を下げて私の部屋から出て行った。
「・・・さて、あの見透かした未来は流石に許容出来ないわね」
まあ、大体気付いているでしょうけど、私の能力『見透かす程度の能力』は未来を少しだけ覗くことが出来る。
・・・まあ、あくまでほんの少しだから、随分先迄見透かそうとすると、ボンヤリとしか分からない。
・・・けれど、それは逆に近い未来ならちゃんと分かるということ。
私は今さっき、気分で能力を使ったけれど・・・これはね・・・
「・・・さて、どうしたものか・・・」
紫なら迷わず消すでしょうね。彼女は私よりも幻想郷を愛しているもの。
なら、私は?
「・・・答えなんて、考えなくても出て来るものね」
このままだと、幻想郷は破壊されてしまう。それは、レミィ達の力が落ちてしまうのと同義。
なら、私がやることは・・・
「レミィ達の為に、幻想郷の為に・・・壊すものを消す」
・・・今回の異変、私も『本気』を出すことになるかもしれないわね。
その場合、紫や鬼灯は何処まで許容してくれるかしらね?
〜??side〜
「・・・久々に戻って来たな。幻想郷」
(ねえ『砕牙』。やめようよ。僕はこんな事したくなんて・・・)
「はあ〜、お前はまだそんな甘い事言ってるのかよ『想起』」
俺は、中に居る『想起』にそう言ってやった。
「お前が今迄、どんなことされてきたのか、忘れたわけじゃ無いよな?」
(忘れては無いけど、でも僕は破壊なんて望んで無い‼︎)
はあ〜、『想起』はまだ甘い事を言ってやがるな。
「悪いが俺は辞めるつもりはない。『想起』を傷付けた奴等を全員、殺してやる」
(『砕牙』!)
俺は『想起』との会話を無理矢理終わらせた。全く、本当に甘いな。『想起』は。
「・・・さて、やるぞ『ソロモン』」
『GAYYYYYYYY!』
俺は、俺の後ろに居る黒き龍『ソロモン』にそう言った。
さあ!壊れろ‼︎『幻想郷』!
全てを壊せ‼︎『ソロモン』!
〜葵side〜
「‼︎」
私は、何かの声と妙な力を感じて、その方向を向くと・・・
「・・・夢で見た黒い龍・・・。今日の事だったんですか・・・」
・・・今更思えば、分かっても良かったはずです。だって・・・
昨日、内容を全て、ハッキリと見ることが出来たのですから。
ただ、言い訳染みてしまうのですが、なぜ『想起』さんが出てきたのかという方に頭が回っていた為に、この自体になる迄思い出せないでいました。
・・・こんな事で・・・こんな事で、何が『守りの巫女』ですか‼︎何の為の能力ですか‼︎
「葵‼︎」
「・・・ルカ、鬼灯」
流石に異常事態に気付いたのか、二人はすぐ外に出てきました。
「・・・アレは、前から葵が夢に出てくると言っていた『黒い龍』か?」
「うん。そうだよ」
「まさかの今日か・・・兎に角、博麗神社に行くぞ!」
「うん!」
私達は、自分達が出せる限界のスピードで博麗神社へと向かって飛びました。
さて、中途半端ですが此処迄です!
実際はもっと中途半端な所で辞めそうになっていましたがね・・・
それでは!さようなら〜!