転生してもハンターだった件   作:邪神イリス

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 ジンの服装などがわからないと思うので、ここで補足しておきます
 
 髪は黒で長く、首の後ろ辺りで纏めている。

 顔付きなども含め、イメージとしてはFGOの新宿のアサシンですね。
 
 ジンは基本的に村にいる時は、ユクモノシリーズ(頭装備無し)と真ユクモノ太刀。村の外に出る時は、レウスシリーズと飛竜刀[朱]を装備しています。


ドワーフ王国へ

 

 

あの後、俺達は全員が広場に集合するまでの間に、色々と確認してみたが、今、この村にいるゴブリンと牙狼は全て成長していた。

 

いや、この場合は成長というより進化だ。

 

相棒』によると、魔物にとって、名前を付けるという行為は、魔物の進化を促す事なのだと言う。

 

そういえば、ヴェルドラが俺達に名前を付けたときに何か言ってたな・・・確か、『名無し(ネームレス)』とか『名持ちの魔物(ネームドモンスター)』とか何とか言ってたな。

 

《解。魔物にとって、名前を得るということは名持ちの魔物(ネームドモンスター)になるという意味であり、それは魔物としての格を上げ、進化を促します》

 

な〜るほど。それならアイツらがあそこまで大喜びしていた理由もわかるな。俺とリムルがぶっ倒れたのもそれが原因か。

 

しっかし、魔物の進化ってすごいな。ゴブリン達は小柄だった進化前と比べて背が伸び、雄のゴブリンは筋肉がつき、雌のゴブリンはかなり女性っぽくなっていた。

 

因みに、雄ゴブリンは『ホブゴブリン』に、雌ゴブリンは『ゴブリナ』にそれぞれ進化していた。

 

俺達がリグルドに聞いたところ、『世界の言葉』が聞こえたそうだ。これは進化した者全てが聞いたらしく、とても珍しいことなのだ!と、興奮して語ってくれた。

 

ただ、そんなことより気になるのは・・・・

 

「なぁランガ、エンカ。牙狼族に関して、俺達はお前達2匹にしか名付けしてないと思うんだが、何で牙狼達全員が進化しているんだ?」

 

俺達が回復したのが余程嬉しかったのか、凄い纏わりついて離れない2匹に質問するリムルに続いて、俺もうんうんと頷く。あの時、この2匹に名付けをした時に、俺達はほぼ同時に魔素切れを起こしたはずだが・・・・・

 

「我が主よ!我等、牙狼族は『全にして個』なのです。同胞は皆繋がっております故に、我が名は種族名となったのです!」

 

「私は元々、突然変異で生まれた特殊個体であった為、私と、私と同じ血を引く者達はランガ達とは別の種族に進化しました。立場的には、ランガが群れのリーダーであり、私は副リーダーとしての立場となります」

 

なるほど。共通の名として、種族全体が進化したのか。

 

因みに、ランガ達の種族は『嵐牙狼族(テンペストウルフ)』、エンカと一部の雌の種族は『炎牙狼族(インフェルノウルフ)』だ。

 

2匹によると、前のボスは『全にして個』である事を信じきれていなかったらしい。

 

もし、信じきれていたら、あの戦いはもう少し別の形になっていただろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リムル様とジン様がお目覚めになられた。皆、宴の準備はできておるな?」

 

「「「はーい/おー!」」」

 

少しして、全員が集まったので、宴を開始することにした。

 

「えーでは、皆の進化と・・」

 

「戦の終わりを祝って・・・・・」

 

「「かんぱーーーーーい・・・」」

 

・・・・・・・・・

 

皆が静かにコチラを見つめてくる。

 

「「見つめていないでしろよ乾杯!!」」

 

しているコッチが恥ずかしくなるじゃねぇか!

 

「リムル様、ジン様、『かんぱい』とは一体・・・」

 

恐る恐るという感じで聞いてきたリグルドにリムルが答える。

 

「え?ああ、なんだ。知らなかったのか。こうやってコップを掲げてな・・・」

 

何でやらないのかと思ったが、単に乾杯を知らなかっただけのようだ。俺達とリグルドが乾杯するのを見て、他の者達も真似をしだし、宴が始まった。

 

まぁ、よく考えてみたらそうだよな。そもそも人間じゃないから俺達の社会常識が通じわけがないよな。

 

食事も基本生か焼いただけの物がほとんどだし、家もボロボロだ。課題は山積みだが、今は宴を楽しもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日、進化や戦の終わり、そして俺達の回復を祝い、宴は夜まで続いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆広場に集まれ!リムル様とジン様より大切なお話がある」

 

翌日、俺達は再び、リグルドに皆を広場に集めてもらった。

 

集めてもらった理由は、今後の課題をクリアして行く前に、この村で生活する際のルールを教えることだ。ルールの内容に関しては、あらかじめリムルと2人で話し合い、基本の3つを決めた。

 

他の細かいルールは、今後少しづつ決めれば良いだろう。

 

全員が集まったのを見計らい、説明を始める。

 

「おはよう。皆。見ての通りだが、進化も相成って、俺達は大所帯となった」

 

「そこでだ。なるべくトラブルを避けるために、俺とリムルでルールを決めた」

 

「ルールは3つ。1つ、仲間内で争わない。2つ、進化して強くなったからと言って他種族を見下さない。3つ、人間を襲わない。以上だ。最低この3つは守ってもらいたい」

 

さて、反応はどうかな?

 

「宜しいでしょうか?」

 

リグルが質問してきたので、それにリムルが応える。

 

「お、なんだねリグル君」

 

「何故、人間を襲ってはならないのでしょうか?」

 

うん。やっぱり疑問に思うか。

 

「リムル様とジン様のご意思を・・・・!」

 

「いいから。いいから。気にするな。」

 

リグルドが、鬼の形相でリグルを睨みつけたので、落ち着かせる。

 

疑問を持ってくれるということは、俺達の言葉を真面目に聞いてくれているという事だしな。

 

そしてリムルが応える。

 

「簡単な理由だ。俺達が人間が好きだから。以上!」

 

「なるほど!理解しました!」

 

軽っ!え?何?今の説明で理解できるのか!?もっと反論しても良いのに・・・・肩透かしもいい所だ。

 

とりあえず、予め用意しておいた建前の言い訳を述べていく。

 

「いや、ええとな。人間は集団で生活してるだろ?彼らだって、襲われたら抵抗する」

 

「もし襲われたことで本気になって、数で押されたら絶対に敵わない。そういう訳でこちらからの手出しは禁止だ。それに、仲良くする方が色々と得だしな」

 

「もちろん。相手から攻撃してきたら、反撃しても構わない」

 

まぁ、もちろん本音はさっきリムルが言った通り、人間が好きってほうだ。そもそも俺達は、元は人間だしな。

 

ホブゴブリン達はより深く納得した!という表情になった。

 

「他に何かあるか?」

 

「他種族を見下さない・・・というのは?」

 

この質問にリムルが応える。

 

「いや、お前ら進化して強くなっただろ?調子に乗って弱い種族に偉そうにするなよ!って意味だよ。ちょっと強くなったからと言って、偉くなったと勘違いするな。いつか相手が強くなって仕返しされるかもしれないし、余計な争いが起きる可能性も出るしな」

 

皆熱心に聞き入ってくれてるし、大丈夫そうだな。

 

どれだけ忠告しても、言う事を聞かない者は出る。ハンターだった頃も、そうやって調子に乗ってルールを破った結果、ギルドナイトによって粛正された者は何人かいた。

 

それでも、トラブル原因はなるべく少なくなる方が良いしな。

 

「そんな所だ。なるべく守るようにしてくれ」

 

こうして、俺達はこの村での新しいルールを決め、新たな共同生活の幕を開けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ルールの次は役割分担だが・・・・・

 

『なぁリムル。役割分担についてなんだが・・・どうする?正直な所、俺もお前も統治とか苦手だろ?』

 

『あー・・そうだな・・・・・・よし。細かいは割り振りは元村長でもあるリグルドに任せよう。』

 

『それが一番だな』

 

ぶっちゃけた話が、丸投げである。まぁ、こういうのは得意な奴に任せるのが1番だしな。

 

そして、リムルがリグルドに声を掛ける。

 

「リグルド」

 

「はっ」

 

「君を『ゴブリン・ロード』に任命する。村を上手く治めるように」

 

その言葉を聞いた瞬間、リグルドの顔が感極まったような感じになったと思うと、

 

「ははぁ!!身命を賭してその任、引き受けさせて頂きます!!」

 

うん、これが一番だな。基本的に俺達は多少指示したりするだけでいいな。リムルの世界ではこういうことを『君臨すれども統治せず』と言うんだったか。いい言葉だな。

 

それに、そのうち人間の町とか色んな所に行ってみたいし、一々俺達の指示がなければ何もできないんじゃ困るしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「建て直してこれなのか?」

 

「お恥ずかしい話です・・・・・」

 

リムルが言った言葉に対してリグルドが答える。

 

あの丸投げの後、防衛戦の時に柵を作るために解体した家を、建て直させたのだが・・・・相も変わらずのボロボロの家しか出来なかったのである。

 

「まぁ、別にリグルドの采配が悪いわけじゃないんだ。建築に関するちゃんとした知識もないんじゃ、こんなものでも充分だと思うぞ」

 

「面目ない・・・・」

 

とはいえ、俺もハンター時代にベースキャンプの設営はしたことはあるが、それとは勝手も違うし、どうしたものか。それに・・・・

 

「家もだが、衣服関係もなんとかしなきゃなぁ・・・・・」

 

「こうなると技術者との繋がりが欲しいな・・・・」

 

俺達がそう呟いていると、リグルドが声を上げた。

 

「あ!」

 

「「ん?/どうした?」」

 

「今まで何度か取引をした者達が居ます。器用な者達なので、家の作り方なども存じておるやも!」

 

 ふむ、正直俺もリムルも指導する程の技術は持っていない。そこへ来て、指導してもらえるかもしれない取引相手がいるのなら・・・・・

 

『なぁ、リムル。これは・・・』

 

『あぁ、行ってみるのが良さそうだな』

 

どうやらリムルも同じ意見のようだ。

 

「なるほど!行ってみるのもいいかもしれないな。それで、何を使って取引していたんだ?金か?」

 

「いえ、冒険者の身包みを剥いだ金銭等も多少はありますが、金よりも物々交換や雑用などで物資を工面して貰っておりました。我等が使っている道具のほとんどが、その者達に用意して貰ったものなのです。」

 

「ほう。で、何という者達だ?」

 

「ドワーフ族です」

 

「ドワーフっていうと・・・あれか?鍛治の達人というイメージの・・・・・」

 

「おおっ、ご存知でしたか」

 

ドワーフ?何だそりゃ?リムルは何か知っているみたいだけど・・・・・

 

《解。主に鍛治を中心とした物作りに長けており、この世界の技術の発展を担ってきた種族です》

 

ふむ、なるほど。要するに、俺が前に生きていた世界で言えば主に武具の作成を行う竜人族や土竜族達みたいなものか。

 

因みに、リムルがドワーフを知っていた理由は、リムルの世界では、神話や御伽話に出てくる鍛治が得意な種族として、有名だったからだそうだ。

 

「ドワーフの王国は大河沿いに北上して2ヶ月の距離です。嵐牙狼族(テンペストウルフ)達の脚ならばもっと早く着くかと」

 

「なるほど。河沿い進めば迷うこともないから安心して行けるな」

 

「・・・・よし。俺とジンが直接交渉しに行く。リグルド、準備は任せてもいいか?」

 

「!!、昼までには全ての用意を整えましょうぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、宣言通りにリグルドは昼までに準備を整えた。

 

ドワーフ王国に向かう者の選抜も抜かりなく行っている。

 

自分の息子であるリグルを筆頭に、計5組と、リムル、俺、ランガ、エンカである。

 

荷物を受け取り、俺がエンカの背中に乗ると、凄い嬉しそうに尻尾を振っていた。

 

移動する際に、落ちないよう念の為にリムルが『粘糸』を使って、俺達を固定する。

 

アイツ、だいぶ器用になっているな。

 

荷物の中身はお金と食料の2種類のみ。

 

用意した食料は3日分。もし、それ以上かかった場合は自給自足する予定だ。

お金は銀貨が7枚に銅貨が24枚。

うん、間違いなく大した額じゃないな。まあ、無いよりはマシだし、元々期待していなかったから問題ないな。

 

こうして、俺達は一路、ドワーフ王国に向けて出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドワーフ王国は、ゴブリンの足で歩いて2ヶ月の距離にあるらしい。

森の中を流れるアルメド大河。これを辿って行くと山脈に出るらしく、その山脈に、目指すべきドワーフの王国がある。

 

東の方にあるという帝国とジュラの大森林周辺にあるらしい複数の国家。

この間を隔てるのがカナート大山脈である。故に、貿易をする為のルートは三つに分けられる。

一つはジュラの大森林の中を通り抜けるルート。もう一つは大山脈を越えていく険しい登山道。そして海路だ。

 

本来はジュラの大森林の中を通り抜けるルートが最も短く安全なのだが、何故かあまり利用されていないらしく、主に、大山脈を越えていく険しい登山道が主流となっているそうだ。

海路に関しては、コストがかかる上に、海の巨大魔物の脅威がある為、最も利用の少ないルートだそうだ。

 

この三つのルート以外に、ドワーフ王国を通り抜ける事も可能なのだが、コチラは通行税がかかってしまう。

 また、商品を輸送している場合は関税もかかる上に、荷物の検査も受ける必要がある。危険物の持ち込みを防止する目的がある以上、これは必須らしい。

 

少数の者ならば良いのだろうが、隊商を組んでの通り抜けには、時間とコストがかかり過ぎるので敬遠されているようだ。

 

安全なのは間違いないので、得られる利益を含めた懐具合と要相談となるだろう。

 

今回は帝国に用がある訳ではない。

 

東に森を抜ければ帝国だが、北上して、カナート大山脈を目指す。

 

山頂まで登る必要はない。ドワーフ王国はアメルド大河の上流部であるカナート大山脈のその領土を構えている。

 

山脈の、自然の大洞窟を改造した美しい都。

 

それがドワーフの王国なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達は予定通りに、アメルド大河に沿って北上していた。

 

川に沿っての移動なので迷う事はない。万が一の為に俺は『相棒』に、リムルは『大賢者』に脳内で地図を表示してもらっている。

 

案内は、ゴブタという者が、一度ドワーフ王国に伝令に行ったことがあるという事なので、そいつに頼み、今は、俺とリムルの前を先導して走っている。

 

しかし、嵐牙狼族(テンペストウルフ)炎牙狼族(インフェルノウルフ)に進化した牙狼達なんだが・・・・とにかく速い!更にここまで、まったく疲れを見せていない。

 移動を開始してから3時間程が経過しているのだが、一度も休憩を入れず、時速八十キロの速度で走り続けている。でこぼこした岩場なども何のそのだ。流石に谷を駆け下りる時は地味にびびってしまったが、ハンター時代にはあれよりもっと高いところから地面に叩きつけられたこともあったのを思い出したら、まったく怖くなくなった。

 

しかし、順調とはいえゴブリン達の体力は大丈夫かと思い始めた頃。

 

『おーい。お前達大丈夫か?』

 

『リムル様?』

 

リムルから念話が届いてきた。

あれ?リムルって離れた複数の相手に同時に念話をすることってできたっけ?

 

《解。牙狼族のボスより獲得したスキル『思念伝達』によるものと思われます》

 

なるほど。

 

『相棒』から、そう説明を受けていると、リグルから返事が聞こえてきた。

 

『ご心配には及びません。進化のお陰か、我々もそれ程疲れなくなっております』

 

『そうか』

 

ふむ、これなら大丈夫そうだな。あ、進化といえば。

 

『そう言えば、リグルの兄も確か誰かに名前を付けてもらっていたよな?その時も進化はしてたのか?』

 

『はい。ですが今の我々程の変化はありませんでした。兄は10年ほど前、村に立ち寄った魔王軍の幹部ゲルミュッド様に命名されたのです。いずれは部下に欲しいと』

 

『へぇ・・・・・』

 

魔物は名付けによって進化する。ただし、どうやら名付け親によって、その程度はだいぶ異なるようだ。俺とリムルではあまり大差はなかったけどな。

 

しっかし、魔王軍ねぇ。名前からして、もう物騒な感じしかしない。

 

そういや、新大陸にいた頃、『悉くを滅ぼすネルギガンテ』を初めとする古龍などのG級(マスターランク)のモンスター達を見たクロエ(・・・)が魔王がどうのこうのとか言ってたが、何か関係があったのか?あの時は、正直特に興味はなかったしなぁ。

 

まぁ、勇者とかいう存在もいるらしいし、大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目の終わり、就寝前の食事を取っている時。

 

「ゴブタ、お前はドワーフ王国に物々交換に行ったことがあるんだろ?」

 

「どんなところなんだ?」

 

今向かっているドワーフ王国について聞いてみた。

 

「は、はいぃぃぃぃ!!」

 

そんなにビビらなくても良いのに。

 

「え、ええとっすね、正式には『武装国家ドワルゴン』という名称(なまえ)っす。ドワーフ王は英雄王と呼ばれる人物で・・・・」

 

ゴブタの話をまとめると、現在の王ガゼル・ドワルゴは、初代から数えて3代目になるらしく、若き日の祖父に似た覇気を纏った偉大な英雄であり、この地を公平に統治する賢王としての名声が高いそうだ。

 

まさに、現代に生きる英雄の1人。

 

ドワーフの初代英雄王グラン・ドワルゴが国を興してから千年経つが、初代の意思を継ぎ、歴史と文化、そしてその技術を守り、発展させてきたという。

 

そんな賢王が治める地が、武装国家ドワルゴンなのだそうだ。

 

これは行くのが更に楽しみになった。一体どれほど素晴らしい国なのだろう?

 

「因みに、ドワーフだけでなくエルフとか人間もいっぱいいるっす」

 

エルフ?

 

なんかリムルがすごいそわそわしだしたのだが・・・・・

 

《解。そのほとんどが森で暮らし、主に魔法や弓術、精霊術などに長けた種族であり、多種族と比べてかなり長い期間を生きる長命種です》

 

へーー。

 

あ、そういえば。

 

「かなり今更だが、魔物の俺達が入っても大丈夫なのか?一応ゴブタは取引に行ったことがあるみたいだが」

 

「心配はいりません」

 

俺の疑問にリグルが答える。

 

「ドワルゴンは中立の自由貿易都市。王国内での争いは王の名において禁じられております」

 

「ほう」

 

「噂では、建国されてからこの千年。ドワーフ王率いる軍は不敗を誇るとか」

 

「ふーーん・・・千年!?」

 

なるほど、無敵のドワーフ王の不興を買ったりするようなバカは少ないということか。

 

「なら、こちらからちょっかいを出さなければ大丈夫だな」

 

「ええ」

 

「・・・・・自分が行った時は門の前で絡まれたっすけど(ボソッ

 

「トラブルなんて起こり得ませんよ。」

 

・・・・・なんだろう。今、すごい盛大にフラグが立ったような気がしたのだが、ゴブタが頼りないだけかもしれないし、大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ゴブリン村を出発してから丸3日、眼前にそびえるカナート大山脈。その麓に広がる牧草地。大自然が創造した天然の要塞。

 

武装国家ドワルゴン

 

徒歩で2ヵ月かかる距離を、俺達は3日で走破したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「る、留守番ですか?」

 

「さすがに腰布とデカい狼の集団じゃ悪目立ちするからな。ここから先へは俺とジンと案内のゴブタだけで行く。リグル達は俺達が戻るまで森の入り口で野宿していてくれ」

 

「はい・・・・・」

 

 何というか・・・すごいしょげている。だが仕方がない。さっきもリムルが言ったみたいに、悪目立ちするのは避けないといけないからな。無用なトラブルを避けるためだ。ここは我慢してもらおう。

 

「よし、行こう。リムル。ゴブタ」

 

「ちょっと気の毒っすね」

 

「まぁ、仕方ないさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「通ってよし。次!」

 

並び始めて約1時間。門の前には行列ができていた。

 

天然の洞窟を塞ぐように設けられた大門。この大門は軍の出入りの為のものであり、大門の下の方の小さな出入り口に俺達は並んでいた。

 

扉は大門の両側にあるのだが、列ができていない右側の方は、どうやら貴族などのお偉い方々御用達の通路らしい。

 

「結構しっかりチェックするんだな。中々列が進まない」

 

武装国家の名に恥じぬ、厳重な警備だ。

 

「中に入った後は自由に動けるんすけどね」

 

ふーん。とリムルと思っていた時だった。

 

「おいおい、魔物がこんな所にいるぜ?」

 

・・・・・・・・うん?

 

「まだ中じゃないし、ここなら殺してもいいんじゃねぇの?」

 

「おい、荷物置いてけよ。それで見逃してやるよ。そこの鎧着たお前は鎧と武器も置いていけ」

 

はい、案の定、早速人間に絡まれました。フラグ回収です。

 

 

 

 

 

 




お気に入り件数100超え、だと・・・・!

予想外の評価に、やる気が出ています。
テストが終わったので、しばらくは早めに投稿したいなぁ(願望)

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