First story of_againk_ 作:Solo Mon
【マルチヴァース➖AGAINTALE➖】
グリルビーズは閉店間際。
最後のお客が帰り、ジャッキを整理するグリルビー。
カランカランッ…
如何やらまだ、グリルビーは休むことが出来なさそうだ。
先程、最後の客と言ったが、本当の最後の客はこの二人組になりそうだ。
「お邪魔するよ〜」
AGAINK SANS。
それと黒いニンゲン?じゃない?ヤツが来店してきた。
「お、またアンタか。いつものヤツね、ちょっと待ちな。」
AGAINTALEにAGAINK SANSは度々来訪している。
それは、AGAINTALEに住むほとんどのモンスター達が知っていることであり、皆それを受け入れて生活している。
「ケチャップマヨネーズタバスコミックス、略してケマスミだ。たんと召し上がりな。ところで、お隣さんは何か食べないのかい?」
そして、AGAINKがここのグリルビーズで注文するのはいつもこのケマスミなのである。
「いや、私は遠慮しておくわ。本当にすまないね。」
Playerは食欲が無いみたいだ。
「そうかい…まぁ別にいいけどよ。ところでアンタ、ニンゲンかい?姿がニンゲンにそっくりだが…」
「うーん、厳密にいうと違うんだが…まぁ安心して欲しい、この世界のモンスター達に危害を加えるような真似は決してしないと誓うわ。」
「なら良いが…」
「あ、グリルビー、今週末ここ貸切にしてくんないか?」
「またかよ」
「揚げ物専門店は趣味だからさ〜売り上げ全てあげてるからさ〜お願いしますよ〜」
AGAINTALEでAGAINKが主にやること、
それはケマスミを食う以外にグリルビーズを貸し切って揚げ物専門店を営むことである。
「…はぁ、分かったよ。今週末貸し切りね。」
「ありがと!」
「グリルビー、すまないけれどすこーし席を外してくれないか?」
「あぁ、分かった。」
「すまないわね。」
グリルビーが店のバックヤードへと消えていき、残るは二人だけとなった。
「…さて、本題に入りましょうか。先ず、君は帰るべき世界を失った、今一人、ってことでOKね。単刀直入に聞くけど、私と共に『
「いや、待て何故charaが消えたかと思いきや、オレの世界がいきなり消されたんだ?」
「それは至極簡単な事。飽きたから消した。ただそれだけ。」
「お前が消したのか?」
「いや、違うわよ。よく聞いて。先ず Player とは私自身に付けられた名前ではない。 Player とは、この世界に大規模な変化をもたらす者へ贈られる称号、と言った方が良いわ。」
「お前以外にも Player はいるのか?」
「その通りよ。例を挙げるならchara、彼女は自分の意思とは関係無く、 Player に憑依され、操作され、あんな風に意味もない凶行を行ったの。」
「つまり…chara自身にも意思があるが、それとはお構いなく勝手にcharaを操る者が居たと?」
「そう。彼等もまた、 Player なんだよ。彼等は強者を欲している。君みたいな強者を。そして、強者達を次々に打ち負かしていき、自分の優位性を示す。」
「そういう事だったのか…何度も何度も殺されたとしても、尚立ち向かっていくあの異常なまでの執着心は。」
「執着心ではなくて、執念ね、アレは。単なる執着だったらもうとっくに心折られているわよ。恐らくだけれど、 Player 側も、お前だけは絶対に倒すっていう並ならぬ執念があったのだと思うわ。」
「何故そこまでしてオレを…?」
「それは分からないわよ…だって、私は彼等ではないから、本当の彼等の心境など全く知らないわ。何となく想像が出来る位ね。」
「ふぅむ…」
「そして、 Player にとってこの世界は俗にゲーム、と呼ばれている。 Player の意のままに操作したり、削除したり出来る。それは私も例外ではない…」
「お前も現実を改変するのか…!」
「私は虐殺なんてしない。さっき言ったじゃん…ただ、このマルチヴァース全ての物語を『ハッピーエンド』で終わらせたい、ただそれだけ。」
「…そうか。まぁ、オレもこんなクソッタレな世界などうんざりだ。出来ることならさっさと終わらせたいと思っているよ。」
「…頼む、私一人だけでは不可能なんだ!どうか力を貸して欲しい!」
「he、その提案、乗るぜ。」
「ありがとう…!」
「良いってことよ。あぁ、あと一つ、聞きたい事があるんだが…」
「何かな?」
「あの『セーブポイント』は一体何処へ行っちまったんだ?」
「うん?君自身が取り込んじゃっていたけれど?」
「なら何故身体が崩壊しなかったんだ?」
「うーん、推測の域だけれど、恐らくソウルという器が無いから、セーブポイント自体がその器になったんじゃないかな?」
「えっ?」
「つまりは君はデフォルトでセーブとロードが出来るようになったって事、かな?」
「うぇ?!⤴︎」
「試しに今ここでケツイを胸に抱いてみてよ。」
「え?どうやるのか分かんないけど…」
「祈るような感じ!とにかく強く何かを思って!」
「えーっと、じゃあ…」
*(ケチャップとマヨネーズとタバスコのかたまりをみて、いつものあのあじをおもい、はやくたべたいとねがって、ケツイがみなぎった。)
AGAINK!SANS Lv99 --:--
グリルビーズ カウンター席
セーブしました
「おー!出来た出来た!」
「おめでと。というか、セーブポイントは君自身だから、いつでもどこでもセーブが出来るってことだよね?それって中々反則だと思うわよ。」
命名するなら『どこでもセーブ機能』。
「あ、そうか…ってことは Player に負ける要素0?」
「あーそういうことになるわね?ケツイの大きさにもよるけど。」
「やっとだ…やっとヤツに勝てる…!」
「でもchara消えちゃってるけど…あっ(察)」
「AGAINeRrOR 、君には負けないよ…絶対に。」
inkとerrorの対決は例えAGAIN化しても変わらない…
「相手は破壊神だし、ワンチャン負けるかもしれないわよ?」
「いや、アイツはどのみち戦わなくてはならなかった。全てのAGAINを消して回っている存在だからね。いつかは対峙する時が来ると分かっていたからね。」
「…頑張れ。」
「手伝っては…くれないか。」
「今の私では太刀打ちが出来ないわよ…多分。まぁ応援しておくけど。」
「そっか…」
「私は力によるハッピーエンドは望んでいないのよ…」
「じゃあ、行ってくる。」
「私はUT世界に戻るわ。気をつけて。」
「ありがと。とりまお勘定任せた!」
次の瞬間、AGAINKはグリルビーズの出入り口を開けて外へ出て行っていた。
「おい!ふざけんな!お金っと…待てコラァ!」
それを追うunderplayer。
ちゃんと律儀にお金は置いていく所が流石である。
しばらくしてグリルビーが店の奥から出て来る。
「騒がしいヤツ等だったなぁ。まぁ、お金置いていってくれただけでも良しとするか。」
今日は、グリルビーズの店仕舞いが少し遅くなりそうだ。